12/5〜12/11のサンフレッチェ日記



<99.12.11> 明日は久々の実戦となる天皇杯の3回戦を本田技研と戦います。今朝の中国新聞によるとトムソン監督は天皇杯を「優勝を狙い、かつ若手に経験を積ませる」と言ういわば「二兎を追う」戦い方をするそうです。「若手」と言うと具体的には森崎和と駒野。この二人に1試合でも多くJリーグチームとの対戦の経験をさせることで来季につなげたい、と言う意図です。逆説的ではありますが、経験を積ませるためには勝ち進むことが必要。と言う事で、明日はポポヴィッチを起用するなど、主力を投入して全力で勝ちに行くことになりそうです。
メンバーですが、「広島フットボール」の記事などによると森保、森山が故障を抱えて別メニューの調整だそうで、出場できるかどうかは微妙なところ。今週はじめに行われた紅白戦では高橋のワントップが試されていたそうです。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田   桑原   大久保   服部

    山口      藤本

        高橋

 SUB:前川、フォックス、森保、吉田康、大木
本田技研がアマ最強、とは言ってもJ1中位のサンフレッチェとの力の差は明か。全体的にサンフがボールを支配しホンダはカウンター狙い、と言う事になることは間違いないだろうと思います。となると、トップに選手を増やしてゴール前で渋滞を引き起こさせるよりも中盤でボールを回して相手の隙を突く、と言う戦いの方が良さそう。紅白戦ではこのワントップの布陣で藤本が2ゴールを決めたそうですし、山口、大久保も含めた中盤の選手がどれだけ攻撃に絡むか、がカギとなりそうです。

<99.12.10> 中国新聞と広島フットボールによりますと、サンフレッチェの契約更改は順調に進み下田、藤本、高橋などが相次いでサイン。また森保、桑原なども細かい点を詰めるだけの所まで行っているようです。更に先週の段階では移籍の可能性も噂されていた山口も残留を決意。新外国人や小野の獲得の噂に心中穏やかでは無いのではないかと思えばさにあらずで、「スタートラインは同じ」であることを強調。ポジション争いに勝つ意欲を示しました。この決意の裏には「自分を拾ってくれた広島」への愛着の気持ちとともに、どんな選手が入っても特別扱いをしないトムソン監督のやり方への信頼もあるのではないでしょうか?
なお、同じく昨日配信の広島フットボールによると、先日引退を表明した元日本代表の森山佳郎選手がスカウトとして広島に復帰することがほぼ確実となったそうです。今サンフレッチェで「森山=ゴリさん」と言えば森山泰行選手の事ですが、広島では元々は94年の優勝メンバーである森山佳郎選手のこと。そのガッツあふれるプレーとサービス精神旺盛な明るいキャラクターで、選手達にもファンにも親しまれていました。広島からフリューゲルスへ移籍し、その後磐田を経て今年は平塚に在籍。若手ばかりのチームをキャプテンとして引っ張っていましたが、シーズン後半の大事な時期に足の故障で出場できず、無念の引退だったと言えるかも。将来の指導者を目指してC級ライセンス取得を目指す森山を今西総監督は「もっとチーム中枢での仕事ができる人材」と評価。このところ有力新人の相次ぐ獲得成功で絶好調の(?)織田強化部次長とともに、来年早々からスカウトの仕事を担当することになるようです。

<99.12.9> 「広島フットボール」によりますと、U-18代表で前橋育英の松下裕樹選手が昨日までサンフレッチェの練習に参加していたそうです。松下は典型的な「守備的MFタイプ」の選手だそうで、鋭い読みとポジショニングの良さが特徴。昨日の紅白戦に参加したそうですが、それによると非常にクレバーなプレーぶりが目立ち、またほとんどのボールをダイレクトでさばくなどトラップ、キックなどの技術の確かさを披露したそうです。これを見ていた今西総監督もトムソン監督もお気に入りの様子だったとのことですが、しかし松下の獲得に関しては名古屋との競合になっている模様。「自分のカラーに合っているチームだと思います。ただ、決めるのはまだ先になりそう」と言う言葉を残して前橋に帰ったそうで、決定は選手権後になりそうです。
同じく「広島フットボール」によると、チェコから帰国した今西総監督、トムソン監督によると新外国人選手の獲得については手ごたえがあったようです。MFの選手に関してはチェコ代表経験のある20代後半の選手の獲得に目途が立った様子です。ただ、サンフレッチェとしてはあくまで「久保に代わり得るストライカー」の獲得が至上命題。こちらも既に豪州代表のFWをリストアップしており、金額的にもチェコ代表ほどは高くないらしい。(いったい誰なんでしょう?キーウェルだったらいいのですが高そうなので、ヴィドカあたりでしょうか?)いずれにしろこのポジションは来季の開幕には間に合わせたいとの事で、今西総監督は天皇杯終了後にはまた海外に飛ぶそうです。

<99.12.9> 昨日の新聞報道などを見ますと、広島だけでなくエスパルス、ヴェルディの両クラブも期限付き移籍での小野獲得を申し入れたそうです。エスパルスは清水商出身の小野にとっては地元。高校卒業時にも最後まで浦和と獲得を争った経緯もあり、今度こそ負けるわけには行かない、と言う意気込みでいることは間違いありません。またヴェルディは李総監督が小野を直接指導したことがあるそうで、少なくとも「コネ」はあるわけです。それに対してサンフレッチェにはすがる「伝手」はほとんど無く獲得に向けてのハードルはかなり高いものになりそう。ただし「経営が苦しい」とは言え以前から「シーズンシートの販売が倍増するような選手なら」と言うことで例外的な強化費を掛けても良いという方針で、浦和には「完全移籍で獲得する用意もある」との希望を伝えているそうです。一昨日の段階では正式なオファーはこの3チームのみで海外からはまだ無いそうですが、ワールドユースで注目を集めたこと、中田、名波ら日本人選手の価値が欧州でも認識されつつあることを考えるとこのままオファーが無いことは有り得ないと思います。小野自身はとりあえず浦和の話を聞いて判断したい、と言う事ですが、いずれにしろこの選手がどういう決断をするか注目です。

<99.12.8> プレスリリースによりますと、ジュニアユース、およびみろくの里、びんごの各ジュニアユースの募集が行われています。いずれも対象は現小学6年生(87年4月〜88年3月生)で、ジュニアユースは12/19(日)に広島スタジアム、みろくの里、びんごは合同で12/23(木)にみろくの里サッカー場でそれぞれ9時〜16時にセレクションを行います。テスト内容は一次選考が4対4、7対7の実技テスト(GKは独自の実技テスト)、二次選考は運動能力テスト、実技テスト、面接となっています。応募する方は現金書留で(1)参加料3,000円 (2)返信用葉書(表には応募者住所、氏名を記入) (3)申込書(A4縦長横書きに、氏名、郵便番号・住所、電話、生年月日、学校名、慎重、体重、利き足、ポジション、在籍チーム、保護者名・捺印、サッカー歴(代表、選抜経験の有無)を記入)の3点を、ジュニアユースの方は「〒733-0036 広島市西区観音新町4-10-2 広島西飛行場ターミナルビル1F サンフレッチェ広島 ジュニアユースセレクション係」へ、またみろくの里とびんごは「〒720-0402 広島県沼隈郡沼隈町中山南26-1 みろくの里本館 サンフレッチェ広島 みろくの里・びんご合同ジュニアユースセレクション係」へお送りください。いずれも12/10(金)必着です。

<99.12.7> 中国新聞のホームページによると、サンフレッチェは浦和からの小野選手の獲得に名乗りを上げることを決定した、とのことです。小野選手は言うまでもなく20歳にして浦和の中心選手で、将来の日本代表を背負う人材。浦和としても本来なら放出するつもりは全く無いところですが、この「日本の宝」をJ2に埋もれさせるには忍びなく、小野の希望次第では他チームでプレーすることをも認める、との姿勢のようです。これを受けて世界的な争奪合戦が始まっており、サンフはこれへの参戦を表明した事になります。スポーツ新聞の報道によるとアーセナル、マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグの2チームが200万ポンド(2億〜2億5千万円)を用意して獲得競争に乗り出したほか、セリエAのクラブなども興味を示しているらしい。サンフレッチェとしてはそれだけの獲得資金の用意は無いものの、浦和が「J1復帰までのレンタルならOK」と言う姿勢を示していることから何とか手が出る、と言う判断となった模様です。広島としては決定的なスルーパスを出せる選手と言うのは今季の補強の最大のポイントで、今西総監督、トムソン監督が渡欧して獲得に乗り出しているチェコの選手もそう言うタイプらしい。しかし、外国人は来てみないと本当に使えるかどうか分からないということと、よほどのビッグネームでも無い限り観客動員には貢献することはありません。従ってここで小野が獲得できるなら、多少無理をしてでも欲しいというところでしょう。小野がどこに行くことになるのか、最終的には小野本人と浦和の判断で決まるものと思われますが、チームとしてのレベルがそれなりに高く、その上小野がレギュラーを取る可能性が高いこと、1年以内(あるいは数年以内)に確実に返してくれること、等相手側が考えるであろう条件のバランスを考えると、案外サンフレッチェが獲得できる条件は高いようにも思います。いずれにしろ昨年の呂比須に続いて全国的に注目される選手の獲得にサンフレッチェが動く、と言う事は画期的な事で、これはクラブとしての「体力」が上がっていることの証拠とも言えるでしょう。個人的には小野には海外でレベルアップしてほしい、と言う気もしますが、しかしサンフレッチェに来てくれるならもろ手を挙げて歓迎したいと思います。今西総監督、織田強化部次長をはじめとするスカウティングのスタッフには是非頑張ってほしい、と思います。

<99.12.6> 昨日行われた天皇杯2回戦の結果、サンフレッチェの3回戦の相手は本田技研に決まりました。本田技研は現在J2の下部扱いのJFL所属。名目的にはJ1からは2カテゴリー下ですが、昨年度までの旧JFLをプロとアマチュアで便宜的にJ2、JFLと分類したという経緯を考えると実力的にはJ2並と考えた方が良さそう。実際昨日の2回戦では、J2のベガルタ仙台、ヴァンフォーレ甲府の2クラブが水戸ホーリーホック、ソニー仙台に敗れていますし、少なくともJFLの上位チームはJ2と同等の実力を持っていると考えた方が良いと思います。そもそも本田技研はJリーグ以前のJSL時代には北澤(V川崎)、黒崎(京都)などが所属して上位をキープしていた伝統あるチーム。本田技研本社が「モータースポーツ以外のスポーツクラブを丸抱えしない」と言う方針を持っている(らしい)と言うのと、地元浜松市の体制が調わなかった事もあってずっとアマチュアにとどまっていますが、その間97年(96年だったかも?)のJFLでは呂比須を擁して(その上プロの札幌を抑えて)優勝するなど「アマチュア最強」の位置をずっと保ってきました。これまでサンフレッチェは昨年の川崎フロンターレ、一昨年のモンテディオ山形、その前のベガルタ仙台といずれも初戦の相手に完勝していますのでよもや「油断」は無いと思いますが、しかし実力的に上なら勝てる、とも限らないのがサッカーの怖いところです。上村選手が望む「2000年の開幕を国立のピッチ上で」を実現するためにも、まずはしっかりしたサッカーで良いスタートを切ってほしいと思います。

<99.12.5> 12/3付けの「広島フットボール」によると、今季限りでの退団が決まっている選手のうちユース出身の行友亮二選手はJFLの大塚に内定しました。大塚は「ヴォルティス徳島」と言うクラブ名も持つ四国唯一の全国リーグのクラブ。地元の調整がつかず残念ながらJリーグ入りを見送った、と言う経緯のあるチームです。しかしアマチュアとしては強豪チームでもありますし、まずはここでポジションを取って更に上を目指してほしいと思います。また松岡裕弥選手はメキシコリーグ3部の「オロ」のセレクションに参加。そこがだめだったとしてもそのままメキシコでサッカーを続ける決意だそうです。その他大畑、池田は大学進学を目指し、秋元、山下はJ2のセレクションに参加してサッカーを続ける意欲を見せているとのこと。松永も近く進路が明らかにされるそうです。

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