8/29〜9/4のサンフレッチェ日記



<99.9.4> 中国新聞と広島フットボールの記事によると、今日の京都戦は久々に山口、藤本の攻撃的MFの同時起用が見られそう。ホームゲームということで攻撃的に行くということと、吉田康を交代要員として使えるということが大きいのかも知れません。とりわけ山口にとっては京都は古巣で、1st stageでは強烈なミドルシュートを決めて試合の流れをつかんでいますし、このところ先発で出れない鬱憤を晴らしてくれるだろうと思います。また、フォックスが豪州五輪代表の遠征に参加するため9日まで不在だとのことで、(私の希望通り?)川島がサブに入りそうです。2nd stageは各試合でコンスタントに得点できていますので、時々集中が切れる守備陣が頑張ることが、ゲームのキーポイントになりそうです。今日は16時のキックオフ。広島ではTSSで石原敬志アナウンサーの実況、沖原謙氏の解説で生放送があります。スタジアムに行けない人は、テレビの前で応援を!

<99.9.4> 冬の高校選手権に向けた県大会が、今日から始まります。まず103校が12ブロックに分かれて一次トーナメントを行い、それぞれの一位チームと県総体の4強(皆実、山陽、観音、賀茂)を加えた16チームが4組に分かれて二次リーグを行います。そして各組2位までの8チームが決勝トーナメントを行う事になります。中国新聞によると、今年は皆実高校の久々の全国大会での優勝に各校とも刺激を受けているとのこと。県総体での皆実は圧倒的な力で勝ち上がって行ったというわけではなく実力差は紙一重だっただけに、広島で勝つことが全国に繋がる、と言う意気込みで一杯だろうと思われます。9月中は一次トーナメントが行われ10/3から二次リーグ、11/6からが決勝トーナメントで、11/14の1時5分より広島広域公園第一球技場で決勝が行われる予定です。

<99.9.3> 明日は好調京都サンガとの対戦。ここまで4勝1敗で3位に付けている上に、カズの加入で注目度もアップ。これまでとはチーム全体の勢いが違います。対するサンフは2勝2敗で8位。その2勝も終了間際の勝ち越しゴール、そしてVゴールとあっぷあっぷの展開で勝ち取ったもので、まだ本調子とは言えません。しかし、両チームともこのままシーズン終了まで行くとは思えませんし、広島としてはここで上位を食って調子を取り戻すきっかけにしたいところです。サンフのメンバーですが、ポイントは森山の先発があるかと言うことと、吉田康の復帰はあるか、と言う点でしょう。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田   森保    桑原   服部
    
        藤本
        
      久保  高橋

 SUB:前川、川島、吉田康、山口、森山
私の予想は、先発は前節と同じメンバー。川崎戦、平塚戦と、運動量が落ちる前の前半はプレスが効いたコレクティブなサッカーができていたので、それをどのくらいの時間続けられるかが勝負の分かれ目になりそう。サブには前節の古賀、フォックスの代わりに川島、吉田康を入れてみました。平塚戦で不安定なプレーぶりが目立ったフォックスよりも(そして終盤前線でのターゲット役をさせるなら)川島の方が良いのではないか、と思った事と、ユーティリティープレーヤーの吉田康を入れることで終盤の戦術的交代がやりやすくなるだろう、と言う理由です。いくら涼しくなってきたとは言え4時キックオフはまだまだ暑い時間帯。これらのレギュラーと遜色の無い力を持つ選手をどういうタイミングで入れて行くか、トムソン監督の手腕が問われそうです。

<99.9.3> 昨日、菊地利三選手の退団(レンタル終了)とガンバ大阪へのレンタル移籍が発表されました。菊地選手は今年からヴェルディよりレンタルで移籍し、キャンプでは攻撃的MFのポジションをつとめて良い動きを見せるなど期待されていましたが、3月のサテライトのゲームで骨折して出遅れたのが響いた形。サンフの両翼の沢田、服部が好調なことと吉田康が復帰したこと、更には吉田幸が力を上げてきたことも影響しているかも知れません。菊地選手にはこんどこそガンバでレギュラーを取って、11月20日の広島とのゲームではぜひピッチに立って迎えてほしい、と思います。

<99.9.2> 昨日の中国新聞に、怪我から復帰した大久保選手がかなり復帰に向けてのピッチを上げてきた、と言う記事が掲載されていましたが、「広島フットボール」によると先々週の練習した足の打撲が尾を引いたのか今週に入っても別メニューでの調整が続いているそうです。これまでは順調な回復ぶりで本人は「9月復帰」を望んでいたそうですが、どうもそうはならず昨年の手術直後に言われたとおり10月頃の復帰となりそう。いずれにしろ9月は23日までしかゲームが無く、また10月も2日の福岡戦以降は30日までありませんし、ここで焦る必要は全く無いでしょう。本人は「僕も24歳。チー ムでは若くないし、リーダーにならなければ」と意欲満々の様子ですが、しかしここで無理をしなくても彼の時代は(山口敏弘の後に?)必ず来ます。上村が怪我をきっかけに更に成長して登場したように、大久保にもぜひ「大物」になって再び現れてほしいと思います。
ところで、ポルトガルから帰国した吉田康選手は今週から練習に合流し、相変わらずの淡々としたプレーぶりを見せていた模様。登録上の問題もなく、もしかしたら今週末の京都戦からの再登場があるかも知れません。

<99.9.1> 私の御贔屓サイトの一つに「2002CLUB」があります。元々「2002CLUB」は日本が2002年の招致活動をしていた頃から、たぶん日本で最初のサッカー関係インターネットメディアとして発刊し、独立サイトからYahoo!のスポーツサイトの一部に移動したりしながら3年半の間続いてきています。このサイトにはレオナルドやストイコビッチのコラム、後藤健生さんや湯浅健二さんなどのプロのライターの連載コラム、更にイタリアやドイツからの現地レポートなど読みごたえのあるコンテンツが並び、また読者からの力の入った意見なども掲載されるなど、双方向メディアとして確立して来ていたと思います。「2002CLUB」はこの間、多くのボランティアの手によりスポンサー無しで編集費、制作費ゼロで発行をして来たそうですが、しかしとうとうその努力も困難になってきた、と言う記事が、この27日付けの西村幸祐編集長からのお知らせと言う形で掲載されました。何でも「インターネット環境の激変」により「スポンサーのサポート無しで継続していくことが困難になった」こと、「現時点において、スポンサー獲得の目途が立っていない」こと、そしてそれでも継続するためには「購読会員を募集し、発行を継続しよう」と言う決断を下さざるを得なくなったのだとか。これに対して読者からの投稿コーナーでは賛成論、反対論が活発に展開され、中には「私は現在有料のメールマガジン(サッカー関連)を月1000円で講読していますが、非常に内容が濃いもので月1000円でも安いかな?とも思います...そこが有料であるのはスポンサーに頼ってスポンサーの事情に左右されるのではなく、読者に価値を認めてもらって、読者にコスト負担をしてもらうためだそうです」と、まるで「広島フットボール」の事を書いてあるかのような投稿もありました。詳細は近日発表、と言うことですので今後どうなるのかまだ不透明なところがありますが、この「2002CLUBの危機」がどのような方向に向かっていくか、今後に注目したいと思います。

<99.8.31> 昨日発表されたイランとの親善試合に臨む日本代表に、久保選手が選出されました。久保はエジプト戦、キリン杯に続く3度目の代表選出。プレスリリースによると「今度こそ試合に出場できるよう、集合までにもう一試合残っているリーグ戦でしっかりアピールし、コンディションを調整しながらトレーニングキャンプへ臨みたいと思います。」と語っていますが、これまでは選出されてもどちらかというと控え目のコメントが多かったのに比べると、だいぶ欲が出てきたようにも見えます。現在の10ゴールはJリーグ全体のゴールランキング4位で、日本人選手では城に次いで2位。実績の点でもJリーグを代表するFWと言えるようになってきただけに、ここは「出場」だけでなくぜひ先発を狙って欲しいもの。イラン代表はあのダエイ(ヘルタ・ベルリン)も来日するそうですし、彼のプレーぶりを良く見て、そして彼に匹敵するような選手に成長してほしいと思います。
ところで、そのイラン代表との親善試合のチケットが売れ残っているそうです。フル代表は今のところアジア大会ぐらいしか目標が無く(ゴールドカップは正式に辞退したそうですね、残念ながら)、今回の親善試合の意義がもう一つ不明確なことが原因だろうと思いますが、しかし幸いにしてイラン代表はほぼフルメンバーで来日するそうです。W杯のアジア予選ではやっとのことで日本が勝ちましたが、W杯本戦では1勝を挙げ実力的には日本よりやや上、と見られるイラン代表。このところダエイ、バゲリをはじめ沢山の選手が主にブンデスリーガなどの厳しい環境で実力をアップさせているだけに、現在の日本代表の力を測るには絶好の相手です。南米の強豪相手なら良いゲームができなくても言い訳はできますが、いくら強豪とは言えアジア相手にホームで情けないゲームをしてしまったら、この1年何をやっていたんだ?と言う声があちこちからわき上がることは必然です。そう言う意味でトルシエ監督と彼のスカッドがどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、本当に実力が上がりつつあるのかをチェックするにはちょうどいいゲームだと言えるのではないでしょうか?これから数ヶ月はまたU-22代表ばかりが注目を集めるだろうと思いますが、実力、権威、人気ともにフル代表が上である、と言う事を示すようなゲームを期待したい、そして久保にはぜひ代表初ゴールを期待したいと思います。

<99.8.30> 昨日からセリエAが開幕しましたが、皆さん御存知のようにWOWOWは中継権を失い、SKYPerfecTV!の独占となりました。地上波ではフジテレビが放送権を獲得したという事でしたので、昨夜2時から見ました。アナウンサー、解説者(風間八宏さんでした)がまともで、いつものフジテレビのサッカー中継のような「悪夢」にはなりませんでしたが、しかし残念ながら90分のゲームを30分に縮めたダイジェスト版。何も無いよりはまし、と言う程度のもので、とても中継の代わりになるようなものではありませんでした。単に中田がどうなったか知りたい、と言うだけの一般のファンにはこれで十分だし、これで満足できないサッカーファンはますますスカパーに入りたくなる、と言う事。WOWOWはセリエA第1節を中継できずすみません、第2節以降は引き続き交渉中です、とアナウンスしていましたが、スカパーにとってはライバルを蹴落とす最高の武器を易々と渡すはずはありません。たぶん、スカパーが獲得した放映権料(20億円?)を払ったとしても売らないのでは無いかなぁ。と言うことで、どうしてもセリエA、と言う人はスカパーに入るしか無いでしょうね。WOWOWにしてみれば、昨年「中田効果」で契約者がたくさん増えた、そのうま味を知ってしまっただけに辛いでしょうが、しかし最初にセリエAを放送し始めたときにはかなりツウなサッカーファンしか見なかったわけで、その頃に戻ったと思えばいいでしょう。幸いWOWOWはチャンピオンズリーグの放映権を持っています。今年から32チームによる1次リーグ、16チームによる2次リーグを経てトーナメントと言う巨大リーグとなりました。もちろん、日本人選手の出場はありませんが、しかしイタリア、イングランドから3チーム、ドイツから4チーム等各国リーグの強豪が揃い、更にバクスター監督率いるAIKストックホルムなど普段なかなか見れないクラブも出場します。サッカーファンとしては、1試合でも多くの中継を見たいところ。今のところ各節16試合中4試合を中継する予定のようですが、せっかくですから昨年セリエAの放送を行った枠の3も含めて考えてほしいと思います。

<99.8.29> 昨日の第5節平塚戦は、前半に2点リードしながら後半追いつかれると言う前節の悪夢を思いだし兼ねない展開でしたが、初登場の森山の一発でなんとか、勝ちを収めることができました。
サンフレッチェの先発のメンバーは次のような感じ。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田   森保    桑原   服部
    
        藤本
        
      久保  高橋

 SUB:前川、古賀、フォックス、山口、森山
前半はどちらかと言うとサンフのペース。でも、それは決してサンフが良いサッカーをした、と言うのではなく、相手の平塚がしょぼいサッカーをしてくれたから。平塚はトラップミスやパスミスなどイージーミスが多く、ボールを最終ラインで回し、仕方無しにロングボールで打開しようとするのみでまるで工夫がありません。和波が時折左サイドを単独突破して危険な香りを漂わせますが、しかしこの日の下田は判断が良く、得点を許しません。サンフの1点目はペナルティエリアすぐ外のいい位置からのFK。藤本の蹴ったボールは壁の上をつむじ風のように巻いて飛びつくGKの指先をかすめて左ポストを襲い、ゴールラインのわずか内側に向かって跳ねました。2点目は久保。スルーパスに反応して飛び出した位置はオフサイドポジションぎりぎり。平塚のDFは手を挙げてアピールしますが、副審はオフサイドを認めませんでした。GKと1対1となった久保は落ち着いてかわすと、冷静にゴールに流し込みました。前半はそのまま2-0。サンフにはほかにもチャンスがありましたが、しかし両チームとも蒸し暑い気候に足取りも重く、もう一つパッとしない展開のまま終わりました。
後半になると平塚は、一気に3人を交代して局面打開を図ります。それに対してサンフはなにも動きはなし。これが、徐々にゲームの流れを変えていきます。だんだん平塚がゴール前に殺到するパターンが増え、「そう言えば最近、0点に抑えたゲームがないなぁ」なんて考えていた後半20分(?)頃。平塚のヒューズがゴール前でふわっと浮かしたボールは下田を嘲笑うようにファーサイドのネットに吸い込まれて行きます。これで勢いづく平塚。逆に先週を思い出したのか、どうもギクシャクした動きになるサンフ。これを切り裂いたのは、平塚の若いパワーでした。途中出場の高卒ルーキー西本(因みに岩国高出身。サンフも獲得に動いたものの平塚に敗れたらしい)が右サイドで相対する上村をあっさりぶち抜いてゴールライン際を突破します。こうなると他のサンフのDF陣はもはや電柱同然。あれよあれよと言う間に下田の前まで侵入され、低い弾道のクロスはゴールを左から右まで横切るようにファーサイドのヒューズへ。このオーストラリア人は派手なフォームでボールをゴールに叩き込んだのですが、しかし実際にはそんなことをする必要はなくただ立ってるだけでも良かったような「ごっつあんゴール」でした。先の和波といいこの西本といい、19歳のパワーにサンフのDF陣は押されっぱなし。これまでJリーグの猛者たちを完封してきたはずの上村、伊藤、沢田らが、まるでアマチュアの選手がプロに相対したように平塚の若手に翻弄され、全く目を覆うような展開。この後トムソン監督は遅ればせながら交代選手を送りましたが、しかしこれがなぜか藤本からフォックス。フォックスはそのままトップ下に入りますが、しかし彼は危なっかしいプレーに終始します。早々に危険なタックルでイエローカードを受けただけでなく、パス出しのタイミングが遅く、また弱いパスが相手にカットされるなどさんざんな出来。唯一の存在理由は後方からのロングボールに対してポスト役ができる、と言うだけ?また、森山の加入で刺激を受けたはずの高橋がいまいち、どころかほとんど良いところが無く、相手DFに抑えられてほとんど前を向けません。後半にあったフリーでシュート!のチャンスも外すなどさんざんな出来でした。
攻め手が「頼むぞ、久保」しかなくなり、いよいよ森山を出すしか無いんじゃないか、と思われた後半の残り10分ぐらいになって、ようやくトムソン監督は桑原に代えて山口を、更に高橋に代えて森山を投入します。しかし、最初はフィット感は今一つ。森山が出たいタイミングにパスが出ずオフサイドになったり、また山口のパスに久保が反応できなかったり。山口はちょっと調子が悪いのだろうか、森山はやっぱりまだチームにフィットしていないのだろうか、等と思ううちに時間が経過し、とうとう延長に突入、更にどちらかと言えば押され気味?の展開で延長前半を終えました。
そして延長後半。森山は時間が経つに連れボールに触る回数が増えて行き、そのたびに危険な香りを匂わせるようになっていきます。そして、ついにそれが現実になったのは5分のことでした。何度目かのロングボールが左サイド前方に張ったフォックスの頭に合い、これが服部に繋がります。公太はドリブル突破を試み、そしてペナルティエリアへ侵入して鋭いクロスをゴール前へ送ります。これに飛び込んだのが、予定通り(?)森山!サブとして投入されて必ずと言っていいほどゴールを決めていた名古屋時代同様、まさに期待された通りのVゴールで、苦しむサンフをようやくの勝利に導きました。
まあ、結果的には勝って良かったし、また新戦力森山のVゴールが見れて良かったのですが、しかしそこまで行かなければならなかった、と言う展開には非常に不満です。サポーター席も森山だけにエールを送り他の選手にはブーイングでしたが、それもむべなるかな。相手は平均年齢21歳強の経験も実績も無い選手達なのに、どうしてあそこまで精神的に押し込まれ、そして同点にまで追いつかれなければならないのでしょう?そう言う意味では、昨年上位相手に健闘しながら下位にはいいところなく敗れた昨年からほとんど成長していない、と言って良いかも知れません。昨年私は何かのゲームの後に「集中力に付ける薬は無いのでしょうか?」と書いた記憶があるのですが、集中力だけでなく精神力、と言うか、どういう場面でも動じない揺るぎない自信、そしてそれを裏づける技術がチーム全体の力として身につかないと、とても「優勝」を口にできるチームになった、とは言えないように思いました。

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