1/17〜1/23のサンフレッチェ日記



<99.1.23> 小島選手の福岡への移籍が、昨日発表されました。小島は長崎県の国見高校から東京農大、富士通を経てJリーグ開幕時から広島に在籍した選手で、彼の移籍で最初からずっといる選手は前川、上村の2人だけになってしまいました。小島の記憶、と言えばリリースで今西総監督が述べているように93年のJ開幕ゲームでの決勝ゴール。最近は最年長の選手としてキャプテンマークを付けることも多く、サンフレッチェの「顔」の1人でした。広島としては、彼に最後まで残ってプレーして欲しい、と言う意向を持っていたそうですが、彼のもっと多くの出場機会を求める気持ちと、将来指導者を目指すためJリーグの他チームでのプレーを経験したい、と言う希望を容れての今回の移籍となったとのことです。中国新聞によると、中盤の要となる選手を欲していた福岡からのオファーは早い段階からあったそうですが、小島自身が移籍を決めかね、今の時期の決定となりました。昨年、J1参入戦では崖っぷちで残った福岡でしたが、その後監督の交代、ヘッドコーチの退団や藤本の放出等で揺れているらしく、小島のチームを率いた経験はきっと生きるはず。九州は彼にとっての出身地でもありますし、残りのサッカー人生を完全燃焼するつもりで、頑張って欲しいと思います。
なお、以前から移籍ウワサのある金本選手の大分移籍について、まだ正式発表は無いのですがいくつかの傍証が出てきています。一つは今週のサッカーダイジェストの記事。「1999年はどうなる?」のサンフレッチェのページで、「退団者」の欄に名前が載っています。また大分の練習に参加しているのを見た、と言う大分サポーターからの情報も有り、ほぼ決定的と言う感触です。金本の守備的MFのポジションは、森保、桑原、吉田康とレギュラー陣の層が厚く争いが厳しい上に、森保自身が、ユースでしか知らなかった選手がライバルになっていた、と言っているように石川ら若手が育ってきています。その上ユースからの突き上げも有り、今後の事を考えるとここで新天地で出場機会を求めたほうが彼のためになるように思います。山根に続いて地元皆実高出身者の相次ぐ退団は寂しいことですが、大きく成長するためには「ずっと地元」よりも他の場所の空気を吸ったほうが良いでしょう。彼らが更に大きくなって、逆に広島から呼ばれるような選手になって欲しいと思います。


<99.1.22> 藤本主税選手の移籍が、昨日広島、福岡両クラブより発表されました。藤本は、1977年10月31日生まれの22歳。徳島市立高出身で、96年に10試合、97年に1試合出場だったのが、昨年は攻撃的MFのポジションを確保して30試合出場、6得点と飛躍的に伸びた選手。95年にU-18日本代表候補、96年にU-19日本代表、97年にU-20日本代表候補、そして今年、シドニー五輪を目指すU-22日本代表候補に選ばれています。ドリブルにキレがありフリーキックも蹴れる選手で、広島は高校時から獲得に動いていたそうで、藤本本人も広島行きを希望しての今回の移籍だったそうです。(中国新聞の記事より。)プレスリリースには「FW」として出ているのですが、これはMFとして山口敏とポジションを争わせるのではなく、久保、あるいはビドマーと組むトップ下の選手として起用する方針なのかも知れません。年俸は推定で1400万円と、福岡時代の2倍程となるようで、本人もやる気満々、なのではないでしょうか?久保の「事件」でサンフレッチェの周囲はぐっと冷え込んでしまいましたが、この藤本の獲得はその雰囲気を打ち破るような明るいニュース。今後サンフを実力面でも人気の面でも、引っ張って行って欲しいと思います。


<99.1.22> 「アスリートマガジン」2月号が発売されています。今月のサンフ関係の記事は、まずは久保を取り上げた「Nature Boyの軌跡と奇跡」。久保が入団した1995年に遡って、その後の彼の成長の軌跡を振返った記事です。次いで、「1999年のサンフレッチェ」。森保の復帰の顛末から始まって、その影響で中盤のポジションがどうなるか、また他のポジションがどうなるかを予想しています。そして、連載の「サッカーの世界へようこそ」がフリューゲルスの天皇杯優勝をとりあげ、「精神力」の重要性を論じています。ところで、サンフレッチェの記事を一手に引き受けていた中野和也さんは、次号で「アスリート」を下りることにしたそうです。(中野さんのホームページによる。)これまで豊富な情報と力の入った内容で読みごたえのある記事を書いていた中野さんが書かなくなると、「アスリート」がどうなるのか、はなはだ心配ではあります。が、中野さん自身はこれでサンフレッチェの事を書かない、と言うわけではなく、むしろもっと深くコミットしていくための、今回の決断だった、と聞いています。この件については、新しいことが分かり次第、またこの場でお知らせしたいと思います。


<99.1.21> サンフレッチェは今年もオーストラリアのアデレードでキャンプを行うことを発表しました。期間は2/14から2/24で、18日にアデレード・シャークス、21日に南オーストラリア州選抜、23日にアデレード・シティとの練習試合を予定している、と言うことですので、3/6の開幕に向けた実戦中心の最終調整の場となりそうです。今年はJリーグ各チームはキャンプの経費を節減するところが多く、先週のサッカーダイジェストにまとめられていた限りでは他に国外キャンプをする予定のチームはなし。市原などは当初予定していた和歌山がピッチ状態が最悪なためキャンプをやめる?と言う話もあるぐらいで、昨年リストラで揺れた広島が、むしろ資金的に余裕のあるチームになった格好です。今年は、吉田町にすばらしいトレーニング施設ができたことでもありますし、チームとしての環境は他のクラブに負けないものになりました。あとは選手がレベルアップできるかどうかは本人次第、と言うことになりますね。


<99.1.20> 昨日サンフレッチェは、帝京高の高橋と契約したことを発表しました。(詳しくは中国新聞ホームページをご覧下さい。)日刊スポーツによると、契約は「狭い自宅より、家族の思い出の詰まったここで契約交渉を」とのことで父親の秀雄さんが経営する町田市の居酒屋「秀」で行われたそうです。父親は「応援してくださるみなさんへのサービスを考えます」と広島サポーター限定の「特別サービス」を約束したそうで、お近くの方は行ってみてはいかがでしょう?背番号は昨年は欠番だった36。山口敏とフォックスのうちどちらかが昨年のままの背番号だったら別ですが、そうでないとなるとこの36が現在契約している選手のうち最後の番号の可能性が高い。となると、昨年在籍した選手のうち誰かが1人、はみ出すことになりますね。個人的には、移籍リストに掲載されているのに未だに正式移籍の発表が無い(そして背番号29を吉田幸生に奪われた)永井篤志選手が危ないのでは?と思っていますが...どうなんでしょう?
ところで、「ウワサの男」藤本主税選手ですが、昨日の西日本スポーツに「広島入りが有力」との記事が載っていたそうです。福岡が「移籍を希望している」とプレスリリースを出すということは、Jリーグの他チームに向けて「藤本を出すからオファーをくれ」と宣伝しているのも同然。たぶん、サンフが真っ先に手を上げたチームで、そのへんが「広島有力」の根拠なのではないか、と言うのが私の個人的な見解です。しかし福岡にしてみれば、主力選手を放出するのですからなるべく損をしないようにしよう、と考えるのもまた当然。だから今は他チームからのオファーも待って、それを検討してから結論を出すつもりなんじゃないでしょうか。普段こう言う「選手の奪いあい」の状況ではなかなか勝てないサンフレッチェですが、昨日も書いたように今回はたまたまポジションとお金の面で余裕があるうえに、近くの選手なので「広島は遠いから嫌だ」と言われる可能性も少ない。今西総監督ら強化部の交渉に期待したいと思います。


<99.1.20> 久保選手の酒気帯び運転での事故について、日刊スポーツには「世間から注目されている社会人としてあるまじき行為だ。クラブの処分を踏まえて、裁定委員会に諮問することになる。厳しくなるだろう」との川淵チェアマンの見解が載っています。パ・リーグ特別調査委員会委員長としてダイエー球団のスパイ行為疑惑を調査した筧栄一元検事総長が委員長を務めるJリーグ裁定委員会で議論されることになりますが、世間的にはそう大きな事故では無いとは言え法律に反することをしたことも事実。Jリーグとしても、見逃すわけには行かないでしょうね。ただプレー上の問題ではないだけに、単純に出場停止処分にするのが適当かどうか、と言うとそうでもないと思います。外国のスポーツ選手がこのような反社会的行為をした場合、一定期間のボランティア活動を課せられる例が多いように思いますし、久保にももっと、社会人としての自覚が高まるような仕事をさせるのがいいのではないでしょうか。


<99.1.19> 既に退団が発表されていた山口哲治選手が、サガン鳥栖入りすることが昨日サンフレッチェから発表されました。山口は長崎の諫早商業から96年に広島入りし、ユース代表候補に選ばれたこともありましたが、その後目立った活躍はありませんでした。鳥栖は彼にとって出身地に近いことでもありますし、ここで活躍できなければ後が無い、と言うつもりで頑張って欲しいものです。
なお、福岡方面で「広島移籍」がウワサになっている藤本主税選手ですが、アビスパからはごく最近、「移籍を希望しており契約には至っていない」と言うプレスリリースが出ています。なんでも昨年までの年俸が850万円だったのが、15%減の680万を提示されて「納得できない」と言っているとか。本人にしてみれば、一昨年まで11試合出場にとどまっていたのが昨年はレギュラーを獲得し6得点を上げ、この度のU-22代表候補にも復帰できたわけで、金額はともかく「活躍に見合った評価をして欲しい」と思っていることは間違いないでしょう。福岡もいくら経営が苦しいとはいえ、200万円ぐらい上積みしてあげてもいいのではないか、と個人的には思うのですが。なお、福岡が藤本との契約を断念したとして広島が獲得する可能性があるかどうか、と言うとこれは結構高いだろう、と思います。Jリーグ各チームは既に今季の態勢を確立してチームとして始動するところが増えてきており、獲りたくてもお金がない、とかポジションがない、と言う所の方が多いはず。(まあ、磐田も名波が移籍することになったら欲しいかも知れませんが。)一方広島は、呂比須、松波に断られて攻撃的ポジションの選手補強が後手に回ってしまったなぁ、と思っていたところです。お金の面でも、ここまで獲得してきた選手のうち森保、沢田、佐藤に対しては移籍金は必要ありませんでしたし、菊池もほとんどかかっていないはず。柳本の移籍金の5000万円と、「億単位の金が必要」と言われていた呂比須獲得資金の両方が選手強化費として余っているはずで、藤本に例えば1000万円を提示して、その上移籍金を満額支払う事だって可能でしょうね。藤本は、福岡にとって大事な選手と言うだけでなく、順調に成長して今後代表を支えて行って欲しい選手でもあります。彼が納得できるような解決をして欲しい、と思います。


<99.1.19> 今朝の中国新聞によると、「サンフレッチェ広島後援会」と「広島サッカー5万人の会」を一本化することが昨日決まりました。「5万人の会」はビッグアーチを満員にすることを目標として一昨年発足しましたが、会員数が7千人弱と伸び悩んでいました。今後は従来までの後援会会員を「賛助会員」、試合を観戦する個人を「5万人の会会員」として扱うそうです。


<99.1.18> 昨日の「背番号別メンバー」を、今度はポジションに当てはめてみましょう。システムは、昨年良く見られた3-4-1-2です。
        GK         GK:ゴールキーパー

     ST L  ST      ST:ストッパー
                   L:リベロ
 右WB DMF  DMF 左WB  WB:ウィングバック
                   DMF:守備的中盤
       OMF         OMF:攻撃的中盤
     
     FW    FW      FW:フォワード
ここに、レギュラーに近い順に選手を当てはめます。この中で、トップ経験の無い選手は*付きになっています。(その選手にどのポジションが適しているのかは流動的です。例えば行友は本来は右WBのはずですが、サテではリベロもやっていました。)また、今年の契約について正式発表がまだ無い選手には?を付けています。更に、カッコで括ったのは「本来のポジションではないがそこで使われたことがある」と言う選手です。
GK :下田    前川     佐藤    植田*
L  :ポポビッチ?(フォックス) (桑原)  (伊藤)  (森保)
ST :フォックス? 伊藤?    (小島)   川島    山下*
    上村    宮澤    (吉田康)  池端
右WB:沢田    菊池    (吉田康) (伊藤)  (池端)
左WB:服部    古賀    (菊池)   行友*
DMF:森保    吉田康   (フォックス)石川*
    桑原    小島?     金本    大畑*
OMF:山口敏   永井?    (服部)  (ビドマー) 大久保 
                (吉田康)  宮崎*
FW :久保    大木     秋元    吉田幸*   高橋*?
    ビドマー  松永     松岡*    池田*
こうしてみると、層が薄いと思われるのはリベロと攻撃的MFでしょうか。特にリベロは、元々そのポジション、と言う選手はポポビッチ(とフォックス)しかおらず、彼が怪我または出場停止になったときに困りそう。柳本不在の影響を感じます。また攻撃的MFは、山口敏がフル出場できないことが多いだけに、もし永井と契約を結んでいないとしたらどうするんだろう?と心配になります。ここは大久保が使えればあまり心配のいらないポジションなのですが... 更に、左WBに意外に選手が少ないことと、FWの迫力不足も気になるところ。FWのレギュラーは久保、ビドマー、大木の3人で回していくことは間違いないでしょうが、この中に怪我人が出たときに困ります。このへんは、ユースも含めた若手選手がどんどん育ってきて欲しいところです。一方、佐藤が入ったGKは「王国」の名にふさわしい充実ぶり。ポジションが一つしかないのが恨めしい?また柳本が去った右WBも、沢田と菊池の加入で一気に激戦区となりました。
これで補強はおしまいなのか、また「放出」がウワサされる選手の動向はどうなのか。27日から「合同自主トレ」が始まるそうなので、どちらにしろあと1週間ぐらいで決着が付きそうです。


<99.1.17> 昨日、一足先に会見した森保、沢田を除く5人の新入団選手の会見が開かれました。詳しくは中国新聞ホームページを見ていただければ良いと思いますが、ちょっと注目したのは背番号。沢田が柳本の付けていた3、森保が7となってこれまでこの番号だったビドマーが11に、と言うのは既に報じられていましたが、昨日発表された選手のうち佐藤が22、菊池が12、吉田幸が29、池田が27、宮崎が30となったそうです。22、29、30はそれぞれ退団した山口哲、岩村、安武の、番号でしたのでこれを引き継ぐことになりますが、12は大木が、27は池端が付けていたので彼らは変更になった、と言うことを意味します。現状で分かっているところを並べてみますと、
番号【98年在籍選手】  【99年在籍選手】
1   前川        前川
2   宮澤        宮澤
3   柳本        沢田
4   桑原        桑原
5   伊藤        伊藤
6   小島        小島
7   クルーク→ビドマー 森保
8   吉田康       吉田康
9   アーノルド
    →グッドマン    ??(大木?)
10   久保        久保
11   笛         ビドマー
12   大木        菊池
13   古賀        古賀
14   皆本        ??(池端?)
15   山根        ??
16   下田        下田
17   服部        服部
18   ポポビッチ     ポポビッチ
19   上村        上村
20   金本        金本
21   大久保       大久保
22   山口哲       佐藤
23   松永        松永
24   石川        石川
25   川島        川島
26   廣池        ??(高橋?)
27   池端        池田
28   松岡        松岡
29   岩村→永井     吉田幸
30   安武        宮崎
31   植田        植田
32   大畑        大畑
33   行友        行友
34   秋元        秋元
35   山下        山下
36  (欠番)       ??
37   山口敏       山口敏
38   フォックス     フォックス
今季のメンバーの中には大木と池端と高橋が入っていませんので、おそらく??としたうちのどこかに入るものと思われます。しかし、背番号の大きい選手の中では途中入団の山口敏やフォックスも変更があって不思議ではありませんし、そうなると「移動先」が足りないような気もします。もしかして、他にも退団する選手がある、と言うことなのでしょうか?


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