5/14〜5/20のサンフレッチェ日記



<00.5.20> 今日のビッグアーチは、今年3回目の「小中学生100円」の日です。12時からお祭り屋台等のイベントが行われます。キックオフは、今日はやや早めの14時です。小中学生は登校の日ですので、学校から戻ったら急いで行きましょう。(^_^;) また、天気予報は曇り時々晴れですが、ところにより雨または雷雨の恐れもあるとのことですので雨具のご用意も忘れずに。テレビでは地上波は広島テレビが、CSではch307で生中継があります。どうしても行けない、と言う方はテレビの前で応援を!
<00.5.19> 明日の相手の鹿島は、第13節終了時点で勝ち点19の7位。前節はこれまで14勝6敗と得意にしていたG大阪に逃げ切られ、優勝の可能性が無くなりました。ここまでの対戦成績は、
鹿島 ○1-0● 名古屋 【鹿】中田
鹿島 ○1-0● 川崎F 【鹿】相馬
鹿島 □1-0■ 福岡  【鹿】ビスマルク
鹿島 ●2-3○ 横浜  【鹿】ベベット、ビスマルク、【横】柳2、中村
鹿島 ●1-2○ 清水  【鹿】OG、【清】OG、戸田
鹿島 ○2-1● 東京  【鹿】ファビアーノ、小笠原、【東】ツゥット
鹿島 ●1-2○ C大阪 【鹿】ビスマルク、【C】西谷、森島
鹿島 ●0-1○ 市原  【市】林
鹿島 ○3-0● 神戸  【鹿】平瀬3
鹿島 ●0-3○ V川崎 【V】金2、飯尾
鹿島 □3-2■ 磐田  【鹿】柳沢、名良橋、本山、【磐】中山2
鹿島 ○2-1● 柏   【鹿】柳沢、名良橋、【柏】平山
鹿島 ●0-1○ G大阪 【G】小島
ここで、注目は鳴り物入りで鹿島入りしたベベット。久々にJリーグ入りした「超大物」として期待されていましたが、来日当初からパッとせずここまでのゴールはわずかに1。その上、ベベットが不在だったゲームは4勝1敗だったのに対して、出場したゲームは3勝5敗と負け越しています。前節怪我から復帰しましたが、その時も「もう少しゆっくり休んでくればいいのに」と言う声が出たほどだったそうです。にも関わらず、トニーニョ・セレーゾ監督は起用を明言。せっかく高いお金を払って取ってきたのに使わないのはもったいない、と言うことだそうですが、これを聞いた平瀬がすっかり不貞腐れているとかいないとか。優勝の可能性が無くなった上にそう言う不協和音が聞こえてくる、と言う事は、チームのモティベーションも下がり気味なのに違いありません。磐田戦でようやくゴールを決め、昇り調子の柳沢は警戒する必要があるものの、こちらがしっかりと力を出せば十分に勝てるし、また勝たなければならない相手である、と言えそうです。
サンフレッチェのメンバーですが、前節出場停止だった上村、藤本が帰ってくる一方で、今度はポポヴィッチが累積警告で出場停止となります。また、試合中に怪我をした森保が出れるかどうかも気になるところ。大久保もまだ復帰できそうにありませんし、中盤をどう構成するかが難しいことになりそうです。
        下田

    伊藤  桑原  上村

沢田     森崎和      古賀
     藤本   コリカ

      栗原
          久保

SUB:佐藤、川島、服部、森崎浩、高橋
リベロの代役は桑原で決まり。また左サイドですが、前節フル出場した服部は、川口のスピードに何度もやられていました。鹿島も右サイドの名良橋の突破をどう抑えるか、がカギ。服部よりは古賀の方が、と思うのですが、しかし例えば2年前の天皇杯では古賀が名良橋にやられまくっていましたので「古賀を使えば大丈夫」とは言えないのが辛いところ。ここは思い切って駒野の抜擢があっても良いかも知れません。また、ボランチがいないということで森崎浩をサブに入れるという予想を立てましたが、しかし彼も本来は攻撃的MFです。コンディション次第ではありますが、ここで松下の抜擢、と言う可能性も無い事もないと思います。
昨日も書きましたが、磐田戦の快勝に浸ったその後が問題です。昨年も2nd stage、4連勝の後清水に惜敗して戻ってきたホームのC大阪戦で、気の抜けたゲームをして1-4で敗れています。何度も繰り返しますが、この1st stageの残り試合は2nd stageに向けての重要な準備期間です。今後の事を考えて、ここは一段と気持ちを引き締めて、ホーム最終戦を飾ってほしいと思います。
<00.5.18> 先制されたゲームは2勝43敗。トムソン監督体制になってからの4年間は、勝つためにはとにかく先手を取って、堅い守備で守り切るしかありませんでした。特に2点以上リードを許してしまうともう駄目。リードされた時点で敗戦を覚悟しても仕方がないところでした。また今季は得点力不足も深刻で、最もたくさん点を取ったゲームは2点が4試合。1試合平均得点1.0はもちろんリーグ最低でした。従って昨日の磐田戦、前半終了間際に2点目を奪われたときには、「これはもう駄目だ」と思ったのは、決して私だけではないでしょう。しかし昨日のサンフはこれまでとは別のチームのようでした。後半同点に追い付いて、41分には引き離されたもののその2分後には再び追い付き、そしてついにはVゴール勝ち。まるでドラマを見ているような劇的な勝利で、優勝に望みを持っていた磐田を奈落の底に突き落としました。今朝の中国新聞によると試合終了後のサンフは選手も監督も、また担当記者までも興奮状態だったそうで、これまでの鬱憤を晴らすようなものだった、と思います。また久々のゴールデンタイムの全国中継(とは言ってもいささか問題あり、のものでしたが)の時に面白いゲームを見せることができた、と言う事は、今後のサンフの、さらにはJリーグのためにもなるものだったと思います。
上村、藤本を欠いたサンフは、空いたポジションに川島、栗原を入れた以外はV川崎戦と同じで次のような布陣でした。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 川島

沢田      森保(→森崎和56分)服部
     桑原    コリカ

    栗原(→高橋95分)
          久保

SUB:佐藤、宮澤、古賀
何分放送が放送だっただけに(^_^;)ゲームの流れは良く分からなかったのですが、前半はだいたいにおいてジュビロペース。速く、正確なパス回しと中山、高原の裏を狙う動きに翻弄されて何度も決定的なピンチを迎え、25分には奥に頭で、決められリードを許します。サンフもその後全員のアグレッシブな動きで対抗し、前半終了間際には攻勢に出て何度もジュビロゴール前に迫りますが、しかしベースとなる力の差は如何ともしがたく結局前半のシュート数はゼロ。逆に前半ロスタイム、CKからのボールを福西のアクロバティックなシュートで決められてしまいます。前半終了時点ではとても勝てるような気配は無く完全に「惨敗」のパターン。一体何点とられるのだろう、そしてこちらは1点でも取れるのだろうかと心配になるような展開でした。
後半、しかしサンフの選手達はこれまでにないような反発力を見せてくれました。勝利を確信して後でボールを回すジュビロに対し、ボールを奪うと素早く前線にボールを送る戦術で対抗。後半10分、栗原がフリーで抜け出してシュートを放ったのを合図に、徐々にペースをつかみます。後半14分頃にはジュビロゴール前で波状攻撃。右からのCKをいったんは跳ね返されますが、これを拾ったコリカが右サイド深く侵入して上げたクロスに川島が頭を叩きつけます。この強烈なシュートは一端クロスバーに弾かれますが、そのボールを栗原が繋いで再び川島。思い切って首を振ってボールを逸らすようにゴールに流し込み、反撃の狼煙となる1点を奪いました。更に後半23分には、今度はこのところ機能してきたサイド攻撃が実ります。森崎和からDFの裏にループ状に出されたボールを沢田がトップスピードで受けると、中を見て余裕を持って鋭いクロスを送ります。ここでストライカーらしい頭脳的な動きを見せたのは栗原でした。中央で待つ久保を囮に使い、いったん下がってDFの視界から消える動きをします。そして沢田がクロスを入れた瞬間に身体を素早くひねってニアサイドに飛び込むと、ここしか無い!と言うポイントで頭を叩きつけ、ボールをネットに突き刺しました。期待されてヴェルディからレンタル移籍しながら、怪我の影響もあってこれまで十分な働きができていた、とは言い難かった栗原でしたが、広島に来て初のゴールはチームに勢いをつける貴重な一発となりました。
しかしこれでそのまま引き下がらないのが、ジュビロのジュビロらしいところ。ラドチェンコ、西と攻撃的な選手を次々と投入すると、ここから3点目のゴールが生まれます。右サイドからの西の折り返しをフリーで受けたラドチェンコがダイレクトで打ったシュートが下田の脇をすり抜けゴールに飛び込み、これで再びジュビロのリード。残り時間がロスタイムを入れても5分余りとあって、さすがに「これで終わりか」とほとんどの人が思ったのではないでしょうか。しかし、この日はサンフの選手達だけが違いました。「絶対に同点にする」と言う強い気持ちで攻め続け、そのわずか2分後に結果を出します。右サイドのセンターライン付近でボールを持ったコリカが中を見ると、ゴール前でフリーランニングを繰り返していた久保が目に入ります。コリカは迷わず絶妙なロングボールを中央へ。久保はDF、GKと競り合うように頭に当てて相手ゴールに流し込み、歓喜の同点ゴールを奪いました。
そして2試合続けての延長に、最後に決着をつけたのもまた久保でした。放送が途中で終わってしまったので(^_^;)展開は良く分からないのですが、決めたのは延長前半終了間際。右サイドでの強烈なプレスに、井原が微妙なタイミングでバックパスに逃れようとします。これを慌てて胸でトラップしようとしたGK大神がもたつくところに「鬼のような形相で」(中国新聞)走り込んだのが久保。選手もスタジアムを埋めたジュビロファンも一瞬凍りついたそのタイミングに、久保は左足でゴールに流し込みました。静まり返るジュビロスタジアムにサンフの選手の雄叫びだけが鳴り響く、これ以上無い劇的な展開でのVゴール勝ちとなりました。
これで勝ち点2を加えたサンフの順位は、前節と変わらず暫定で10位。しかし、もしあのまま敗れていたら13位まで落ちていたわけですし、ひっくり返して勝ったことは勝ち点2以上の価値がある、と言えるでしょう。しかし、大事なのはこの勝ちで何を学ぶか、では無いでしょうか。これで自信を持つのは非常に重要ですが、しかし誤って「過信」になってはいけません。劇的な勝利を収めたとは言え、試合のペースは全体的に磐田のもの。これを勝つことができたのはなぜか、をもう一度よく考えることが大切です。負けて後悔するよりも、勝って反省してこそ本当に強いチームになれるもの。せっかくつかみかけた流れをホンモノにできるかどうか。次節の鹿島戦が本当に大事なものになってきたように思います。
<00.5.17> マスコミ報道によると、出場停止の上村、藤本の代役には川島、栗原が指名されたそうです。ただ「広島フットボール」によると一昨日の練習でポポヴィッチが別メニューだった、と言うのが気になるところ。磐田は攻撃力の高さで勝ってきているだけに、守備がどれだけ我慢できるか、ミスを少なくすることができるかがポイントとなりそうです。今日は久々に地上波(それも民放)で全国中継があります。見ている人が楽しめるような、そんなゲームを見せてほしいものです。
<00.5.16> 日本代表ニュースの情報によると、元広島の吉田康弘、永井篤志両選手が清水のテストに参加しているそうです。21日に全日本大学選抜との練習試合を行う予定ですが、そこで合否が決まる、とのことです。
<00.5.16> 明日の相手の磐田はこのところ2連敗。優勝を狙うためにはもう一つも負けられないところに来ています。ここまでの成績は、
磐田 ■0-1□ 柏   【柏】北島
磐田 ○1-0● 名古屋 【磐】福西
磐田 ○3-1● 横浜  【磐】福西、中山、西、【横】遠藤
磐田 ○3-1● C大阪 【磐】高原2、奥、【C】森島
磐田 ●2-3○ 東京  【磐】井原、服部、【東】ツゥット2、アマラオ
磐田 ○2-1● 福岡  【磐】高原、OG、【福】平島
磐田 ○3-2● 市原  【磐】西、中山、藤田、【市】山口2
磐田 □3-2■ V川崎 【磐】奥、藤田、清水、【V】石塚、広長
磐田 ○5-1● 川崎F 【磐】藤田3、ラドチェンコ、川口、【F】寺田
磐田 ■2-3□ 鹿島  【磐】中山2、【鹿】柳沢、名良橋、本山
磐田 ●1-2○ G大阪 【磐】福西、【G】森下、ビタウ
こうして見てみると、失点が多く完封試合が1試合しかないのが目立ちます。特に福岡戦から鹿島戦までの5試合はいずれも早い時間帯に先制点を許す苦しいゲーム。しかし、逆に言えばリードされても落ち着いてゲームをひっくり返す反発力を持っているチームである、とも言えるわけで、さすがに常に優勝争いをしているチームは違う、と言うところでしょうか。特に思い出すのは昨年の2nd stageの対戦。上村、服部のゴールで早い時間帯に2点リードしながら、終わってみれば2-5の完敗。それまで低迷していたジュビロをすっかり生き返らせてしまったゲームでした。今季のサンフレッチェは昨年ほど終盤にばたつくことは少なくなったとは言え、まだまだ苦しいときの「反発力」と言う点では心許無い状態。絶対勝つ、と言う強い気持ちを失わず、チームメイトを信じて戦い続けることが勝利のポイントではないか、と言う気がします。
サンフのメンバーですが、前節レッドカードをもらった上村と累積警告の藤本が出場停止。一方、疲れを取るため前節休みを取った森崎和が先発できると思われます。と言う事で予想されるメンバーは
        下田

   川島 ポポヴィッチ 伊藤

沢田      桑原       古賀

    コリカ    森崎和

      栗原  久保

SUB:佐藤、森保、服部、山口、高橋
森保を先発予想から外したのは別に根拠があるわけではありませんが、ベテラン選手にとっては週2回のゲームはかなりきついので、今後のことを考えて思い切って休ませても良いのではないか、と思います。そう言う意味では沢田も同様なのですが、駒野は日曜日にサテライトでフル出場しているのでここでの起用は無いでしょう。
前節の勝利で10位に浮上したとは言え、13位までは同じ勝ち点。また14位の神戸とも勝ち点1差で、負ければ14位に転落する可能性があります。ようやく見えてきた流れをつかむ意味でも、何とか勝利を収めてほしいところです。
<00.5.15> 昨日吉田サッカー公園で行われたサテライトの京都戦は、前半に京都の黒部にゴールを許し先制されましたが、後半に森崎浩、高橋のゴールで逆転勝ちしました。オフィシャルサイトによると、メンバーはGK:佐藤(→加藤45分)、DF:石川、宮澤、八田、MF:森崎浩、宮崎、駒野、松下、山形、FW:ミゲル、上野(→高橋45分)、SUB:吉田、流田、宮本。トップの森崎和、怪我の中山を除く「スーパー7」の5人が揃い踏み、それも皆本来のポジションでの出場で、「未来のサンフレッチェ」を占うゲームになったかも?
<00.5.15> 昨日から中国地域リーグが開幕し、マツダSCと昨年優勝の三菱自動車水島が敗れる波乱の幕開けとなりました。
SC鳥取    1|1-0|0 マツダSC
(1勝  )    |0-0|  (  1敗)

広島フジタSC 4|2-0|3 日新製鋼呉
(1勝  )    |2-3|  (  1敗)

山口教員    3|2-1|2 三菱自動車水島
(1勝  )    |1-1|  (  1敗)

日石三菱    3|1-0|1 広島教員
(1勝  )    |2-1|  (  1敗)

<00.5.14> 曇りのち雨。まるで昨日のビッグアーチ周辺の天気のような昨日のサンフでしたが、最後にちょっとだけ太陽の姿が見えたような、そんな感じのV川崎戦の幕切れでした。
サンフのメンバーは、藤本が再びFWに入って次のような感じ。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田      森保       服部
     桑原    コリカ

    藤本(→古賀93分)
          久保

SUB:佐藤、川島、森崎和、栗原
久保がワントップ気味になるこの布陣は福岡戦で一度試していますが、その時はシュート2本に終わるなどあまり機能せず。しかし「練習ではうまくできている」と言うトムソン監督にとっては結構こだわりのメンバーなのかも知れません。そしてその采配通り、この日のサンフは序盤から運動量も豊富でこぼれ球を良く拾い、積極的にゲームを展開します。久保自身にキレがなかっただけでなく周りとのコンビネーションも今一つで局面、局面では「???」のところも多かったのですが、選手一人一人から「今日は頑張るぞ」と言う気合いが感じられてヴェルディを圧倒します。逆にヴェルディはボールを持っても攻めのアイディアが乏しく、その上林、北澤が不在のため中盤を一人で支えていた小林慶が23分に退場して全くリズムを作れません。前半はヴェルディがシュート2本に終わったのに対してサンフは7本。そして41分には右サイドでコリカからのボールを沢田が左足で正確なクロスを入れ、これを久保がヘッドで叩き込んで先制し、「これは、勝つのは当然。むしろ何点取れるかがポイントとなりそう」等と思うほどの展開でした。
後半も流れはそのまま。こぼれ球を良く拾ってボールを支配し、ヴェルディゴールに迫ります。決定的チャンス、と言うのはそんなに多くはなかったのですが、しかし昨日のサンフは「ゴールが見えたらシュート」と言う意識が徹底していたと見えて遠目からでもどんどんシュートを放ちます。しかし、ヴェルディはストッパーとして先発した池端が意外に効いてたりして(^_^;)なかなか追加点が奪えません。こう言う展開のときに点を取れないと、えてして流れを失ってしまうもの。前半から飛ばしすぎたツケか、怪しくなってきた天候に歩調を合わせるように突然動きが悪くなってしまいます。こうなると、息を吹き返したのはテクニックに勝るヴェルディ。サンフはファールでしか止めれなくなり、コリカが、上村が、伊藤がイエローカードをもらいます。(因みに藤本のイエローは、FKの時に「遅延行為」を取られたつまらないものでした。)同点弾となる飯尾のゴール(しかし、どう見てもポポヴィッチのオウンゴールに見えるのですが)や上村の退場は、そんな流れから見れば必然のもの。先発メンバーがまあまあ機能していたのでいじりたくなかったというトムソン監督の気持ちは分かるのですが、しかしああいう厳しい状況でなぜフレッシュな選手を入れなかったのか、いささか疑問に思わざるを得ません。ともあれ、結局は一人少なくなった上に延長入り。雨足が強くなってきた中での観戦は「ああ、これで負けちゃったらやりきれないな〜」と言う気持ちが募るものでした。
延長突入からしばらくは、予想通り我慢の時間帯。サンフは久保一人をトップに残して全員が引いて守り、ヴェルディの攻撃を食い止めます。攻撃は一応カウンター狙いなのですが、しかし中沢を中心としたヴェルディの守りは堅くとても点が取れそうな気がしません。延長前半早々のカウンターのチャンスも藤本が潰されて失うと、トムソンはついに決断しました。藤本に代えて古賀。そしてこの「ラッキーボーイ」が、投入後2分でやってくれました。左サイドを駆け上がって切り返して右足で入れたクロスは、ファーサイドのDFラインの裏へ。ここに飛び込んだコリカがヘッドで折り返すと、ループ状に飛んだボールは逆サイドのゴールに飛び込みました。劇的なVゴールだというのに、スタジアムは最初は半信半疑。とてもゴールが奪えるとは思っていなかったのと、オフサイドか何かの反則を心配していたのかも。がっくりと膝を落とすヴェルディの選手と、抱き合って喜ぶサンフの選手を見てようやくこれが夢でないことが分かった、と言う感じでした。
と言うことで、やっとのことで得た勝利でしたが、もしも優勝争いをしていたなら失った勝ち点1が惜しい、と思ったことでしょう。また、内容的には確かにサンフが支配していましたが、しかしその原因の半分以上はヴェルディのもの。もともと主力が欠けていた上に、小林慶の代わりに入れた岩本を矢野に代え、更に桜井に代えるという前代未聞の采配をせざるを得なかったヴェルディの混乱がサンフを助けたように思います。しかし、とにかく気合いの入ったゲームをしたこと、そして何とか勝ちを収めたことが何よりの収穫。次節は磐田相手に上村だけでなく藤本も累積警告で出場停止と苦しい戦いを余儀なくされますが、そこは逆に他の選手にとっては大きなチャンスです。ここでつかみかけた流れを、ぜひホンモノにしてほしいものです。
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