2/7〜2/23のサンフレッチェ日記



<99.2.13> 昨日、豪州キャンプのメンバーが発表になりました。当初の予定より一人多い23人で、GK:前川、下田、佐藤、DF:宮澤、伊藤、フォックス、ポポビッチ、上村、池端、MF:沢田、桑原、森保、吉田康、山口、菊池、古賀、藤本、服部、石川、FW:久保、ビドマー、大木、松永、となっていて、ほぼ予想通り、と言うところ。個人的には池端と川島、石川、大畑、秋元が豪州行きを争うのでは、と思っていましたが、池端と石川の抜擢は今年の彼らへの期待の大きさの現れではないかと思います。キャンプは2/14に日本を出発して15日にアデレード着で、その後23日まで練習を行い24日に広島に帰ってきます。詳しい日程は次の通り。
2月15日(月) アデレード着
       16:00〜18:00 練習(会場:Hindmarsh Stadium)
  16日(火) 10:00〜12:00 練習(会場:West Torrens Birkalla)
       16:00〜18:00 練習(会場:Hindmarsh Stadium)
  17日(水) 10:00〜12:00 練習(会場:West Torrens Birkalla)
       19:00〜21:00 練習(会場:Hindmarsh Stadium)
  18日(木) 19:00〜      トレーニングマッチ 対 Adelaide Sharks戦(会場:Hindmarsh Stadium)
  19日(金) 16:00〜18:00 練習(会場:West Torrens Birkalla)
  20日(土) 10:00〜12:00 練習(会場:West Torrens Birkalla)
       16:00〜18:00 練習(会場:Hindmarsh Stadium)
  21日(日) 17:15〜      トレーニングマッチ
                対 South Australian State Team Select戦(会場:Hindmarsh Stadium)
  22日(月) 19:00〜21:00 練習(会場:Hindmarsh Stadium)
  23日(火) 19:00〜      トレーニングマッチ 対 Adelaide City戦(会場:Hindmarsh Stadium)
  24日(水) 広島着


<99.2.13> 明日V-POINTで、新人選手の「半日店長」のイベントが行われます。参加するのは高卒新人の池田、高橋、宮崎、吉田幸の4人で、13:00からデオデオ本店サテライトスタジオでサポーターへの選手紹介を行った後、13:30から10分間デオデオ本店電車通り側でチラシ配付をし、その後2班に分かれて15:40までV-POINTで接客を行います。

<99.2.12> 横浜フリューゲルスのサポーターの活動が実を結ぼうとしています。「フリューゲルス再建協議会」が設立した「横浜FC」の、準会員としてのJFL参入が今日正式に認められることになりそうです。新聞報道などでも出ていますが、2月8日のJFL理事会(第1種検討委員会、とか言う名前の協会の委員会だったかも)で「今年一年は準会員としてJFLに参加し、その後地域リーグ決勝大会に出場してJFL参加条件(大会の2位以内)を満たした場合、正会員として認める」と言うことが決定されているのです。JFLの関係者は、横浜FCのJFL参加が本来のルールに合わないことを認めたうえで、せっかく芽生えた種を育てるために誰もが納得できる解決法としての「準会員」だった、と説明し、フリューゲルスサポーターの声がそこまで届いたことを感じさせる一つの結末だったようです。クラブ同士の合併は、もともとヨーロッパなどでもたびたび見られる事象(例えばフランスのパリSGは合併で「人為的」に創られたチームですし、ベルギーリーグなどでもそう言う例は多いらしい)ではありますが、しかしその消滅したチームのサポーターが自分自身でチームを復活させる、というのは、まさに前代未聞。とりわけクラブの消長が巨大なスポンサーマネーに左右される現代サッカー、現代のクラブシーンにおいては、まさかそんなことが可能だとは活動している本人達ですら、半信半疑だったのではないかと思われます。実際、昨日のニュースステーションでインタビューされた、横浜FCをサポートするスポーツマネジメント会社「IMG」のサッカー担当者は、「2ヶ月前は誰も実現できるとは思っていなかった。しかし1ヶ月後には現実のものになっていた」(記憶に頼って書いています。念のため。)と語り、ここまで至った道のりの困難さと達成したものの大きさについて、端的に表現していました。
先週も書きましたが、横浜FCを立ち上げた人達は我々と同じ、Jリーグチームを応援していた普通のサポーターでした。全日空としては、ただのお客さんの1人だし「高度な経営判断」に関係するとはもっての外、チーム存続のためには合併は不可欠だしどうせ諦めて認めるだろう、と考えていたはずです。しかし、彼らは違いました。チームの消滅は絶対に認めない、と言う固い意志のもとで、不可能と思われることを一つ一つクリアし、ついには奥寺氏やリティ、IMG、契約を内諾している多くの選手達、そしてフロント業務を見ることになった田部氏(元ジェフ市原)をも動かして、とうとう今季、現実にチームが戦うことを見れるところまでこぎ着けようとしているのです。良く知られているようにヨーロッパのほとんどのクラブは、まず地域住民が自分たちがスポーツを楽しむ場として立ち上げたものが発展してここに至っています。それに対して日本のクラブは、企業主導で創られたものが地域を取り込む形で発展しました。しかし横浜FCは、これらの行き方とは全く違います。サポーターの「自分たちが応援するチームが欲しい!」と言う願いが、わずか数カ月で現実化しようとしているのです。Jリーグの理想の実現には100年かかるだろう、と言うのが「百年構想」の一つの意味です。確かにこれまでスポーツ文化という土壌が無かった日本で、すべての理想を実現するにはそのぐらいかかるかも知れません。しかし少なくとも、プロスポーツを上から与えられたものとして考えるのではなく、自分たちの力で支えるものだ、と言う考え方、一種の「スポーツ民主主義」の面から言えば、フリューゲルスのサポーターは世界の最先端に到達した、と言えるようにも思います。
横浜FCは、今後元Jリーガーを中心に20人前後と契約し、Jリーグ加入を目指してJFLを戦うことになります。JFLはプロではなくアマチュアのリーグ、とは言え数年前にJFLを制した本田技研などがいてそうレベルが低いわけではありません。はっきり言って、これまで既存のJ1、J2のクラブに契約して貰えなかった選手を集めた急造チームが勝てる相手か、と言うとかなり厳しいと言わざるを得ないでしょう。しかし、優勝してもJリーグ入りの見込みはまずない他チームに比べ、彼らのモティベーションは全然違うレベルにある、と言って過言ではありません。昨年末の「お先真っ暗」状況と比較すれば、今は未来が大きく開けている。もちろん、戦力面だけでなく経営面など難題はいろいろと降りかかるでしょうが、しかし彼らなら一つ一つ、着実にクリアしていけると思います。こうなったら全日空も潔く、「フリューゲルス」の名前とエンブレムなどを譲渡していただきたい。それが、サッカー界では完全に悪者になった彼らが少しでも面目を施す道だ、と思います。

<99.2.11> 先月17日に酒気帯び運転の上に自損事故を起こした久保選手の処分が、昨日発表されました。内容は「契約上最高金額の制裁金、昨日より3カ月の運転禁止」と言うものです。「契約上最高金額」と言うのはJリーグの選手統一契約に基づく最高金額、と言うことだそうで、久保選手の場合75万円程度の額になるとのこと。久保選手は「この度の事故につきましては、多くの皆様にご迷惑とご心配をおかけし、申し訳ありません。再び皆様のご信頼を頂けるよう、社会人としての責任を自覚しサッカー選手としての技術を磨き、試合で良いプレーをお見せできるよう頑張っていきたいと思います。」との反省の弁を、広報を通じて発表しています。広島東警察署は久保選手を、安全運転義務違反、酒気帯び運転の疑いで書類送検したそうで、この度はその処分を受けての球団独自の処置。Jリーグは独自の処分は下さずサンフレッチェの処分に委ねることになるそうで、予想されていた出場停止などの処分は無いことになります。そのへんやや波紋を残すかも知れませんが、しかし実質的には事故後25日間にも及ぶ自宅謹慎と合同練習禁止の処分がなされており、シーズン中なら4試合程度出場できなかったことにも相当します。事故自体が軽微なものだったことや、彼自身の将来を考えると、これ以上重い処分を下すことは「見せしめ」以上の意味はなく妥当なものだった、と私個人は思います。久保選手が酒気帯び運転をしたこと、事故を起こしたことは悪いことには違いないのですが、しかし取り返しがつかないほどのことでもありません。交通事故を起こして社会的に問題になりながら、反省して超一流の階段を更に登った選手もいる(確か、クライファートやエジムンドがそうだったはず)訳ですし、久保にはこの事件を更に成長するきっかけにして欲しい、と思います。

<99.2.10> Jリーグ開幕戦となるアウェイのセレッソ戦に、今年も後援会からバスツアーが出されることになりました。昨年ガンバ戦、セレッソ戦と続けて企画され、その安い料金と豊富な内容で人気を博したもの。料金は往復のバス代、ゴール裏自由席入場券、弁当2食が付いて大人7,500円、小中学生6,500円と割安になっています。昨年はビールや応援用のシャモジ、ビブス等も配付されたそうですので、今年も期待できるかも。スケジュールは、3/6(土)8:10に広島西飛行場ターミナルビル1Fのサンフレッチェ広島事務所前を出発し、14時に長居スタジアムに到着、ゲーム終了後17:20に長居を出発して23:20にサンフレッチェ事務所に到着、と言う予定になっています。集合場所まで車で行った場合は無料駐車場を利用できます。また、帰りは広島駅での下車も可能です。お申し込み、お問い合わせは電話でサンフレッチェ広島(082-233-3233, FAX:082-233-3251)まで。日程表、振込用紙が送られます。募集の〆切は2/26(金)となっています。なお、昨年は確かオーストラリアキャンプ見学ツアーがあったそうですが、今年は無いのかな?今のところ情報は入ってきていませんが。

<99.2.9> ちょっと古いニュースになりますが、日本サッカー協会とJリーグは2月1日、日本代表の新マスコットとJリーグ各クラブの新デザインアイテムを発表しました。(2002 CLUBのホームページを参照してください。)このうち「デザインアイテム」とはクラブのエンブレムやマスコットに代わるものではなくウェアなどへ商品化するためのデザイン素材、と言うことで、たぶんサンフレッチェで言えば少し前の「SHFC」文字と3本の矢を組み合わせたデザインのようなもの、と言えるのではないでしょうか。全体的にあっさりした図柄が多い中でサンフのは特にあっさりしているような感じですが、果たして人気の程はどうでしょう?グッズの販売はこれまでのソニークリエイティブプロダクツの「カテゴリー1」に代わって、ジャスコの店舗内などに設置される「フラッグス・タウン」で行われるそうで、アクセスのしやすさは格段に向上しそうです。
サンフレッチェの新しいデザインアイテム

<99.2.9> 今朝の中国新聞の社会面(中国新聞のホームページにも出ています)によると、マツダのジェームス・ミラー社長は昨日、サンフレッチェの年間指定席券2枚をポケットマネーで購入したそうです。ミラー社長はマツダ本社ロビーのサンフレッチェコーナーで久保社長に16万円を直接払って「これまで年間券は企業中心の販売だったそうだが、個人として支援したかった」と購入の動機を説明し、「2000人の前より数万人の前でプレーしたほうが選手も力を発揮できる。欧米のチームは、年間券の売上が市民の気持ちを表すだけに、広島もたくさん売れればいいですね」と語ったそうです。一昨年、サンフの経営危機が伝えられた時にこれまで以上の支援をするつもりはない、と突き放したミラー氏ですが、しかしその一方で「数千人しか観客が入らないチームなのに、どうしてこれだけ大騒ぎになるのか」と疑問を語っていたのは、欧米でのプロスポーツの在り方や市民との関わり方と対比して日本のスポーツ文化が育っていないことを皮肉っていた、と言うことなのかも。会社としてこれ以上金は出せないが個人として出す、と言う姿を示すことで、サンフレッチェを支えるのは企業ではなく市民個人個人の力なんだ、と言っているのだろう、と思います。私自身、これまで「後援会」や「ファンクラブ」「5万人の会」への入会は、試合を観戦するのに得かどうかで決めていたのですが、しかしファンの一人ひとりがそう言う考えのみで動くとすれば、会社としても「お客さん」としか思わざるを得ないでしょう。そうではなくて、自分たちがお金を払ってチームを支えるんだと言う姿勢を示すこと、そしてそう言うファンが1人でも増えることが、サンフレッチェが不況や成績に左右されずに安定して経営していくためには非常に大事なのではないかと思います。

<99.2.9> 廣池選手が移籍した「ホンダロック」ですが、九州地域リーグ(通称Kyuリーグ)に属している宮崎県のチームであることが分かりました。ホンダロックは10チームで構成されるKyuリーグで、昨年は6勝3分9敗の8位。Kyuリーグには他に、「市民チーム」を目指すブレイズ熊本とかヴォルカ鹿児島がいてリーグをリードしているのですが、それに比べるとややカゲの薄いチーム、と言ったら悪いかな?廣池はもともと宮崎県の鵬翔高の出身だったので、故郷に帰って仕事の傍らアマチュアチームでプレーすることを選んだのかも知れません。ちなみに、ホンダロックは天皇杯の県予選でこの鵬翔高に2年連続で敗れています。廣池も、後輩達に負けるわけにはいかない、と言うつもりで頑張って欲しいものです。

<99.2.8> 昨年末に移籍リストに掲載された廣池寿選手は、1/26付けでリストから抹消されています。移籍先は「本田ロック」で、どこかの地域リーグ所属だったと思います。(今度調べてみます。)また、JFL入りを前提に各選手と交渉している横浜FCですが、皆本選手がここと交渉中である、と言う噂です。これについても、もう少し詳しいことが分かったらお知らせします。

<99.2.8> 「'99サンフレ新戦力」の第4回は、帝京高出身の高橋泰選手。高校3年の時にレギュラーを獲得してからプロを意識していたそうですが、そのこだわった理由は「サッカーへの純粋さ」(サッカーが好き、と言うこと?)と「親への過度の遠慮」だったらしい。「親には余計なことを考えるな、と言われたけど進学するにはお金が要る。もう負担はかけたくなかった。」高校選手権で準優勝してから10日、焦りと不安にかられて居るところにかかってきた一本の電話がサンフレッチェからの勧誘だったそうで、「一本の電話を跳びはねて喜んだ」のだそうです。都会で育った彼にとって、吉田町の「田舎生活」にはギャップを感じたらしく、広島市内に新設の二葉寮(最近完成して、若手選手はようやくマツダの社員寮から脱出できるようになったそうです)での生活を楽しみにしているらしいのですが、しかしそれよりも、そう言う生活を「サッカーには集中できる環境です」とプラスに考えることのできるところ、そしてサンフのことを「和やかで面白い先輩ばかり。とけ込めそう」と語るところなど、「高校選手権のスター」らしからぬ素直さをサッカー面でも発揮すれば、きっとプロとして大成できるのではないかと思います。(なお、「'99サンフレ新戦力」の第5回は藤本主税選手で、この記事は中国新聞のホームページで読むことができます。)

<99.2.7> 「'99サンフレ新戦力」の第3回は、ユース出身の池田学徳選手。「力強さより柔軟さ追求」と言うタイトルです。小学校の頃岡山県選抜に選ばれ、Jリーガーになることを夢見ていた彼は、中学2年の終わりに父の仕事の関係で津山から笠岡に転校したそうですが、そこにはサッカー部が無かったことから運命が開けたそうです。U-NO福山ジュニアユースを探し当ててそこでFWとしての能力を発掘され、ユース入りすることに繋がりました。そしてユースでの成長。ボールを前線で受けての突破ばかりでなく、よりいい位置の味方にパスを出す、と言う他の選手を生かす柔軟性を求めているとのことで、「ハットトリックで負けるより、無得点でもナイスプレーで勝利に貢献したい」と語っています。若手FWは吉田幸や高橋などライバルが多く、彼らに比べて「売り物」と言う点でやや地味な印象ではありますが、サッカーはチームプレー。城が「一番守備をする」と言うことで代表FWの「柱」になった(?)ことでも分かるように、どれだけシュートするか、何点取るかだけでFWの評価が定まるわけではありませんし、彼のような選手が成長することが、サンフのチームとしての幅の広さに繋がるのかも知れません。

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