8/2〜8/8のサンフレッチェ日記



<98.8.7> 明日は新装なったビッグアーチでの久々のゲーム。「こども祭り」として様々なイベントが行われ、小中学生の入場が無料になります。サンフレッチェの相手は前節で優勝の可能性が無くなった鹿島です。強い相手ではありますが、ホームで清水戦のような守備一辺倒のゲームをしてはファンが納得しないでしょう。と言うことで、一番攻撃的と思われる布陣を考えてみました。
        下田
        
    宮澤 ポポビッチ 上村
    
 柳本     桑原      服部

    山口敏    大久保
    
      久保  大木

SUB:大石、伊藤、吉田康、皆本、ビドマー
自分で書いてみて「やっぱりこれじゃ守備が不安かな」と思わないことも無いですけど、少なくとも大久保をサブぐらいには入れて欲しいところ。せっかく自信をつかみかけたところですから、もっとどんどん使ってやって欲しいところです。またビドマーにも早く馴染んで欲しいところですが、もしまだだめ、と言うことだったら先日のサテライトで結果を出した山根を使って欲しいところです。
ところで、明日は出張の関係でホームページの更新ができません。ご了承下さい。


<98.8.6> 「良く1点に抑えた」と言うべきか、あるいは「とても勝てる気がしなかった」と言うべきか。昨日私は、名古屋への出張のついで(^_^;)に清水戦を見てきたのですが、やや複雑な感想を持ちました。BSで録画放送が合ったのでごらんになった方も多いと思いますが、サンフは一貫して守備的な布陣で集中を切らさず良く守りました。しかし結果は一瞬の隙を突かれて0-1で敗戦。今西総監督は「2nd stageは優勝にからみたい」と言っていましたが、そのためにはもう一段レベルアップしないと難しいんじゃないかな、と思いました。
サンフの初めの布陣はこんな感じ。
        下田
        
    伊藤 ポポビッチ 上村
    
 柳本   桑原        服部
          吉田康
    山口敏     久保
    
        大木
何と宮澤ではなく伊藤と上村がストッパーで先発。サブに入っていたのは宮澤の他には大石、フォックス、古賀、皆本で、攻撃的な選手が1人も入っていないことから見て、徹底的に守ることを意図しているようなメンバーでした。
サンフは開始早々こそラインを高く保っていましたが、優勝を目指して精神的に充実する清水が前線からのプレスと速いパス回しで攻めに来ると「専守防衛」になります。大木1人を前線に残し、ほぼ全員がゴール前の1/3の領域に下がってしまって必死に守ります。最終ラインに人数が多いので決定的な場面は少なかったのですが、とにかく攻め手が全然ありません。清水はサンフの右サイドの攻撃を良く研究していたのでしょうか、柳本-山口敏のホットラインが全然機能せず。また久保が中盤まで下がって守備に追われているので、ボールを持った下田、あるいは後ろでFKを貰ったときのポポビッチは1人残った大木めがけて長いボールを蹴るのみ、そして大木はほとんど競り勝てず、そのままGKに取られてしまう始末。それも何度も同じことを繰り返すのです。まあそれでも時々は右サイドを突破してチャンスになりかけることも無いではなかったのですが、クロスの精度が悪いのと押し上げが遅いので全くチャンスになりません。結局前半シュートは、無理な体勢から大木が放ったのが1本だけだったのではないでしょうか?とにかく全く得点を取れそうな気がしない前半でした。守備は守備で、上村も伊藤もまだ本来の調子では無いような感じ。特に伊藤のミスが目立ち、一度などは最終ラインでパスをカットされて危うい場面を招いていました。中盤では桑原1人がかなり前まで出てチェックしていたのですが、全体的に押し上げなければ意味なしで徐々に最終ラインに埋没して行ってしまいました。
と言うことで後半。トムソン監督は機能しない山口敏に見切りを付け、皆本に交代させます。これで良くなったか、と言うとさにあらずで、清水の左サイドは柳本だけをケアすればいいようになったのでますます活発になり、アレックスが何度も勝負をかけてきます。まあ、1対1の守備と言う点では柳本はやはり素晴らしいところを見せてくれまして、それほど危うい場面にはならなかったのですが、しかし清水のニクイところは片方のサイドに偏らないで両サイドをまんべんなく使ってくるところでしょうか。両WBはライン際に張り付いているので、柳本も服部もぴったりと付いているわけにはいかず中央に絞ることが多くなるわけです。そこで清水は右、中央、左、また中央と良くボールを左右に動かしてチャンスを窺い、そうこうするうちにどちらかのサイドがフリーになって突破してくる、と言うパターン。こちらは中央でポポビッチががっちりガードしていたのでなかなか失点には繋がらなかったものの、いつ点を失っても不思議じゃない状況でした。後半半ばにオリバのスルーパスに上村よりも一歩早く反応した伊東輝悦に決められたときは悔しかったのですが、「ああ、ついに点を失ってしまった」と言う感想でした。その後トムソン監督は攻めに出て、久保を上げて中盤にフォックス、左サイドに古賀を投入します。
        下田
        
    伊藤 ポポビッチ 上村
    
 柳本    フォックス    古賀
     桑原    皆本
    
      久保  大木
これで多少は相手ゴールに迫れるようにもなったのですが焼け石に水。やっとシュートを何本か打ったよ、と言う程度のもので、とても清水を脅かすには至りませんでした。結局良く守ったもののこのままタイムアップ。結果は2位対13位と言う順位通りの順当なものとなってしまいました。
初登場のフォックスですが、守備がちょっと荒いのが気になりました。2度、3度と後ろからのチャージでファールを取られイエローも貰ってしまいました。トムソン監督としては、ビドマーとグッドマンがいないうちに使ってみたかったのでしょうけど、やはりあの場面では大久保あたりを投入して(まあ、メンバーに入って無かったんだから仕方ないけど)攻めに出て欲しかったなぁ。
てなわけで、点差こそ最小ですが内容的には完敗。今朝の新聞によると清水のアルディレス監督は、あまりに守備的なサンフの戦術を批判して「あれでは選手も成長しない。広島の選手がかわいそうだ」と言っていたそうですが、トムソン監督は3点を取られた札幌戦の反省から、「まずは守備をベースに戦う」と言う姿勢をもう一度確認させるためにこうしたのだ、としか思えません。そう言う意味では、磐田戦や横浜F戦のような惨敗にならなかっただけ収穫があった、と言えるのでしょうか?しかし、だからと言って攻めがあれでは、引き分けのないJリーグでは苦しいところ。ボールを取ってもむやみに前線に蹴り出すだけでは、チャンスが作れるとは思えない。もう少しマイボールを大事にして欲しいものです。前節までの活躍で期待された大木、久保、山口敏等も全くいいところが無かったのですが、攻撃の形が作れなかったのが彼らだけの責任か、と言うとどうでしょう?カウンター狙いに行くなら行くで、チャンスには一斉に全体を押し上げる、とか言う動きが無いとダメなんじゃないでしょうか?次節の相手は鹿島。強敵には違いありませんが優勝の可能性がなくなりモティベーションが落ちているでしょうし、怪我人が多くてチーム全体の力も下がっています。ホームでもありますし、もう少し何とかしてくれるだろう、と期待しましょう。


<98.8.5> 今朝の中国新聞から。まずは今日の清水戦の話題からで、怪我の小島選手に代わって出場見込なのは伊藤選手になりそう。「故障していた右足甲は完治した。オリバを抑えきってやる」と意欲を見せていたそうです。また上村選手も「準備はできているつもり。あとは監督の判断だから」と語っており、どちらが出るのか注目されます。「サンフレBOX」にはサイン会の記事。9日午後2時より、広島市本通りにある携帯電話販売の「ハローフレンド本通り」でチャリティサイン会が行われます。上村、下田、大木の3選手が参加し、選手のユニフォームやスパイク等のオークションも行われ、収益金は身障者団体に寄付されます。最後に「サンフレ 今節の顔」は安武選手。今季は怪我に泣かされているシーズンで、昨年末にスポーツヘルニアの手術をした後再起しましたが、その直後に今度は右膝のじん帯を損傷し、ゲームに出れない状態が続いているそうです。現在でも全力プレーはできずもどかしさを募らせながらも、ケーブルテレビなどに加入してW杯のゲームをチェックしたり、「今のうちにトラップの技術を高めたい。そうすれば、もっとスピードを生かせる」と逆境を前向きにとらえているそうです。


<98.8.5> 今日の清水戦は優勝にからむ試合、と言うことで久々にBSで放送があります。ただし録画で夜の0時35分から。全国のサッカーファンに「ニューサンフレッチェ」を見せて欲しいところです。


<98.8.4> 明日の対戦相手は初のステージ優勝を磐田と争う清水。前節でも先制されながらも逆転するなど、精神的にも充実しています。対するサンフレッチェとしては、1部残留争いのためにも1つでも多く勝ちを拾っていきたいところです。
       下田

   宮澤 ポポビッチ 伊藤

 柳本  桑原  皆本   服部

      山口敏

     久保  大木

SUB:大石、上村、吉田康、大久保、ビドマー
アウェイ、また上位チームとの対戦ということで守備的な布陣で行くことは間違いないところ。負傷した小島選手の代わりは伊藤でも上村でも戦力が落ちることは無いと思います。前節3失点していますがもともとサンフは堅い守備が持ち味のチーム。がっちりと守りを固めて好調の山口敏、久保、大木の3人でカウンター、と言う形に持ち込みたいものです。


<98.8.4> 昨日報告したサテライトのゲームのサンフの5点目ですが、松岡ではなく山根の得点に変更された模様です。昨日の山根はこれだけでなく6得点全部に絡んでいました。攻撃的MFのポジションではやや独りよがりのプレーが目立っていましたが、最近のゲームではボランチとして起用されているそうです。守備を意識させることによって再生しつつある、と言うところでしょうか。彼は高校から入ったとはいえ地元としては期待の選手。ポジション争いが激しい最近のサンフではありますが、もう一皮むけて来ることを期待したいところです。


<98.8.3> サテライト第10節ガンバ大阪との対戦は、6-1(前半1-0)で圧勝しました。サンフレッチェのメンバーはGK:前川、DF:上村(→行友45分)、フォックス、川島、MF:池端、山根、古賀、大久保(→金本60分)、ビドマー、FW:松岡(→石川74分)、松永。対するガンバはユースの選手が中心です。得点経過は、まず前半、古賀が左サイドをドリブルで突破して山根へ、中央にハイボールを上げて松永がヘッドで決めました。次いで後半に入り、まず大久保、山根、松岡と渡って最後に大久保が右足でゲット。3点目はCKから。山根が蹴った球に松永が合わせました。その後ガンバに1点を返されますが、松岡が続けざまに3得点して突き放しました。この中では、前日Vゴールを決めた大久保が遠征に参加してゴールまで決めているのが目を引きます。昨日「元気丸」でインタビューが映っていましたが、大事なところで仕事ができた、と言う充実感溢れる顔をしていましたから、きっとこの感触を忘れないように、と言うことで出場したのでしょう。このように若い選手が自信を付け積極性を見せるようになってこそ、チーム全体の意気が上がる、と言うもの。次節から清水、鹿島と優勝を争うチーム相手の厳しい戦いとなります。新しいサンフの力がどこまで通用するか、注目したい、と思います。


<98.8.3> 全国高校総体に広島から出場している皆実高校は、強豪の韮崎(山梨)と対戦しました。開始早々にCKから失点すると、前半ロスタイムには痛い2点目を奪われ、更に後半11分に追加点を許しました。その後相手に退場者が出て数的優位に立ちながらも、残り3分に1点を返すのがやっと。加藤監督は、「決定力と、ここ一番の守備。攻守にゴール前での差が出た」と語っていたそうです。また全日本高校女子サッカー選手権に中国地域代表として出場の皆実高校も、静岡の藤枝西に0-1で敗れベスト8進出はなりませんでした。奥村監督は「うちのサッカーをさせてもらえなかった。点差以上の完敗です」と悔しそうだったそうです。


<98.8.2> 昨日の札幌とのホームゲームは、大久保のVゴールで乱戦を制しました。サンフレッチェのメンバーは次の通り。
       下田

   宮澤 ポポビッチ 小島(→大久保83分)

 柳本    桑原     服部

   山口敏    皆本(→吉田康63分)

     久保  大木(→伊藤79分)

SUB:大石、上村
この日は怪我のグッドマンだけでなくビドマーがサブにも入っていません。これが大当たり、と言うことは最後に分かります。得点は、まず18分、久保がペレイラをかわして左サイドをゴールライン付近まで持ち込み、マイナスに低いクロス。これがゴール正面に入った大木にドンピシャで合い先制します。しかしその5分後、札幌の右サイドからのマラドーナのFKが中央で待つバルデスの頭に合う、と言う一番気をつけなければならないパターンで同点に追いつかれます。しかし35分、またも久保が左サイドからペナルティエリア深く侵入するとペレイラをかわして中央に折り返し。大木がスルー、そしてフリーの山口敏が決めて勝ち越しました。トムソン監督が「スーパーゴールだ。動きもパスもフィニッシュも素晴らしかった」と絶賛していたそうです。ところがまたもやその6分後、吉原にミドルシュートを決められ再び同点に。しかし44分、服部からのロングパスを久保が中央で受け、走り込む大木にワンタッチで絶妙のパス。これを絶好調の大木が難なく決めて3-2で前半を終わりました。
一度リードしたら守りきる、と言うのがこれまでのサンフのパターンでしたが、しかしこの日はどうもしっくり行きません。後半早々の47分、ボールがDFラインとGKの間に出されます。一瞬飛び出そうとした下田を嘲笑うかのような吉原のループシュートは柔らかくゴールイン。その後も札幌のマラドーナを中心とする攻めに苦しい守りを強いられました。トムソン監督は吉田康を投入し、更に2得点の大木に代えて伊藤をバックラインに入れ、小島を上げて中盤から後ろの守りを強化し、粘り強く守ります。札幌は2度ほど決定的なチャンスをつかみますが、そこは下田がスーパーセーブを見せて凌ぎます。終了間際に久保が決定的チャンスを外すなどゲームが膠着しますが、これにケリをつけたのが怪我の小島に代わって久々登場の大久保。延長に入って2分、左サイドでパスを受けるとそのままドリブルで突破します。スピードに乗ってDFを1人、2人とかわして、ゴール左の角度の無いところから左足で蹴り込み歓喜のVゴール!即戦力と期待され、ナビスコ杯では使われながらも結果が出せず、自信と不安との間で揺れ動いていた、と言う大久保。しかしこの日のゴールでふっ切れるところがあったようです。「ようやく慣れてきた。自信が戻ってくる」と、これまで伸ばしていた髭も剃る決心をしたそうで「一つの結果は出せた。新たな気持ちでレギュラー取りをアピールしたい」と語っていたそうです。
これでサンフレッチェは、1部残留を争う相手を蹴落として勝ち点16。90分で勝ちを収められず勝ち点2にとどまったのは痛いところですが、なんとか13位でギリギリのところに食らいついている、と言うところでしょうか。警戒していた札幌のホットラインを止められなかったのは誤算でしたが、日本人だけの攻撃陣で4点も奪うことができたのは大きい。とりわけ好調を維持している大木が2得点し、久保が復活して3アシストしたのは今後に繋がってくると思います。ビドマーはまだ少し時間がかかるのかも知れませんが、グッドマンとともに戦列に復帰するはずの2nd stageからが楽しみになってきました。


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