1/28〜2/3のサンフレッチェ日記



<01.2.3> 最近配信の広島フットボールによると、ヴァレリー監督はいよいよ守備の戦術練習を始めたそうです。4-3-3の布陣でもフラットな4バックではなく両サイドがやや高めで、「超攻撃的サイドバック」と言えるほど積極的に攻撃参加。そしてその上がった後のスペースを狙われないようにするための前線からの激しい追い込み。「攻撃サッカー」と言うコンセプトを実現するために、高い位置からのプレッシングを積極的に仕掛ける、非常にアグレッシブな守備をするそうです。安全第一の人数をかけ、高さを生かした守備が持ち味だったトムソン戦術から、点を取るためにガンガン前から行くヴァレリー戦術へ。これは確実に見ていて面白いサッカーになりそうですが、これで本当に90分持つのか、1シーズン通して戦えるのか。心配であると共に非常に楽しみな一年になりそうです。
ところで、昨日の練習の最後の方で行われた紅白戦は、次のようなメンバーだったそうです。
      【赤組】                  【黄組】

       下田                    加藤(→林)

八田  川島  トゥーリオ  駒野    沢田   上村  ポポヴィッチ  服部

   森保      桑原            松下      奥野(→西嶋)

       山形                    森崎和

  藤本   久保   高橋          寺内   中山   吉田
                             (→大木)(→李)
これまでは昨年までの布陣を踏襲したような組み分けでしたが、いよいよいろいろな組み合わせを試す期間に入ってきた、と言うことでしょうか。この中で開幕のピッチに誰が立っていて誰がベンチに座っているのか、今のところ全く分からないと言って良さそうです。
<01.2.2> 大分トリニータのオフィシャルホームページトリニータデータハウスによると、2/20にサンフレッチェと大分の練習試合が予定されているそうです。サンフレッチェにとっては神戸とのPSMの3日後、大分にとっても横浜FMと磐田との練習試合の中間と言うことで、どちらも控え中心のメンバーになるのではないかと思いますが、しかしそれはそれで面白いかも。広島は当然期待の若手がたくさん出るでしょうし、大分も池端や新人の松橋などが出る可能性があると思われます。キックオフは15時。会場は宮崎のどこか(^_^;)です。
<01.2.1> 昨日サッカー協会は3月に合宿を行う日本高校選抜23人を発表し、サンフレッチェへの入団が決まっている河野淳吾選手が選ばれました。高校選抜に新入団選手が選ばれたのは3年連続で、一昨年の高橋、昨年の松下、山形と全員ルーキーイヤーでのベンチ入り以上を果たしています。河野にはぜひ、これらの先輩に続いてほしいと思います。
<01.2.1> 先日の日刊スポーツの記事によると、ウエストハムに入団しながら労働ビザが取れず出場できなかったフォックスは、結局ベルギーのクラブにレンタルされたそうです。詳細は不明ですが、もしかするとそのうち紫熊倶楽部の「ベルギー紀行」に登場するかも?(大塚美紀さんとフォックスとは顔見知りのはずですし。)
<01.1.31> 植田選手が移籍しただけでなく笛、須股、牧野など元広島の選手が複数在籍する「プロフェソール宮崎」ですが、1/20からの九州各県リーグ決勝大会で優勝して九州地域リーグ(通称Kyuリーグ)への昇格を決めました。噂によるとこのチームは将来のJリーグ昇格を目指しているそうで、今年から本腰を入れて強化するという事です。現状はまだアマチュアの同好会の域を得ていないような感じで先はまだまだ遠いようですが、千里の道も一歩から。頑張ってほしいと思います。
<01.1.31> 今年は珍しく、1st stage日程とともに2nd stageの日程も発表されています。それによると、今年は代表関係のゲームによる中断はなく、8月上旬に始まって11月下旬に終了するという極めてノーマルな日程となっています。

開催日
対戦相手
1
8/11(土)
セレッソ大阪
2
8/18(土)
ジェフユナイテッド市原
3
8/25(土)
浦和レッズ
4
9/8(土)
名古屋グランパスエイト
5
9/15(土)
FC東京
6
9/22(土)
横浜Fマリノス
7
9/29(木)
アビスパ福岡
8
10/13(土)
柏レイソル
9
10/17(土)
コンサドーレ札幌
10
10/20(土)
東京ヴェルディ1969
11
11/3(土)
ヴィッセル神戸
12
11/7(水)
ガンバ大阪
13
11/10(土)
清水エスパルス
14
11/17(土)
ジュビロ磐田
15
11/24(土)
鹿島アントラーズ

ここで開始時刻、会場は未発表となっています。対戦相手を通してみると、シーズンの最初と最後に鹿島・磐田と対戦することになるのが目に付きます。これはたまたま、なのかも知れませんが、シーズンを通しての成長が期待される「ヴァレリー広島」が、1年でどれだけ成長したかを測るにはちょうど良いかも知れません。
<01.1.30> 昨日、今季の日程、及びテレビ放送の予定が正式に発表されました。1st stageのサンフレッチェについてまとめると次のようになります。

開催日
kick off
対戦相手
競技場
TV中継
1
3/11(日)
14:00
鹿島アントラーズ
国立霞ヶ丘競技場
TBS
2
3/17(土)
16:00
ジュビロ磐田
広島ビッグアーチ
BS1
3
3/31(土)
15:00
コンサドーレ札幌
広島ビッグアーチ
広島ホームテレビ、SKYPerfecTV!(録)
4
4/7(土)
19:00
柏レイソル
柏スタジアム
5
4/14(土)
15:00
アビスパ福岡
広島スタジアム
広島テレビ
6
4/29(日)
15:00
横浜Fマリノス
横浜国際総合競技場
TBS(録)、BS-i
7
5/3(木)
15:00
FC東京
広島ビッグアーチ
SKYPerfecTV!(録)
8
5/6(日)
15:00
ジェフユナイテッド市原
市原臨海陸上競技場
千葉テレビ(録)
9
5/12(土)
16:00
セレッソ大阪
広島スタジアム
テレビ新広島、BS-i
10
5/19(土)
15:00
東京ヴェルディ1969
広島スタジアム
BS1(録)、中国放送
11
6/16(土)
15:00
ヴィッセル神戸
神戸ユニバ記念競技場
12
6/23(土)
19:00
ガンバ大阪
広島ビッグアーチ
13
7/7(土)
未定
清水エスパルス
日本平スタジアム

14
7/14(土)
19:00
名古屋グランパスエイト
瑞穂陸上競技場
東海テレビ(録)
15
7/21(土)
19:00
浦和レッズ
広島ビッグアーチ

開幕は昨年とほぼ同じですが、終了は昨年が5月27日だったのに対して今年は2ヶ月近く後になっています。昨年の1st stageは水曜開催が3回も組み込まれ、ナビスコ杯も入って非常に忙しい日程でしたが、今年はリーグ戦が週2試合組まれているのはゴールデンウィーク中の5月第1週のみ。これは、6月に行われる代表関係の試合が国内で行われること、代表の強化はクラブでの強化から、と言う事でトルシエ監督がJリーグの継続的な開催を求めたためだと思われますが、チーム強化と集客の点で、クラブにとっても有り難いことだ、と言えるのではないでしょうか。今年の代表はヨーロッパ遠征を中心に強化することになっていますが、そのためには必然的にFIFAの定める「インターナショナル・マッチデー」に合わせる必要があるわけで、その「副作用」としてリーグ戦の日程もまともなものとなったように思います。このような日程は今年だけに終わらせず、来年以降も踏襲してほしいところです。
それからテレビ中継についてですが、今季も地元の4局は1ゲームずつホームゲームを放送します。また地上波での放送が2試合(もっとも、どちらも目当ては相手チームでしょうが...)あるのも嬉しいところですが、残念なのはNHK-BSの放送予定が録画を含めても2試合しかないこと。更にケーブルにも配信しているJSky SPORTSの放送も1試合もありません。総合も含めたNHKで、2試合しか放送がないのは広島の他は市原と名古屋(ただしこの両者はどちらも生放送)。C大阪も生1+録画2の放送しかないのに、鹿島は7試合、磐田、浦和、札幌、柏は6試合も中継があります。NHKがJリーグを中継するようになった当初はもう少し公平な割り振りをしていたような記憶があるのですが、ここまで露骨に「人気チーム優先」の放送日程を組むのは「公共放送」としてはどうかと思うのですが...
<01.1.29> 今季のJリーグの日程の正式発表は今日なのだそうですが、今年はなぜか発表前に情報が漏れることが多く名古屋などは既にオフィシャルホームページに掲載しているほど。他の流出情報はこま切れにネット上に出ていますが、サンフレッチェに関してまとめると次のような感じになっているそうです。
 節  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15
 日  3/11  3/17  3/31  4/7   4/14  4/29  5/3   5/6   5/12  5/19  6/16  6/23  7/7   7/14  7/21
相手 鹿島 磐田 札幌 柏  福岡 横浜 F東 市原 C大 東V 神戸 G大 清水 名古 浦和
H/A   A  H  H  A  H  A  H  A  H  H  A  H  A  A  H
例年だとだいたいどこのクラブも対戦順が決まっているのですが、今年はあまり法則性がありません。また、通常ならホームとアウェイが順番に来るはずなのに、この日程ではホームの連戦が2回にアウェイの連戦が1回あります。先日の中国新聞の記事によると、昨年ビッグアーチでのゲームが多かったのは空いている事が多かったからだそうですが、もしかすると今年は予定がかなり詰まっていて、取りたいときに取れなかった、と言う事情があるのかも知れません。広島市もサンフレッチェがビッグアーチの一番のお得意様だ、と言う認識をもっているならば、Jリーグのゲームを最優先で確保する、と言うぐらいの事をしてくれてもいいんじゃないか、と思うのですが。

<01.1.28> チームの組織を固めるにはまず守備から、と言うのは常識だと思っていました。実際、トルシエ監督が日本代表を指揮したときに、まず手を付けたのは「フラットスリー」の守り方。ラインコントロールやオフサイドのアピールの仕方まで繰り返し行ったトレーニングは1年以上に及び、「トルシエは守備の指導しかできないのではないか」とまで言われていました。また、昨年の鹿島アントラーズも、チーム力が安定したのは守備の安定があったから。秋田、ファビアーニョ、名良橋、相馬と能力の高い選手が揃った最終ラインは、強固なブロックを形成して決して大崩れすることはありませんでした。
その点は、トムソン監督のサンフレッチェも同様だったと思います。J2落ちを避けるためにはまず守備を固めること。そのコンセプトを忠実に実行したチームはどこからも嫌がられるチームとなり、その強固な守備は99年の1st stageではリーグ最小失点を達成するまでになりました。しかし、このチームにやって来たヴァレリー監督はまず「私の好きなのは攻撃」であるとして「180度違う方向性のチームを作る」と宣言。そして実際、全チームを通して最も早く練習を開始すると、あとはひたすら攻撃の練習を繰り返しているそうです。
例えば、1/24付の広島フットボールによると、初めて行われた紅白戦は、30分ハーフの前後半のゲームだったにも関わらず4-3と激しい点の取り合いのゲームとなったそうです。因みにこの時のメンバーは、藤本、森崎浩は負傷のため、また森崎和はプロスポーツ大賞授賞式のため不在で次のような感じ。
      【黄組】                  【赤組】

       下田                    加藤

沢田  上村  ポポヴィッチ 駒野    川島   八田    奥野   宮崎
               (→服部)
   森保      桑原            松下      山形

       コリカ                   大木(→李)

  高橋   久保   服部          中山   梅田   吉田
            (→梅田)       (→寺内)(→中山)
得点者は前半が久保、コリカ、梅田、後半は高橋、中山、コリカ、吉田。ヤンセン監督の1年目以来となる3トップは3人が横に並ぶ形で、それぞれが攻撃の起点となって形を作り、トップ下とボランチの3人が彼らを追い越すような形で前線に飛び出し、更にサイドバックがオーバーラップするなど攻撃時にはゴール前に3人も4人も詰めている、と言う形を作っているそうです。この、まるで守ることを放棄したような?攻撃サッカーは、確かにゴール前でのスリリングなシーンが続出して上手く行けば面白いのは間違いない、とは思います。しかし本当にそれで長いリーグ戦を戦っていけるのか、J2に落ちないよう、優勝争いに絡めるように勝ちを積み重ねていけるのかと言うと、いささか心配になってしまいます。
ヴァレリー監督は、この紅白戦の前のミーティングで「チームづくりの基礎は、もちろん守備からだ」と語ったそうです。にも関わらず守備の練習をほとんどしないのはなぜか。それはおそらく今は、選手の意識改革と選手の力量を見ることに指導の重点を置いているからだ、と思います。監督が代わればチーム戦術が変わり、レギュラーを外れる選手や控えから抜擢される選手がいる。これは当然の事です。しかし、新監督がいきなりすべてを変えるのは無理だし、チーム内に混乱をもたらす元にもなるでしょう。実際にこの紅白戦のメンバーを見ても、主力組(黄組)のメンバーは昨年とほとんど同じ。これは、まだ守備の戦術をほとんど練習していない以上、昨年までの守り方をベースに4バックを考えてみなさい、と言う選手へのメッセージだと考えられるのではないでしょうか?そしてその上で、新しい攻撃的な布陣でどこまでやれるのかを見極めようとしているのではないでしょうか?
今季、サンフレッチェは「即戦力」の補強をほとんどしないままに終わりました。これは、例えば酒井、海本など相変わらず代表クラスを集めまくる名古屋だけでなく、山口智や遠藤保仁を補強したG大阪、三浦知、望月等を獲得した神戸、呂比須、三浦文、下平、伊藤を取ったFC東京、小倉、永井、三浦淳が入る東京Vなどに比べ非常に地味な印象を与えます。しかし、監督を代え、戦術を変えて選手まで入れ替えるのは、リスクが大きすぎます。例えば昨年の川崎Fがそうであったように、チームのコンビネーションの確立に時間を取られて負けが込んでしまう、と言う可能性もあるでしょう。そう言う意味では、昨年と同じメンバーでこれまでの守備の意識をある程度保つこと、その上で攻撃のパターンを確立して行くことが、結局は一番のチーム強化の近道なのかも知れません。
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