3/19〜3/25のサンフレッチェ日記



<00.3.25> 今朝の中国新聞などによると、今日のフロンターレ戦はミゲルの初先発となる模様。高橋も決して調子が悪い、と言う訳ではないと思いますが、しかしほとんど決定機に絡んでいないことも事実。逆にミゲルにとっては、そろそろ結果を出さないと久保、栗原、コリカらに取って代わられてしまうかも知れません。昨年トムソン監督は、開幕3連敗の後に桑原から森保への切り替えをしてチームの雰囲気を変えた、と言う実績もあるのでこれと同じような意味もあるのかも。今日も相変わらず高さのないツートップとなりますので、単なる放り込み戦術では高さのある寺田、佐原のストッパー陣を崩すのは至難の技。そろそろ中盤を支配してチャンスを作る、サンフの「2000年バージョン」からのゴールを見せてほしいものです。
<00.3.24> 明日の対戦相手のフロンターレとはリーグ戦は当然の事ながら初の対戦。しかし98年の天皇杯では3回戦で対戦し、ヴィドマーのゴールとオウンゴールで2-1で勝っています。フロンターレは開幕前に大量に補強しながらチームとしてフィットせずこれまで0勝2敗と結果が出ていませんが、しかし個々の選手の能力が高いのは間違いありません。広島から移籍の森山選手もコンディションの都合で出遅れたらサブにも入れない、と言うほどの層の厚さを見せており、侮ってはいけないチームだ、と言えるでしょう。
サンフは古賀が出場停止。広島フットボールによると、前節出場できなかった選手のうち伊藤とポポヴィッチは出れるとの事。しかし久保、栗原はまだトップの試合に出す状態ではなく、更にコリカはビザの取得が間に合わなかったそうです。と言うことでメンバーを予想しますと、
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田      森保      服部

    大久保    森崎和

      藤本
          高橋

SUB:加藤、川島、桑原、山口、ミゲル
開幕から2試合、得点はセットプレーからのオウンゴール気味の1点だけ。攻撃陣の奮起が求められますが、しかし市原戦では形は作っているだけに、あとは何かのきっかけさえあれば良いのかも知れません。
<00.3.23> 広島フットボールホームページの"FLASH-NEWS"によると、昨日広島経大とトレーニングマッチを行ったサテライトチームで久保が90分プレーしたそうです。また久保とツートップを組んだ栗原も2得点の活躍。次節の出場に向けたアピールをしました。なおこのゲームのメンバーは、GK:佐藤(→植田45分)、DF:石川、伊藤(→森崎浩65分)、MF:駒野、宮崎(→古賀45分)、吉田、コリカ、山形(→中山73分)、FW:久保、栗原。
久保の復活や栗原の活躍も重要ですが、私としてはコリカがどれだけやれたかが気になるところ。このメンバーだと、ワンボランチとしてプレーしたのだろうと思いますが... 新聞などで報道されているように、コリカは10代の時にトムソン監督が見いだしたいわば「秘蔵っ子」で、バルセロナ五輪だけでなくアトランタ五輪にもオーバーエイジ枠で出場しています。最近のA代表にもコンスタントに選ばれていることといい、中盤ならどのポジションでもこなせることといい、いわば「豪州の中田英寿」。トムソン監督は「私がサンフレッチェに来た頃から、どうしても彼が欲しかった」のだそうで、新戦力の起用には慎重なトムソン監督が「ヴィザや登録の問題が解決すれば、土曜日(川崎F戦)からでも起用したい」と言うほどですから期待が高まります。久保を欠いて苦しいサンフレッチェの攻撃陣ですが、高橋、藤本のツートップが機能していないか、と言うとそんなことはなくむしろ徐々にフィットしてきているところでもありますし、川崎F戦は無理に久保を起用するよりもコリカを大久保の代わりに使う、と言う方が有り得るかも知れません。
<00.3.23> 今朝の中国新聞によると、沢田選手が体育科の教員免許を目指して科目等履修性としてこの4月から広島大学に通うことになったそうです。沢田選手は既に中大卒業時に社会科の教員免許を取得しているそうで、広大の教務係は「既に教員免許を持っている人が、別の科目で教職を目指すのはあまり例がない」と語っていたそうですが、この「体育の教員免許」が本当の目的、と言う訳でもないように思います。(*)
沢田選手が現役引退後に学校の先生になったとして、免許がないから体育は教えられない、と言う事はありません。むしろプロの選手だったと言う経験は何ものにも代え難いものがありますから、本人が望まなくても体育の担当をさせられる、と言う事だって有り得ます。沢田選手が「選手の経験を生かし、栄養学や運動体育も学んで、現役生活や将来に役立てたい」と語っているように、サッカー選手としての自分にプラスになるようなことを、今大学で学びたい、と言う気持ちが、この度の「入学」に繋がったのではないか、と思います。私は広大に勤務していながらこの「科目等履修性」の事は良く知らない(^_^;)のですが、授業はたいてい半期15回毎週ありますので「サッカーを最優先にオフの日を中心に通学」して単位を取得できるのかどうか、難しいような気もします。しかし大事なのは、この「勉強しよう」と言う気持ちでしょう。
藤本選手も、豪州キャンプで英語の重要性を痛感して外国人の家庭教師とレッスンを始めたそうですし、こう言う「勉強しよう」と言う雰囲気がチームに拡がることは非常に良いことではないか、と思います。今西総監督が折に触れて語っているように、選手を一人前のプレーヤーに育てるだけでなく社会人として教育するのがサンフレッチェの方針です。その中で、もともと社会人としての経験のある沢田選手は「お手本」のようなもの。この度の決断も、きっと他の選手に良い影響を与えるに違いありません。
(*)ただし、本気で教員を目指しているならば「社会科よりは体育の方が採用されやすい」と言うことはあるかも知れません。
<00.3.22> 昨日発表されたU-23日本代表に、広島からは藤本選手が選出されました。選出メンバーは、横浜でのトレーニングキャンプの「候補」メンバーから宮本(G大阪)、古賀(名古屋)、本山(鹿島)、遠藤(京都)、福田(名古屋)、吉原(G大阪)、永井(浦和)が外れた21人。
【GK】
曽ヶ端 準(鹿島)
南  雄太(柏)

【DF】
松田 直樹(横浜M)
戸田 和幸(清水)
中沢 佑二(V川崎)
山口  智(市原)
中田 浩二(鹿島)

【MF】
藤本 主税(広島)
明神 智和(柏)
中村 俊輔(横浜M)
小笠原満男(鹿島)
酒井 友之(市原)
稲本 潤一(G大阪)
小野 伸二(浦和)
西  紀寛(磐田)
市川 大祐(清水)

【FW】
平瀬 智行(鹿島)
柳沢  敦(鹿島)
小島 宏美(G大阪)
北島 秀朗(柏)
高原 直泰(磐田)
藤本選手は「出場できたら結果を残す自信はある。身体のキレも出てきた。チャンスをものにするのが大事」と語っていたそうです。先日の横浜との練習試合では4ゴールの大活躍だっただけに今回の選出は間違いない、とは思っていましたが、次の問題は先発できるかどうかでしょう。メンバーがどうなるかはトルシエ監督の胸の内を見て見ないと分かりませんが、先日の日本代表の中国戦のメンバーをベースにする、と考えるのが妥当。とすると、中国戦のメンバーで今回のU-23には入らない(入れない)楢崎、森岡、名波、望月、中田英、中山、城の代役が誰になるかと言う事になります。森岡、名波の代役は中沢、中村でほぼ間違いないでしょうし、また望月の代わりの右WBも明神が有力。残るポジションはGK、MFが1人ずつと、FWに2、ですので、藤本の先発は中田英の代役をトルシエ監督がどう考えるかにかかっています。ここに素直に攻撃的MFを当てはめるとすれば藤本か小笠原ですが、ゲームメーカータイプに限れば中村か小笠原。この場合藤本は、左WBを西と争うことになります。また、ワンボランチではなくドイスボランチにして酒井を入れることも考えられますが、しかしニュージーランドに中盤を支配されるとは考えにくいだけに、中国戦同様にボランチは稲本1人になる可能性が高そう。いずれにしろトルシエ代表の中盤はどこのポジションに固定、と言う事は少ないので、藤本は中盤のインサイドとアウトサイドの両方で試される可能性が高いと思います。
またこの29日のU-23ニュージーランド代表とのゲームの前座として、U-19代表がFC東京と練習試合を行います。場所は同じ国立競技場でキックオフは16時。NZ代表戦のチケットで観戦することができます。ここには森崎和、駒野、八田の出場も期待されますし、広島ファンにとっては注目の水曜日、と言えそうです。
<00.3.21> 昨日出張から帰ってようやく「紫熊倶楽部増刊」を読むことができました。全48頁と普段の倍、カラーページは普段の3倍の分量ながら値段は480円と普段の1.7倍と、お徳な価格と内容です。表紙と巻頭の特集は高橋。昨シーズン、Jリーグアウォーズで優秀新人賞を得るほどの衝撃的なデビューを果たしながら、昨年は森山、今年は上野、栗原、ミゲルとのポジション争いを強いられている彼が今年に賭ける思いを語っています。次いで今年を飾る7人のスーパールーキーの大特集。なんと24ページにもわたって、一人一人の横顔を紹介しています。その他豪州キャンプのレポート、早川文司氏の記事、今年のサンフレッチェについて語る担当記者座談会や、沢田選手自身のものを含め4本のコラム(私のものも載っています。^_^; ただし、所属がちょっと間違ってるんですけど ^_^;;;)を掲載と、普段にも増して読みごたえ十分。私は確認していないのですが、いつも「紫熊倶楽部」を置いていない書店で見掛けた、と言う話もありますし、見つけた方はぜひ手にとってご覧下さい。なお、ファンクラブ会員にはこれまでの「アシスト」の代わりに配布されています。薄くて小さいリーフレットだったのに突然のボリュームアップで、事情を知らなかった人はびっくりしたかも!?
ついで、と言ってはなんですが、先週末に紫熊倶楽部のVol.4が出ていますのでこちらのご紹介も。特集はジェフ市原戦に向けて。昨年のホームゲームを振り返り、直前の練習の雰囲気をレポート。キープレーヤーとして伊藤、大久保を取り上げ、スタメンを予想しています。また、中野編集長と市原担当記者との「バトル」も見もの。その他コラム、神戸戦のレポート、そして服部選手のインタビューや巻末の加藤選手の記事など。この号は市原戦のマッチ・ディ・プログラムとしての性格を持つため試合後はやや記事の鮮度が落ちるように思えるかも知れませんが、そこを除いても読みごたえ十分の記事ばかりですので、まだ読んでいない方もぜひどうぞ。なお、次号はホーム第2戦の京都戦の直前、3/31に発売です。
<00.3.20> 昨日、J2の水戸ホーリーホックと大分トリニータのゲームを見て来ました。結果は2-1で水戸の勝ち。大分はゲームの大半を支配し、また先制点も奪ったものの逆転負け。まるで神戸×広島のゲームのように、優勢な方が勝つとは限らないと言う、いかにもサッカーらしい展開のゲームでした。この日、広島からレンタル移籍している4人組のうち、山根、前川はフル出場したものの金本はベンチ。また大木は欠席。と言うことで、山根、前川の印象をレポートします。
まずは「ボランチとして素晴らしい働きをしている」と言う噂だった山根。大分のシステムは3-5-2で昨年のサンフと良く似た布陣で、山根はその中でドイスボランチの片割れなのですが、相方のシジクレイが攻撃的なのでもっぱら守備に専念する役割。「ボランチ」(かじ取り)と言うよりは中盤のワイパーで、守備のバランスを取ることと後から上がってくる選手を捕まえることが仕事だったようです。見ていると守備に関する「読み」が素晴らしく、中盤の至るところに顔を出す、と言う感じ。広島時代はどこにいたらいいのか分からない、と言うポジション取りが多かったように記憶していますので、そのへんでは成長したように思います。しかしその一方で期待外れだったのは攻撃面。ボールを持っても少ないタッチで安全にさばくことが多く、ドリブルやロングパスで攻撃に絡む、と言う場面はほとんどなし。終了間際に一度だけドリブルで持ち込もうとするところはあったのですが、それ以外はめったに上がって行きませんでした。タイプ的には、コーチングしない森保、と言う感じで、これではサンフに戻ってきてもポジションを取るのは難しいかも。まあ、監督の指示を守ってのことなんでしょうけど、大分もせっかくほとんどの時間帯を攻めていたのだからもっと山根あたりが縦のポジションチェンジをして揺さぶればいいのに、と思ってしまいました。
次に前川は、と言うと、相変わらず声がでかい。大分はかなりラインを上げていたので水戸はその裏を狙っていたのですが、この前川のコーチングで攻撃を未然に防いだのも何度かありました。また心配していたキックもこの日は上々。ゴールキック、バックパスの処理ともに無難にこなしていました。たぶん前川選手って、ここぞ、と言うところで緊張してしまって、そこでミスを犯すのでは無いでしょうか。この日は大分が押していたこともあって、ほとんどのキックの場面では落ち着いて蹴ることができたから、だから大丈夫だったのかも。しかし、問題は別の「ここぞ」と言う場面で痛恨のミスが出てしまったこと。同点に追いつかれた直後に、相手FWがDFラインの裏に抜け出した場面です。ボールには前川が先に追いついて飛びついたのですが、これをしっかり抑えることができずファンブル。そこで相手にしっかりと決められて、結局決勝点になってしまいました。大分の敗因は、と言うと山ほどあった決定的チャンスに決めることができなかった事だろうと思うのですが、前川は敗戦は自分の責任、と言う風情で肩を落としていたのが気の毒でした。
<00.3.19> 昨日の市原との対戦は1-1の引き分けに終わりました。
サンフの先発はポポヴィッチが内転筋を傷め、また伊藤は風邪、久保も欠場で次のような感じだったと思われます。
        下田

    川島  桑原  上村

沢田      森崎和     古賀(退場44分)
        (→山口80分)
    大久保     服部

      藤本
          高橋(→森保46分)

SUB:加藤、宮澤、ミゲル
先制したのは広島で前半27分。右サイドからの服部のFKに合わせて飛んだのは上村。テレビの画面では誰かほかの選手に当たって入ったように見えましたが、記録上は「髪の毛に触った」(中国新聞から)上村のゴールで先制しました。その後一進一退のゲームだったものの動いたのは前半終了間際。古賀がこの日2枚目のイエローカードを受けて退場します。広島は高橋を下げて森保を入れて守りを固めますが、それですっかり市原のペースに。後半15分には小倉も投入して前線を厚くして攻め込んだそうです。サンフも時折カウンターからチャンスメークしますが、しかしワントップの藤本にロングボールを出して1人で何とかしろ、と言うのは酷な話。市原の攻撃を水際で阻止し、下田の好セーブなどもあって残り10分まで耐えましたが、しかし82分、ついに小倉にやられました。広山のスルーパスでDFラインの裏側に抜け出しかけたところで右足を一閃。ボールは無情にも広島ゴールに突き刺さりました。NHKの「速報21」によるとその直前に山口が決定的チャンスをものにできなかったのが響いた格好だそうで、久々にJリーグに登場した小倉に花を持たせることになってしまいました。その後延長に入ってからも攻勢は市原。延長だけでシュートを7本打たれますが、しかしここは必死に守ります。逆にカウンターから藤本がシュートを3本放ちますがこれも実らず、結局1-1の引き分けに終わりました。
この結果をどう評価すべきなのか。私は試合内容の詳細が分からないのではっきりしたことは言えないのですが、久保、ポポヴィッチ、伊藤(+フォックス)を欠き、新戦力もまだものになっていない段階で好調の市原に対して引き分けに持ち込んだ、と言うのはまずまず妥当な結果かな、と思います。例えば昨年の2nd stage第13節のガンバ戦も、昨日とほぼ同じメンバー(ただし古賀の代わりに森山が入っていた)で「疑惑のPK」の1点に抑えて引き分けています。この時のガンバと昨日のジェフとの戦力やモティベーションの差、また昨日は75分間1人少ない人数で戦ったこと等を考えれば、むしろ良く頑張った方だと言えるかも知れません。ただこの2つのゲームの間には天皇杯の準優勝が入っているわけで、そこで成長していることを考えるとやや物足りない、とも言える。まあ、結果を見る限りはプレシーズンマッチから開幕戦、そして第2戦と尻上りに良くなってきていることでもありますし、次こそはすっきり勝って欲しいものです。
<00.3.19> 一昨日発表されたU-19日本代表候補に、広島からは駒野、森崎和、八田の3人が選出されました。このメンバーは3/26から合宿を行い、3/29にはU-23のニュージーランド代表との試合の「前座」としてFC東京と練習試合を行います。一方、これまでU-19の常連だった松下など他の4人は今回はお休み。松下、山形は高校選抜の遠征も控えていますし、ここはチームに残ってトムソンから良く教わるチャンスだ、とポジティブに考えて、今後に賭けてほしいと思います。
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