3/5〜3/11のサンフレッチェ日記



<00.3.11> 今朝の中国新聞による先発予想はGK:下田、DF:伊藤、ポポヴィッチ、上村、MF:沢田、桑原、古賀、大久保、服部、FW:藤本、高橋。ボランチを1枚にした攻撃的な布陣になる、と言うことです。遠征から外れる久保は明日のサテライトのセレッソ戦(14時、大阪舞州)に出場して調整し、調子が上がっていれば来週の市原戦からの起用となる模様。あすサテライトはその他ミゲル、栗原等の新戦力の出場も予想されますし、ひょっとすると今日の神戸戦以上に注目、と言えるかも?
<00.3.10> いよいよ開幕する今年のJリーグの初戦の相手は神戸。1997年からの3連勝の後3連敗と、やや苦手としつつある嫌な相手です。
1997年07月09日 VIS. ● 0 ( 0 - 0 ) 1 ○ san. V-Goal
1997年10月01日 vis. ● 0 ( 0 - 1 ) 2 ○ SAN. 
1998年04月29日 VIS. ● 0 ( 0 - 1 ) 2 ○ san.
1998年10月24日 vis. ○ 3 ( 2 - 0 ) 2 ● SAN. 
1999年04月24日 vis. ○ 5 ( 0 - 0 ) 2 ● SAN. 
1999年08月14日 VIS. ○ 3 ( 1 - 1 ) 2 ● san. V-Goal

(「SAN」はサンフレッチェのホーム、「san」はアウェイ。
この記録はニュースグループfj.rec.sports.soccerの
漆尾ひろしさんのポストから頂いています。)
特に昨年の1st stageの対戦では、高橋のプロ入り初ゴールがあったものの守備のミスが相次ぎ、あれよあれよと言う間に失点して咋シーズン最悪とも言えるゲームでした。もし明日敗れると完全に苦手意識が定着しそうな予感がしますし、ここでぜひ悪い流れを断ち切りたいところです。
サンフのメンバーですが、結局久保は怪我の回復が思わしくなく遠征にも帯同しないとのこと。今週の練習の様子は「トップシークレット」(広島フットボールによる)と言うことでどういうメンバーになるか全く分からないのですが、私は天皇杯の布陣をベースにした次のような感じになると予想します。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田   森崎和  森保    服部

           大久保
    藤本
         高橋

SUB:加藤、川島、桑原、山口、栗原
この中でのポイントは、久保不在の中での攻撃の核に指名された藤本とキャンプ中から好調が伝えられる大久保が「2年目のジンクス」克服に燃える高橋とどのように攻撃を構成するか、でしょう。今朝の中国新聞によると、昨日の練習では攻撃の戦術を入念にチェックしていたとのこと。神戸はDFリーダーの海本の怪我のためFWの和多田をCBにコンバートするなどメンバー構成に苦心しており、先制できればそのまま大量点、と言うパターンもありえます。神戸の攻撃陣は永島の故障で黒崎、薮田のツートップの後に河錫舟、と言うメンバーが予想されますが、パスの出所さえしっかり抑えればゴール前での主導権を渡すことは無いはず。森保、森崎和のドイスボランチに加えて守備意識の高まった大久保のプレスで、今年の広島は違う!と言うところを神戸に見せつけてほしいものです。
<00.3.9> サンフレッチェの選手名鑑が、今日発売になります。選手の横顔のほか久保、藤本などを取り上げた読み物が掲載されているそうです。また今年は「2000年記念」として(?)ファンクラブ会員の名簿が掲載されていて、それがなかなか壮観なのだそうです。料金は1冊600円で、ホームゲームの会場やV-POINTで販売されますが、通信販売も可能です。(ただし郵送料210円がかかります。)お申し込みはサンフレッチェ広島事業部(082-233-3233)までどうぞ。
<00.3.9> 移籍リストに掲載されていた選手のうち進路が確定していなかった秋元、山下両選手の行き先が決まりました。秋元は新日鉄大分、山下はジャパンクルゼイロ。新日鉄大分は九州地域リーグ(通称Kyuリーグ)に所属しており、昨年は優勝したNTT九州と勝ち点2差の2位の成績を収めたなかなかの強豪チームです。九州リーグには廣池寿選手が属するホンダロックも参戦しており、今年は「元サンフレッチェ対決」が見れるかも知れません。一方ジャパンクルゼイロについては私は良く知らないのですが、確か石川県の松任にあるクルゼイロのサッカースクールじゃなかったかな?いずれにしろこの二人も今後サッカーを続けることができることになったわけですし、これからも頑張ってほしいものです。
<00.3.8> 昨日のデイリースポーツに「トムソン監督がトルシエに激怒」と言う調子で記事が書かれていましたが、その「激怒」の内容がスポーツライター増島みどりさんのサイト「MASUJIMA STADIUM」に掲載されています。これは一昨日新高輪プリンスホテルで行われたJリーグ記者会見の様子で、トルシエ監督とJチーム監督とのやりとりが行われた中、トムソン監督が「今の3バックシステムで、あなたはハッピーなのか」と尋ねたのだそうです。しかしトルシエ監督はまともに答えることなく一般的な話に終始し、トムソンだけでなく多くのJチームの監督ががっかりした、と言うのが真相のようです。トムソン監督がキレた時にどうなるか、広島のファンならみんな知っている(^_^;)ので本当に「激怒」したとは思えないのですが、それにしても日本のサッカーを指導する同じプロ監督同士のディスカッションの場で、これをリードすべき存在であるはずの代表監督が質問にまともに答えない、と言うのは、トルシエ氏もちょっと不誠実なのではないか、と思います。トムソン監督が本当に怒ったのかは本人しか分からない(この人は怒ったポーズを取るのも得意ですから)とは思いますが、トルシエ監督の態度に納得できなかったのは確かなのではないでしょうか。トムソン監督は「きょうはミスター大仁ともども非常に政治的なものを感じた。何もしゃべらないのがいい、そういう感じだったのが残念だった」と語っていたそうですが、こうなればトルシエ監督には実戦で結果を出してもらうしかないでしょう。中田、名波、城の欧州組を呼んでチームを作る中国戦で勝つのは当然として、強豪相手の「6月シリーズ」(ハッサン国王杯とキリン杯)でも少なくとも守備の面ではある程度の成果を見せてもらわないと、今後に対する不安の声を押しとどめるのは難しいことになるのではないでしょうか。
<00.3.8> 昨日発表された中国戦に向けての日本代表にサンフレッチェの選手の選出はありませんでしたが、同時期に召集される日本代表候補に藤本主税選手が選ばれました。こちらは中国戦に選ばれなかったU-23の選手を集めた、と言う感じで、来週横浜でトレーニングと練習試合を行う予定です。U-23代表は29日にニュージーランド代表とのゲームをすることになっていますが、ここにはフル代表の中村、小野、稲本も合流することは間違いないだけに、藤本としては生き残りを賭けたキャンプ、と言う事になりそうです。今朝の中国新聞によると、トムソン監督は久保の復調が遅れているため攻撃の核に藤本を指名した、との事。まずはJリーグで大暴れして、イヤでも代表に選ばざるを得ないようになってほしい、と思います。
<00.3.7> 今週末のJリーグ開幕に向けて、各チームとも仕上げの段階。今季はどう言う争いが見られるのか、非常に楽しみです。それぞれのクラブがどのように選手が代わり、どのようにチーム作りをしてくるか。また今季の優勝争い、降格争いはどのようになっていくのか。私なりの「独断と偏見」でどのような争いになるか考えてみました。ここで評価の意味は
A:優勝争いに絡むだろう
B:優勝争い、降格争い双方に絡む可能性あり
C:降格争いの可能性大

で、+と−を付けて微調整してます。

☆鹿島アントラーズ-------------B+
これまでの「黄金期」を支えたベテランを大量に放出し、即戦力はベベット、ファビアーノのみ。ただ、これは若手への切り替えのためで、決して後ろ向きではない。もともと能力の高い若手が揃っていただけに、ブレイクする可能性もある。だけど、チームのメンバーが固まっていないのに3トップを試すのは疑問。監督の経験の少なさが祟ってしまうかもしれない。またベベットもプラスになるかマイナスに働くか来てみないと分からない。実力的には今でも上位だと思うが、空中分解の可能性もある。

☆ジェフ市原-------------------C+
武田、ボスがいなくなり、補強はJ2甲府からの2人と外国人、そして新人。完全に若手に切り替えるつもりらしい。この若手の潜在能力は高いし、監督も手腕がありそうなのでそこそこやるだろうとはおもうが、いかんせん層が薄い。崩れ始めるとガタガタと行く可能性あり。

☆柏レイソル-------------------A
主力はほとんど変化無し。守備は安定しているが、問題は攻撃。そこを補うための「一点補強」だったサーシャが、来てみたら怪我をしていたことでややもたついているのが不安材料だが、ナビスコ杯優勝の経験が自信に繋がると大化けの可能性がある。ただ逆にこれが過信になってしまうと、レッズの道を歩む可能性も...ないかな?

☆FC東京---------------------C
東京ガス時代からチームを支えた選手が会社に戻り、内藤、前田、浅野、神野ら渋い補強を行った。昨年はチームのまとまりの強さでナビスコ杯の躍進があっただけに、チームの骨格が変わった事がどのように影響するか未知数。大熊監督の手腕がどれだけ発揮されるか、で決まる。

☆ヴェルディ川崎---------------B+
17人放出して12人獲得と、このチームも大幅な入れ換えが目立つ。ただ、昨年の躍進を支えた骨格は変わっていないので、そこそこはやるだろう。昨年は層の薄さで尻すぼみになっただけに、一にも二にも監督(総監督?)次第。

☆川崎フロンターレ-------------C
菊地新、奥野、森山、マジーニョ等、移籍選手だけでも1チーム作れるぐらい選手を入れた。これが全部機能すれば凄いが、あまりに選手が変わりすぎ。選手と戦術がフィットするまでに1st stageが終わってしまいそう。

☆横浜Fマリノス---------------A-
即戦力の補強は外池とマルドナードのみで、城、井原の穴が埋まっていないだろう。特にハッダ獲得のドタバタはマイナス要因。ただ、もともと潜在能力の高い選手が揃っているので、アルディレスの操縦次第では大化けの可能性もある。

☆清水エスパルス---------------A
準レギュラークラスを大量に含む13人を放出し、加入は前田、古賀、横山、栗田、及び新人で、チーム力の底上げにはつながらない補強。主力に変化はなく監督も一緒なので、優勝を狙うだけの力はあるが、全部で26選手、レギュラークラス以外は新人だけ、と言う層の薄さでACWCとの並行スケジュールを乗り越えられるわけが無い、と見た。

☆ジュビロ磐田-----------------A+
監督が代わってどうなるかと思ったが、着々と整備してきている。福西のリベロも井原のサポートがあれば安心。慣れてくると、本当にとんでもないリベロになるかも。

☆名古屋グランパスエイト-------A+
新外国人のホミルドはスーパーカップで能力の一端は見せた。トーレスの穴を埋める、かどうかはまだ分からないが、まわりの選手の戦術能力が高いのでなんとかなりそう。このチームの問題は、この後どうやって若手を育てるか、だけかも。(でもこれはなかなかの難問でしょう。)

☆京都パープルサンガ-----------C+
またもや選手の大量(17人)放出、大量(11人)獲得。いつになったらじっくりとチーム作りをするつもりなんだろう。昨年当初は「若手に切り替える」と言う話だったのに、いつの間にかカズらベテランの目立つチームになってしまった。話題は作るかもしれない。しかしシーズン通して、となると...?

☆ガンバ大阪-------------------B
外国人の入れ換え、播戸と吉原の入れ替え以外、大きな動きは無し。宮本、稲本らの若手がどれだけチームを引っ張れるかで決まる。選手の質は悪くないので、あとは監督の腕次第。

☆セレッソ大阪-----------------B+
黄善洪が去り、ユン・ジョンファンが入った。どちらも韓国代表の主力だが、タイプが違う。昨年の成績は黄に引っ張られてのものだっただけに、この穴を埋めるのは相当大変そう。昨年ほどの成績は望めない、と思う。

☆ヴィッセル神戸---------------B-
昨年、着実にチーム作りが進んでいるところを見せたが、金度勲の退団や主力の怪我によるチーム力の低下を埋めることができるかどうか。黒崎など大量14人の補強をしたが、ほとんどが将来性を買ってのもの。瀬沼、菅原など代役となるべき選手の出来次第では降格争いに絡む可能性もある。

☆サンフレッチェ広島-----------A
主力はほとんど残留している上に、弱点を補う効果的な補強ができた。質の高い新人の加入でポジション争いも激化。チーム力は間違いなく上がっている。問題は昨年垣間見られた精神的な弱さ、そして久保の怪我の回復具合。スタートダッシュに失敗すると、ずるずると行ってしまう可能性もある。

☆アビスパ福岡-----------------C-
いくら「数年後を見越した」補強とは言え、19人も加入するなどあまりにも変わりすぎ。その上一度解雇した選手をもう一度採用するなど、どんなチームを作りたいのか見えてこない。監督も経験が浅く、苦しい戦いになるのは必至。

と言うことで私なりにランキングを付けると、
名古屋グランパスエイト
ジュビロ磐田
清水エスパルス
柏レイソル
サンフレッチェ広島
横浜Fマリノス
---------------
鹿島アントラーズ
ヴェルディ川崎
セレッソ大阪
ガンバ大阪
ヴィッセル神戸
---------------
ジェフ市原
京都パープルサンガ
FC東京
川崎フロンターレ
アビスパ福岡
となります。サンフレッチェは昨年の「Bクラス上位」と言う位置づけからAクラス入りに手が届いたか?と言うところ。そう言う意味では、トムソン監督の「ベスト4」と言う目標はなかなか現実的なもの、と言えるのではないでしょうか。とにかく重要なのは開幕戦、そしてその後の前半戦。ここでしっかりと勝ちを拾って、上位に食らいついて行ってほしいものです。
<00.3.6> 土曜日に行われたリーグ開幕前最後のトレーニングマッチ、アビスパ福岡とのゲームは引き分けに終わりました。
「広島フットボール」によると広島のメンバーは次のような感じだったそうです。
         下田

    伊藤 ポポヴィッチ 上村
       (→森保70分)
沢田       桑原        古賀(→森崎和67分)
         (→宮澤75分)
   大久保(→上野76分)  服部
       藤本
          ミゲル(→高橋60分)

先制点は広島。開始早々の3分、大久保が中盤から右サイドのスペースにスルーパス。飛び出した藤本がボールを受け、ペナルティエリア内に切り込んでシュート、そしてこのこぼれだまをフォローした桑原がダイレクトで叩き込みました。しかしその直後、同点に追いつかれます。福岡のFKが前線の山下へ、これを右サイドへ流したところに走り込んだ久永がクロス、これを三浦に決められました。その後広島は何度かチャンスを作るもののボールを支配するのは福岡で、特に古賀が対面の久永にいいようにやられていたらしい。広島で光っていたのは服部、大久保、藤本ぐらいで、ワントップに入ったミゲルは機能せず。久保の不在による不安を強く感じさせる出来だったそうです。後半早々に与えたPKは下田が抑えたものの、その後も福岡ペース。ミゲルに代えて高橋、古賀に代えて森崎和など次々と選手を入れ替え布陣をいじりますが効果無し。ミスの連発で見せ所のないゲームに終始し、そのまま引き分けに終わりました。このゲームについて藤本選手は「ああ、もう、最悪。だめだよ、なんでだよ。採点?100点満点で20点だ」、伊藤選手は「90分できた、ということだけか収穫。もっとあげていかないと、本当にまずい」と語るなど危機感に満ちていたそうです。しかしそれに対してトムソン監督は「心配はしていないよ。昨年はどうだった?4試合勝っただろう。でも、本番は開幕3連敗」と明るい表情だったようです。そして「アビスパは何週間、トレーニングしたんだい?8週間くらいだろう。そして、12月までの長い間、やり続けるわけだ。ロング、ロング、タイムね」と長期的展望の元に調整していることを強調。「ウチを見てよ。主税も沢田も公太も、ずっと走り続けていたじゃないか。ダイジョウブ」と語っていたそうです。確かに昨年は練習試合の結果から「優勝もねらえるのでは?」と言う良いムードで開幕を迎えながら連敗で一気に落ち込み、そこからの立て直しに苦労しました。これまでの報道を見る限り今年のキャンプでは新しい戦術にトライしており、練習試合でも様々な選手の組み合わせを試しています。昨年まで強い相手に対してのリアクション・サッカーでは良い結果を出すものの「格下」相手には足もとをすくわれる事が多かっただけに、そこからもう一段レベルアップしようというチーム作りをしているのだ、と見ることができるでしょう。少なくとも一つのやり方、一通りの勝ちパターンに固執することなく長いシーズンを臨機応変に戦えるよう、チーム戦術の「奥行き」を深くしようとしていることは間違いないと思われます。たぶん、今はこのやり方が機能しなくてもシーズンの中の、あるいは一つのゲームの中でもある局面ではこの練習が生きる場面が出てくるはず。そのための練習だ、と思えば、ここで結果が出なくてもそれほど心配することは無いのかも知れません。それどころかここまでのやりかた、戦い方は、老獪なベテラン監督であるトムソンが「心理的な選手コントロール」の一つの方法として、選手の精神の「ダークサイド」を刺激して活性化させようとしている巧妙な手段だ、というように読むことができます。相撲に「稽古場横綱」と言う陰口があるとおり、いくら練習で強くても本番で力を発揮できなければ何にもならないわけで、そのへんの手綱さばきが一番良く分かっているのはトムソン監督です。今は我々は、「大丈夫」と言う監督の言葉を信じるときだと思います。
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