7/5〜7/11のサンフレッチェ日記



<98.7.11> 昨日サンフレッチェはJFLの大分トリニティと練習試合を行いましたが、0対2で敗れました。サンフのメンバーは次のように紅白戦のA組と同じベストメンバー。後半20分にカウンターから1点を失い、その後25分に山口敏など7人を入れ替えたものの38分に2点目を失った、と言うことです。
       下田

   宮澤 ポポビッチ 小島

 柳本  皆本  桑原  服部

      ビドマー

    グッドマン 久保
トムソン監督は「リーグ再開第一戦のつもりで戦おう」と呼びかけたそうですが、中盤から後ろでのボール回しはできるものの前線へのパスが供給できず、更にサイドからのクロスもほとんど出ずに攻め手無し。特にビドマー、グッドマンの2人に精彩がなく、「収穫ゼロの、お粗末な結果」(中国新聞の小笠記者の記事による)だったそうです。
相手の大分は今季のJFLでは14位と下位に沈んでおり実力的にはずっと格下。久しぶりの実戦、と言う事情を差し引いても、内容的に圧倒しなければならない相手のはずです。(先日は「Cチーム」で大分よりも上の鳥栖と対戦して勝っているわけですし。)とは言え、リーグ戦が始まってしまえば負けることのできないゲームが続くわけで、その前にウミを出してしまったほうが良い、と言えるかも。開幕まで2週間、コンビネーションを上げてチームを作っていくには十分な時間があると思います。危機感をもってやって行ってほしい、と思います。


<98.7.10> プレスリリースより。サンフレッチェは、8月8日(土)の鹿島戦の前に「夏休みこどもまつり」を行います。ビッグアーチでは小中学生の自由席無料開放、17:10からの小学生選抜による前座試合、がんばれサンフレッチェ大声大会、選手とのハイタッチが行われます。またビッグアーチ前広場では、15:00より小中学生を対象にしたスタンプラリー、食べ物、飲み物、ゲームなどの「おまつりの店」や踊り、音楽などのアトラクション、選手のサイン会等、更に第二球技場では、10:00より小中学生フットサル大会、17:00よりふれあいサッカー教室(親子ふれあいサッカー、ミニサッカー大会、PK大会)が行われます。お問い合わせはサンフレッチェ広島(082-233-3233)まで。なお、ビッグアーチ周辺のAシティでは3000台分の無料駐車場を用意していますが、混雑が予想されるためなるべく公共交通機関を利用して欲しい、と言うことです。


<98.7.10> 今度の日曜日、南区大洲のマツダ体育館とその周辺で行われる「98マツダわいスポフェスタ」に、前川、小島、宮澤、桑原、皆本の各選手が出演し、11:15からPK対抗合戦、また11:45よりサイン会を行います。お問い合わせはマツダ広報部(082-282-5253)まで。(だけど、このフェスタってどういう人向けなのでしょう?ひょっとして、マツダの社内行事かな?)


<98.7.10> W杯準決勝第二試合、「フランス2-1クロアチア」。大声援に後押しされた地元フランスが、その勢いを感じさせるゲーム運びで勝ちを収め、全勝で決勝へ進みました。前半は強烈なプレスで波状攻撃をかけるフランスと、がっちり守ってカウンターにかけるクロアチアとががっぷり四つのゲーム。それぞれの特徴をフルに発揮して、一進一退の緊張感のある攻防だったと思います。しかし後半、クロアチアがフランスの守備の一瞬の乱れ(ゴール前で右サイドに人が集まりすぎた)に乗じて先制すると、これでほっとしたクロアチアの隙を突いてフランスが同点に追いつき、更にボバンのパスミスからフランスが勝ち越しました。いずれのゴールも、ささいなミスを見逃さない両チームの集中力の賜物、と言ってよいような得点で、準決勝にふさわしいものだったと思います。後半はどちらのチームも連戦からくる疲労の蓄積で動きが悪くなり、特にフランスは攻撃的ポジションの選手が相手ゴール前に切れ込むことができず、苦しいゲームではありました。しかしそう言う時に意外な選手、右SBのテュラムが2得点をあげた、と言うところにフランスの初優勝にむけての勢いを感じます。昨日も書いたようにブラジルは優勝の前に高い壁として立ちはだかってくるでしょう。フランスは、守備の要、ブランを欠いて戦わなければならない、と言うハンデもあります。しかし、ここまでやって来たという自信とサポーターの応援は何にも増してフランスチームを後押しするでしょう。一般に決勝は、両チームが安全策をとって面白くないゲームになる、と言う説もありますが、どちらも攻撃的なフランスとブラジルの対戦はきっと歴史に残るようなゲームになるのでは、と言う予感がします。


<98.7.9> W杯の準決勝第一試合、「ブラジル1-1オランダ」はブラジルの「老獪さ」を感じたゲームでした。オランダは今大会の好調そのままに攻め込みましたが、しかしブラジルは、相手が出てくればしっかりと守りを固め、突っ掛かってくれば受け流しここぞというところで攻め上がる、と言うところがさすが優勝の仕方を知っているチーム。全体としてはオランダが攻勢の時間帯が長かったのですが、ゲームの流れを支配していたのはブラジルだったように思いました。昨年までのトレーニングマッチでは無敵を誇っていながら今年に入ったあたりから課題が色々と噴出し、開幕してからもスコットランド戦でのバタバタした試合運び、ノルウェー戦での敗戦などブラジルを見る目は厳しいものがありました。しかしそれでも、大事なゲームではしっかりとゲームを支配し、最後には勝ちを収めると言うところが、このチームの本当に強いところと言えるのかも。最後のPK戦も、ほとんど全員がゴールの上を狙って強く蹴って決めたブラジルと、低いところに蹴って止められたオランダの差は、単に技術だけではない精神的なものが強く影響していたように思います。これでブラジルは5回目の決勝進出。過去4回はいずれも勝利を収めています。決勝の相手は初の優勝を狙ってきますが、どんなに勢いがある相手でも、どんなに追いつめられてもブラジルは自分たちのペースに引き込み、W杯で優勝することがいかに難しいか、を見せつけるような気がします。一方のオランダはまたしても惜しい敗退。アルゼンチン戦などではあれだけ圧倒的な破壊力を見せつけていましたが、このゲームはやはりやや疲れが残っていたのでしょうか?クライファートは決定的チャンスを何度も逃し、前の試合で芸術的、とも言えるトラップからのシュートを見せたベルカンプはほとんどの時間帯消えてしまっていました。後藤健生さんはその著書「世界サッカー紀行」の中で、オランダの弱点は「どうしても勝つ」と言う気持ちが弱いところだ、と看破しています。そのせいで、どんな環境、どんな相手にも対処することができないという技術的・戦術的欠陥があるそうです。今大会はお定まりの内紛もたいしたことはなく(一度試合終了後に殴り合いをしてましたが)優勝までもう一歩、と言うところでしたが、この「一歩」が実は非常に大きな一歩なのかも知れません。


<98.7.8> 今朝の中国新聞によると、サンフレッチェは昨日の郷原での練習で紅白戦を行ったそうです。メンバー表からフォーメーションを想像しますと、
      【A組】                 【B組】

       下田                   大石

   宮澤 ポポビッチ 小島          伊藤 フォックス 上村

 柳本  皆本  桑原  服部       池端    山根    古賀

      ビドマー               山口敏   大久保

    グッドマン 久保               大木 秋元
ゲームは前半23分、Bの大木が直接FKを決めて先制。その直後にAのグッドマンがバックパスの処理ミスを突いて同点。次いで34分、Aの皆本のクロスをポポビッチが頭で決め逆転しました。後半に入り51分に秋元が同点に追いつくシュートを決めたものの、63分にAの皆本の右からのクロスをDFが弾き、これをグッドマンが右足で決めたそうです。新聞記事からは、久々のゲームとあってA組、特に2人の新外国人は動きが今一つで、今後もっとコンビネーションを磨く必要がある、と言う趣旨のコメントをした模様です。また後半はA組がビドマーを上げてスリートップにしており、トムソン監督は「新オプションの一つとして考えている」と語っていた、とのことです。実は先週一度練習を見に行ったのですが、その時はビドマーは姿が見えずグッドマンは切れ悪し、と言う感じで、正直言って大丈夫かなぁ、と言う感想だったのですが、こうやって実戦形式になるときっちりと結果を出すところはさすが、と言うところでしょうか。また、練習生となって長いフォックスもかなり他の選手に馴染んでいるようで、上村あたりと仲良さそうにしていました。足の具合が大丈夫なら契約する、と言う話だったしここまで引っ張る、と言うことは獲るつもりだと言うことなんでしょうが、しかし昨日の「ゴール!」で関さんは「分からない」と言っていましたのでもしかすると契約金などで難航しているんでしょうか?ともあれ、10日の大分、14日のガンバ(万博)、19日のヴィッセル(いぶきの森)と練習試合をこなして、リーグ再開に向けて仕上げていくことになります。


<98.7.7> 今日の夜(明日の早朝)からはW杯は準決勝に入ります。私はこれまで夜の第一試合を見てから寝る、と言う生活パターンでしたが、明日からは1日1試合。早寝早起きに切り替えなければ。
ところで、準々決勝の感想を簡単に。まずは「フランス0-0イタリア」。攻めるフランス、守るイタリアとそれぞれの特徴を存分に出しながらの試合で、最後まで目が離せませんでした。私はこの2つのチームを見て、日本代表が進むべき道が2つ、ここに用意されている、と感じました。フィニッシュが決まらなくても中盤を厚くしてどんどん攻め込むフランスの姿は、アジアのチームやジャマイカなどに対するときの日本代表に「そっくり」と言うと言い過ぎかも知れませんが、しかし今後日本代表が今の戦い方を洗練させ、グレードアップするとこの大会のフランス代表のようになるのではないか、と感じました。一方のイタリア代表は、強豪国に対したときに日本がどう戦うか、と言うお手本のように思います。イタリアは決して身体が大きいわけでも、特にスピードが速いわけでもありませんが、しかし判断のスピードの速さ、ゲームの読みの確かさに卓越しています。中盤でボールを支配され、ゴール前に殺到されても、重要な局面には必ず2人、3人の選手がいて数的優位を作ってしまいます。そしてここぞ、と言うときのカウンターの鋭さ。デルピエロやR・バッジオのようなファンタジスタがいるからこそ、ではありますが、しかし攻め込むタイミングを正確に測って勇気をもって全員で押し上げることができるからこそ、有効な攻撃ができるのです。岡田監督がフランスに臨むにあたって守備を固めることからチームを作ったのは正解だった、と思います。しかしその「守備の堅さ」がイタリアのレベルまで達することができるかどうか。点が取れるかどうか、ではなく、そこに今後日本がW杯で勝てる国になるかどうか、の境界があるように思います。
「ブラジル3-2デンマーク」も、双方が持ち味を出しきったゲームでした。個人技のブラジルに対するデンマーク、と言う構図ではありましたが、しかし局面、局面ではデンマークの選手も大きな身体を生かしてしっかりとボールキープやドリブル突破ができていましたし、ブラジルの2点目はロナウドがボールを持った瞬間にリバウドとベベットが同時にゴールに向かって走り出したことによって得たものでした。W杯を勝ち抜くチームが、個人技と組織力とをどちらもしっかりとしたものを持っていること、を再確認させられたゲームだったように思います。
「オランダ2-1アルゼンチン」。結果的にはオルテガのヘッドパットによる退場劇がゲームを決めてしまいましたが、全体的にはオランダのペースで、アルゼンチンは守りを固めてカウンターを狙う戦術をとらざるを得ませんでした。H組のアルゼンチンは、グループリーグの日程が遅かった分後ろの日程が全体的に詰まって来てしまっていました。その上前のゲームのイングランドとの死闘。コンディションが悪かった、としてもしかたが無かったと思います。私が思ったのは、そんな悪い状態の時にはしっかりと守る戦いができること。彼ら強豪国は、そう言う戦術の転換が考えなくても自動的にできるのではないでしょうか?日本代表がそう言うことができるようになるのは、いったいいつのことでしょう?
「クロアチア3-0ドイツ」は、意外な大差がついてしまいました。退場者が出たとは言え終盤集中力が切れたドイツの姿は、我々のイメージの中にある「ゲルマン魂」とはずいぶん様子が違っていました。後半早々は見えないところでのラフプレーや必死で抗議をするところなど、闘志を前面に出して勝ちを狙ってはいました。しかし、結局マテウスやクリンスマンなどのベテランに頼るしかなく、決定的な切り札を持たないドイツの限界がここにあった、と言えるような気がします。ヨーロッパのチームはW杯が終わるとその直後から2000年の欧州選手権の予選を戦わなければなりませんが、幸いドイツは前回覇者で予選免除です。2年間かけてじっくりとチーム作りをし、次に国際舞台に現れるときは全く新しいチームになっているような気がします。対するクロアチア。このチームもベテラン中心と言う点は一緒で、その上若い年代が育っていないため今後の成長、と言う意味では心許無いところではあります。しかし、そんな成熟したチームでさえ、W杯を戦いながら成長してきている、と言う感じがして仕方ありません。一戦、一戦をこなすごとにチームの団結が強くなり、しっかり守って鋭く攻める、と言うパターンに磨きがかかってきているように思います。このチームが優勝できるか、と言うと現段階ではまだ「難しい」と答えるしかありませんが、あと2戦で更に伸びる、と言う可能性も否定できません。恐らく次のフランス戦も、守るクロアチア、攻めるフランスという構図になるのは間違いないと思いますが、一瞬たりとも気を抜けない攻防になることは、たぶん間違いないのではないでしょうか?


<98.7.6> 昨日はサンフレッチェは3つのゲームを戦いました。一つ目はサテライトの京都サンガ戦です。
サンフレッチェ広島 2|1-1|2 京都サンガ
           |1-1|
【広】大木2(26、69分) 【京】川勝(10分)、冨田晋(75分)
サンフレッチェのメンバーは、GK:大石、DF:上村、池端、伊藤、山根、MF:笛(→内田81分)、山口敏、古賀、大久保(→森崎和81分)、FW:大木、秋元(→池田71分)、SUB:山口哲。対するサンガはGK:中河(→櫛引45分)、DF:小田切、平岡、大森(→南56分)、佐藤陽、吉田、福留(→山本73分)、朴(→冨田晋45分)、伊藤、FW:光岡、川勝。どちらも久しぶりの実戦とあって「一軍半」と言う感じのメンバーでしょうか。サンフは上村選手が11カ月ぶりの実戦復帰で、今朝の中国新聞によると積極的なプレーが目立ち大木の一点目に結びつくロングパスも配給したそうです。一方サンフの2点はいずれもPKでしたが、どちらも大木が縦への突破を図ろうとしたところで貰ったものでした。
二つ目は北九州市長杯の3位決定戦、サガン鳥栖とのゲームです。
サンフレッチェ広島 2|0-0|1 サガン鳥栖
           |2-1|
【広】松岡2(70、86分) 【鳥】田中哲也(63分)
サンフレッチェは、GK:植田、DF:山下、行友、川島、MF:岩村、大畑(→林)、廣池(→駒野)、石川、金本(→森崎浩)、FW:松岡、松永、SUB:島谷、吉田幸。練習生とユースの選手が中心の「Cチーム」と言う感じのメンバーです。このメンバーだとさすがに鳥栖に押し込まれ、ボールをキープされますが組織力で対抗してなんとか前半を無失点で切り抜けましたが、ついに63分、元サンフレッチェの田中哲也選手にペナルティエリア外からのミドルシュートを決められ先制されます。しかしその7分後、松岡のシュートで同点に追いつくと、その後ユースの選手の投入で流れをつかみ、森崎浩のスルーパスを再び松岡が冷静に決めて勝ちを収めました。
3つ目のゲームはユースと中国リーグの三菱自工とのトレーニングマッチ。こちらは1-3と初黒星となってしまいましたが、主力選手を上記の2試合に取られて「二軍」と言う感じだったと思われますので仕方が無いところかも知れません。


<98.7.5> 昨日の北九州市長杯1回戦、北九州選抜との対戦は0対0のまま前後半を終え、PK戦の末1-3で敗れました。今日は14:00から3位決定戦をサガン鳥栖と対戦します。サンフのメンバーは、GK:山口哲、DF:行友、山下、川島、MF:岩村、大畑、石川、廣池、FW:松岡、松永。後半からは吉田幸、駒野、森崎浩とユースの選手が登場し、それぞれに持ち味を出したそうです。


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