4/16〜4/22のサンフレッチェ日記



<00.4.22> これまでの東京のJリーグでの成績は、
東京 ○1-0● 横浜  【東】ツゥット
東京 ○2-0● 福岡  【東】佐藤、アマラオ
東京 □2-1■ 名古屋 【東】佐藤、アマラオ【名】古賀
東京 ■2-3□ 柏   【東】アマラオ、佐藤【柏】北島、OG、洪
東京 ○3-2● 磐田  【東】ツゥット2、アマラオ【磐】井原、服部
東京 ●1-2○ 鹿島  【東】ツゥット【鹿】ファビアーノ、小笠原
東京 ●1-3○ G大阪 【東】アマラオ【G】稲本、小島2
と、徐々に勢いは衰えてきています。特に失点は着々と増加傾向にあり、Jリーグ各チームの研究が進み守りが破綻する頻度が高くなってきているのだろう、と思われます。しかし逆に脅威は攻撃力。7試合で12得点と言うのも凄いのですが、アマラオが5点、ツゥットが4点、佐藤が3点と全得点をこの3人でたたき出しているのは凄い。DFの上村がチーム得点王で、FWにまだ得点のない広島とは正反対の傾向を示しています。しかしこのチーム得点王にして「キング・オブ・トーキョー」のアマラオは、怪我?のため今日のゲームの先発は微妙な情勢。代役として昨年J2得点王の神野が先発するだろう、と言うことですので、このへんに「付け込む隙」がありそうです。
今朝の中国新聞によると、柏戦、山形戦と覇気の感じられないゲームに危機感を感じた久保社長が、昨日の練習前に20分にわたってカツを入れたとのこと。これで「感じる」事のできない選手は、プロとして失格と言えるでしょう。今季を占うことになる東京戦の今日のキックオフは16時。久々にBSで生放送がありますので、ビッグアーチに足を運べない方はテレビで応援を。
<00.4.22> ヨーロッパ遠征中の日本高校選抜ですが、シャルケ04との間で行われたゲームは3-3で引き分けたようです。注目は得点者で、前半に松下が1点目を決めています。体調不良のためキャンプから出遅れ、チーム練習も十分にできなかった松下は、広島フットボールによると「欧州遠征には行きたくない」ともらしていたそうですが、サテライトに出るのにも競争があるチームから離れて「原点」に戻るのも本人のためになるかも。山形ともども、何かをつかんで帰って来てほしいものです。
<00.4.21> ここのところどうもパッとしないゲームが続くサンフレッチェ。開幕から既に1ヶ月が経過してキャンプインの遅れは理由にはならないこと、いよいよエース久保の復帰でほぼフルメンバーが揃うことを考えると、明日の東京戦は言い訳のきかないゲームになると言えそうです。
メンバーですが、久保の先発での起用はほぼ間違いないところ。パートナーを誰にするかですが、水曜の山形戦のミゲルはまたまた期待外れだったようですし、藤本も本来はMFで前を向いて仕事をする選手です。昨年絶妙なコンビネーションを見せた高橋の復活に賭けてほしいと思います。また森保が怪我でリタイア中のボランチも問題。水曜のゲームは桑原がパスミスの連発で攻撃のリズムがずいぶん崩れたらしいので、「中盤ならどこでもできる」と言うコリカの起用もありうると思います。と言う事で私の予想(と言うか希望)は、
       下田

  伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田  コリカ  森崎和  服部

       藤本

   久保      高橋

SUB:加藤、川島、桑原、大久保、栗原
相手の東京はアマラオ、ツゥットのツートップがクローズアップされていますが、この2人と同等以上に怖いのはスピード、テクニックともにある佐藤です。これら3人に自由にさせるとあっと言う間にDFラインを破ってしまいますので、中盤での激しいフィジカルコンタクトで早め、早めに潰すことが重要だと思います。そう言う意味では、最初は森崎和よりも桑原を起用した方が良いかも知れません。逆に東京の弱点は大熊監督も認めるセットプレー。高さがない上にマーキングも不安定で失点を重ねています。逆にサンフの得意技はセットプレーですから、両サイドがいかに敵陣深くまで入り込んでCKをたくさん奪うことができるか、がゲームのポイントとなりそうです。
「2002 CLUB」の湯浅さんの記事にもあるように、東京が好成績を上げている要因の一つはゲーム中の心理的な争いに負けていないこと。相手がチャンピオンの磐田でも、序盤の劣勢を跳ね返して逆転するだけの「強さ」があります。今年のサンフはどうもこのへんの精神的な強さ、ひたむきさに欠ける感じがしますが、しかしガンバ戦やレイソル戦などのように終盤まで諦めずに攻めて得点を奪う、と言うところは見せています。東京は上位チームではありますが、しかしこちらが十分に力を発揮すれば負けることはないはずです。そろそろ全開状態の「2000年型サンフレッチェ」を、ホームのファン、サポーターに見せてほしいものです。
<00.4.20> 昨日のナビスコ杯1回戦2nd legのモンテディオ山形との対戦は、終始攻勢で後半途中からは人数的にも優位に立ちながら1点が奪えず敗れました。
「広島フットボール」によるとサンフレッチェのメンバーは、
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田      桑原      服部

   コリカ      大久保(→森崎和68分)

      久保 ミゲル(→藤本46分)
      (→高橋62分)
SUB:加藤、川島
と、ついに久保が先発で復帰。この久保は前半12分に惜しくもバーに阻まれたものの強烈なヘディングシュートを放つなど、観客をわかせるプレーを随所に見せたとのことです。「練習が足りなかった」と語りながらも試合後は明るい表情だったようで、まずは上々の今シーズンのスタートだったと言えるのではないでしょうか。
一方、ゲームはトムソン監督が「プアーな試合」と振り返るようにパッとしないものだった模様。ボールを支配しながらもシュートは9本だけ。逆にポポヴィッチのつまらないミスから失点しての敗戦で、雨のピッチと相まってまるで神戸戦のような展開だったのではないでしょうか。2,158人という史上最低の観客数だったこともあって、寒さが身に染みるゲームだったものと思われます。ナビスコ杯1回戦勝ち抜き、と言う最低限の目標は達成したものの、これでは「成長がない」と言われても仕方がないもの、と言えるのではないでしょうか。土曜日のFC東京戦は、モティベーションが低い、とかメンバーが揃わない、とか言い訳は一切きかないゲームになります。ここでどんなパフォーマンスを見せることができるか。いろいろな意味で今季を占う重要なものになった、と言えそうです。
<00.4.19> 今朝の中国新聞によると、今日の山形戦はやはり「ゲーム勘」を考えてベストメンバーを組む模様。久保も復帰が濃厚であることを考えると、今季一番良いメンバーが顔をそろえる、と言う事になるかも知れません。その一方で、森崎浩など若手の起用はお預けとなりそうです。対する山形は、日曜日の甲府戦で今季初勝利を上げて昇り調子です。特に新外国人のエドウィンが期待通りの活躍をしたそうで、先週よりは確実にレベルアップしているのではないでしょうか。点差的には広島に大きな余裕がありますが決して気を抜いたりしないで欲しい。そして、土曜日のFC東京戦に繋がるようなゲームをしてほしいと思います。
残念なのは広島地方の今日の天気で、曇りのち雨で雷を伴うこともあるとのこと。応援に出かける方は、雨具の用意をお忘れなく。
<00.4.18> 日曜日の「元気丸」、今朝の中国新聞、そして昨日の広島フットボールとすべてのメディアが、明日のホームの山形戦での久保選手の出場を予想しています。昨年10月30日の鹿島戦での骨折から半年。いったんはプレーできる状態まで戻っていながら吉田キャンプでの打撲以降なかなか調子が上がらず、一時は「1st stageは絶望かも」とまで言われていた久保選手でしたが、昨日の練習では積極的にボールに絡む動きを見せ、左足でのシュートもどんどん打っていたそうです。トムソン監督もスタメンかサブかは分からない、としつつも「水曜日の山形戦は彼を使う」と断言。1st stageの一つの「ヤマ」となるFC東京戦に向けて、大きな戦力アップが期待できそうです。
ところで明日のメンバーですが、実は予想が非常に難しい。先週同様にベテランを休ませて、駒野の他に森崎浩など若手を起用してみる、と言う考えがある一方で、2週間空いてレギュラー組の「ゲーム勘」がなくなってしまう、と言う心配もあります。広島フットボールによると14日の練習は下田、上村、伊藤、コリカ、ポポヴィッチが不在で、森保、藤本が別メニューだったとのこと。となるとこのへんは休ませる可能性がありますが、しかし藤本選手は既に痛みもなく「ゲームに出たい」とウズウズしていると言う話もあります。そう考えると次のようなメンバーかなー、と希望も含めて予想します。
        加藤

    川島  桑原  伊藤

駒野     森崎和      服部

   コリカ       藤本

      高橋 ミゲル

SUB:下田、ポポヴィッチ、沢田、森崎浩、久保
久保は後半の残り10分ぐらいになってからの投入が、土曜日のゲームを考えても妥当な選択かも知れません。また周りの選手とのコンビネーションを考えるとコリカと久保は同時にピッチに置きたいところなので、コリカも途中からの出場となるかも。となると、先発から「ユース3人組」の揃い踏み、と言うシーンが見れる可能性もあります。言葉がなくても分かりあえるという森崎兄弟と、ユースからずっと一緒の駒野とのコンビネーションには味方でさえ翻弄されることがあるそうですから、もしこれが実現すればとんでもない「サンフレッチェの未来」が見れるかも知れません。
見どころ満載となりそうな明日のゲームは広島スタジアムで、キックオフは7時。テレビ中継の予定もないので、お近くの方はぜひスタジアムへどうぞ。
<00.4.17> 先日発表された広島スポーツ界の横断的組織である「トップス広島」ですが、おそらくヨーロッパのスポーツクラブを念頭に置いて作られたものだろうと思います。ヨーロッパでは、多くのチームが最初は町のスポーツクラブとして発足し、その「サッカー部」がプロ化したと言う経緯がありました。だから今でも「ACミラン」(Athletic Club of Milan=ミラノ体育クラブ)のように名称に「スポーツクラブ」や「クリケットクラブ」「レーシングクラブ」と入ったものが残っていますし、バルセロナやレバークーゼンのように同じクラブのバスケット部も強豪チームだったり、と言うケースも少なからずあります。良く知られているように、Jリーグはドイツのスポーツクラブを一つの模範としています。そしてサッカーに限らず地域のスポーツ振興を行うのを一つの理念として掲げています。従って今回の提携は、Jリーグのクラブが総合スポーツクラブに脱皮するための重要な一歩である、と言うことができるかも知れません。将来的にはこれらが一つのチームのサッカー部、バレー部、ハンドボール部、と言う具合に発展して行き、更に一般の人達も参加するような大きなスポーツ組織になって行くことが理想なのではないでしょうか。そうなったときこそ、このクラブは市民に支えられた地域のクラブになる。それぞれ入口となるスポーツは別でも、サッカーやバレーや各競技のトップチームがゲームをする時には自然に応援できる。例えば長野五輪で日本代表サポーターがアイスホッケーの応援に行ったように、各競技の応援団やサポーターが、自分の競技がオフの時などには別のスポーツを応援に行く、と言うようなことが普通の事になるのが理想像なのだろうと思います。
ただ、そのための実現の道筋が見えてくるか、と言うと実際にはそう簡単ではないと思います。今回サンフレッチェの長谷川専務が「いずれはカープにも参加してもらいたい」と語っていたことから、発足に当たって当然カープにも参加を呼びかけたのだろうと推測できます。そして今回は見送られたのだろう、と思います。その事情がどんなものかは分かりませんが、しかし各チームにはそれぞれ独自の歴史もありますし、また所属している組織も違います。だから一緒にやると行ってもそう簡単ではないと言うのも分かります。(特にカープの属する「日本プロ野球機構」の閉鎖性、特殊性は、オリンピックの選手派遣問題一つを見ても明らかですから。)そしてそう言う事情も実は参加を決めた各チームにとっても同じはず。本当は一つのクラブにしてしまえば良いのでは、と言う総論の部分で合意できたとしても、実際に一つにしようとしたら反対論が百出することは目に見えています。(例えば「『サンフレッチェ広島』という名前をやめて『トップス広島』にしよう」と提案されたら、誰でも反対するでしょう。)ですから、まずはスタートしてみること。そしてできるところから協力すること。それによってお互いの垣根を徐々に低くして行って、協力することが自然に感じられるようになったときに、初めて次の段階に進むことができるのではないか、と思います。
そこで私のアイディアなのですが、この試みはいわゆるCI(Corporated Identity。今回はむしろClub Identityと言った方が良いかも?)の一環だと考えて、まずはシンボルマークを作ってユニフォームに付ける、あるいはそのグッズを作って販売する、ファンに配る、等という試みはどうでしょう?更にできれば、ユニフォームを同じにしたら良いのでは。クラブカラーが違う(例えばJTは緑だし、広島銀行は愛称が「ブルーフレームス」なので多分青でしょう)ので難しい、と言うのであればデザインを統一するとか、セカンドユニを同じにするとか。そうすれば選手同士に仲間意識ができるでしょうし、またそれぞれのサポーターや応援団が一緒になったときも違和感なく応援できそうです。もしシンボルマークができたら、ぜひ私にもご一報を>関係者の方。このホームページにも使って、宣伝のお役に立ちたいと思います。(^_^;)
<00.4.16> 4/7に書いた「2000年型サンフレッチェ」に関する考察の続きを、今度は逆に相手チームからすればどうか、と言う視点から考えてみたいと思います。
相手にしてみれば嫌なのはやはりサンフのカウンター。ボールを取った選手が必ずそのまま攻撃参加してフィニッシュまで行く、と言う戦術が徹底されています。攻め込んでバランスが崩れたときにこう言う縦のポジションチェンジをされると、どの選手がどの選手をケアするかがあいまいになりやすい。ですから、このカウンターはその速さと合わせて極めて守りにくく、いや〜なものだと思います。
となると、守備の点で相手の考えることは、まずはむやみに攻め込まないこと。特に早い時間帯で失点すると、攻め込む→ラインを上げた裏を突かれる→カウンターで失点する、と言うまるで天皇杯のヴェルディのような悪循環に陥ることは火を見るよりも明らかです。だから特に前半、サンフの選手の元気なうちは無理をしないというゲームプランを立てるだろうと思います。それでなくても昨年のサンフは、前半は良かったのに後半になるとぱたっと運動量が落ちてペースも失う、と言う姿をたびたび見せていますから、勝負は後半にかければ良いのです。そして次に怖いのはサイド攻撃です。サンフの場合、両サイドは単独でというよりも中盤やオーバーラップしたDFの選手とのコンビネーションで突破してきます。幸いトップに久保がいないので、アーリークロスを入れられてもそんなに怖くない。だから、サイドが上がって来た時には中盤との間を寸断することに力を注げば良いはずです。また中央でケアすべきなのは、藤本がフリーでドリブルを始めたときだけです。
では、相手チームはサンフをどう攻めるか。昨年までは時々セットプレーで集中を切らして失点していましたが、今年はこれまで全くありません。相手にとっては、ここぞ、と言うところでセットプレーからの得点が期待できないのは辛いところです。その上流れの中からチャンスを作る、と言ってもサンフは中央がやたら強いので、人数が揃わないうちに裏を突くか、あるいはサイドを突破するしか方法が無さそう。いくら「ゲーム中に集中を」と言っても90分間切れ目無く集中しているのは不可能ですから、高いラインの裏をしつこく狙えばいずれは破綻するときが来るだろう、と考えるしかありません。幸い?これまでのサンフの失点はほとんどがミス絡み。ですから相手にとっては、無理に力攻めで行くよりも相手のミスを待つ、と言う対応になるのではないでしょうか。
サンフが攻めにくいチームだと言う事は、シュート数を見ても分かります。ここまでの各対戦相手のシュート数は、
広島16 神戸  6(10.5)
広島10 市原 19(13.3)
広島 4 川崎F10(13.0)
広島13 京都  9(11.0)
広島10 柏   3(12.3)
広島13 G大阪 7(13.2) (カッコ内は他のゲームも含めた平均シュート数)
で、広島が10人になってしまった市原を除けば全てシュート数が平均より少なくなっています。相手にしてみれば、とにかく攻めにくいのがサンフレッチェというチームです。逆に守りは、言われたことをちゃんと守っていればなんとかなる。従ってサンフのゲームは、バスケットで言う「ロースコアゲーム」になってしまうのではないでしょうか。だからどうしても今年のサンフのゲームは、もう一つパッとしない面白みの少ないものになってしまうのではないでしょうか。しかしそう言う状況の中ででも、セットプレーで着実に得点して勝ち点をもぎ取っている。シーズンの中には必ず苦しいときがあるものですが、そう言う中でも0点よりは1点、1点よりは2点と少しずつでも勝ち点を取っていくのが「強豪」の条件だとすれば、今のサンフはそれなりに評価に値する戦いを展開していると思います。
では、そう言う状況を打ち破るにはどうしたらいいか。攻めに来ないチームを相手にするには、やはり主導権を取って攻めきるサッカーをするしかないのだろう、と思います。昨年までの「カウンター+サイド攻撃」と言うパターンだけでなく、時には中盤でのパス回しからシュートに持って行ったり、あるいは遠目のロングシュートを放ってみたり。相手にリズムを読まれないように、緩急を付けた攻撃が展開できないといけないのだろう、と思います。そのためには個々の選手の技術が一段とアップする必要があるわけで、久保が復帰し、コリカ、ミゲルがフィットし、そして若手が実力でポジションを獲得したとき、ようやく今年サンフが目指したサッカーが見れるようになるのではないでしょうか。
最後に、今季期待されるベストメンバーを並べてみます。
        下田

   川島 ポポヴィッチ 上村

駒野      森崎和     服部

    コリカ     藤本

      久保  ミゲル
慎重派のトムソン監督のことですから、この布陣が実現するためには川島、駒野、森崎和が実力で伊藤、沢田、森保(桑原)を凌駕する必要があるでしょう。更に服部が今の不調から抜け出し、ミゲルが山形戦で見せた(であろう)キレをリーグ戦でも見せないとならないでしょう。でもそうなった暁には、どんなチームが相手でも主導権を取りきるような、そんな実力のあるチームになっているのではないでしょうか。そしてその時に初めて、「優勝争いをする」と高らかに宣言できるのではないでしょうか。
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