1/10〜1/16のサンフレッチェ日記



<99.1.16> 帝京の高橋選手の獲得は、水曜の段階で決定していたわけではなく昨日の交渉で「決定」した模様ですね。昨日、ニューイヤーユースサッカーをテレビでやっていたので見たのですが、高橋について「選手権で結果を出したおかげで、Jリーグのチームが目をつけた」「このゲームの後に広島の人と会う、と語っていた」とアナウンサーが紹介しており、今朝の中国新聞には昨日「獲得が決定」した、と出ていました。そのニューイヤーユースの「日本高校選抜×韓国U-18代表」で高橋は先発出場し、途中で下がったものの良くボールに絡んでなかなかの活躍ぶりでした。特にボールの出るところやゴールに向かっての嗅覚に優れ、またなかなか視野の広いプレーができる選手、と言う印象で技術の高さを感じました。ただその一方で、体力的に優れた韓国の選手に身体を寄せられたときに打開する力があるか、と言うと今一歩と言うところで、プロの当たりの強さとスピードの付いて行くには、かなり身体作りをしないといけないかも、とも思いました。「即戦力」としていきなり試合に出場するのは難しそうですが、そこは伸び盛りの年代です。同じポジションの池田、吉田幸と切磋琢磨して、この中から1人でも2人でも、久保と対等にツートップの一角を張るような選手に育って欲しい、と思います。
ところで、その日本高校選抜と韓国U-18代表の対戦でしたが、高校選抜は前半にペースをつかんでCKから金古のヘッドで先制し、その後の韓国の猛攻を凌ぐと後半カウンターから追加点、更に後半終了間際に1点を返されましたがロスタイムに個人技の高さを見せて3点目、と非常に効率的な戦い方で快勝しました。韓国U-18代表は、昨年のU-16アジア予選を制した(と記憶していますが、違ったっけ?)チームの選手を含み、年末から2週間ほど合宿をして来たという「国家代表」。韓国伝統の当たりの強さと出足の速さは同様で、非常に手強い相手で後半などはほとんどの時間帯を攻め込まれました。しかし高校選抜は金古の統率とGK富永の好セーブで落ち着いてこの攻撃をはね返すと、相手の一瞬の隙を突いて得点を重ねるなどとても臨時に作った選抜チームとは思えない出来。選手一人ひとりの個人的な技術と戦術眼の高さには感心しました。このチームでプロ入りが決まっているのは、高橋のほかにはFWの林(滝川二→市原)、MFの宮原(東福岡→名古屋)、DFの金古(東福岡→鹿島)、富永(東福岡→名古屋)、と言うあたりだけですが、それでもこれだけの事ができる、と言うことに各高校の指導者の力を感じます。このチームは明日決勝戦をトルコのガラタサライのユースチームと戦い、更にその後ヨーロッパ遠征をするわけですが、彼らがどれだけ成長するか楽しみです。


<99.1.15> 昨日、シドニー五輪の予選に臨むU-22日本代表と、ワールドユースに出場するU-20日本代表の候補選手が発表されました。広島からはU-22に服部、U-20に池端が復帰。いずれも昨年候補に選出されながら、怪我で試合出場が叶わなかっただけに、まずは順当な選出と言えるでしょう。とりわけU-22はアジア大会で左サイドの選手が固定できず、またU-20もDFラインの弱さが致命的な弱点だっただけに、彼ら2人が戦力になればチーム力がかなりレベルアップするのでは、と期待できます。なお、選出された選手は次の通り。
  【U-22代表候補】    【U-20代表候補】
GK:都築(G大阪)     曽ケ端(鹿島)
   小針(V川崎)     櫛野(市原)
               榎本(横浜M)
               山本(磐田)
               南(柏)
DF:宮本(G大阪)     金古(東福岡→鹿島)
   海本(G大阪)     手島(横浜F→京都)
   古賀正(名古屋)    辻本(横浜F→京都)
   中谷(名古屋)     和田(清水)
   松田(横浜M)     市川(清水)
   山口(市原)      加地(C大阪)
   大野貴(札幌)     池端(広島)
   戸田(清水)      飯尾(V川崎)
               石川(筑波大)
MF:小島(G大阪)     遠藤(横浜F→京都)
   藤本(福岡)      小笠原(鹿島)
   中払(福岡)      本山(鹿島)
   中村(横浜M)     中田(鹿島)
   廣山(市原)      酒井(市原)
   石井(浦和)      村井(市原)
   城定(浦和)      新井場(G大阪)
   大野敏(柏)      稲本(G大阪)
   明神(柏)       古賀誠(横浜M)
   服部(広島)      宮原(東福岡→名古屋)
               小野(浦和)
FW:福田(名古屋)     氏家(横浜F→大宮)
   山下(福岡)      大島(横浜F→京都)
   吉原(札幌)      西脇(市原)
   柳澤(鹿島)      播戸(G大阪)
   西谷(C大阪)     高原(磐田)
               高田(平塚)


<99.1.14> 「情報はないだろう」と書きましたが、この2日間もいろいろとニュースがありました。まずはプレスリリースから。まずはV-POINTの休業日が変更になりました。これまでは月曜日が定休でしたが、1/12より毎週火曜日がお休みです。これは、デオデオの定休と合わせたのかな?次は、豪州のクラブチーム「キャンベラ・コスモス」の監督に就任したセルマーニ氏の「後任」として、マイケル・フレデリック・トーマス・ヒックマン氏のヘッドコーチ就任が決まりました。ヒックマン氏は1946年10月2日生まれの52歳。1977年までイングランドのブラックバーン等でプレーした後、豪州のクラブチームのアシスタントコーチや監督、豪州代表のアシスタントコーチを務めた後、イングランドのクラブチームのコーチとして主にフィットネストレーニングを担当していました。前任はイングランド1部のウルバーハンプトンで、グッドマンと一緒に所属していたことになりますので、多分トムソン監督とは旧知の仲なのでしょう。グッドマンの獲得は彼の推薦だった、と推察されます。昨日の中国新聞によると、13日に今後のサンフの練習基地になる吉田サッカー公園で行われた強化担当者会議でユース担当だった島コーチのトップのコーチ就任が決まったそうで、今年はトムソン監督、ヒックマンコーチ、島コーチのトロイカ体勢で戦うことになりそうです。更にU-16日本代表監督を務めていた河内勝幸氏がスカウト担当として復帰することも決まりました。これまで若手を指導してきた力を、今度は新しい選手の発掘に使うことになります。3つ目のプレスリリースは、森保選手の復帰について。昨年、サポーターの大きな反対の声を背に受けながら京都にレンタルされた森保選手のサンフレッチェ復帰が、一昨日正式に発表されました。森保はインタビューの中で広島復帰を「嬉しい」「評価されて光栄」と語り、京都での一年間を「自分を見直すいい機会だった」と振返りました。そして昨年までとは違って「施設面の充実や若手の育成方法、明確な目標順位」等チームの体質が変わったことが復帰を決めた理由であるとし、「あえて厳しい環境に身を置いて挑戦したかった」とレギュラーが保証されている京都よりもレベルの高いポジション争いを挑む決意を語りました。昨年一年間ですっかり若手中心のチームに生まれ変わったサンフですが、しかしその選手達に本当の厳しさを教え、チームを引っ張っていける選手は、広島の苦しいときも、優勝したときも知っている、そしてドーハでの悲劇を体験した選手でもある森保しかいないでしょう。彼の存在があるだけで、チームが一段とレベルアップできることは間違いない、と思います。今年のサンフは、柳本が去った一方で地味目の補強のニュースしか入ってきませんでしたが、ようやく正式発表された森保の復帰が一番のニュースではないでしょうか。今年のサンフがどの様に成長していくか、楽しみになってきました。


<99.1.14> 今日の中日スポーツの報道によると、高校選手権準優勝の帝京高校の主戦FW、高橋泰選手の獲得が決定した模様です。高橋はプロを希望していたもののこれまではいずれのチームからのオファーも無かったことで大学進学が内定していたのですが、広島が選手権の洛北高校戦での2得点を評価して獲得を決めた、と言うことです。高橋は帝京の攻撃陣の中では唯一フル出場を果たし、決定機のほとんどに絡んだ万能型FWだと言うことで、サッカーマガジン、サッカーダイジェストが選ぶベストイレブンにも選ばれています。これまでは選手権で話題を集めた選手はあまり獲得しなかった(できなかった?)サンフにとっては画期的な補強で、順調に育てば全国区のスターになる可能性を秘めています。また、ユース育ちの吉田幸や池田にとっても刺激になるでしょう。呂比須や松波のような即戦力の獲得は叶いませんでしたが、これもまた楽しみになってきました。


<99.1.12> 昨日サンフレッチェは、柏レイソルの沢田謙太郎選手の獲得を発表しました。沢田は神奈川県の藤沢西高の出身で、中央大を経て93年にJFLの柏に入団し、その後右SBのレギュラー選手としてJFL2年間で42試合、Jリーグ4年間で126試合に出場してチームを引っ張ってきました。また日本代表にも加茂監督時代初期の95年キリンカップ(広島でスコットランドと戦った時です)から選出され、その秋のパラグアイ戦とサウジアラビア戦、それと翌年の豪州合宿でのオーストラリアとの練習試合の計4試合に出場しています。柏では、若返りのチーム方針に合わずに弾き出された格好になってしまいましたが、年齢的には28歳とちょうどサッカー選手としての脂が乗ってくる時期です。攻撃にどんどん絡める右アウトサイドの選手として、広島で復活して欲しい、と思います。なお当初柳本との「トレード」と報道されながら、柳本の移籍が正式発表された後でも音さたの無いガンバの松波選手についてですが、どうやら松波本人が旅行中?かなにかの理由で、本人の意思の確認ができていないらしい。松波は一昨年ようやく確保できたかに思えたポジションを、昨年は小島や播戸等より若い選手の台頭に脅かされているだけに、出場機会を求めて他チームに移りたい意志を持っていることは間違いないようです。ただ、行き先が広島と言うところが引っ掛かっているのかも。一応柳本の移籍とは切り離して、移籍交渉がなされているものと思われます。


<99.1.12> 明日、明後日と出張でホームページの更新が難しいので(それにチームがオフで情報もあまりないと思われますので)、この「Diary」はお休みさせていただきます。


<99.1.11> 地元マスコミ報道に最近下田と桑原が登場し、今年の目標を語っていたそうです。まず下田の目標は「優勝」。「一年間フルに出場できたら、Jリーグでの最少失点チームとなっていたい」と語ったそうです。今年は前川だけでなく佐藤浩もライバルとなるだけに、チームでのレギュラー確保もまた一からの出発になりますが、彼には日本代表入りと言う目標も射程距離内に入っているはず。まずは「若手が経験を積む」ことが優先される南米選手権に向けて代表に入って欲しいし、そのためにはリーグ戦前半から試合に出場することでしょう。次いで桑原の目標は「まずは試合に出ること」だそうで、森保の復帰でますます厳しくなる守備的MFのポジションを死守することを考えていると思われます。一昨年までの桑原は、リベロやストッパー、ウィングバックなど空いているポジションをたらい回しにされ、「便利屋」的に使われていましたが、昨年ボランチに固定されて一年間プレーできたことが相当嬉しかった様子。もうひとつの目標は、ナビスコ杯ではあるもののリーグ戦ではまだ得点が無いことからか「初得点したい」と言うことだそうです。昨年は守備面での貢献が目立ちましたが、攻撃にもっと絡んで行くことが、彼自身だけでなくチームのレベルアップになるし、代表入りにも繋がっていくと思います。昨年ほぼフル出場でチームの中心選手としての地位を確立した彼らにとって、一流選手の仲間入りができるかどうかは今年にかかっている、と思います。8日から一緒に郷原で自主トレを始めたそうですが、まずは1年間戦える体力と、怪我に強い身体を作ってほしいと思います。


<99.1.10> 昨日「地域リーグ決勝大会」の第2戦を盛岡ゼブラと戦ったマツダSCは、地力の差を見せつけて終始ゲームを支配し、9分に先制されたものの直後に同点に追いつき、その後も須股のゴールなどで着々と加点し4-1で勝ちました。決勝トーナメント進出は、今日のNTT九州×盛岡ゼブラの結果次第となります。なお、こちらも元サンフの大西貴選手の所属する愛媛FCは、初戦の佐川急便SC(山口敏選手が広島入団前に所属していたチームです)に1-1からPK戦の末勝利し、決勝トーナメント進出が有力になっています。


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