7/23〜7/29のサンフレッチェ日記



<00.7.28> 今朝の中国新聞、及び昨日配信の「広島フットボール」によると、今日はコリカの復帰が難しいこともあって前節と同じメンバーとなる模様。「ウィニングチーム・ネバーチェンジ」の鉄則にしたがって、前節同様の粘り強い戦いを見せてほしいと思います。なお、今日のビッグアーチにはトルシエ監督が姿を見せるそうです。そこで広島、清水両チームの選手の調子をチェックするとともに、8/16のUAE戦の応援よろしく、とハーフタイムにアピールするという噂です。
今日は小中学生は入場料100円。午後3時よりひろしまスポーツフェスタ他、お祭り屋台などのイベントも行われます。天気も悪くないようですし、ぜひスタジアムへ。テレビ放映は8/1までありません。
<00.7.27> 明日の対戦相手は清水。アジアカップウィナーズカップの覇者も2nd stageに入って1勝2分3敗と全く調子が上がらず、既に優勝争いから脱落した格好。特に得点力不足は深刻で、中盤でボールの支配はできるものの点が取れない状態が続いており、6試合を消化して5点しか取れていません。とりわけここ2試合は降格争い中の川崎F、京都と連続して120分戦って引き分けており、体力的、精神的にも相当消耗しているものと思われます。
対するサンフは狙い通りの戦いぶりで東京に勝って意気が上がっています。特に久保、藤本がゴールを決めて、きっかけをつかみかけているのも好材料。これまでいつも、良いゲームをして波に乗りかけたところで負けてしまう、と言うパターンを繰り返してきているだけに、今度こそこのゲーム、そしてこれに続く京都、川崎Fとの対戦で連勝して、優勝争いに絡んで行きたいところです。
予想されるメンバーですが、中盤に技術の高い選手を揃える清水に対してボールを多く支配するのは難しいだろうと思いますので、東京戦同様に守備重視の布陣となるのではないでしょうか。と言うことで、私の予想は次のような感じ。
       下田

  伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田     桑原      古賀

    コリカ   服部

     久保  藤本

SUB:佐藤、川島、森保、森崎和、栗原
初めてシーズンを通して戦うことになる森崎和はかなり疲れが溜まっている様子で、前節も69分までのプレーで精一杯だったようです。将来のある選手でもありますし、思い切ってベンチから外して休ませるのも良いかも知れません。その他の中盤の構成ですが、沢田と桑原はデフォルトとして(^_^;)他に誰を使うのか、実は全く予想が立ちません。森保を先発に使う、あるいは藤本を中盤に下げて栗原をトップに入れる、と言う可能性もありますし、服部をサイドに回すかも知れません。とにかく出場する選手には、全力でのプレーを見せてほしいもの。そして、勝手も負けても観客を感動させるような戦いをして欲しい、と思います。特に明日は、夏休み最初の「小中学生100円」の日です。子供たちの夏休みの思い出になるような、初めてスタジアムを訪れたファンが「また行こう」と思うような、そんなゲームを見せてほしいと思います。
<00.7.28> 「大岩問題」についてですが、「広島フットボール」によると東京戦の試合後のインタビューでトムソン監督が、「伊藤が首都圏のチームへの移籍を希望している。そうなると、DFが足りないのは明らかで、もし伊藤の移籍が決まるようなことがあれば、いずれにしてもDFを取らなければならない。大岩はいい選手だしね。」と語ったそうです。ただ「伊藤移籍」について具体的な話があるわけではなく、以前から家庭の問題で首都圏に戻りたい、と言っていたのを受けてのもの。先日書いたように、全体を見た場合にDFの層が薄い、と言う事とも関連してのことだと思われます。今西総監督によると大岩とはまずC大阪が交渉している模様で、広島が交渉するかどうか、はそれが決着してからのことになるそうです。
<00.7.27> 昨日行われた2nd stage第6節、FC東京との対戦は、終盤の東京の猛攻を1点に抑えて逃げ切りました。
「広島フットボール」によるとサンフのメンバーは、
       下田

  伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田     桑原      古賀

    森崎和   服部(→森保46分)
    (→川島69分)
     久保  藤本(→高橋75分)

SUB:佐藤、森崎浩
ゲームは序盤から引いて守る広島に対し中盤を支配する東京、と言う構図だったそうです。普段とは違う展開に戸惑いながらチャンスメイクする東京。これを高い集中力で跳ね返す広島。そう言う中から生まれた先制点は、前半21分でした。左サイドからの上村のロングスローをポポヴィッチが頭でつなぐと、ボールは中央で待ちかまえた久保の前へ。久保はこれを左足で蹴り込み、待望の先制点を奪いました。大熊監督は「わかりきった形で与えた失点。チャンスが連続して訪れ、逆に攻守の切り替えが遅くなった」と語ったそうで、広島としては思い通りの形での得点だったと言えるでしょう。その後も攻める東京、守る広島。しかし高い集中力でシュートも打たせないまま時間が推移し、そのまま前半を終えるかと思われた44分、待望の追加点が生まれます。後方からのロングフィードで抜け出した久保が左サイドで大きな切り返しからシュートを放ちます。これはDFに当たってこぼれますが、ここに詰めていたのが藤本。チーム通算400ゴール目は藤本にとってのリーグ戦初ゴールで、今季初の阿波踊りが飛び出しました。
後半、佐藤に代えて神野を投入して攻めのペースを上げる東京に対し、広島は森保を入れて守りを固めます。サイドからの攻撃で攻める東京、カウンターから決定機を作る広島。後半は一瞬も目の離せない展開でゲームが推移します。横浜戦、福岡戦ではいま一つだった守備陣は、この日は決して集中を切らすことなく東京の猛攻を跳ね返します。アマラオがペナルティエリア内で倒れてPKか、と言うシーンがあったり、神野のシュートがポストを叩いたりと危険なシーンもあったものの、結局東京の反撃を1点に抑えてそのまま逃げ切りました。サンフのシュートは前半3本、後半6本だったのに対し、東京は前半5本、後半11本。特に後半の東京は枠内シュートが7本もあって、ピンチの連続でしたがしぶとく守り切り、貴重な勝利を手にすることができました。
これで2nd stageは3勝1分2敗の勝ち点10で、順位は1つ上昇して6位。トップの鹿島は6連勝で勝ち点を18としたため「優勝争い」と言う意味ではやや苦しい状況には変わりありません。しかしこれまで開幕6連勝して優勝したチームは94年1stの広島だけで、96年の横浜F、98年2ndの浦和はともに3位に終わっているそうです。好調なチームもいずれは調子が落ちるときが来る。逆にいま中位に付けておけば、粘り強く戦って上昇することも可能です。幸い?次からの3節は清水、京都、川崎Fと、不調のクラブ相手が続きます。ここでいかに集中を切らさず勝ちを積み重ねていけるか。トムソン体制4年間の成果が問われます。
<00.7.26> 今朝の中国新聞、及び昨日配信の広島フットボールによると、コリカが股関節に痛みを感じて欠場するとのこと。また、腰に爆弾を抱える栗原も、今節は無理をせず遠征に帯同しない模様です。その代わり、藤本とポポヴィッチは元気に復帰。また、久々に高橋が遠征に帯同するそうです。高橋にとって東京は故郷。先発になるかどうかは分かりませんが、久々のチャンスに燃えるものがあるだろうと思います。出場できたら、ぜひとも点に絡んでほしいところです。ベストメンバーが組めない状況にトムソン監督は「守備を固めてカウンター」の戦術で行く模様。お互い、守備を固めたときの強さ、速攻に入ったときの鋭さには定評があるだけに、先制点をどちらが奪うか、がポイントとなりそうです。
なお、今日の東京地方の天気は雨のち曇。雨も夕方には上がってくるようですが、応援に行かれる方は雨具の用意を忘れずに。また、テレビはJスカイスポーツ2で生中継があります。スカパーの人だけでなく、ケーブルテレビの人もテレビの前で応援を。
<00.7.25> 昨日の中日新聞系各紙に「広島が大岩獲得へ」と言う話が掲載されていたそうですが、今朝になって日刊スポーツなどにも「広島などが獲得に動いている」と出ています。もともとサンフは名古屋の3選手に関しては「望月を取りたい」と言っていたにも関わらずここに来て大岩、と言うのが何を意図するものなのか、今一つ定かではありません。
1st stageのサンフのDFは1試合平均1失点とJ1随一の強さを誇りましたが、しかしまったく不安がないかというとそうでもない、と言うのが実際のところ。2nd stageはポポヴィッチ不在の影響もあって、5試合で既に9と失点が大幅に増えています。またサテライトでは本来MFの選手がDFを務めたりしている上に、ポポヴィッチが今年限りで移籍するであろう事は間違いない。今季大活躍の伊藤も、サテライトに控える宮澤も30歳に手が届こうとしている一方で、若手の川島はやや伸び悩み。八田も時間がかかりそう。となると、少なくともDFが来季に向けての重要な強化ポイントであることは間違いないでしょう。
大岩のプレースタイルについては、実は私自身あまり記憶にないのですが、名古屋では確か4バックの中のCBを、また代表ではフラット3の左側のポジションに付くことが多かったように思います。従ってポジション的には上村とかぶってしまうような気がするのですが... いずれにせよ、望月と平野の京都入りが決まった今、大岩がどうするかは一両日中に明らかになるように思います。サンフが本当に取る気があるのか、取ったらどのポジションで使うのか、興味津々、と言うのが私の正直なところです。
<00.7.25> 一番暑い盛りに、今週は週2試合の強行日程。サンフは今年初めて、国立霞ヶ丘競技場に乗り込みます。相手のFC東京は現在5連勝中。1st stageはまだ「ダークホース」と言う感じでしたが、今やすっかり強豪チームとしての風格が出てきています。特にアマラオ、ツゥットが絶好調。調子が下り坂のサンフにとっては、非常に厳しい相手と言わざるを得ません。
メンバーですが、怪我をしていた森保、藤本は前節の動きを見る限りでは先発も大丈夫でしょう。またポポヴィッチも打撲での欠場だったので、明日は出場が可能だと思われます。となると、久々にベストメンバーを組んで戦う、と行きたいところですが、問題は中盤の構成。相手の東京は基本的にはカウンター狙いのチームで後の守備を固めてくることが予想されるので、下手をするとまたもや福岡戦のようになってしまう可能性が高い、と思います。となると、いたずらに攻撃の人数を増やすよりも、ドイスボランチにして中央を固め、両サイドを高く張らせたほうが良いのではないでしょうか。と言うことで私の予想メンバーは、
       下田

  伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田  森崎和  桑原   服部

       藤本

     久保  栗原

SUB:佐藤、川島、森保、コリカ、上野
ここでポイントになるのは森崎和。DFラインと桑原との距離を適当に保って、ボールを奪ったときの預けどころになること、そしてそこから素早く藤本や久保へのスルーパスを出したり、あるいは両サイドへの展開をする等、攻撃の起点となること。これができるようであれば、何度もチャンスを作ることができると思います。しかしもしここで守備に追われたり、あるいは安全第一のパスに逃げざるを得ないようであったなら。その時には福岡戦よりも内容的に悪く、そして惨敗、と言う結果が待っていそうな気がします。
思い返してみれば1st stageも、ホームの柏戦で酷いゲームをした直後のアウェイG大阪戦で、劇的な逆転勝利を飾っています。この東京戦は、ぜひともチャレンジャーの気持ち、強い気持ちで戦って欲しい。そして失いかけた流れをもう一度引き寄せて、何とか上位に食らいついて行ってほしい、と思います。そして、いつも酷いゲームばかり見せられている関東のファン・サポーターにも、たまには歓喜を与えてほしい、と思います。
<00.7.24> 先週発売の「紫熊倶楽部」Vol.13の特集はGKで、題して「守護神の美学」。J開幕以来「GK王国」と言われたサンフレッチェを支えてきた前川、河野、下田をまず並べて紹介。そして下田へのインタビュー記事に続きます。2nd stageは立ち上がりからスーパーセーブ連発で失点を防いできた下田ですが、「当たっている」とか「カンが冴えている」と言われるのはむしろ不本意だそうで、むしろ基本に忠実な安定したプレーをシーズンを通して続けるのが目標だ、とのことです。このGK王国を次ぐ選手は佐藤か、加藤(竜)か、植田か。続く記事では加藤GKコーチが「いいキーパーの条件」を語っています。
今岡祐子さんの「二葉寮生応援団」は、吉田幸生選手。誰からも好かれる性格の吉田ですが、「今...監督の構想から外れている」と悩んでいる様子。考えるプレーをしようとして思い切りが無くなってしまったのが原因のようですが、しかしなんとか前向きに捉えようと頑張っているようです。その隣のページは沢田選手のコラム。今年から広大に通うようになって、その大学生活について紹介しています。投書コーナー「SUPPORTER'S AREA」、2nd stageの記録集「Data & Data」、全選手の顔写真つきになった「紫熊短信」に続くのは「MATCH REPORT」C大阪戦、横浜戦(リーグ、ナビスコ)を振り返っています。福岡戦、東京戦、清水戦の展望記事「Match Preview」を経て、最終ページで「2000年の挑戦者」として取り上げられているのは佐藤選手。試合出場に恵まれないサブのGK、と言う難しい立場の彼ですが、「何事も受け止め、そして取り組む姿勢」は、「GKの本質に通じる」として、エールを送っています。
紫熊倶楽部はV-POINTやホームゲーム会場で販売されているほか、通信販売もあります。お申し込みは広島フットボールホームページよりどうぞ。
<00.7.23> この試合について、広島側から見れば「先発メンバーが誤算だった」と言う感想。福岡側からは「狙い通り。会心の勝利」と言う感想だったのではないでしょうか。私自身は采配について結果論でどうこう言うのは好きではありません。しかしこのゲームに関しては、お互いにベストでないメンバーを「手持ちのカード」とした時にどう言うゲームプランを構築し、選手に実行させるかというところで、トムソン監督とピッコリ監督の差がでてしまったような、そんな感じのゲームだったように思います。
前半のサンフの布陣はこんな感じ。
       下田

   伊藤  桑原  上村

沢田     森崎和    服部

   コリカ    森崎浩
   
     久保  栗原
リーグ戦では初の森崎兄弟同時出場ということで、どれだけ素晴らしいコンビネーションを見せてくれるかと思ったのですが、これが全くの期待外れ。「双子ホットライン」は最初から最後まで切れっぱなしで、中盤がほとんど構築できません。DFラインでボールを持ってもパスがつながらず、最終ラインから放り込むだけ。たまに(2回ぐらい?)コリカと沢田で右サイドを突破するシーンはあったものの、ファーに行ったボールにはコージが触るのが精一杯だったり、ニアに入れれば誰も飛び込んでなかったり。クロスを入れる方が悪いのか受ける方が悪いのか分かりませんが、せっかくサイドを突破してもシュートにも至りません。久保は久保で、ロングフィードに頭に当てることはできるようになったものの?ボールキープができずシュートに入ることもできません。前半は完全に福岡ペースで、取られた2点は多分に不運の後押しがあってのものだったとは言え、0-2も仕方のない前半だったと言わざるを得ないと思います。
これは何とか手を打たないといけないだろう、と思っていたら、やはりトムソン監督は後半からコージを下げ、ボランチに森保を入れて中盤を引き締めます。カズが上がり目の位置に入ったこの布陣は森保の絶妙なポジショニングとテンポの良い捌きで機能して、ようやく攻めにリズムが出ます。更に栗原に代えて藤本を投入すると、ペースは完全に広島のもの。こぼれ球をことごとく拾い、波状攻撃を仕掛けます。特に藤本が良く機能して、右から、左からクロスを入れます。しかし、中央に飛び込むはずの選手は久保だけで、この久保がガチガチにマークされているとなるとなかなかシュートまでは行けず、アビスパの堅い守りをこじ開けることができません。しかしそれでも、久保のポストプレーからカズのロングシュートが決まったときは、「これで一気に同点まで行けるかも」と思ったのですが、しかし福岡のDFラインの裏を狙った攻撃はことごとくオフサイドにかかって決定機が作れません。コリカに代えて上野を投入した後は、サイドからの突破も姿を消してロングボールを放り込むだけ。最後の方では疲れが出てきて足が止まって「私攻める人」「私守る人」のツーラインになってしまったサンフはついに有効な攻撃を組み立てることができず、そのまま1-2での逃げ切りを許してしまいました。
敗因、と言うのはいろいろ考えられるとは思います。許した2点はいずれも桑原が付いていての事だったのでそれを責めることもできるでしょうし、また攻撃の中心であるはずの久保がほとんど役に立っていなかったのも、敗因の一つでしょう。最近サポーターから指弾されることの多い服部も、プレーぶりは全体的にはまずまずだったもののサイドを奥深くまで突破することが無く、ほんわかしたアーリークロスばかりでチャンスに絡めませんでしたし、森崎兄弟にはもっとアグレッシブなところを見せてほしかった。更にコリカも栗原も藤本も、局面局面ではうなるプレーが見られたもののゴールにつながるものはありませんでした。しかし、です。こう言う選手一人一人の頑張りが足りなかったのか、と言うと、それは違うのではないかとも思うのです。「サイドを突破したときにはニアには誰が飛び込む」と言った約束事、あるいは、相手が引いて守りに入ったときには縦のポジションチェンジをして相手を引き出すとか、そう言う何人かの選手が連動して動く組織的な攻め・崩しの形がどうも見えてこないのです。そしてそこらへんでもう一つランクアップしないと、この混戦のJリーグを勝ち抜くことは難しいのではないか、と言うように思います。
この敗戦で、順位は7位に落ちました。何だかんだ言って収まるところに収まった来たかな、と言う感じがするのですが、しかしここで落ち着いてもらっては困ります。今日のゲーム、夏休みの最初のゲームで「カブト虫プレゼント」などの企画があったにも関わらず、観衆はわずかに6,000人ちょっとに終わりました。営業努力で観客を集めるのには限界があって、やはりサッカークラブはその「サッカー」と言う商品に競争力が無いとなかなか難しいのだろう、と思います。2nd stageの「三強」との勝ち点差7または8と大きく開いてしまった今、何をテーマとして戦っていくのか。そこが見えないと、選手のモティベーションも観客のモティベーションも上がらないのでは無いかと思います。幸い?次は三強の一角である東京、そして観客動員が期待できる(動員されないと困る^_^;)清水と強い相手との対戦が続きます。ここでいかに良いゲームを見せるか、そして結果を出すことができるかで、2nd stageの、更にはサンフの将来までも左右することになるかも知れません。
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