11/7〜11/13のサンフレッチェ日記



<99.11.13> 昨日行われたチャレンジャーズリーグの京都とのゲームは0-0のドローに終わりましたが、サンフはユースの有望株3人を全員出場させ実りの多いものとなりました。メンバーは、期待の森崎和幸が先発で次のような感じだったようです。
        前川

    川島  桑原  上村

沢田   森崎和        服部
(→駒野62分)   大久保(→森崎浩76分)
       山口

      高橋  森山
      (→大木62分)

 SUB:植田、池端、駒野、吉田幸、森山
対する京都はGK:松永(→中河73分)、DF:辻本、大嶽、大森、MF:鈴木、大槻、シジクレイ(→斎藤39分)、野口、シーラス(→熱田46分)、FW:パウロ・マギノ(→大島46分)、三浦知、SUB:佐藤。名目は「チャレンジャーズリーグ」とは言えトップ選手の出場する対外ゲームには初出場の森崎和は、序盤は遠慮がちのプレー。一番ボールが集まるはずのポジションながらファーストタッチはゲーム開始6分後まで無かったそうで、その後も前半は目立ったところがなく前半はほとんど消えていたらしい。「リンクマン」の位置に入った大久保も迷いが見られるプレーぶりで、全体的に決定的チャンスは京都に多かったようです。しかしこの日は日本人だけで構成したスリーバックと久々出場の前川がしっかりとコミュニケーションを取って守りを固めます。とりわけ前川は、三浦カズが抜け出して1対1となったシーンも冷静に守り切り、改めてその存在感の大きさを示した、との事。前半は両チームともラフプレーが多く不穏な空気も流れる中、0-0のまま折り返しました。
後半になると、森崎和はようやくゲームに馴染んだか頻繁に顔を出してボールを受け、またパスを出すようになります。「広島フットボール」によると後半のサンフの攻撃はほとんどが森崎和が起点になったらしい。更に森崎浩、駒野のユース組が入ってからはこの3人の抜群のコンビネーションが機能し、3人のパス交換から何度もチャンスメイク。森崎浩は上村のロングスローからのチャンスに倒れ込みながらのボレーシュートを見せるなど、不慣れなリンクマンのポジションながら良い動きを見せ、更に駒野も幾度もサイドの突破を見せて持ち味を発揮したらしい。後半は京都もメンバーを落としてきたためプレッシャーが緩くなった、と言う面はあるにしろ、なかなか見せ場の多いゲーム展開だったそうです。この3人について試合後トムソン監督は「ベリーグッド。良かったと思います。プレーの質も良かった」と高い評価をし、「カズ(森崎和)は十分に通用するでしょう。」とガンバ戦での起用を示唆。また今西総監督や島コーチも揃って「初めてのトップのゲームであれだけできれば」十分である、と評価。後は経験を積むだけであると語っていたそうです。森崎和は「きつかった」「自分のプレーには納得してません」と反省の言ばかりだったようですが、「いい勉強になった」様子。一方森崎浩は森崎和に先を越されたことが悔しかったそうで「緊張はしなかった」。そして「次に出るときには、FWにスルーパスを通したい。それに、フィジカルでは負けたくないし、スピードも身につけたい」と、次のフル出場は自分だ、と意欲満々の様子だったようです。駒野は「終わった瞬間、何もできなかったことに対して悔しかった」と語りつつも、子供の頃から憧れていた三浦知良選手とマッチアップできたことを喜んでいました。今朝の中国新聞にも書いてありましたが、このゲームはこのユース3人組の「試運転」としては上々のものだったようで、ガンバ戦はともかく来年以降に大きく期待を繋ぐものとなったと思われます。

<99.11.12> 今日のチャレンジャーズリーグの京都戦は、京都が加茂監督の意向で主力を出場させるのに合わせて、こちらも主力を出してトップ同士のゲームになる予定ですです。森保、伊藤の二人が累積警告でガンバ戦を欠場するサンフは、ジュビロ戦で崩壊した守備を一刻も早く再構築するためこのゲームを最大限に利用したいところ。その上フォックスは豪州五輪代表のゲームで帰国していて吉田康も肉離れで練習を休んでおり、さらに下田も鹿島戦での捻挫の状態が思わしくなく、トムソン監督としては一人でも多くの選手を試しておきたいところでしょう。これらの選手を欠いてどういうフォーメーションになるか。
        前川

    川島  桑原  上村

沢田   森崎和        古賀
           服部
       山口

      高橋  大木

 SUB:植田、池端、駒野、吉田幸、森山
GK、DFと右WBはこれ以外の可能性は無いでしょう。特にリベロは桑原で決まり。鹿島戦で見せてくれたアグレッシブな守備をもう一度見せてくれるだろうと思います。川島もこのところ著しく成長しているそうですし、前川のゲーム勘が戻っていればこの布陣でそうそう失点することも無いはずです。その一方で中盤、特に守備的MFの位置が問題です。吉田康はガンバ戦には間に合うだろう、ということですが、それにしても彼の役割は「つなぎ役」で、中盤での「つぶし役」である森保、桑原の役割とはちょっと違います。ボランチはサテライトでは大畑のポジションですのでで彼の起用もありうるとは思いますが、ここは一つユースの星である森崎和幸を使ってみて欲しい。彼はこのところずっとトップの練習にも参加しているようですし、実際にゲームでどれだけ働けるか、を見たいものです。サンフの現在の守備的MFは桑原、森保、吉田康と28歳以上の選手ばかりなだけに、イキの良い選手をどんどん試してみて欲しいと思います。その他、服部を「リンクマン」の位置に入れましたが、彼はもともと攻撃的MFでもありますしゲーム中に中盤の真ん中へんのポジションを任される事も多かったので、きっとこなせるだろうと思います。トップは高橋、森山ではなく敢えて大木を入れてみたのですが、これは高橋も森山も上背が無く似たようなタイプである、という事だけではありません。これまでテクニックの面では広島のFWで一番、と言われ「練習大王」だった大木。リーグでもこれまで何度か良いところを見せ、「いよいよブレイクか」と思わせていたにも関わらずそのたびに怪我でチャンスを失っていました。しかし彼もいつまでも「若手」ではありません。彼の身長(178cm)は久保よりも3cmしか低くないわけで、前線のターゲットとしての働きもできるはずです。実績面でも能力面でもここでやらなければやるときは無い。これを最後のチャンスかも、と思ってがんばって欲しいと思います。
なお、この京都とのゲームは広島スタジアムで12時半キックオフで、入場料無料です。お近くで時間のある方は、ぜひ見に行かれることをお勧めします。

<99.11.11> 「広島フットボール」によりますと、東福岡高のエースで来春入団予定の新人としては目玉選手の一人である山形恭平選手の広島入りが内定したそうです。山形は地元のアビスパも獲得に名乗りをあげており、当初はそちらが確実と言われていましたが、織田強化部次長を中心にした粘り強い交渉が実った形。これまでサンフレッチェの新人補強は中央に名の通っていない選手が中心の地味なもので、有力選手が欲しくても指をくわえて(?)見ているしかなかったものですが、やはり昨年からの練習場やユースの寮の新設や、チームが好調なこともプラスに働いているのだろうと思われます。山形は、昨年の高校選手権ではFWとして出場していましたが本来はMFの選手。今西総監督によれば「3つあるパスの選択肢の中で、常に正解を選ぶことのできる選手」だそうで、ドリブルもできまた得点力もあるという才能にあふれた選手のようです。攻撃的MFとしてはユースから森崎浩司選手のトップ昇格も内定しており、来年は山口、藤本、大久保や吉田幸にこの二人を加えた激烈なポジション争いが展開されることになりそうです。

<99.11.10> 昨日Jリーグは一部実行委員会を開き、来季の日程について協議したそうです。それによると来季も今季同様の2ステージ制。1st stageは3/10頃開幕して5月末に終了。その後キリンカップや代表の遠征などを行い、7月に2nd stageが開幕してシドニー五輪による中断を挟んで11月まで行う、というほぼ今年並みの日程になりそうです。今年、1st stage覇者のジュビロの2nd stageの不振で2ステージ制の弊害について議論されるようになってきましたが、Jリーグの上層部にはそのへんに耳を傾けるつもりはなさそう。こうなったら日曜日のゲームで復活した(させてしまった)ジュビロがチャンピオンシップも制して、「年間通算勝ち点が中位のチームをチャンピオンと呼んでいいのか」とさらに議論を沸き起こしてくれればいいんじゃないか、等と思ってしまいます。

<99.11.9> 11/13(土)に最終戦のタイ戦が行われるシドニー五輪予選のU-22代表候補が昨日発表され、サンフレッチェからは藤本主税選手がみたび選出されました。藤本選手は「6日のカザフ戦ではベンチにも入れず,とても悔しかった。今度のタイ戦こそ試合に出ることができるよう,トレーニングの中で積極的にアピールしていきたいと思います。」とコメントを発表しています。五輪出場が決まり「消化ゲーム」となるこのタイ戦ですが、カザフスタン戦後の選手達の表情は皆一様に「これで終わったわけではなくシドニーが本番」と言うものでした。日本が五輪に出場できる事は決まったものの、今いる選手達がシドニーに行ける、と決まったわけではなく、これから1年弱の間にどれだけアピールできるか、が重要です。特にこのタイ戦には中田英や小笠原などは選出されておらず、攻撃的MFは中村、本山と藤本だけ。藤本がこの中でどれだけアピールできるかが、今後に向けて重要になりそうです。
ところで、シドニー五輪でもアトランタ同様にU-23以外(オーバーエイジ)の選手を加えることができるかどうか、についてまだ確定ではありませんが3〜5人の枠が認められることになりそう、とのことです。日本サッカー協会は当初アトランタ同様にメンバーを加えない方針を立てていましたが、トルシエ監督の意向も汲んでこの枠を活用することになるようです。2002年に向けての日本代表は、現在のU-22代表にベテラン選手を加える事で構成していくことになりそうですので、その準備段階として、あるいは現在のU-22以外の選手にも国際経験を積ませる、と言う意味でこの枠をフル活用することは理に叶っていると思います。昨日のニュースステーションにゲストで出ていた都並さんは、オーバーエイジの選手として「久保、伊東、楢崎」を提案していました。他の出演者が久保に疑問の声を上げたのに対し都並さんは「私の趣味です」と詳しい言及を避けていましたが、私はこの都並さんの卓見に拍手を送りたい。今のU-22代表が力があるのは認めますが、しかし強豪国のフル代表レベルと比べるとまだまだであることは明白。中でもJリーグでは半レギュラーである選手がメンバーを占めるFWが中盤などに比べて力が落ちることは間違いありません。このところゴールを量産している平瀬が脚光を浴びていますが、その力をJチームレギュラーの久保や、中山や、あるいは黄善洪等とは比較するのもおこがましいと言うところでしょう。キリンカップでヴェルディの李総監督が語っていたように、久保の才能、そして相手にしたときの怖さは現場に近い人ほど分かっているはず。その潜在能力が全面的に開花すれば、2002年と言わずその次のW杯までも日本代表の財産になるはずです。久保に欠けているとすればそれは「国際経験」だけですから、トルシエ監督には久保だけでもいいから是非シドニーに連れて行ってほしい、と思います。

<99.11.9> 先日お知らせした11/20のガンバ戦に向けてのアウェイゲーム応援ツアーの応募〆切が、11/15まで延長されることになりました。ゴール裏自由席入場券、往復のバス代、弁当2食が付いて大人7,500円、小中学生6,000円。7時30分に広島西飛行場ターミナルビル1Fのサンフレッチェ事務所前に集合し、ガンバ戦を観戦して21時20分に帰着。復路は広島駅新幹線口での下車も可能です。お申し込み、お問い合わせは電話:082-233-3233、FAX:082-233-3251サンフレッチェ広島まで。

<99.11.9> 11/11〜14にかけての4日間、V-POINTの紙屋町でのオープン一周年記念セールが開催されます。イベントとしては11/13(土)の16:00〜17:00に高橋選手、11/14(日)の13:00〜14:00にポポヴィッチ選手の一日店長が行われるほか、1周年記念アストラムカードの限定300枚発売、サンフレッチェステッカーの毎日先着20名様プレゼント、特価商品のパック販売、そして1,111円以上お買い上げの方が参加できる選手愛用品抽選会が行われます。V-POINTは紙屋町の電車通り南側、市民球場の斜向かい(tel.082-248-3317)です。

<99.11.9> 日曜日に行われたJユースカップ予選リーグF組の「首位決戦」、ガンバ大阪との対戦は、広島ユースが寺内の2ゴールと権田のゴールで3-0で快勝しました。メンバーは、GK:渕上、DF:織田、足立、流田(→宮本卓27分)、MF:宮本欣(→板垣65分)、森崎和(→清水76分)、駒野、権田(→古岡76分)、森崎浩、FW:三山、寺内、SUB:古川。これで広島ユースは7試合を終えて6勝1分0敗の勝ち点19。2位のガンバ(4勝2分1敗)を勝ち点で5リードし、F組首位を決めました。最終戦は14日、福岡ユースと行われます。

<99.11.9> 全国高校サッカー選手権県大会の決勝トーナメントは7、8の両日準々決勝、準決勝を行い、皆実、山陽の両校がインターハイに続いて決勝で対戦することになりました。決勝は14日1時5分キックオフ。会場は広島広域公園第一球技場です。
【準々決勝】
皆実  1|0-0|0 観音
     |1-0|

国泰寺 3|1-0|1 広島朝鮮
     |2-1|

広島工 5|0-0|1 工大高
     |5-1|

山陽  4|2-0|0 修道
     |2-0|

【準決勝】
皆実  5|3-0|2 国泰寺
     |2-2|

山陽  2|1-0|0 広島工
     |1-0|


<99.11.9> 中国サッカーリーグ最終節は8日に行われ、前節まで首位のマツダSCが敗れたため三菱自動車水島が7年ぶり2度目の優勝を果たしました。
三菱自動車水島 5|3-1|3 広島教員 
(11勝3敗)    |2-2|  (7勝7敗)

広島フジタSC 3|1-1|1 マツダSC
(11勝3敗)    |2-0|  (11勝3敗)

NKK福山   2|0-1|2 日石三菱
(5勝9敗)    |2-1|  (5勝9敗)
        PK|4-3|

SC鳥取    2|1-0|0 ヤマコーFC
(5勝9敗)    |1-0|  (1勝13敗)

【順位表】
順位 チーム      勝点 勝 PK勝 PK負 負 得点 失点 得失点差
-----+-----------------+----+--+----+----+--+----+----+--------
1↑ 三菱自動車水島   35  11  0    2   1   38   18     +20
2↑ 広島フジタSC   34  11  0    1   2  41   12   +29
3↓ マツダSC     32  10   1    0   3  61   19     +42
4→ 広島教員      22   7   0    1   6   28   29      -1
5→ 日石三菱      15   4  1    1   8   22   29      -7
6→ SC鳥取      14   4   1    0   9   19   39     -20
7→ NKK福山     12   2  3    0   9   17   38     -21
8→ ヤマコーFC     4   1   0    1  12   14   54     -40
-----+-----------------+----+--+----+----+--+----+----+--------


<99.11.8> 一足お先に行われた第12節、ジュビロ磐田との対戦は2点をリードしながらも逆転を許し、結果的に2-5の完敗となってしまいました。サンフレッチェのメンバーは、ジュビロの強力な中盤を抑えることを考えてか3-6-1の次のような布陣。
        下田

    伊藤 フォックス 上村

沢田    桑原  森保    服部
      (→森山63分)
    吉田康    藤本
    (→古賀69分)
        高橋(→山口66分)

 SUB:前川、川島
前半は動き出しが遅くパスが回せないジュビロを速い出足で広島が追い詰め、ペースを握ります。先制点は10分。やや左寄り40m付近から藤本が蹴ったFKのボールはDFラインの裏に飛び、これに横から上村が入り込んでヘッドで後ろにそらすようにゴールに流し込みました。追加点は20分。左サイドから上村が入れたロングボールがこぼれて服部の足元へ。ワントラップして右足で鋭くドライブを掛けたボールはGKの頭を越えてゴールに飛び込みました。服部は利き足でない右足で芸術的とも言える見事なシュートを決め、リーグ戦では1年3ヶ月ぶりのゴールでした。久保の不在で得点力が心配されていたのが早い段階で2点リードし、後は落ち着いてゲームをコントロールする広島ペース、と思いましたが、しかし現実はそう甘くはありませんでした。37分、藤田のFKに上村がかぶってしまい、ファーサイドで鈴木に合わされて1点取られたところから流れがすっかり変わってしまいます。ジュビロの動きが格段に良くなり、広島は劣勢に立たされます。同点弾はわずかその3分後。中山の見事な抜け出しと振り向きざまのシュートに、付いていたフォックスも上村も対応することができませんでした。
後半になって立ち上がりこそ落ち着いて自分達のペースを取り戻そうとしていましたが、しかし久保のいない前線はなかなか攻撃を組み立てることができず、すっかり生き返ってしまったジュビロに押し込まれます。後半15分、ゴール前にクリアに入った桑原がミスキック。これに詰めていた西に勝ち越し弾をゲットされると、それからはもうサンドバッグ状態。ジュビロの軽快なパス回しに翻弄され、DFラインを突破されます。とりわけ守備の要のフォックスがパニックに陥ってしまい、その後の2失点はいずれもミス絡み。それ以外にも何度も決定的な場面を作られ、よく5失点で済んだ、と言えるほどだったと思います。攻撃面も次々と選手を入れ替えて再構築を試みましたがいずれも不発。オフサイド崩れから藤本が抜け出してGKと1対1になったチャンスも決めることができず、そのままずるずると敗れてしまいました。この敗戦で、優勝が遥かかなたに遠ざかってしまっただけでなく森保、伊藤が警告をもらって次節出場停止が決まるなど、失うものの多いゲームとなってしまいました。
この敗戦の原因、と言うことになると、私はやはり久保の不在が一番大きいと思います。久保にボールを預ければ一人でもなんとかしてくれる、と言う安心感がある上に、久保に相手選手が二人、三人と引きつけられることでスペースができて高橋や藤本が動くことができ、またサイドを破ることができる。テレビ観戦だったのでスペースなどがどうなっていたのか良く分からなかったのですが、沢田、服部の上がりがほとんど見られなかったところを見ると、ジュビロは中央に心配の種がなかったのでサイドをきっちりとケアしていたのだろうと思われます。高橋は1本へディングシュートがあったぐらいでほとんど消えており、森山も同様。藤本が一人で突っかけるものの二人、三人と囲まれてはどうしようもありませんでした。結局のところ久保あっての高橋であり、藤本であるという既に分かっていたことが確認できた、と言う事だと思います。この状況を今後の試合で劇的に好転させることは難しいかも知れませんが、残ったメンバーでなんとか頑張ってほしいものです。
一方守備面は、フォックスの誤算があり、またミスが相次いで大量失点となってしまいましたが私はそれほど心配していません。サッカーで流れを失ってしまったチームがああなってしまうのは良くあること。特に攻撃がうまく行かない状態でリードを許し、全体に前掛りになった裏を突かれるというのは良くあるパターンで、たぶんポパがいたとしても同じ結果だったのでは?特に相手ジュビロがもともと力のあるチームで、眠っていたのを起こしてしまったからこそのこの日の「惨劇」だったわけで、相手がどこであろうがこうなっていた、と言うことは無いと思います。次節は出れない選手が多くて選手構成に悩むところではありますが、「組織で守る」と言うトムソン監督のコンセプトは選手の入れ換えがあっても機能するはずだ、と信じたいと思います。

<99.11.7> 昨日のシドニー五輪アジア最終予選のカザフスタンとの対戦は苦しみながらも3-1で勝ち、シドニーへの切符をつかむことができました。
ゲームはセットプレーから先制され、その後ボールを圧倒的に支配しながらもなかなか点が取れない、と言う嫌な展開でした。カザフスタンはバルティエフとシェフチェンコの頭脳的なセットプレーで先制し、中田英にマンマークを付けて自由にさせず、攻撃の組み立てをさせないという理想通りのゲーム展開だったと思います。しかしこの日目立ったのはトルシエ監督の采配。前半の早い段階で遠藤を下げて明神をスライドさせ右サイドに酒井を入れると、後半最初から福田を下げて本山を左サイドに入れ、中田英をトップ、中村を中盤に入れました。そして更に稲本を下げて高原を入れてツートップとしてその下に中田英と中村を並べました。このような目まぐるしい選手交代、システム変更で相手マークを混乱させたトルシエもなかなかの策士なら、その意図を汲んできっちり結果を出した選手達もすごい。終わってみれば3-1。ほぼ実力差がそのまま出た結果だった、と言えるのではないでしょうか。
ところで注目の藤本選手ですが、残念ながら登録メンバーからも漏れスタンドからの観戦だったそうです。おそらく、シドニーへの出場権を得た嬉しさよりも出場できなかった悔しさの方が勝っていたのではないか、と想像します。その点は藤本の出場を楽しみにしていた私(我々?)も同じ。藤本が出ない、と分かった瞬間から、なんとなく(テレビ)観戦に身が入らなかったような感じでした。まあしかし、シドニーへの出場権が得られたと言っても本当に大事なのはそのシドニー五輪です。その場に藤本が、あるいは服部や高橋がメンバーとして選ばれること、そしてその場で活躍することを願いたいと思います。

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