7/12〜7/18のサンフレッチェ日記



<98.7.18> 昨日書いた「フットサル大会」ですが、私の友人が昨日申込をしようとしたところ「もう一杯で締め切りました」と言われたそうです。もし、この「日記」で初めてこの情報を見て申し込みを考えた方がおられましたら、まことに申し訳ありませんでした。ただ、この大会への申し込みの多さ、人気の高さに比べ16チームというのはいかにも少なすぎるような感じがしますし、むしろ諦めずに電話攻勢をかけて枠を広げてもらうほうがいいかも知れません。それにしてもこの「フットサル」への期待の高さ、サンフレッチェ自身が良く考える必要があるように思います。これまで「地域に根づいたスポーツクラブ」を目指すJリーグのクラブとしてやって来たはずだったにもかかわらず、このような形で一般のサポーターが参加できるような催し、と言うものがほとんどありませんでした。(「ふれあいサッカー教室」は女性と子供しか参加できない。)今回のこの申し込み殺到で、そう言う潜在的需要がある、と言うことが分かったわけですから、今後そう言う方向へのファンへのアプローチをどんどんしていって欲しい、と思います。


<98.7.17> 12日に広域公園第一球技場で行われたヴィッセル神戸とのサテライトのゲームの記録によりますと、サンフレッチェのメンバーはGK:山口哲、DF:上村、川島、伊藤、MF:山根(→石川73分)、池端、山口敏(→笛62分)、古賀、大久保(→金本62分)、FW:大木(→松岡62分)、秋元。対する神戸はGK:前田(→中村70分)、DF:幸田、吉田、和田、MF:内藤直、佐藤、岩下、岡本、石川(→朴68分)、FW:矢野、江口。サンフの得点は、まず前半29分、古賀の右からの直接FKを上村がヘッドで決めたもの。2点目は大木が中央を持ち込むところを相手DFがカット、そのこぼれを拾った大久保が秋元にパスしそれを右足で決めた、と言うものでした。対する神戸は終了間際の88分、和田のクロスに矢野マイケルが頭であわせた1点に終わりました。それにしても、サンフのメンバーを見ると上村、伊藤、山根、笛など昨年から今年にかけてのレギュラー選手が顔を並べています。このへんにも、層が厚くなった、と言う雰囲気を感じます。


<98.7.17> プレスリリースより。クラブユース(U-18)選手権の全国大会が来週月曜より福島県のJヴィレッジで行われます。サンフのユースはDグループで柏、清水、福岡の各ユースと同組です。初戦は7/21の13:30より柏と、第2戦は7/22の15:15より清水と、そして第3戦は7/24の15:15より福岡と対戦します。勝ち抜きは各グループ1位と2位の上位3チーム。(全5グループ。)高円宮杯に出場するためには、まず決勝トーナメントに進出し、その初戦(準々決勝)に勝ってベスト4に入るか、あるいは準々決勝の負けチームのトーナメントで1位になる必要があります。中四国地方では無敵のサンフユース。果たしてその力は全国で通用するのかどうか、非常に興味深いところです。


<98.7.16> 5月中旬から練習に参加していたヘイドン・フォックス選手との契約が、昨日発表されました。フォックスは1977年6月23日生まれの21歳。オーストラリアのシドニーの生まれで、豪州スポーツ研究所附属の専門学校出身の、言わばスポーツエリート。U-17選手権やワールドユースに出場しており、シドニー五輪を目指す豪州代表候補にもなっています。95年にアヤックスのユースにスカウトされ、昨年はブンデスリーガのアルミニア・ビーレフェルト(イラン代表のダエイ、バゲリが所属したチームです)とアマチュア契約を結んでいました。ストッパー、スイーパーとしてだけでなく、守備的MFもこなせる選手です。先日練習を見てきたときにはもうすっかりチームに溶け込んでおり、上村選手などとじゃれあっていました。来年1月1日までの契約で背番号は38。ポポビッチに何かあったときのバックアップとして期待されますし、グッドマンの調子が上がらないようならレギュラー入りもありうるかも。サンフレッチェは一時期DFの選手の不足が目立っていましたが、上村の復帰もあって一番充実したポジションになってきました。前にも書きましたが、川島や池端などフォックスと同年代の選手には、彼に負けないぐらいの成長を期待したいと思います。


<98.7.16> 書き忘れていたちょっと前のプレスリリースから、「新規応援グッズについて」。これまでホームゲームで「応援旗、メガホン」の貸し出しを行ってきましたが、8月8日の鹿島戦より「勝ちカチシャモジ」の貸し出しを行うそうです。これは高校野球の応援などで定着している宮島のシャモジをサンフレッチェバージョンとして「開発」したそうで、「(相手をめしとる)勝ちカチシャモジ」と名付けてゴール裏自由席を中心に来場者に貸し出します。これまでのJリーグの応援は、ヴェルディのサンバ隊など他国の応援スタイルを真似したものが多かっただけに、こういう独自のスタイルの導入は新鮮なものとなるかも。Jリーグの発足にあたっては「アンチ野球文化」と言う色彩が強く、いろいろな名称なども全てプロ野球などとは重ならないように付けてきたわけですが、こと広島に限ってはむやみに野球文化と対立しないほうがいいかも知れない、と最近個人的に思うようになってきました。サンフレッチェとカープはどちらも広島の宝。高校野球での活躍も広島県民の誇り。そう言う意味で、サッカーも野球と同じようなスタイルで応援すると言うのは、なかなかいいアイディアかも知れません。


<98.7.16> もう一つ、1週間前のプレスリリースから「第1回サンフレッチェフットサル大会」について。8月にサンフレッチェの主催でフットサル大会が行われます。小学生の大会は8/8の11:00〜17:00、一般は8/22の同時刻。小学生は5年生以上の7人以上で編成されたチーム、一般は18歳以上の大人7人以上で、いずれも先着順の16チームの参加を募集しています。申し込み〆切は小学生が7/25、一般が8/8で、4チームごとのグループに分かれて予選リーグを行い各グループの1位チームが決勝トーナメントに進出する、と言う形式です。決勝トーナメント進出チームは表彰され、また全チームに参加賞を進呈します。更に各チーム10名までに当日のJリーグ公式戦の自由席入場券、また1チームに5枚の駐車券が提供されます。申し込みはサンフレッチェ広島フットサル大会係まで、電話(082-233-3233)またはfax(082-233-3251)でお問い合わせ下さい。折り返し大会要項と申し込み用紙が送られます。


<98.7.15> 昨日ガンバとの間で行われた練習試合で、サンフレッチェは0対1で惜敗しましたが、大分戦に比べればいい出来だったということで今後に向けて明るい展望が抱けたゲームだったようです。メンバー表からポジションを想像しますと、
       下田

   宮澤 ポポビッチ 小島

 柳本  皆本  桑原  服部

      ビドマー

    グッドマン 久保
と大分戦の先発と同じ。この日は両WBの積極的な攻め上がりや中盤から前線へのスルーパスなど何度かチャンスを作り、また失点したとはいえ守備陣も落ち着いた守備を見せなかなか良い動きを見せたようです。ただし、攻撃陣のコンビネーションは今一つ。グッドマンは後ろからのパスに反応できないなどあまり良いところを見せれなかったようで、久保選手は「グッドマンはアーノルドとも高木さんとも違うタイプ。癖を早く覚えなくては」とまだコンビが熟成していない様子だったらしい。また攻撃的MFに入ったビドマーはパッサーとしてよりもパスの受け手として機能することが分かってきたようで、後半から山口敏が投入され中盤でのタメができたことで攻めのリズムができた、とのことです。開幕前の最後のトレーニングマッチは、19日の神戸戦(いぶきの森)になります。


<98.7.15> 今朝の中国新聞の1面に、「芝改良 よみがえった緑」と言う記事が出ていました。一昨年の広島国体で踏み固められたうえに昨年の長雨で芝の根が腐り、Jリーグの本拠地では最低、と言われるほどのひどい状態でしたが、この3月より広島市が約一億円をかけて改良工事を行ったもの。ピッチの地下40cmに透水管を50m間隔で埋め込み、従来のまさ土と火山砂利に代わって砂を敷いて水はけを良くし、また天然芝も全面的に張り替えたとのこと。梅雨の時期に適当な雨が降ったこともあって「どこに出しても恥ずかしくないグラウンドに生まれ変わった」そうです。ビッグアーチはスタンドとピッチの距離が遠くスタンドの傾斜も緩やかでサッカー観戦にふさわしいグラウンド、とは言えないので、できればサンフにも鹿島スタジアムのようなサッカー専用のスタジアムが欲しいところですが、当面はビッグアーチとつき合わないといけないようです。


<98.7.14> とうとう、1カ月にわたる長き戦い、W杯フランス大会が終わってしまいました。昨日の決勝戦はこの大会を締めくくるにふさわしい好ゲームでした。両チームともパスを大事につなぎながら相手DFの一瞬の隙を狙い、一方守備はしっかり集中してチャンスを与えない。良いときのブラジルを知る人にとっては、あのブラジルは本当のブラジルじゃない、と言うかも知れません。ロナウドは体調がすぐれなかったのか切れもスピードもなく、リバウドやデニウソンのドリブルはあっという間に取り囲まれてチャンスさえ作れず、レオナルドのフリーランニングはスペースを作るには至らず、サンパイオのヘッドはゴールネットを揺らすことはできず、ドゥンガも檄を発する機会もあまりありませんでした。でも、ブラジルのブラジルらしさを出させなかったのは、何と言ってもフランスの集中した守備があってのこと。GKバルテズは決定的な場面を何度も防いで流れがブラジルに行くのを食い止め、デサイー、リザラス、テュラム、ルブフの守備ラインとボランチのプティ、デシャンはペナルティエリアへの侵入を許しませんでした。またブラジルの時間帯にはカランブーやジョルカエフまでがパスカットに行き、ブラジルのリズムを崩しました。双方流れの中ならはなかなか点にならないか、と思われた時、ゴールネットを揺らしたのはいずれもフランスのCKからのジダンのヘッドでした。これまでのゲームで何十回と無くあり、なかなか決まらなかった(確か開幕戦で決めて以来のはず)フランスのCKが、この大事なゲームで2度も成功を収めるとは。それも、中盤の「将軍」としてはもう一つ機能しなかったジダンが決めるとは。私には、今大会のフランスは勝利の女神に愛されていた、としか言えないように思えるのです。
この大会を開くにあたってフランス国民はあまり関心が無い、冷めている、と開幕前は言われていました。「みんながパリに注目するときこそ、他所でバカンスを楽しむのに絶好のときよ」と自分の住まいをレンタルに出して出かけるパリジェンヌが沢山居る、などとウワサされていました。日本だけでなく多くの国のサポーターが、チケットが無く右往左往する羽目になり、フランス人がわざとそう言うことをしているんじゃないか、などと悪口も言われていました。しかしです。このW杯を盛り上げた主人公は誰だったか、と言うと、やはり選手や各国サポーターを自分たちの国に迎えたフランス国民だったのではないか、と思うのです。今大会は全てのカードが満員だった、と言います。それも、各国からのサポーターだけでなくフランス人が沢山入場したようです。とりわけ感じたのが普通なら「消化試合」になってしまう3位決定戦。ブランを退場に追い込んだクロアチアのビリッチが大ブーイングを浴びていたことからも分かるように、この試合を埋めたのはほとんどがフランス人だったのです。(たぶん、なんですけど...^^;)そして、決勝戦が行われたスタッド・ド・フランスを埋めたサポーター。更に、その前後にシャンゼリゼを埋めたパリジャン、パリジェンヌ。それまでW杯に対して斜に構えたような態度だったフランス人も、やはりサッカーを愛する国民だった、と言うことが分かったように思います。だからこそ、彼らがW杯を開催し、ゲストカントリーの選手とサポーターを迎え、大会を盛り上げたからこそ、サッカーの女神が最後にフランスに微笑んだのだ、と思えてなりません。
今思えば、デシャンの退場はこのドラマを盛り上げる為のスパイスでしかなかった。そこから苦しい時間帯を乗り越え、ロスタイムになって守りの要の位置に入っていたはずのプティが金髪のロングヘアをなびかせて前線まで飛び込んでいったのは、間違いなく何か後ろから突き動かすものが合ったからに違いありません。私はあれを見て、アトランタオリンピックの日本対ブラジル戦、日本の唯一の得点の場面で伊東輝悦選手が「雷に撃たれたように」前線まで突進してゴールを決めたシーンを思い出してしまいました。プティが得点を決めた後、これを取り囲んだ選手達の輪は、その直後の試合終了の笛でスタジアム全体を、パリ全体を、そしてフランス全体を包む輪になりました。そしてその輪はフランスと世界をつなぐ輪でもありますし、更に4年後2002年に日本と韓国と世界をつなぐ輪でもあります。今私たちは、この「輪」をしっかりと受け止め、4年後に向けてスタートしなければならない、と思います。そしてW杯のホストカントリーという大役を無事につとめてこそ、サッカーの女神に愛される資格ができる、と言えるように思います。


<98.7.12> サンフレッチェは昨日サテライトのチャレンジャーズリーグ第9節を神戸と戦い、2対1(前半1-0)で勝ちました。得点者は上村、秋元でした。


<98.7.13> 中国地域リーグは昨日第9節を終え、前半戦を終了しました。なお、第8節の結果を載せるのを忘れていましたので同時に掲載します。
【第8節】
マツダSC   1|1-0|1 広島フジタSC 
(6勝1敗)    |0-1|  (4勝2敗)
        PK|4-2|

ヤマコーFC  6|5-0|1 SC鳥取
(1勝5敗)    |1-1|  (  6敗)

広島教員    4|3-0|1 NKK福山
(2勝4敗)    |1-1|  (4勝2敗)

三菱自工    3|1-1|1 サンフユース
(5勝1敗)    |2-0|  

【第9節】
三菱自工    6|3-0|0 NKK福山
(6勝1敗)    |3-0|  (4勝3敗)

広島フジタSC 7|3-0|1 SC鳥取
(5勝2敗)    |4-1|  (  7敗)

広島教員    2|0-0|0 ヤマコーFC
(3勝4敗)    |2-0|  (1勝6敗)

サンフユース  3|2-1|2 三菱石油
         |1-1|  (3勝4敗)
オープン参加していたサンフレッチェユースはこれで全日程を終了。7勝1敗と前期首位折り返しの三菱自工に敗れただけの実質2位の成績でした。


<98.7.13> W杯の3位決定戦、「クロアチア2-1オランダ」は、攻めるオランダ、守るクロアチアと予想通りの展開となりましたが、クロアチアがオランダの攻めを凌ぎ、一方でカウンターから2点を上げて初出場で3位、と言う快挙を成し遂げました。ゲームはオランダが中盤の厳しいプレスで7割方ボールを支配し、何度もペナルティエリアに侵入しますがなかなか決定的な形が作れず、ゴールを割ることができません。パス回しの速さ、精度、ゴール前のアイディア、フィジカルの強さなど素晴らしいものを持っているにも関わらず、クロアチアの守備陣は必ず一歩前にボールの流れを読み、ゴールを守ります。オランダの1点はゼンデンがドリブルで中央に切れ込みながら意表を突いたシュートを撃ったからこそ入ったと言うもので、型通りの攻めや並大抵の創造力では守備を割ることはできないのでは、と思わせるような集中した守備でした。今大会の日本代表は、中盤での速いつなぎから相手ゴールに迫る、言わばオランダを何まわりかスケールダウンしたようなチーム戦術を取っていましたから、クロアチアとの対戦でゴールを奪えなかったと言っても全く不思議ではない、と言う気がしました。一方、クロアチアのカウンター攻撃の鋭さもすばらしい。2点ともハーフウェイライン付近からの速攻で、ほんの2、3人の攻撃、オランダの守備は一応4、5人戻っていたにも関わらず、スピードに乗ったドリブル、正確なパス、鋭いフェイント、そしてここしかない、と言うところに蹴り込むシュートで文句無しの攻撃でした。一方のオランダは、クライフ時代の「トータルフットボール」を熟成させたアヤックススタイルの超攻撃的なサッカー。オランダは今大会は「内紛」も無く充実した戦いぶりを見せており、実力的にはオランダの方が上か、とも思われましたし、実際には何度も同点、逆転のチャンスもありました。しかし、それでもクロアチアの堅い守備は崩せなかった。準決勝でPK負け、と言うことでモティベーションの問題もあったでしょうし、ベルカンプの不調もありました。しかしそれでも、こういう結果が出たということについてはやはりクロアチアを讚えたい。この前も書きましたが、このような熟成されていたかに見えるチームでも一戦ごとに成長していく姿を見せてくれました。クロアチアは内戦の影響で若手が育っていない、と言う問題があるそうですが、旧ユーゴ時代から培ってきた選手と指導者の育成システムはそう簡単には崩れないはず。この大会の健闘は、今後のクロアチアのサッカー界を大きく勇気づけ、今後に繋がっていくことになると思います。


<98.7.12> 一昨日の大分との対戦ですが、観戦した人によるとコンディションの問題か動きが非常に悪かったそうです。選手交代後の布陣は、
       大石

   伊藤 ポポビッチ 上村

 柳本   フォックス
          大久保
    山口敏
        ビドマー
    グッドマン 久保
と言う感じの布陣だったようで、かなり攻撃的ですね。点を取りに行って逆襲されて更に点を失った、と言うことなのでしょうが、攻めても点を取れない、と言う前半戦からの問題点は解消していない、ということでしょうか?外国人選手や山口敏とのコンビの確立が何より求められる、と言えそうです。


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