1/3〜1/10のサンフレッチェ日記


<98.1.10> 年末に、「カルチョの国」イタリアへ行ってきました。訪問したのは「フィオレンティーナ」のフィレンツェ、「ASローマ」「ラツィオ」のローマ(それと斜塔の街ピサ)だったのですが、ちょうどセリエAがお休みの週だったと言うことと、それぞれの町が文化的な見どころが非常に多く観光客ばっかりで、残念ながら生活にサッカーが根づいている様子、と言うのは感じることができませんでした。ただ、街角のアイスクリーム屋さんとかレストランとかの隅にフィオレンティーナのソシオ(Socieと書いてあったからきっとスペインでのソシオと同じなんでしょう?)であることを示す小さな三角形のフラッグが何げに飾ってある所に、「ああ、やっぱり」と思わせるところがありましたが。
一方、おみやげを買う、と言う意味ではサッカーは重要な意味を持っていることが(^^;)感じられました。ピサでもフィレンツェでもローマでも、街角には山ほどお土産屋さんが並んでいたのですが、そこにはたいてい有名選手(ロナウドやウェアなど)のニセレプリカが2000円ぐらいでたくさん並んでいるのです。ニセ、と言ってもよほど詳しい人でないと分からないぐらい。私もバティのを1枚買って「カッサ・デッロ・スポーツ」(フィオレの公式商品を揃えているので有名なお店。残念ながらお休みでした)の店の前に飾ってある本物と比べてみたのですが、背番号と名前の字体が違うのと、あと本物にある「FILA」のマークが入ってないぐらいの違いでした。こう言うのをもし日本で売ると、商標の問題などに引っ掛かって訴えられそうな気がしますが、イタリアでは大丈夫なのでしょうか!? 一方、「スポーツ店」というのも町には結構たくさん軒を並べていて、そこではちゃんとライセンスを受けた商品を売っています。ただし、たいていの店はそれでもほとんど「お土産屋さん」の乗りで、別に地元チームの商品に限らず、セリエAの他のチームやスペインやプレミアなどヨーロッパの他の国のレプリカも同様に並べています。ローマのある店ではジェノア時代のカズの写真の入った日本語のパンフレットを張っていましたし、それどころかなぜか京都サンガのレプリカも売っていました。私が日本人だ、と分かると、そこの店員さんがサンガのレプリカの背中の字を指さして、「これは何て書いてあるんだ」と聞いてきたので、私はフィオレンティーナのレプリカの胸を示しながら「これと同じようにニンテンドーと書いてあるんだよ」と教えてあげたら「なんだ、選手の名前じゃないのか」とがっかりしていました。私はイタリアにサンフのブルゾンを着て行ったので、何人かに「広島にはサンフレッチェというチームがあるんだけど知っているか」と聞いてみたのですが、残念ながら誰も知りませんでした。(^_^;;;) やっぱり何度も優勝しているか、あるいは世界的に有名な選手がいないとだめみたい。結局私のイタリアでの戦利品は、件のニセ「バティレプリカ」とヴィオラの安い方(FILAのマークが付いていない)のマフラー、それに昨年版のフィオレンティーナのトレーニングウエア(胸の「SAMMONTANA」はアイスクリームの会社だって、知ってました?)だけでした。だって、やっぱり本物のレプリカは背番号無しでも100,000リラ以上するので、ドイツで買うのとさほど変わらないし、リラの持ち合わせも少なかったし。
ゲームは、先ほども書いたようにナマでは見れなかったのですが、ホテルのテレビで1つだけ(もっとも都合で前半だけでしたが)見れました。12月30日の親善試合、インテルミラノ対オーゼールです。内容は、ほとんど一方的にインテルのゲーム。中盤でのプレスの効きも良いのですが、何と言っても圧巻はゴール前の攻め。ある程度スペースのある状態で前目の選手がボールを持つと、守備が何人居てもあんまり関係無い感じで簡単に決定的チャンスになってしまいます。先制点は開始から5分ぐらいの時間帯で、ペナルティエリア内でボールを持ったロナウドが鋭いステップの跨ぎフェイントと切り返しでDF2人を翻弄すると、あっと言う間にゴールにたたき込みました。結局ロナウドはこの後10分ほどで「顔見せ終了」とばかりに引っ込んでしまったのですが、それに代わって出てきたのがサモラノ。世界的な選手が入れ換わり立ち替わり出てくる所はさすがにセリエAの強豪チームですね。インテルのPKの失敗や、なぜかアウェイのオーゼール寄りの審判の笛もあって前半は2対0(3対0だったかも)で折り返したのですが、とにかくインテルの圧倒的な強さが目に付きました。
まあしかし、日本にもプロサッカーができたこと、カズがセリエAに行ったこと、今年のW杯への出場を決めたこと、そして多分日本人観光客がイタリアでたくさん買い物をしたこと(^_^;)のおかげで、日本のサッカーもイタリアの、更にはヨーロッパのサッカーファンの中でやっと「仲間」として認知されて来ているのでは、と言う気がします。そしておそらく、「まだ歴史の浅い国だから暖かく見守ってやろう」と言う気持ちの人が大多数なんじゃないか、と思います。ですから今度のフランス大会では、日本が引いて守ろうがプレッシングサッカーを試そうが、大敗しようが惜敗であろうがきっと「良く頑張った」と評価してくれるのではないでしょうか?フランスで2次トーナメントに進出できればそれに越したことは無いとは思いますが、あまり結果に拘らずに、ヨーロッパや南米や、その他の世界中の目の肥えたサッカーフリークを感動させるような、記憶に残るようなゲームをして欲しい、と思っています。


<98.1.8> 中国新聞のホームページにも掲載されていますが、安部雄大選手のヴィッセル神戸への移籍が昨日発表されました。山口県の多々良高校から1993年に入って5年間でリーグ戦10試合に出場して0得点、96年にはナビスコカップの京都戦で初得点をあげています。神戸から攻撃的MFとして高く評価された、と言うことで、山根、久保などライバルの多い広島から出場チャンスが広がることを期待して移籍を決めたそうです。またこのホームページではまだ取り上げていませんでしたが、DFとして一昨年デビュー戦でいきなりピクシーを抑える役割を与えられた影山選手は、チームを退団して阪南大への入学を決めたとのことです。阪南大の監督には高校時代から目を付けられていたそうで、本人も「4年後にまたJリーグに呼ばれるように」頑張る決意だ、とのことです。以上により今のところチームを出ることが決まった選手は盧、若井、影山、森保、路木、安部で6人目。先日入団が発表された選手は6人なので、移籍が濃厚な高木、柳本を引き算すると26名と選手契約を結ぶことになります。ただし、選手契約を結んでいた一部の若手選手を練習生に「格下げ」する、と言う情報、あるいは新外国人を獲得すると言う情報もあり今年のメンバーが確定するまでにはもう少しかかりそうです。


<98.1.7> 1月6日より、サンフホームゲームの年間指定席と年間パスカードの販売が開始されています。指定席の方はビッグアーチのSS席&スタジアムのSA席で8万円、SA&SAで7.5万円、SC&SBで4.5万円になっています。これらを申し込んだ方には年4回の情報誌、カレンダー、及び選手名鑑がプレゼントされます。一方年間パスカードは一般自由席の大人15,000円、小中学生4,500円、ゴール裏はそれぞれ10,000円と3,000円です。10試合以上観戦、更にパーフェクトの方には記念グッズのプレゼントがあります。ご希望の方は住所、氏名、電話番号を記入の上、〒730-0037 広島市中区中町8-18 広島クリスタルプラザ4階 株式会社サンフレッチェ広島 事業部宛はがきをお送りいただくか、あるいは082-247-3115までFAXをお送りください。なお今年のシーズンの前半は芝の養生などにより、前半のほとんどのゲームは広島スタジアムで開催される、とのことです。


<98.1.6> このニュースは「聞きかじり」ではなく、チームからの正式発表です。(例によってNiftyServe FSJL14番会議室のあくあさんの書き込みを元にしています。)その1。昨年横浜マリノスからレンタルされていた伊藤哲也選手の広島への正式移籍が発表されました。怪我をおしながらレギュラーでは唯一のDFの専門家としてリーグ戦26試合、カップ戦5試合に出場し、昨年のメンバーの中ではMVP級の活躍で、全国100万人の(?)サンフレッチェファンがその去就を注目していた、と言っていいでしょう。天皇杯の時点ではまだ怪我の回復は完璧ではなかったようですが、今度こそじっくり直して、サンフでのフル出場と代表入りを果たして欲しいものです。その2。代表の岡田監督の知恵袋としてW杯出場に大きく貢献した小野剛氏が、1月1日付での代表コーチ就任に伴いサンフレッチェを退職することになりました。これで代表に専念することになり、益々の活躍が期待されます。


<98.1.5> 聞きかじりニュース。FMに出演した今西総監督は、(1)ユースから行友、秋元、石川、大畑がトップに昇格する、(2)強化委員の間では前川、下田の評価は高く、どちらかはW杯に行ける可能性がある、(3)桑原、伊藤も代表候補に選出されるだろう、(4)今年終わりまでに吉田町にクラブハウスとグラウンドが完成し、ようやくトップとユースが一緒にトレーニングできるようになる、(5)フィジオセラピストと新しい通訳の採用が決まった、と語ったそうです。また、今年チェコに戻って先日引退したハシェック選手が、代表の強化責任者に就任した、と言う話が朝日新聞に載っていたそうです。


<98.1.4> 年末に発表があった路木、森保両選手の移籍。路木選手は契約更改交渉での低い評価に不満を持っての移籍志願で、オファーのあった2チームのうちからマリノスを選んだ、と言うことです。やはり移籍を希望している、と言う柳本選手、更にヴェルディへの移籍が決定的な高木選手とともに、現役の代表選手が次々とチームを離れようとするのは、単なる給料の問題では無いような気がして仕方がありません。1年ほど前までは、広島からは常に代表選手が3、4人は選ばれており、必ず先発にも名を連ねていましたが、W杯最終予選ではついに高木選手が20分あまりプレーしただけに終ってしまいました。これは、各選手の怪我もあったとは言えやはり広島の選手がレベルアップできていない、と言うことを意味しないか。実際に代表候補に選ばれ他チームの選手と一緒に合宿する中で、選手の中に「自分はこのまま広島にいていいのだろうか」と言う不安が芽生えてきても不思議ではありません。特に昨年、城や名良橋が志願して優勝争いのできるチームに移籍して、これが結果的に代表での活躍にも繋がっただけに、自分もここで決断しなければ取り残されてしまう、と言う気持ちになったのではないでしょうか?サンフレッチェとしては今回の路木選手の移籍は非常に痛いものではあります。しかし、彼自身が更に成長するために、そして代表選手としてフランスの地を踏むためには、喜んで送り出してあげるべきなのかも知れません。
一方森保選手は、ファンもチームも、本人も望まなかった移籍。しかし一時は仮契約も済んで正式移籍になるはずだったところを、ファンの声と今西総監督や本人の希望があってなんとかレンタルと言う点で折り合ったのだそうです。この点に関して今西総監督や森保選手が、ファン、サポーターの声にいかに勇気づけられたか、1/20発売の「アスリート・マガジン」に心境を吐露しているそうです。また今発売中の1月号にはファンが送ったメールなども紹介しているとのこと。ぜひお読みください、とライターの中野和也さんが語っています。


<98.1.3> 12/27から昨日までネットワークへのアクセスができなかったため更新がとだえていましたが、今日からぼちぼちと再開します。
退団が決まった選手の話題はとりあえず後回しにして、まずは明るい話題から。12月29日、サンフレッチェから6人の移籍・新入団選手の発表がありました。まずはセレッソから移籍のMF皆本勝弘(25)。広島工出身で守備、攻撃両面がこなせる選手。セレッソでは155試合に出場し4得点を挙げています。役どころとしてはクルークのバックアップか、あるいはドイスボランチの片割れか。ベルマーレからは27歳のDF宮澤浩。昨年は5試合の出場にとどまりましたが、一昨年は24試合に出ています。長身でヘディングに強いストッパーです。3人目は既報の通りブランメル仙台からの古賀聡(27)で、鹿島からのレンタル。左WBで、服部のライバルになりそうです。新入団は3人で、一人は練習生からの松永の昇格。後の2人、福岡大の大久保誠(22)は元ユニバ代表のMF、清水商高のDF池端陽介(18)は元U-18代表、とそれぞれ青の代表ユニに腕を通したことのある選手です。大久保はドリブルも、パスも行けるという典型的な10番タイプの選手ながら、高校時代も大学時代も怪我に泣かされさほど目立った活躍ができなかった、と言う選手だそうです。これが今の、逆境にあるサンフを救う力になるかも知れません。全体としては、だいたいにおいて今年のサンフの弱点や移籍する選手の穴を埋める補強、と言えそうに思えます。


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