3/23〜3/29のサンフレッチェ日記


<97.3.29>今日のグランパス戦は、サンフレッチェが雨中の試合を4対2で制し、ナビスコカップ予選を2勝2敗2分の勝ち点7、3位で終えました。サンフのゴールはアーノルド2、桑原、サントスです。


<97.3.28>W杯一次予選オマーンラウンドで日本代表は、ネパール戦を6対0でものにし、3勝0敗、得失点差+17で二次予選進出に向けて大きく前進しました。昨日のゲームも、前半ミスが多く1点しか奪えず、なかなか良いリズムを作れなかった、など反省点はいろいろとありました。が、本当の力が試されるのは10月の2次予選ですから、それまでに仕上げればいい。これはもう言うことない、アジアでは頭一つ抜け出たな、なんて有頂天になっていると足をすくわれますし、今の時期はこのぐらいがちょうどいいんではないでしょうか。もっとも、この代表をいかにグレードアップしていくか、加茂監督もいろいろと頭を悩ませてはいるとは思います。この3試合、勝ちはしましたが攻撃面ではいまイチどころかいまニ、いまサン。格下相手でもゴール前で決定的に崩す場面が意外に少なく、左サイドの突破と高木か城の頭を目がけたロングボールのみと言っても良い単調な攻撃に終始しました。まあ、ゴール前に人数を割いて固められるとそれしかないのは常識かもしれませんが、しかしもう少しなんとかならないか、これじゃ中東の強いチームの守備は破れないのでは、と思わせる出来だったと思います。こう言う時こそ、例えば前園の創造性が生きるわけですが、結局途中出場も無し。攻撃的MFではだめでもFWで使う、と言う道もあるのでカズの出れないネパール戦では出すかも、と思っていたのですが... 果たして加茂監督はこの後前園を使うのか、それとももう見捨てるのか。この予選の後の選手の入れ換えを示唆していたそうですが、前園についてはどう決断するのでしょうか?なんとか生かす道を探して欲しいとは思うのですが。
サンフレッチェの選手を見ますと、高木はまずは合格でしょう。ネパール戦でのハットトリックはあまり美しいものではなく、ほとんど「ごっつぁんゴール」でしたが、しかしFWはそのように必要なときに必要なところに居ることが大切です。そういう意味で、十分役割を果たしたと言えます。逆に不安な出来だったのが柳本。ネパール戦もマカオ戦と同様、あまりいいところは見せられず、終了間際には中村に代えられてしまいました。まあ、彼がCBもできることやライバルの力を考えるとすぐに代表落ち、は考えにくいのですが、しかし2次予選突破のためには右サイドが現状では心もとない感じです。ヤナギがチームに戻ってどこのポジションをするか、にもよります(バックの3人が比較的安定しているので、右WBに入りそうな気がしますが。個人的には。)が、もう一度出直しのつもりでしっかり練習して欲しいものです。最後に路木ですが、とうとう3試合ともベンチ入りすらできませんでした。相馬の調子が良かったのでまあ仕方が無いでしょうね。路木の良いところは、こういう逆境にあっても決して腐らず、自分を高めていけることです。これまで路木の前には、いつも強力な競争相手がいました。プロ入りしてからだけを考えても、サンフでは片野坂がいましたし、五輪代表には服部がいました。にもかかわらず、最後に左サイドにいたのは路木でした。今年のW杯予選で相馬を越えれるかどうか、は分かりませんが、しかしきっといつかは、代表の左サイドには路木が定着している、そんな日が来るのではないかと思います。(もっとも、今度は服部公太と言うライバルが台頭してきていますので、追われる立場でもあるんですけどね。)


<97.3.28>明日の名古屋戦のメンバーの予想です。サンフの出場停止は、2試合停止の盧とこの前の神戸戦で2枚目のイエローを貰った森保です。
          前川

      伊藤 ポポビッチ 小島
      
        吉田  桑原
    笛            服部
        サントス
             久保
      アーノルド

   SUB:下田、若井、金本、山根、廣池
初めて中盤の要、森保を欠いた試合ということで、これまでで一番苦しいかも。ドイスボランチは桑原が下がり目、吉田が上がり目になると思われますが、この2人の働きがポイントになるでしょう。名古屋は予選リーグ突破に向けて負けられない試合であるのに対し、サンフにはもう目標がありません。各選手、特に久保や服部、笛などは、代表が帰ってきてもポジションは渡さない、と言うつもりでモティベーションを高めて戦って欲しいものです。


<97.3.28>神戸戦までの出場選手の記録です。
選手名A柏H神H柏A神A名H出場時間
GK前川○Y450
DFポポビッチ450
DF小島○Y▼YY×357
DF伊藤--342
DF/MF桑原▼YY×303
MF森保○Y○Y×450
MF吉田450
MF420
MF服部○Ysub345
MF--▼R××251
MFサントス----○Y270
MF若井subsubsub33
MF金本subsubsubsub30
FWアーノルド○Y--360
FW久保○Y○Y×360
下田subsubsubsubsub
影山subsubsubsubsub
山根subsub------
廣池------subsub
○フル出場 ▽途中交代 △途中出場 ▼途中退場 ×出場停止 --登録無し sub控えメンバー


<97.3.26>昨日の神戸戦ですが、新聞報道(中国新聞)によれば「前半のふがいなさ、2点差を追いついた攻撃力、さらには逆転できなかった決定力の欠如」にまとめられるようです。前半は目を覆うばかりの出来で、特に両WBの動きが悪く下がりっぱなしだったらしい。森保が「周りが動かないから、自分で示そうとやってみた」と大声を出しながら動いたがかえって無理なパスをカットされ、逆襲を招いたそうです。ところが後半になると、神戸の運動量が減ったせいもあって相手への寄せが速くなり、パスがスムーズに繋がるように。トムソン監督も「自分達で問題を解決できた」と選手をたたえた、とのことです。そんな流れの中、後半15分に笛からの浮きだまのパスをアーノルドが決め、更にカサにかかって左右からのクロスや中央突破で決定的なチャンスが8回も。しかし、とうとう逆転はならずタイムアップ。後半だけで13本、全部で18本と、神戸の倍のシュートを放ちながら同点止まりでした。結局、最後はこのところの「シュートを打ちながら決めれない」と言う課題が解決していないことを示してしまいました。この試合、7本のシュートを打ったアーノルドは、よほど悔しかったのか試合後はただ一人、ロッカールームに引き上げずにじっと天を仰ぎため息をついていたそうです。
さて、この結果をどう見るか、ですが私は前向きに評価したいと思います。前回の神戸戦では、勝ったとは言いながら「途中から何をやったらいいかわからなくなった」とだんだん悪くなるパターンでしたが、今回は逆に尻上がりに良くなった。どんなゲームでも、お互いに戦術を練って相手の弱点を突くようにして戦うわけですから、最初意図したとおりに動けない、と言うことはよくあるもの。試合をする中でいかに修正し、自分のペースに持ち込むか、が非常に大切です。そのためには選手達が、基本的な約束事を理解した上で臨機応変に応用できなければなりません。また監督も、限られた権限を最大限に利用し、ハーフタイムの指示と選手交代で的確に選手を動かさなければなりません。これまでサンフレッチェの選手達は、バクスター時代もヤンセン時代も決めたとおりに動くことはできても、それを応用するフレキシビリティが欠けていたきらいがありました。(例えば昨年、サイドからのロングクロスを高木に合わせる、と言う作戦を与えられるとそれしかできなかった。)ことしもまた、せっかく初戦でいい動きができたのに、研究され弱点を突かれると混乱してしまう、と言う傾向を見せていました。が、昨日のゲームでは途中で修正できた。これは大きな前進ではないでしょうか?あとの課題は決定力ですが、まあこれはもう少し様子を見ましょう。昨日はアーノルドがブレーキになったようですが、彼はもともと決定力の高い選手のはず。昨日だめだったのはたまたま調子が悪かったのか、あるいはまわりのサポートが少なかったのでしょう。前線のメンバーが固定して、コンビネーションが確立すればもっと決めてくれるようになる、と期待します。残念ながらナビスコ杯の決勝進出は無くなりましたが、あくまでリーグ戦が照準です。あと1試合、一つでも二つでも収穫を得て、代表選手が帰るのを待ちたいと思います。


<97.3.27>アーノルドとポポビッチがオーストラリア代表に復帰することが決まりました。これは、4月2日にブタペストで行われるハンガリー戦に出場するためのもの。W杯予選突破のために必要、とのベナブルズ監督の意向で決まったそうです。30日に欧州に向け出発し、4月6日に再来日します。


<97.3.26>神戸戦の速報です。サンフレッチェのメンバーは前川-桑原、ポポビッチ、伊藤-笛、森保、吉田、服部、久保-アーノルド、サントス(SUB:下田、影山、金本、廣池、若井)と、アーノルドとサントスのツートップ。対する神戸は、石末-幸田、森、内藤直、吉村寿-吉村光、ビッケル、ラウドルップ、神野-ジアード、永島(SUB:兼本、チョウ、梶山、東、江口)のいつもの4-4-2。試合は、神戸が前半30分に永島、更に33分にもPKで永島がゴールして2点をリードされましたが、44分にサントスのPK、後半16分にアーノルドのゴールで追いつき、2対2で引き分けた模様です。選手交代は、27分に伊藤に代わって若井が入っています。


<97.3.26>昨日のW杯予選のマカオ戦ですが、予想を上回る10対0と言う大勝で、オマーン戦の結果からまたぞろ出てきた「予選突破は大丈夫か」と言うちまたの心配も少しはトーンダウンするかも知れません。我々サンフレッチェサポーターとしては、高木のハットトリックも心強いところ。難しいクロスをうまくヘッドで叩き込んだのが2つ、重戦車の様に突進して1発と、オマーン戦のスタメン落ちの鬱憤を晴らしました。まあ他にもチャンスは沢山あって結構外しているので、本人は案外反省しているかも知れませんが。(後で見たら、インタビューでちゃんと反省の弁を語っていましたね。)むしろ気になるのは柳本の方。相手左サイドのプレッシャーがきつかった、と言うわけでもなかったのに切れが悪い、ミスが多い。いつになく積極的にミドルシュートも狙っていましたが、鋭さが今一つで入るような気がしませんでした。反対側の相馬が切れまくっていて、前半の決定的チャンスはほとんど左から演出されていただけに余計に目立ったのでしょうか?なんか川口に「柳本、上がれー」とどなられていたらしいし。調子が悪いのかなぁ。


<97.3.26>Jリーグは24日の規律委員会で、柏戦で「乱暴な行為」をした盧選手を2試合出場停止処分にしました。これで、ナビスコ杯の残りのゲームには出れないことになりました。


<97.3.26>今日の神戸戦のメンバー予想です。出場停止は前試合でレッドカードを食らった盧と小島。外国人選手の起用に頭を悩まさなくて済みますね。トムソン監督は前の試合のメンバーをがらっと変えて来ないタイプのようですから、前の試合のメンバーをあまりいじらないのを基本に考えます。
          前川

      伊藤 ポポビッチ 影山
      
        森保  吉田
    桑原          服部
         サントス
       
      アーノルド  久保

   SUB:下田、若井、金本、笛、廣池
なお、中国新聞の記事によれば桑原をストッパーに、笛を右WBに入れ、アーノルドを1トップにした布陣で練習していたそうです。とにかく今日勝てばまだ決勝トーナメント進出の可能性が残ります。何としても勝ちたい試合です。


<97.3.25>柏戦までの出場選手の記録です。イエローカードの多さが気になりますね。

選手名A柏H神H柏A神A名H出場時間
GK前川○Y360
DFポポビッチ360
DF小島○Y▼YY×357
DF伊藤--270
DF/MF桑原▼YY×213
MF森保○Y360
MF吉田360
MF330
MF服部○Ysub255
MF--▼R×251
MFサントス----180
MF若井subsubsub15
MF金本subsubsub30
FWアーノルド○Y--270
FW久保○Y○Y×270
下田subsubsubsub
影山subsubsubsub
山根subsub----
廣池------sub
○フル出場 ▽途中交代 △途中出場 ▼途中退場 ×出場停止 --登録無し sub控えメンバー


<97.3.24>ユースのDF石川裕司選手とFW秋元雅博選手の二人がU-18代表候補に選出されました。31日から栃木県での合宿に参加することになります。

<97.3.24> サテライトの第3節、サンフレッチェは京都パープルサンガと試合を行い、松永の2つのゴール、若井のゴールで3-0(前半2-0)で勝ちました。

<97.3.24>昨夜のオマーン戦。衛星中継の電波の具合が良くなくて全体の半分ぐらいしか見れなかったのですが、とにかく勝って良かった、と言う試合でした。日本代表はほとんどプレスに行かず、オマーンの前線の選手をフリーにしないことに注意して守る、と言う感じだったように思います。また攻撃も、細かいパスを繋いで突破するよりもスペースにポーンと長いパスを放り込んで走り込む作戦が多く、カウンターを警戒してセーフティファーストでゲームを展開したように見えました。いくつもあった決定機を決めきれず、圧勝してもいい展開で1点しか取れなかったわけですが、負けないことが大事、と言うゲームで、ちゃんとゲームプラン通りに展開して勝った。これは、4年前などどんな時でも状況を考えずにがんがん攻めて行っていたのに比べるとずいぶん成長した、と言っていいのではないでしょうか?昨年の五輪代表は最後まで集中を切らさずゲームを展開できるところを見せてくれましたし、日本のサッカーも、ようやく「アジアの強豪」と言う自身の位置に慣れて、後藤健生さんの言うところの「ナイーブさ」を克服してきたと言えるのではないでしょうか?
オマーン戦を見ていてもう一つ感じたことは、GK川口選手の「運の強さ」です。経験が何より大切なGKと言うポジションに、21の若さで大事な試合に起用される、と言う「運」もさることながら、そのゲームの終了間際にミスをしながら失点せずに済む、と言う「運」。私は別に運命論者ではありませんし、川口がポジションを取ったのは彼自身の努力のおかげであることを否定するものではありませんが、しかし、4年前は松永のサブ、それ以降は押しも押されぬNo.1キーパーだった"Living Wall"前川が、ここに来て怪我で代表入りできなかった、と言う「運の悪さ」と、ついつい比べてしまいます。なんとなく、前川も下田も、能力的には十分なものを持ちながら川口の「運の強さ」に負けるのではないか、と言う気がしてしょうがありません。まあ、そのおかげで代表がW杯に行ければ、それはそれでいいんですけどね。

<97.3.23>昨日の柏戦ですが、やはり守りの要ポポビッチは外せない、と言うことで次のようなメンバー構成でした。
            前川

       伊藤  ポポビッチ 小島

    笛    森保   吉田     
                    服部
        桑原      
              盧
           アーノルド
結果から書きますと、28分にジャメーリ、31分に渡辺、57分に加藤望に決められ、0-3の敗戦。サンフは小島がイエロー2枚、盧がレッドで共に退場、その上森保までイエローを貰う、と一見踏んだり蹴ったりの負けだったようです。ただ、新聞報道や観戦した方の感想を聞く限り、それほどどうしようもない、と言う感じではなくて「将来に繋がる負け」だったようで。前川は決定的場面を何度もセーブして復活ぶりをアピールしたようですし、新戦力の伊藤のディフェンス、服部の突破、それから途中から交代で入った金本がいい動きを見せた、など見るべきところがいろいろとあったようです。それに、記録的にもシュートが15本対10本と、圧倒的に押されていた、と言うわけではなかったのですが、ただ、要所要所ではいろいろ問題はあったらしい。例えば、ボールを奪って前線に持って行ってもパスのスピードが遅い、フォローが遅い、でシュートに持ち込んでも決定的に崩す、と言う場面には行っていない。逆に相手にボールが渡ると簡単にDFラインの裏を突かれ、一気にゴール前まで行かれてしまう、など。一言で言って「スピードが無い」と言う感じだったようで。たぶん、それぞれの原因についてはいろいろと見方もあるのでしょうが、私はこれは「戦術的な未完成のせい」である、と見たい。スピードの不足に見えるのは、お互いの動きがもう一つ分かっていないため鋭いパスが出せないから。簡単に突破されるのは、守備の連係が取れていないから。サンフの選手達が特にJリーグレベルでスピードのない選手が揃っている、とは思えませんし(むしろ標準より速い選手の方が多いと思われる)、逆に戦術的な理解が遅いこともヤンセン時代の2年間で証明済みです。今年の「選手名鑑」で森保選手が語っているように、この2年間はバクスターのやり方とヤンセンのやり方の違いにとまどって消化できない2年間でした。その選手達に、いくらトムソンが名監督であっても2カ月やそこらで戦術を浸透させられるとは思えません。とにかくこのナビスコ杯は、トムソンサッカーを理解するための練習試合である、と考えたい。ゲームに負けてもいいから、一つでも二つでも収穫があること、それが各試合ごとの目標だと考えましょう。サポーターは、今日よりは明日、明日よりは明後日、を信じて応援するしか無いと思います。
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