8/16〜8/12のサンフレッチェ日記



<00.8.12> 今日のゲームについて中国新聞、及び広島フットボールは、川島と高橋の先発を予想しています。高橋についてはトムソン監督自身が「まだ迷っている」と語っているそうですが、調子が上がり気合いが乗っているのも事実だそうで、先発にしろ途中出場にしろ「ゴール」と言う結果がほしいところです。今日のテレビ中継は無く、スカパーはまた後日(月曜だったはず)の録画放送になります。夏休みの宿題用に?ペットボトルロケット講習会もありますので、時間のある方はぜひともビッグアーチへ。
ところで「紫熊倶楽部」は、このゲームでテスト的に「『紫熊倶楽部特別版・川崎F戦特別バージョン』を発行するそうです。A3の表裏に川崎F戦の見所や練習前日の様子やデータが入ったもので、簡易型のマッチデープログラムに近いものらしい。現地で購入する人には一緒に渡されますが、定期購読等で既にVol.14を持っている人は、持参すればその場で特別版のみを渡してくれるそうです。
<00.8.11> 明日の相手の川崎Fは、年間順位16位に定着して降格街道まっしぐら?の状態。上手く行っていないチームには付き物の監督交代や「お家騒動」も経験しています。ただ、その間もずっと手をこまねいていたわけではなく選手の入れ換えを積極的に行い、1st stageに対戦したときとは選手、特に外国人選手はがらりと入れ替わっています。その成果か前節は逆転で2nd stage初勝利を挙げています。
川崎F ●0-1○ 福岡 【福】バデア
川崎F ●0-4○ 鹿島 【鹿】ファビアーノ、平瀬2、長谷川
川崎F ●0-3○ 東京 【東】アマラオ3
川崎F ●1-3○ 磐田 【F】原田、【磐】高原、福西、ジブコビッチ
川崎F △2-2△ 清水 【F】大石、イジドーロ、【清】サントス、久保山
川崎F △0-0△ V川崎
川崎F ●1-3○ 京都 【F】向島、【京】ヘジス2、OG
川崎F ○2-1● 神戸 【F】イジドーロ、ダニエル、【神】布部
この中で、要注意は「司令塔」のリカルジーニョ。高い個人技で攻撃の起点となり、前節はここからの速いパス交換でゴールを陥れています。相手は「しっかり守ってカウンター」と言うサンフとしてはやりにくい戦術を取ってくる可能性が高いだけに、いかに早い段階でゴールをこじ開けることができるか、がポイントとなりそうです。
サンフのメンバーですが、上村がイエローカードの累積で出場停止。もし大岩を本当に獲得するつもりなら今週の初めかな、と思っていたのですが、それも無かったので現有の戦力でやりくりするしかありません。
        下田

   川島 ポポヴィッチ 伊藤

沢田      桑原       服部

    コリカ     藤本

      久保  高橋

SUB:佐藤、宮澤、森保、森崎和、栗原
ポイントは、攻撃陣をどう構成してくるかになるでしょう。前節の最初は久保と藤本のツートップだったわけですが、有効なボールが久保に渡らずチャンスをほとんど作れませんでした。川崎Fも京都同様に4バックの布陣を引いてくることが予想されるので、ここは元気な高橋にチャンスを与えて欲しい、と思います。
前節の敗戦で8位に後退したサンフですが、3位の磐田までの勝ち点差はわずかに2。首位の鹿島も勝ち点6差で、十分射程距離に入っています。ここで優勝争いから脱落しないためには、中断までの残り2試合で勝つことがぜひとも必要です。ここまで苦手としてきた「カウンター型」チームをどう料理していくか。トムソン体制の集大成を見せてほしいものです。
<00.8.10> 8/6に広島国体選抜とサテライトとの練習試合が30分3本で行われ、2-0、3-0、3-0の結果だったそうです。ゴールを決めたのは石川、吉田、山形、三浦(ユース)、駒野、李原(ユース)、金沢(ユース?)。またメンバーですが、1本目はGK:加藤、DF:石川、影山(練習生)、八田、MF:駒野、宮崎、松下、銅子(練習生)、三浦(ユース)、FW:山形、吉田。2本目は三浦に代わって李原が、3本目は銅子が下がって三浦と李原がMFに入った布陣となっていたようです。
ここで注目すべき選手は影山。「広島フットボール」によるとこの練習生は阪南大の影山貴志選手で、言うまでもなく96年から2年間サンフレッチェに在籍した選手です。高校卒業後すぐにトップ出場を果たすなど将来を期待されましたがその後伸び悩み、新しい可能性を求めて退団して阪南大でプレーしていました。そしてそれが良かったのでしょう、阪南大では中心選手となり、昨年はユニバーシアード代表に、また今年はデンソーカップの大学選抜チームに選ばれる等、再びプロの注目を集める選手となっています。確か今年はまだ3年生でまだ就職活動には早いはずなのですが、きっと再びプロでやれるという自信を付けて、やるならなるべく早く復帰したい、と言う事なのかも知れません。噂によるとサンフだけではなく他のクラブも獲得に動いているとのこと。先日も書いたようにサンフのDFは層が薄く、来年に向けての強化ポイントになっているはず。影山が再び入団する可能性は、結構高いかも知れません。
<00.8.10> オフィシャルサイトの情報によると、先日の通算400ゴールを記念して「思い出に残るゴール」を募集し、最も応募の多かったゴールについて11月11日の名古屋戦の試合前に大型スクリーンで放映する、と言う企画を行うそうです。募集期間は8/12〜10/17で、ホームゲーム会場、V-POINT、オフィシャルホームページ、はがきにて応募できます。郵送の方は住所、氏名、年齢、電話番号、思い出のゴールをいつ、誰のどんなゴールかをなるべく詳しく書いて「〒733-0036 広島市西区観音新町4-10-2 広島西飛行場ターミナルビル1Fサンフレッチェ広島『あなたの思い出に残るゴール 大募集!』係」までお送りください。ご応募して頂いた方から抽選で3名に、400ゴール達成試合(先日の東京戦)に出場した選手のサインボールを、また10名に同試合の出場選手のサイン色紙をプレゼントします。
<00.8.9> 昨日トムソン監督は練習終了後に選手全員とスタッフを集め、契約を今季限りで終了して広島を退団することを報告したそうです。例年、来季に向けての契約の話し合いは8月に行うそうですが、今年は五輪とアジア杯での中断もあるので数週間前に今西総監督との話し合いを行い、「来季はチームをリフレッシュさせる」と言うことで合意して円満に退団することになったとのこと。また通常ならこのような情報は隠されるものですが、トムソン監督の「私は嘘をつき通すことはできない」と言う意向と今西総監督の「秘密にすることで逆に憶測などが飛び交ってしまうことを懸念した」との判断で、敢えてこの時期に情報をオープンにすることにしたそうです。
トムソン監督は1997年よりサンフレッチェの監督に就任して今季が4シーズン目と、Jリーグでは「最長不倒」記録を持ちます。来日当初から、ヤンセン時代にバラバラになってしまったチームの再建に専念。97年末の高木、路木、森保らの主力放出で、一時は2部落ちも懸念されたチームを一から立て直し、久保、下田、服部、藤本ら若手選手の育成と伊藤、宮澤、山口、沢田ら移籍で獲得した選手の再生で、94年の優勝時とは全く違ったチームを作り上げました。特に予算の関係で選手獲得が自由に行かず限られた選手でやりくりする中で、堅い守備とセットプレー、鋭いカウンターに磨きをかけた戦術の徹底でJ2降格圏内から浮上し、昨年の天皇杯では準優勝を勝ち取り、更に今年は優勝の期待感も抱かせるまでにチームを成長させた手腕は賞賛されてしかるべきだ、と思います。今年こそその「優勝争い」の壁に当たって苦しみ、サポーターからの采配批判も聞かれるようになりましたが、数年前のどん底の時代からチームと選手を成長させ、将来の明るい可能性を感じさせるまでに至ったトムソン監督には心から「お疲れさま」と言いたいと思います。また選手達には残されたゲームを力一杯戦って、まだ可能性のあるリーグ優勝、あるいは昨年逃した天皇杯優勝に向けて頑張ってほしい、と思います。そして一度は、ここまで苦しい中でタフな仕事をしてきたトムソン監督とともに、勝利の美酒を味わいたいところです。
さてこうなると注目は、次期監督は誰か、と言うことですが、これについて今西総監督は「10月までには目処をつけ、11月には契約に持ち込みたい」と語っています。リスト作成は既にしているそうで、「日本人監督も視野に入ってる」ものの、トムソン監督の作った基礎を受け継ぎステップアップさせると言う意味を考えて、ヨーロッパ人の監督になるだろうとのことです。またスムーズな引き継ぎを考えて、トムソン監督の練習や試合を新監督に見学してもらうことも考える、とのこと。トムソン監督もこれに快諾したとの事で、もしかすると既にトムソン監督自身も良く知った候補者がいて、内々の話ぐらいはしているのかも知れません。
なお、トムソン監督の来季以降については未定で、何もオファーが無ければ「オーストラリアに帰って好きなゴルフでもする」と笑っていたそうですが、チームを降格の危機から救った手腕は現在そう言う立場にいるJリーグクラブにとっては垂涎の的、かも知れません。例えば現在降格の危機が足元まで迫っている市原はザムフィール監督の退任を発表したそうですが、私が市原のGMだったら(^_^;)レンタルで(^_^;;)トムソン監督を獲得して、早速8月末ぐらいから指揮を執ってもらうところですが...
<00.8.9> 先週発売の「紫熊倶楽部」Vol.14の特集は「移籍して、成功する方法。」名古屋の3選手の「移籍」が話題になっている中で、どのように移籍を決断し、成功したのかを、昨年、そして今年を象徴する選手である藤本、栗原の2人にスポットを当てて紹介しています。早川文司さんの「歴代監督物語」はバクスター監督のフェアプレイの精神について。コラムでは、日刊スポーツの広島担当記者だった大塚美紀さん(ベルギーリーグに移籍した遠藤昌浩選手(元磐田など)と結婚して渡欧)がラストメッセージを書いています。巻末のカラーページは、福岡戦、東京戦、清水戦のマッチレポート。京都戦と川崎F戦のマッチプレビューを経て、「2000年の挑戦者」には服部選手が取り上げられています。このところ五輪代表に名前が挙がることもなくなり、サポーターからの批判の声も多い服部選手ですが、その本人が一番悩んでいると言うことが分かる内容となっています。
なお、以前も紹介しましたが「紫熊倶楽部」はサポーター応援広告を募集しています。1/8ページのスペースで、標準デザインなら営利目的で8,000円、非営利で4,000円。版下制作料を追加すれば、オリジナルデザインも可能だそうです。
<00.8.8> 26日に宮城スタジアムで行われるオールスターのメンバーが昨日発表され、サンフレッチェからは上村選手が選出されました。磐田より西のクラブで構成される西軍の監督はG大阪の早野監督で、その他のファン投票による選出は次の11人。
GK:楢崎(名古屋)
DF:宮本(G大阪)、海本(神戸)、井原(磐田)
MF:稲本(G大阪)、盧(C大阪)、奥(磐田)
FW:吉原(G大阪)、ストイコビッチ(名古屋)、森島(C大阪)、三浦知(京都)
これにリーグ推薦としてGK:小島(福岡)、DF:上村(広島)、MF:遠藤(京都)、FW:中山(磐田)、西澤(C大阪)が加わったメンバーとなっています。
サンフレッチェのファンとしては、この中に上村しか選ばれなかったのは残念なのですが、しかしもともと「日本代表」と言う真のオールスターチームが存在するサッカーにとって、この「オールスター」がどれだけの意味を持つのでしょう。トルシエの選ぶ「オールスター」だけでなく、例えば西野監督や早野監督の選ぶチームはどんなメンバーか、と言うなら興味深いとは思います。しかしベースはファン投票だと言うこともあって全然そうはなっていない。特にこの西軍には所属チームでレギュラーとは言えない井原、吉原が選ばれているとか、FWの選手が多くサイドの選手が誰もいない事など、メンバーのバランスの悪さが目に付きます。おそらく本番ではピクシーと森島が中盤に下がり、サイドに盧や奥が張り出すことになるのでしょうが、それで東軍の佐藤、市川、三浦淳の突破を止められるとは思えないのですが。中村や洪のロングパスからサイドに展開されてライン際をぶち抜かれ、井原では止められず宮本や稲本までがサイドに引っ張り出されて中央に折り返されたところで北島に決められる、と言うシーンが目に浮かぶようです。(^_^;)
もともとプロ野球に倣って行われることになった?オールスターは、Jリーグ開幕の頃にはそれなりに人気も意味もあったかも知れません。しかし、そのプロ野球よりも一桁少ないファン投票でメンバーを選び、そのメンバーに慣れないポジションでゲームをさせてどんな意味があるのか。欧州各国で良く行われるチャリティーにするなど、何か別の意味、別の道を探るときが来ているように思えてならないのですが。
<00.8.7> クラブユース選手権の準々決勝で横浜に敗れ、G大阪との5、6位決定戦に進んだサンフレッチェユースは、延長の末2-1で勝ち、高円宮杯への出場権を獲得しました。他に出場権を得たのは京都、浦和、ヴェルディ、柏、横浜で、結局予選リーグの各組1位が順当に勝ち残ったことになります。なお、決勝は横浜が京都を2-0で破って優勝しました。
<00.8.6> 昨日の西京極でのJリーグ2nd stage第8節、京都サンガとの対戦は1-3で敗れました。
望月、平野に遠藤と代表、五輪代表クラスを中盤に並べた京都なだけに、もっと積極的にゲームを組み立ててくるかと思いました。しかし実際に京都が取った作戦は守備を固めてのカウンター狙い。攻めのアイディアに乏しいサンフは術中にはまってなかなか得点できないうちにカウンターから3点を失って敗れました。いずれのチームもぶち当たっている中位と上位の間に立ちはだかる壁に跳ね返されたゲームだった、と言えるような気がする、そんな敗戦だったように思います。
サンフのメンバーですが、サブを含めて前節と同じで次のような布陣。
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田      桑原       古賀

    森崎和     服部

      久保  藤本

SUB:佐藤、川島、森保、コリカ、高橋
序盤こそ京都がやや押し気味でしたが、そこでサンフの守備陣が崩れないと見るや「上がらない作戦」に変更?サンフがボールを支配する時間が長いものの決定的な場面が少ないままに推移します。前半にサンフが得た決定的シーンと言えば、セットプレーと藤本がゴール前でシュートした場面のみ、と言う感じ。逆に京都はたまにロングシュートを放つのみで、これというチャンスも作れません。しかし前半35分、最初の決定的チャンスとも言うべきものをモノにされます。中盤でカットされたボールを右サイドから速いクロス。これを下田が手に当てますが、しかしボールは左サイドに詰めていた平野のところにこぼれます。これを平野がダイレクトボレーでゴールネットに叩き込み、痛恨の先制点を許してしまいました。
その後、かさにかかって攻める京都の攻撃は何とか凌ぎましたが、しかし後は引いて隙を見せない京都を相手に攻めあぐねます。両サイドの攻撃を封じられ、裏を狙ったパスはことごとく久保と合わずシュートも打てず。じっとりと身体にまとわりつく暑さに体力を消耗して?フリーランニングが少なく、たまにあってもパスがつながらずでなかなか有効な攻撃が組み立てられず、時間だけが刻々と過ぎて前半が終了しました。
後半も最初は同様の展開。サンフはサイドを使おうという意図は見えるもののなかなか京都の守備陣を崩すことができません。たまりかねたトムソン監督は後半11分、森崎和、古賀に代えてコリカと高橋を投入します。藤本が中盤に下がってボールを動かし、高橋が前線で走り回ってリズムを作ります。その中で高橋が抜け出して決定的なシュート!と言う場面もあったのですが、あいにくシュートはバーに当たってしまいます。逆に終盤、再びカウンターから遠藤に決められて0-2。最後は桑原に代えて前線に川島を投入して、
        下田

   伊藤 ポポヴィッチ 上村

沢田      コリカ      服部

        藤本

   久保   川島   高橋
と言う感じのスリートップにして攻めましたが、ロスタイム突入直前のコリカのミドルシュートで1点差に追いつくのが精一杯。その直前の久保の強烈なシュートも相手GKに弾かれ、逆に終了直前に三浦知にまたまたカウンターから決められてしまい、結局1-3で敗れました。
全体としては、最初に書いたように京都のゲームプランにはまってしまった、と言う感じだったのではないでしょうか。ボールを持っていたのはサンフでしたが、ゲームをコントロールしていたのは京都。まるで先週の東京との戦いをひっくり返したような形で敗れてしまった、と言えるように思います。引いて相手にボールを持たせればそれなりの戦いができるが、逆に引かれてしまうと攻め手を失う、と言うのはサンフに限らず多くのチームが抱える問題で、これをもって「限界」だとは言いたくないのですが、しかし優勝争いを展開するための大きな壁にぶち当たって破りきれていない、と言うのは確かだと思います。これは監督の戦術次第で何とかなるものなのでしょうか?それとも選手が育つまではどうにもならないものなのでしょうか?5,500人余りしか観客が入っていなかった割には声が響いていた京都サポーターの元気な様子とともに、サンフの抱える難しい課題を感じてしまった西京極の夜でした。
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