4/9〜4/15のサンフレッチェ日記



<00.4.15> 水曜日にサテライトが、広島大学とトレーニングマッチをしています。メンバーは、GK:佐藤(→植田45分)、DF:石川、宮澤(→宮本60分)、八田、MF:宮崎、流田(→板垣60分)、松下、森崎浩、山形、FW:寺内(→清水60分)、吉田。このうち宮本、流田、板垣、寺内、清水はユースの選手です。スコアは3-1でサテライトの勝ちで、得点は寺内2、板垣だったそうです。内容については良く分からないのですが、藤本選手によると「きつい事を言うと全然覇気が感じられないゲームでした。『もっと上手くなってやろう』とか『トップに上がってやろう』という気持ちの入ったプレーをしていた選手はほとんどいなかったです。だから見ていてすごく面白くなかったです」とのこと。(藤本選手のホームページによる。)相手は力の落ちる大学生、首脳陣は遠征に出ていて見てもらえない、と言うことでモティベーションが上がらないのは分かります。でも、どんな状況でも全力を出し切ることができるかどうか、と言うのも一種の才能です。もともと力にそんなに差があるわけでもないプロ選手なのに、入団から1年、2年と過ぎるうちにだんだん差がついて来るのはそう言うところが原因なのかも。このゲームに出ていたのは松下、山形など将来のサンフを背負っていくことが期待されている選手達なのですし、この藤本選手の言葉をかみしめるべきではないか、と思います。
<00.4.15> 昨日、サンフレッチェとバレーボールのJT、ハンドボールの湧永製薬、イズミ、バスケットボールの広島銀行の4競技5チームが連携するための組織「広島トップスポーツクラブネットワーク」(トップス広島)が発足しました。異なった競技のチームが連携するのは、全国でも初めてのこと。当面、各チームの試合やイベントなどへの相互参加、公式戦日程の広報、県体協の事業への講師や選手の派遣などの活動を行っていきます。そして「実績を残してから、プロ野球の広島東洋カープにも参加をお願いしたい」(サンフレッチェ長谷川専務)と言う意向を持っているそうです。この試みがどのような展開を見せるか、今後に注目したいと思います。

<00.4.14> 「紫熊倶楽部」のVol.6が今日発売されました。トップ記事は、京都戦でプロ初ゴールを決めた森崎和選手。ゴールを決めた歓びを初々しく語っています。これに京都戦、柏戦のマッチレポートが続いています。マッチ・プレビューは早くも来週のFC東京戦、そしてホームの山形戦。特にJリーグに「旋風」を巻き起こしている東京の見どころについて、日刊スポーツの浅見記者が書いています。コラムは今岡祐子さんと沢田選手。「Supporter's Area」と「FLASH-NEWS」を挟んで巻末のカラーページはガンバ戦のレポート、下田選手インタビュー、そして好評の大黒さんのコラム「2000年への挑戦者」は駒野選手。相変わらず読みごたえ十分の内容で280円と、めったにサンフの記事の載らないサッカー専門誌よりもはるかに安くなっています。お買い求めはV-POINT、広島県内主要書店、そしてホームゲーム会場で。東京でも広島県のアンテナショップ「ゆめてらす」で手に入るそうです。それ以外の地域の方は、なるべく年間購読による通信販売をご利用下さい。お申し込みは広島フットボールホームページからどうぞ。
ところで、「紫熊倶楽部」は「私たちはサンフレッチェを応援しています」と言う広告を募集しています。スペースは1/8ページで営利目的は8,000円、非営利は4,000円となっています。お店の宣伝等だけでなく、クラブのメンバー募集や選手への応援メッセージなど何でも結構、と言う事です。お問い合わせはオフィス・ウエンブリー(tel.082-890-1081, fax.082-890-1082)までどうぞ。
<00.4.13> 昨日のナビスコ杯1回戦1st leg、モンテディオ山形との対戦は、ホームの山形にペースを握られながらも粘り強い戦いで完封し、逆に相手の疲れを待って得点を重ね3-0で快勝しました。
サンフレッチェの布陣は多分こんな感じ。
       下田

  川島 ポポヴィッチ 上村

駒野     森保     古賀
       (→桑原)
   大久保    森崎和(→山口)

     高橋  ミゲル
     (→栗原)

SUB:加藤、宮澤
「広島フットボール」によると前半はホームでの戦いに燃える山形ペース。ベルマーレから移籍の西山が大活躍で、何度もチャンスを作ったそうです。しかし守りをがっちり固めたサンフは飛ばしすぎた山形が疲れてくるとともにペースを掴み、徐々にボールの支配率を高め、ついに前半40分に先制します。上村のロングスローのこぼれを森保、大久保とつなぎ、ここからのスルーパスに飛び出した高橋がGKと1対1に。相手GKの鈴木が思わず足を払ってしまい、もらったPKをポポヴィッチが確実に決めました。
後半は完全に足が止まった山形に対し、中盤を支配するサンフ。追加点は後半22分で、ペナルティエリア付近からのポポヴィッチのスルーパスをミゲルがセンターライン付近で受けます。ここからミゲルはDFを振り切りながら35mを独走してGKと1対1になり、冷静に左足でゴールに流し込みました。これでがっくりと気落ちした山形に、サンフは終了間際に大久保のCKからポポヴィッチがヘッドで押し込んでだめ押し。来週のホームゲームを余裕を持って迎えられる、大きな3点目をゲットしました。
このゲーム、一番のヒーローは山形を無得点に抑えたDF陣のリーダーであり、2得点1アシストのポポヴィッチでしょう。しかし、印象度で言えばやはりミゲルだったのではないでしょうか。ここまで出場したリーグ戦ではいずれも「動かない、キープできない、シュートが打てない」の無い無い尽くしで、とても得点力不足に悩む攻撃陣の救い主になれるとは思えない出来でした。マスコミ報道もすべて厳しいものでしたし、また私自身「これは広島にしては珍しく、大外れを引いたかも」と心配でした。しかしこの日のミゲルは鮮烈なロングドリブルからのシュートだけでなく、局面、局面でスピードを生かした素晴らしい動きをしていたようです。中国新聞によるとここまで「戦術やチームの気質、言葉、風土など、日本文化になじむまで時間を費やし、食事は自炊。異国でのコンディション作りは、決して楽ではなかったという。リフレッシュの手段は、ポルトガルにいるガールフレンドへの電話だけだった」のだそうで、親友ポポヴィッチの親身のサポートがあったコリカとは条件が違っただけだった、と言うことなのでしょう。ミゲルはインタビューに対して「今日が僕のスタートだ」と、喜びよりも安堵感を隠せなかったとのこと。相手がJ2だとは言えぎりぎりのところで結果を出したミゲル、そして辛抱強く起用し続けたトムソン監督に拍手を贈りたい、と思います。
更に、この日プロのゲームに初出場の駒野。前半は緊張感がありありで、相手の上がりを警戒するあまりほとんど消えていたそうです。しかし後半14分には素晴らしいシュートを放ってポストに当て、その他にも良いクロスを連発するなど積極性が出たそうです。今西総監督は「70点くらいはあげられるでしょう」と合格点。昨日はU-19代表のチームメートである市原の佐藤寿も先発して得点を上げており、駒野自身にも、また他のルーキーたちにも大きな刺激になったのではないでしょうか。これでホームで3点差を付けられない限り敗退はなくなったサンフは、おそらく駒野だけでなく他の選手も試すだろうと思います。またこれら若手の活躍は、レギュラークラスにも良い刺激になるはず。来週のホームゲームが楽しみになってきました。
<00.4.12> 広島フットボールや各ホームページの情報などによると、今日の山形遠征には藤本、コリカ、沢田、伊藤が欠席の模様。広島フットボールによると、GK:下田、DF:川島、ポポヴィッチ、上村、MF:駒野、森保、古賀、大久保、森崎和、FW:高橋、ミゲル、SUB:加藤、宮澤、桑原、山口、栗原、と予想されています。この中で注目は何と言ってもプロ初出場となる駒野。ルーキーとは言えその実力は折り紙つきで、U-19代表でもレギュラーを張っており先日のFC東京との練習試合では2アシスト。サイドのプレーヤーは沢田、服部、古賀と揃っているためこれまでなかなかチャンスが巡ってきませんでしたが、経験さえ積めば実力でこれらの選手を追い抜く可能性は大いにあるでしょう。対面となる山形の左サイドははえぬき(胸のマークじゃありません^_^;)のベテラン高橋か太田となるのではないかと思いますが、どんどん勝負してアピールしてほしい、と思います。
なお、同じく広島フットボールによるとホームの山形戦では久保や森崎浩の起用の可能性があるとのこと。来週のゲームを楽に進めるためにも、今日のゲームは確実に勝ってきたいところです。
<00.4.11> 明日はナビスコ杯の1回戦、J1クラブにとってはアウェイの戦いが行われます。かつては若手選手のテストの場となっていた感のあるナビスコ杯ですが、昨年からホーム&アウェイ式のトーナメントとなって様変わり。柏が「とにかく優勝の経験を」と言うことで全力を挙げてタイトルを取りに行った事が今年の躍進に繋がっているように、実力中位のチームにとってはジャンプアップの場となってきたのでは無いでしょうか。また、それはJ2のクラブにとっても同じ。昨年FC東京がベスト4進出をJ1昇格につなげ、大分が平塚を破った事をその後の躍進のきっかけにしたように、すべてのクラブがアップセットを狙っていると言っても過言ではないでしょう。特に、昨年降格した浦和、湘南の2チームのこの大会に賭ける気持ちは並大抵のものではないはず。11/4の決勝戦に向けて、激しい戦いが繰り広げられると思われます。
さて、明日は初の山形遠征となるサンフレッチェですが、山形とはかつて1度だけ天皇杯で対戦したことがあります。1997年の3回戦だったのですが、ちょうど経営危機やそれにともなう主力選手の放出でチームがギクシャクしていた頃のこと。そのためか序盤はかなり押し込まれ、危ないゲームだったものの最後は3-1で振り切りました。しかしその時とは広島も山形も大きく選手が変わっていますし、今回が初めてのようなものと言ってもいいと思います。
ところでメンバーですが、相手がJ2だからと言って舐めたら痛い目に合うのは分かってます。しかし、リーグ戦が連戦続きで主力級の疲れが溜まっていますから、できるだけ休ませたいところです。ポポヴィッチ、コリカ、藤本のお休みは間違いないでしょうし、ベテランの沢田、伊藤あたりも休ませるんじゃないでしょうか。また復帰が期待される久保も遠征には参加しない模様。一方日曜日は石川、宮澤、山口がサテライトを欠場しており、駒野、古賀も途中で下がっていることから山形遠征への参加が予想されます。と言うことでメンバー予想は難しいのですが、
       下田

   川島  桑原  宮澤

駒野     森保     古賀

    山口    森崎和

     高橋  栗原

SUB:加藤、石川、上村、大久保、上野
と言うところでしょうか。確かにメンバーは落としていますが、しかし石川と駒野以外はトップ経験の豊富な選手ばかり。これで、ここまでJ2で5連敗中とガンバ以上にどん底の山形に負けるようじゃ話にならないと思います。むしろ、石川をいきなり先発で使う、とか冒険をしてもいいんじゃないか、と思うほど。この中では特に、高橋と栗原の爆発に期待したい。「いつまでも川島を使ってないで俺を使え!」と強烈にアピールするようなプレーを見せてほしいと思います。なお、オフィシャルホームページの「サンチェ君の試合予想」によると、「宮澤の復活が遅れている」ため「八田にもチャンスがあるかもしれない」とのこと。サンフのDFは層が厚くチャンスはめったにないだけに、出れるとなれば頑張ってほしいものです。
ところで、ナビスコ杯は活躍が顕著だった若手選手(確かU-21が対象だったはず)に「ニューヒーロー賞」が贈られます。これまでサンフレッチェの選手は候補にすら挙がりませんでしたが、今年は大きなチャンス。高橋、森崎和、駒野と言うあたりにはぜひ狙ってほしいし、またそれを今後の飛躍のきっかけにしてほしいと思います。
<00.4.10> サテライトの第4節G大阪戦が昨日吉田サッカー公園で行われ、サンフレッチェは2-3で敗れました。サンフのメンバーは、
GK:加藤
DF:松下、吉田、八田
MF:駒野(→宮本60分)、古賀(→流田60分)、森崎浩、宮崎、山形
FW:久保、ミゲル(→上野45分)
布陣はおそらく松下がリベロで吉田、八田がストッパー、駒野、古賀の両サイドに森崎浩と宮崎がボランチだったものと思われます。また60分から投入された宮本、流田はいずれもユースの選手。どちらもDFなので、吉田、松下がポジションを上げているはずです。得点は上野と吉田。これまでサテライトで出ていた宮澤、石川が出ていませんが、これは山形戦での出場に備えてのものだと考えられます。逆に久保はフル出場。好調だからずっと試合で使った、と言うのなら良いのですが、得点していないところを見るとそうでもなさそう。山形戦からの復帰は期待薄と言えそうです。
<00.4.9> 昨日のガンバ戦は苦しみながらも逆転勝ち。トムソン監督になってここまで先制したゲームの勝率はわずか2%でしたが、そのジンクスをはねかえす勝利でした。
先発メンバーは、川島を3試合連続でFWとして起用して次のような布陣だったと思われます。
        下田

   川島 ポポヴィッチ 上村

沢田    森保  桑原    服部
      (→森崎和66分)
     藤本    コリカ
     (→栗原66分)
        川島(→高橋74分)

SUB:加藤、大久保
森保を先発起用して今季初めてドイスボランチとした中盤は、日刊スポーツ(瀬戸内版)によると「守備が引き締まり、これまで空き気味だった中盤でパスが回るように」なって機能したらしい。それでも前半はお互い2度ずつの決定機を決めきれず、一進一退だったそうです。後半3分、ガンバ稲本が中盤からドリブルで突進すると松波とのワンツーを使ってペナルティエリアに侵入し、そのまま左足を振り抜いてサンフのゴールネットを揺らしました。これで同点を狙って攻め込むしかなくなった広島に対し、カウンター狙いのガンバ。後半25分ごろには立て続けにゴール前に迫られましたが、下田のファインセーブで逃れてゲームの形を保ちます。その後トムソン監督は次々と選手を投入し、前線を厚くして同点を狙います。交代で入った3人はそれぞれ役割を果たし、リズムを変えてガンバゴールに迫りますがなかなかゴールを割ることができません。チャンスを作りながらなかなか点を奪うことができないという、今年何度も見たシーンが繰り返され、そして後半もロスタイムに突入してしまいます。ここで沢田のクロスのこぼれを競り合った高橋が倒され、ペナルティエリアのやや外、右45度の位置でFKを得ます。おそらくこれが最後のワンプレーだと感じながらボールをセットする服部。左足で蹴られたボールはファーサイドに向かって飛びます。このボールに向かって殺到するサンフレッチェの全選手。その気迫に圧倒されてニアに身体を動かしたガンバGK岡中の逆を突くように風に乗ったボールは、そのまま直接ゴールに飛び込みました。その瞬間、まるで勝ったかのように歓びを爆発させる広島の選手達。それに対してガンバは99%手中にしていた勝利を逃し、選手もベンチも唖然、呆然。延長8分、コリカが蹴った高い軌跡のCKに上村がヘッドを叩きつけてVゴール勝ちを奪ったのは、「必然の流れ」(広島フットボールによる)だったそうです。内容的は今一つながら劇的な逆転勝利で勝ち点2をゲットしたサンフ。トムソン体制となってからの逆転勝利は1998年8月8日の鹿島戦以来の2度目のものです。今季苦しみながらもなんとか滑り落ちずに食らいついてきたチームにとって、これ以上無いプレゼントと言えるのでは無いでしょうか。栗原、高橋の復帰などの好材料も出てきて、これで疲れのたまっている藤本やコリカ、ポポヴィッチの調子が上がれば十分上昇していけるはず。昨日は上位チームがだいたい勝ったため順位は変わらず9位ですが、首位との勝ち点差はまた一つ縮まって3となりましたし、まだまだこれから、と言うところではないでしょうか。
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