11/19〜11/25のサンフレッチェ日記



<00.11.25> 前節が木曜日に行われたため、次節は変則で日曜日の開催。明日が2nd stageの、そして2000年Jリーグの最終節となります。サンフレッチェはヴェルディとの対戦で、このチームの等々力最後のゲームの対戦相手となります。
メンバーですが、コリカが戻ってくるので現状でのベストメンバー(ただしU-19組を除く)を組むことができます。従って例えば名古屋戦と同様のメンバーとなる可能性が高いと思いますが、しかし明日のゲームははっきり言って勝敗はどうでも良いゲーム。となると、例えば前節初出場を果たした松下を起用するなど、将来を見越した冒険をしてよいゲームである、と言えます。と言うことで、私のメンバー予想(と言うか希望)は次の通り。
        下田

   川島 ポポヴィッチ 上村

沢田    松下  桑原    服部

    コリカ
           藤本
       久保

SUB:加藤、伊藤、森保、山形、栗原
松下の持ち味は、中盤の底からの正確なロングパス。となると、守備に忙殺されかねないシングルボランチよりも、例えば桑原とのドイスボランチの方が生きると思います。コリカや沢田との適切な距離と角度を保つことができれば、右サイドのパス交換から何度もチャンスを作るシーンが見れるのでは無いでしょうか。また、サブに山形を入れていますがこれも希望の一つ。天皇杯に入ると森崎兄弟も帰ってくるだけに、トップチームで使ってみるチャンスがあるとすればここしか無い、と思います。
明日は国立競技場で「優勝決定戦」となる鹿島×柏があると言う事で注目はそちらに集まるだろうと思いますが、等々力では様々な「ラストゲームセレモニー」が行われるそうです。サンフレッチェのメンバーには、その雰囲気を壊さないような好ゲームを期待したい、と思います。
<00.11.25> 昨日のアジアユース準決勝は、後半27分の森崎和、33分の石川の連続ゴールで中国を下し、決勝進出を決めました。イラン戦から中3日で臨んだ日本は、クウェート戦までのレギュラーが先発で、GK:藤ヶ谷、DF:池田、中澤、羽田(→那須90分)、MF:駒野、森崎和、青木、石川(→森崎浩87分)、山瀬、飯尾、FW:前田、と言うメンバー。芝生とはとても言えないような荒れたピッチと中国のファウル覚悟の激しいフィジカルコンタクトで厳しいゲームでしたが、しかし日本は随所で高い個人技術と速いパス回しを披露。後半途中までは点が欲しくてもなかなか取れない苦しい展開でしたが、落ち着いてゲームをコントロールしていました。逆に中国は局面、局面では良いプレーもありましたが、ゴール前のシュートの精度の悪さが致命的。何度もあった決定的場面ではことごとくシュートが枠を外れ、詰めの甘さを露呈しました。準決勝のもう一つのゲームはイランが終始リードしながらこれも「決定力不足」でゴールを割れず、結局PK戦を制したイラクの勝ち。日本にとってはよりやりやすい相手が上がって来た、と言う感じでは無いでしょうか?
ところで先制点は左サイドからのCKからで、駒野が蹴ったボールのクリアが小さくなったところに走り込んだ森崎和の、強烈なシュートがネットに突き刺さった、というものでした。森崎和はこの他にも中盤の中心に位置して「10番」らしいプレーを見せ、このゲームのMVPとなる活躍でSANYOのビデオデッキ?を賞品として受け取っていました。また駒野は左サイドでの先発で、森崎浩が入ってからは右WBでプレー。中国の右サイドの選手との兼ね合いでサイドを突破するシーンは少なかったのですが、セットプレーは右も左も蹴ってチャンスを演出していました。特に後半10分ぐらいのFKの時は、キッカー(石川?)が流したボールをゴールライン付近まで持ち込んで精度の高いクロスを入れて決定的場面を作るなどの活躍でした。
ずっと「谷間の世代」と言われていたU-19代表ですが、確かに小野・稲本級のスーパーな選手はいないものの基本的な技術があるのは間違いないところ。個人個人の戦術眼も確かで、あれほど「難しい」と言われたフラットスリーを短い準備期間でこなすところなど成長の早さも見せています。このチームにとって次の決勝で勝つことが当面の目標ですが、しかしそれはあくまで世界につながる過程の一つ。アルゼンチンワールドユースに向けて、更にその後のA代表入りを目指してますます成長していくのではないでしょうか。
<00.11.24> 観客が2万人を超えたのはいったいいつ以来だったかと言うと、なんでも5年ぶりだとか。試合開始前の様々なイベント、小中学生の入場料100円、トムソン監督の退任セレモニーなどの効果か、あるいはこのところ好調だったチームへの期待感からか優勝を争う万博にも劣らないほどの20,876人もの観客を集めた昨日の磐田戦でしたが、試合内容は格の違いを見せつけられての完敗。試合終了後にはトムソン監督のスピーチの直前まで中山のパフォーマンスを見せつけられると言う、屈辱感一杯の敗戦でした。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村
   (→川島70分)
沢田      桑原      古賀(→森保46分)

     藤本    服部

      久保  栗原(→松下70分)

SUB:加藤、上野
ホーム最終戦に燃えるサンフは、立ち上がりから積極的に攻めます。前半2分には藤本から右に展開されたボールを桑原が逆サイドにクロス。これが久保にドンピシャで合いましたがシュートは足にヒットせず大きく枠を外します。更に4分には波状攻撃を見せ、ポポヴィッチまでが攻撃に参加しましたがゴールを奪うことはできません。逆にこの裏を突かれ、カウンターから右サイドを川口に破られると鋭いクロスが中山へ。これをあっさりと決められ、早々の失点となりました。
これでリズムが狂ったサンフ。逆に落ち着きを取り戻したジュビロ。双方ゴール前にボールを運べず、ジリジリとした展開が続きます。サンフは運動量で何とか打開しようとしますが、先制して余裕のジュビロは全く慌てずに対応。頼みのセットプレーもジュビロGKヴァンズワムの高い壁にはね返されます。30分前後には服部が流して藤本がループでGKの後を狙う巧妙なセットプレーを見せたり、あるいはCKからの上村のヘッド、藤本のスルーパスなどチャンスの一歩手前まで行くのですが崩せずに時間が過ぎます。こう言うときには得てしてミスが得点のきっかけになるのですが、それをおかしてしまったのはサンフの方でした。38分、ゴール前から繋いで行こうとしてジュビロの激しいプレッシャーを受けます。ポポヴィッチがバックパスの処理にもたつくのを、藤田が奪うと飛び出した川口にパス。まるで1点目と同じように、右サイドからペナルティエリアに入り込んだ川口がゴール正面に走り込んだ中山にクロスを入れ、あっさりと2点目を失ってしまいました。このシーン、直接の原因はポポヴィッチのミスですが、その前にも沢田のバックパスを中山が狙うなど意図のあるチェイシングを続けていた磐田の前線の選手の姿勢が生んだゴール、と言って良いように思います。その後徐々に足が止まったサンフですが、それでもロスタイムには沢田の後方からのパスで抜け出した藤本が放ったクロスを久保がシュート!その跳ね返りを藤本がシュート!と言う惜しい場面が連続しましたが、しかしこれは磐田のDF陣が身体を張ってクリア。あれだけ照っていた日が陰って寒くなっていったビッグアーチの気温同様に、寒さばかりが身に染みるゲームとなってしまいました。
後半から、この日全く機能していなかった古賀に代えて森保を入れたサンフですが、キープ力の点では焼け石に水。桑原が前に出た分かえってバランスが崩れたような感じで、逆に追加点を狙って積極的に上がってきたジュビロの攻勢を受けます。開始早々の中山のシュートこそ下田のナイスセーブで防ぎましたが、5分には沢田のパスミスを藤田に奪われると中山にあっさりと裏を取られて3失点目。完全に余裕のジュビロに対し、サンフはボールを持ってもパスの出しどころが無く、やっとゴール前にボールを運んでもジュビロ守備陣は余裕のクリア。藤本がたびたび左サイドを突破してチャンスを作るもののゴールを脅かすには至りません。トムソン監督はやむなく25分から松下を投入し、その後も懸命にゴールを狙います。31分には上村のヘッド、更にロスタイムには左サイドから上村が糸を引くようなパスを中央へ送り、久保はワントラップして左足でシュートを放ちましたが枠の外。サンフはシュート数こそ磐田を上回ったものの結局は無得点に終わり、せっかくの2万人の観客が沸くことは最後までありませんでした。
この日の先発は、栗原を除けば昨年とほぼ同じメンバー。となれば、名波が戻って復活した「強い磐田」と力の差が出て当然、と言えるかも知れません。久々の大観衆にサンフのメンバーは燃えていたでしょうし、ファイトしていたのも間違いないとは思います。が、それだけではどうしても埋められない差は歴然としたものがありました。思うに、それはトムソン監督も、選手達も分かっていたことだろうと思います。だからこそ序盤から積極的に出てなんとか先制点を奪い、サブに入れた守備のメンバーを駆使して逃げ切ろうと言うゲームプランだったのでしょう。しかし、最初のビッグチャンスとそれに続くチャンスを生かせず、逆にサンフのお株を奪うようなカウンターからの失点で、そのプランは根底から崩れてしまいました。余裕で胸を出す「横綱」ジュビロに頭からぶつかったサンフでしたが、結局は土俵に転がされるだけに終わった、と言う感じ。この力の差は既に分かっていたことだったとは言え、ただただむなしさだけの募るゲームでした。
ただ、そう言う敗戦の中に光明を見いだすとすれば松下です。既に敗色濃厚のプレッシャーの少ない場面だったとは言え、慣れない攻撃的MFの位置に入ったにも関わらず伸び伸びとプレー。シンプルかつ確実なプレーでチャンスメイクに貢献し、球際の強さも見せてまずまずのデビューだったと思います。この日の広島と磐田の差を埋めることができるかどうかは、松下を初めとする若い力が育つかどうか、その1点にかかっています。そう言う意味では、出場した松下だけではなくイベントで店頭に立っていたすべての若手選手が大きく伸びる事が、本当のファンサービスではないかと思います。この日の苦い敗戦の味を、出場した選手だけでなくすべての選手が良く味わって、来季につなげてほしいと思います。
<00.11.23> 今日の磐田戦は「サンクスサポーターズ 感謝!感謝!大感謝祭!!」として様々なイベントが用意されています。まず13〜14時は親子ふれあいサッカー教室としてキックターゲット、キックボーリング、女性PK大会や小学生ミニサッカー大会が。おまつり広場では200円大抽選会、吉田町特価特産市、グッズの特価販売、来年のカレンダーの販売やオリジナルクリスマスカード販売、そして選手サイン会にコリカ選手が登場します。その他イベントには若手選手が駆り出されるそうです。試合終了後には「さよなら,ありがとうトムソン監督」セレモニーが行われ、選手と監督が場内一周を行います。今日は小中学生が自由席100円となる事もあってか前売券も既に8千枚が売れているとのこと。無料駐車場も5000台分用意されていますが、天気も良いことですし早めに行った方が良いかも知れません。
なお、どうしてもスタジアムに行けない人はテレビで応援を。地上波やBSは放送がありませんが、スカパーではch121で生放送です。
<00.11.22> 明日はホーム最終戦。微かに優勝の可能性を残す磐田を、ビッグアーチに迎えます。サンフレッチェはコリカがイエローの累積で出場停止ですが、ポポヴィッチが戻ってきます。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田      桑原      古賀

     藤本    服部

      久保  栗原

SUB:加藤、川島、森保、山口、上野
現状でコリカと同様のキープ力とパス出しの能力を持つ選手は山口しかいないと思いますが、2nd stageは初戦の神戸戦でベンチ入りしただけですのでいきなり先発があるかどうか。個人的には、久々に彼のプレーする姿を見たい気がするのですが、これまでのトムソン采配を考えれば服部をトップ下に上げる可能性の方が高そうです。また、前節フル出場どころか延長後半までプレーし続けた森保に、これ以上無理させる必要は無いでしょう。むしろここはゆっくり休ませて、今度こそ松下を出場させてほしいところ。磐田の中盤は名波、福西、奥、藤田と技術の高い選手が揃っている上に、このところ3-5-2、あるいは3-6-1と中盤を厚くした布陣を敷いています。これに対抗するためには、ホームではありますがやや守備に重心を置いた戦いを選択すべきかも知れません。そう考えると、トップ下を藤本一人にしてドイスボランチに松下と桑原、と言うパターンも有り得るかも?
ともあれ、明日はホーム最終戦。久々の「小中学生100円」や大抽選会、トムソン監督退任の挨拶などイベントもいろいろと用意されていますし、また天気も良さそうです。ここで是非良いゲームをして、そして勝ってほしい。それが、今年のチームを来年に繋げる一番の道ではないでしょうか。
<00.11.22> 一昨日のアジアユースのグループリーグ最終戦は、イランに1-3で完敗しました。メンバーはGK:黒河、DF:那須、中澤、羽田、根本、MF:永井(→青木83分)、大久保、田中(→石川73分)、森崎浩、FW:前田、田原。ここまでの3試合で(ほぼ)フル出場だった駒野、森崎和らを休ませサブが中心のメンバーでした。内容的には見るべきものの少ないものだったようで、何度もサイドを突かれ、簡単に裏を取られての失点が続いたとの事。石川、青木が入ることでやや落ち着きを取り戻したそうで、やはりサブメンバーがいきなり出てコンビを合わせる、と言うのは難しいのでしょうか。これで日本はA組2位で、準決勝は明後日、B組1位の中国と対戦します。なおこの中国ですが、初戦で今大会最強の噂だった韓国を下すと3勝1分で余裕でグループリーグを突破しています。しかし、現地からの報道を見るとそれほど質の高いサッカーをしていたわけではなく、身体能力に任せた「ゴリゴリ系サッカー」だったとのこと。1日多く休めた日本にとっては決してきつい相手ではないでしょう。このゲームはあまり無理をせずに勝ち抜いて、もう一度決勝でイランとの「本当のアウェイ」のゲームを体験して、そしてチャンピオンとなって帰って来てほしいと思います。(なお、準決勝の模様は11/25の午前1時15分からBSで録画放送の予定だそうです。)
<00.11.21> サッカーの評価と言うのは難しいもので、百人いれば百人とも違う、と言っても良いように思います。ですから一つのゲームの感想がいろいろとあるのも当然なのですが、先日の鹿島戦のように真っ二つに割れる、と言うのも珍しいのではないでしょうか?
中国新聞は、ミスが多かったことを指摘しながらも「肝心の勝負は、どうにも太刀打ちできない事実で決まった。選手層という持ちごまの差」として比較的肯定的。しかし広島フットボールは「拍手は贈っても、満足は贈らない」と、ミスが多かった事を問題視して更なるレベルアップを求めています。ネット上での書き込みも各人各様で、「素晴らしいゲームだった」「負けたのに、清々しい」とどちらかと言うと良かった、と言う意見が目立つように思いますが、不満の声もちらほら。これがどう言うことなのか、と言うと、やはりサンフレッチェに何を求めるのか、と言うそれぞれの評価の基準の違いではないか、と思います。
サンフレッチェに優勝を争うだけの完成度を求めるなら、当然あのゲームの評価は高くならないでしょう。つまらないミスで点を失った場面だけでなく、守備では危ういシーンが続出。後方からのパス一発で何度もDFラインを破られただけでなく、オウンゴール寸前だった沢田のクリア(むしろ自ゴールへのシュートにも見えた)等もありました。相手のFWが柳沢だったため?90分のうちに追加点を奪われることはありませんでしたが、逆にそのような出来の悪い鹿島を圧倒できなかった、と言う事実は残りました。更にここぞと言うところで決め切れず、競り合いの末に敗れるという勝負弱さ。U-19代表組がいないとは言え期待の若手がほとんど入っていないメンバーと合わせて、ある意味今のサンフの限界を露呈したと言っても良いゲームだった、とも言えます。従ってそう言う目で見れば、辛口の評価になってしまうのもいたしかたが無い、と言えるでしょう。
しかし逆に今のサンフを年間成績12位のチーム、その上主力からポポヴィッチと森崎兄弟が欠けたチームだと見れば、その割には良く頑張ったとも言えるでしょう。この日の先発は、コリカと栗原以外は昨年と同様のメンバーです。それぞれの選手の年齢や調子、鹿島とのモティベーションの違い等を考えると、惨敗という結果が出ても不思議では無かった、と思います。かつてのサンフはこれらの優勝争いをするチームに対し、亀の子のように頭を引っ込めて守りを固めるしかありませんでした。しかしこの日はボランチを怪我上がりの森保一人にした攻撃的布陣で臨み、両サイドも(たぶん ^_^;)高く保って最初から最後までアグレッシブな姿勢を貫き、鹿島に真っ向から立ち向かいました。そう言うリスクを冒して戦えば、何度もピンチを迎えるのもある意味当然。結果的には度重なるピンチを何とか1失点で凌ぎ、勝ちが欲しかった鹿島をぎりぎりまで追い詰め、足が動かなくなるまで戦ったわけで、これは今年、期待させながら裏切る事の繰り返しだったサンフレッチェとは違う姿だった、と思います。少なくともだだっ広いビッグアーチとは違って選手の息遣いまでが聞こえるような専用スタジアムで、少なくとも選手達の気合いが伝わり、サポーターが熱くなれるゲームであったことは間違いない、と思います。高い評価を与えた人は、その「ハートの部分」に感じたのではないでしょうか?
「多少ミスが目立っても一生懸命やるチーム」と「技術は高くてミスが少ないがちんたらプレーするチーム」のうちどちらが良いか、どちらの方が次にお客を呼ぶことができるかと言うと、それは間違いなく前者でしょう。特に「ビッグクラブ」でないサンフが、個人技術でもチーム戦術でもJリーグの他クラブを圧倒する、と言うことには今後もならないであろう事を考えると、サンフが目指すのは、そして目指してきたのは前者です。その点を考えれば、このゲームのサンフは良くも悪くも「トムソンのチーム」の一つの到達点である、とも言えるように思います。来年以降、ヴァレリー監督は世代交代を図りながら攻撃型チームを作っていくそうです。そのチームが完成したときには、おそらく今の20歳前後の技術の高い選手が中心になることでしょう。しかしそうなったときにでも、今のサンフの(良い時の)形であるチーム一丸となってファイトし続ける姿勢を忘れてはいけない、と思います。むしろそう言うゲームを毎試合続けることができるようなチームを作ることが、観客動員を増やして行くための道なのではないでしょうか?
<00.11.21> 先週発売の「紫熊倶楽部」Vol.21のトップ記事は久保選手。アジアカップでの経験について、日本代表について、そして再開後のJリーグについて、「久保を最も喋らせることができるジャーナリスト」の一人である中野編集長が話を聞いています。「Topics」は新入団が決まったリ・ハンジェ選手。今岡さんの「二葉寮生応援団」は山形選手を取り上げ、早川さんの「歴代監督物語」はヤンセン監督の1年目の苦闘を振り返っています。「SUPPORTER'S AREA」は、いつもとは雰囲気が違って取材記事になっていて、柏戦のゴール裏サポーターを写真つきで紹介しています。(因みに、私も登場させてもらっています。^_^;)後ろのカラーページは、まずは名古屋戦と柏戦のMATCH REPORT。MATCH PREVIEWは鹿島戦、磐田戦、V川崎戦で、最終ページのMY SUPPORTERには結婚情報サービスのジェイ・エム・エスが取り上げられています。
「紫熊倶楽部」は定価280円で、主催ゲームの会場やV-POINTの他広島県内の大手書店で販売しています。また新宿にある広島県のアンテナショップ「ひろしまゆめてらす」でも発売中。定期購読のお申し込みは、広島フットボールホームページまでどうぞ。
<00.11.21> きのう発売の「アスリート・マガジン」は久々のサンフレッチェ特集。「サンフレッチェの新展開」として、早川文司さんの記事と久保選手のインタビューを巻頭に掲載しています。その他、RCCアナウンサー桑原麻美さんの「それ行け!チカラ!!」、金田喜稔さんの「論」、沖原謙氏の「サンフレッチェ分析」、記録「トムソン監督4年間の軌跡」に加え、「New face of hiroshima toyo Carp」に何故かサンフレッチェの宮崎選手が取り上げられています。サンフレッチェを見に来た女性を取り上げた「美女あるDIARY」も含めてサンフレッチェ関連記事は16ページで、実は第2特集の「カープ日南キャンプ」(22ページ)よりも分量が少ないのですが、しかしトップの特集や表紙に取り上げられることは1年に1度あるか無いか、であることを考えると仕方がないところかも。今後もっと頻繁に取り上げられるためには、この号が売れることが一番大事なのかも知れません。
<00.11.20> 日本代表ニュースの記事によると、清水商のDF河野淳吾選手が広島入りを表明した、とのことです。河野は元U-16代表候補で、既にサンフレッチェの練習にも参加して10/11のチャレンジャーズリーグ(セレッソ戦)にも出場しています。元々DFの層が薄い上に宮澤が移籍し、更にこれまで獲得した選手でDFが専門の選手はいないと言うことですので、この情報の確度は結構高いのではないでしょうか?
<00.11.20> 一昨日のクウェート戦のU-19日本代表のメンバーは、GK:藤ヶ谷、DF:池田、中澤、羽田、MF:駒野、森崎和(→田中90分)、青木、石川、山瀬(→森崎浩82分)、飯尾(→大久保64分)、FW:前田。オマーン戦で機能しなかった?永井の代わりに石川を入れたのと怪我の佐藤寿に代えて飯尾を入れた以外は、前の2試合と同じメンバーとシステムだったようです。ゲーム内容は相変わらず良く分からないのですが、序盤から押し気味ながらなかなか点が入らずジリジリした展開(森崎和の惜しいミドルシュートもあったらしい)で、33分の飯尾のゴール、49分の中澤のゴールでようやく突き放した、と言う感じだったようです。広島フットボールの中野さんも書いているように、これまでメンバーがなかなか確定せず、システムもいろいろといじるなど西村監督の采配に疑問符が付いていましたが、何はともあれWユース出場権獲得、と言う目標を達成したことは評価して良いでしょう。今日のイラン戦、そして決勝トーナメントに入ってからのゲームは言わばおまけのようなもの。自分達の力がどれだけのものなのかを確かめるために、思い切って戦って来てほしいと思います。
なお、報知新聞などの報道によるとこの大会を視察したトルシエ監督はU-19代表からのA代表への昇格の可能性を匂わせたとのこと。候補選手として青木、石川、飯尾、前田と並んで森崎和の名前も上がっていたそうです。早ければ12/12、13に横浜で行われる合宿に召集される事になるようです。
<00.11.20> 昨日Jユース杯の最終戦が行われ、サンフレッチェユースは名古屋に1-2(前半0-0)で敗れてE組4位に終わり、予選リーグ敗退が確定しました。これまでサンフレッチェユースがJユース杯の決勝大会に進出できなかったのはおそらく初めて。組み合わせに恵まれなかったとは言え、1勝1分4敗と言う成績はこれまでで最も悪い結果だったのではないでしょうか?しかし、今回のユースは夏のクラブユース選手権で5位に入って高円宮杯出場権を獲得し、天皇杯でも広島県代表になるなど新しい歴史を作って来ました。昨年に比べて今年のチームは小粒だと言われながらのこの頑張りは、賞賛されてしかるべきでは無いでしょうか。残った公式試合は天皇杯だけとなりましたが、ここに集中してまずは今週土曜日の初戦突破、と行ってほしいと思います。
<00.11.19> 優勝争いするチーム相手に、先制を許しながら追いつく粘りを見せるなど内容的には上回るサッカーを展開するも、最後は延長で力尽きてVゴール負け。これだけを見るとまるで柏戦と同じような、昨日の鹿島戦の結末でした。
ポポヴィッチを出場停止で欠くサンフは、手術から復帰の森保が久々の先発で次のような布陣でした。
        下田

    伊藤  桑原  上村

沢田      森保      服部

    コリカ     藤本

      久保  栗原(→川島82分)

SUB:加藤、松下、古賀、上野
前節首位に立って燃える鹿島が、序盤からガンガン来るか、と思えばさにあらず。中盤の出足や球を持ったときの動き出しではサンフが上回り、前半はむしろ鹿島を押し込むシーンが多い展開でした。これに対し、鹿島は高く上がった広島の両サイドの裏をロングボールで突く戦術で対抗します。21分には右からのクロスに鈴木がフリーでヘディング。更に26分には名良橋がクロスを入れ、またもや鈴木がフリーでシュートします。しかしこれは下田が素晴らしいセーブで防ぎますが、このボールがこぼれたところにいた伊藤が詰める鹿島の選手の影に怯えて?慌ててクリアしようとします。しかしその先にはセーブしようとした下田が。伊藤が蹴ったボールは下田の手に当たり、転々とゴールマウスに転がるという何ともあっけない失点となってしまいました。
しかし、失うもののないサンフはその後コリカを起点に積極的に攻めを構築します。37分にはロングボールで抜け出した久保が、GK高桑をかわしてフリーになるとポンと浮かせるようにしてゴールに流し込もうとします。しかし、これは惜しくも枠を外れてサンフサポーターの前へ転々。更に前半終了間際には藤本から服部へのボールが、栗原を展開してペナルティエリアに入り込んだ久保へ。小さく鋭く振り抜かれた左足から放たれたシュートは枠内に飛びますが、しかしこの至近距離のボールは高桑が素晴らしい反応を見せてセーブします。結局前半はこのプレーで終了の笛。押しながらも得点が奪えないサンフを、平瀬を失って「カウンター」と言うリアリズムを選択した鹿島がリードして前半を終了しました。
さて後半。ビデオを撮りながら私はまだ見ていないので(^_^;)内容は詳しくは書けないのですが、広島フットボールによると「得点の匂いがしない時間が、ただただ過ぎていった」のだそうです。しかし後半20分、セットプレーから同点に追いつきます。ゴール前中央、30mぐらいの位置から蹴るのは藤本。低く鋭い弾道のボールが壁の前に走り込んだ栗原へ。ヘッドでゴールを狙ったボールは鹿島DFの頭に当たって逆方向に飛び、限りなくオウンゴールに近い形で同点に追いつくことができました。
その後「勝ち点3」を狙って攻めに出る鹿島。これを下田のセーブと激しいディフェンスで止めるサンフ。攻撃が手詰まりとなり、久々に川島をトップに入れてなんとか形を作ろうとしますが、それが実ったかに見えたのは後半終了間際。川島が落としたボールを藤本がシュート!とか、あるいはコリカが個人技で突破してシュート!と言う決定的な場面を作りましたが、しかし残念ながらゴールネットを揺らすことができず、90分では決着がつかず延長入りとなりました。
延長に入ると、何としてでも勝ちたい鹿島が圧倒します。本山に続いて長谷川も入れ、3トップとも4トップとも取れる形で攻めに攻めます。それに対して疲れが溜まりながら代わりの選手を入れることもできないサンフは必死ではね返すだけ。運にも味方されて何とか逃げきれるか、と思いましたが、しかし延長に入って26分目。左サイドを軽やかなステップで突破した本山が強烈なシュートを放ちます。このボールは鹿島のすべての選手の優勝への思いを乗せてゴールネットに突き刺さり、精根尽き果てたサンフの選手ががっくりと膝を付くしかありませんでした。
中国新聞のコラム「オープンスペース」のタイトルが「最後は選手層の違い」だったことからも分かるように、最後に敗れてしまったのは「本山を入れることができた鹿島」と「森保を下げることができなかった広島」の違いだった、と言って良いように思います。本山のVゴールのシーンで、シュートの直前に飛び込んで躱されたのが森保だった、と言うことも象徴的なシーンでした。もともと鹿島と広島とでは選手層の厚さに違いがあるというのは否定できないことでしたが、その上サンフはアジアユースに森崎兄弟と駒野の3人を抜かれている(鹿島は羽田と根本)のが響いた、と言えるでしょう。しかし、戦力的に苦しくても、優勝争いに関係なくても全力を尽くして戦ったサンフの選手は賞賛されてしかるべき、では無いかと思います。「サッカーダイジェスト」ではセルジオ越後氏がたびたび「監督退任が決まったサンフレッチェは、モティベーションが上がらないはずだ」と書いていますが、しかしプロである限りそんなことは無いと言うことを、サンフの選手達はそのプレーで示してくれました。リーグ戦の残り2試合、そして残された唯一のタイトルである天皇杯に向けて、このままペースを上げて行ってほしいと思います。
<00.11.19> 昨日行われたアジアユースのグループリーグ第3戦、クウェートとの対戦は3-0でU-19日本代表が勝ちました。この日行われたもう一つのゲームでイランがオマーンを破ったため、最終戦を残してグループ2位以内が確定し、ワールドユースへの出場権を獲得しました。なお、このゲームでも駒野が1アシストを記録していますが、メンバーについては今のところ不明です。
 SANFRECCE Diaryトップページに戻る