10/14〜10/20のSANFRECCE Diary


<01.10.20> 今日のヴェルディ戦に向けて、広島フットボールによるとヴァレリー監督は「スタメンを2〜3人、替えるだろう。2試合連続して4失点。何かを代えないといけない」と語ったそうです。例によってその内容については何も言わなかったそうですが、守備、特に前線からの追い込みをもっと激しくする事を考えている様子で、守備への貢献の少ない大木、コリカ等が控えに回って高橋が久々に先発することになりそうです。
今日のキックオフは15時で、テレビ中継は日本テレビ(東京ローカル)の深夜の録画放送が予定されているだけです。スカパーは10/22(月)の16時からch306(JSkySports-1)が初回放送の予定です。
<01.10.19> 明日は降格争いの天王山、東京Vとの対戦です。新外国人を入れ、監督を代えて残留のためにあの手この手を打ってきているヴェルディですが、これまではなかなか結果となってきていません。
東京V ●1-3○ 市原  【V】小倉、【市】崔2、阿部
東京V ○2-1● 浦和  【V】桜井、林、【浦】阿部
東京V ●2-3○ 名古屋 【V】山田、マルキーニョス、【名】ウェズレイ
東京V ■1-2□ 磐田  【V】山田、【磐】中山2
東京V ○2-1● 横浜FM 【V】前園、菊池利、【横】ブリット
東京V ●0-3○ 福岡  【福】呂比須2、盧
東京V △1-1△ 柏   【V】マルキーニョス、【柏】北嶋
東京V ●0-1○ 札幌  【札】アダウト
東京V ■2-3□ 清水  【V】マルキーニョス2、【清】澤登、横山2
三浦淳、前園、中澤と怪我人続出でメンバー構成に苦労していたヴェルディでしたが、中澤に続いて前節三浦淳も復帰。出場停止だったエメルソンも次は出れるはずなので、明日はほぼベストメンバーで来るものと思われます。前節清水戦も87分までは内容的にも良かっただけに、「下位チーム」だと思って油断するとエライ目に合うことは間違いないと思われます。
サンフレッチェのメンバーですが、膝を痛めた久保の状態が不明。また途中交代で不満を露にした藤本の精神的なコンディションも心配です。札幌戦では4-4-2にチェンジした後半の布陣が機能したそうですが、ここは負けられないゲームであることを考えると、久保が無理できない時には次のような守備重視の方が良いかも知れません。
        下田

  トゥーリオ 奥野  上村

沢田      桑原      服部

    森崎和    コリカ

   スカチェンコ 大木

SUB:加藤、駒野、藤本、高橋、久保
柏戦、札幌戦と連敗してチームの雰囲気は良くないかも知れませんが、これまでもそんな苦しい状況は何度もあったはず。1st stageのFC東京戦、2nd stageのC大阪戦や横浜戦など、苦しい中から勝利をつかんで来ているわけですから、もう一度その時の気持ちを思い出して、自分を信じチームメイトを信じて戦って欲しい、と思います。
<01.10.19> 昨日日本サッカー協会は22〜23日に行われる合宿に向けての日本代表候補を発表し、広島からは下田、久保両選手が選ばれました。今回選ばれたのは次の25人。
【GK】下田(広島)、楢崎(名古屋)、都築(G大阪)
【DF】大岩、服部、田中(磐田)、森岡(清水)、波戸、松田(横浜)、宮本(G大阪)、中澤(東京V)
【MF】伊東、戸田(清水)、奥、福西(磐田)、明神(柏)、中村(横浜)、市川(清水)、阿部(市原)
【FW】中山、前田(磐田)、久保(広島)、福田(F東京)、山下(福岡)、吉原(G大阪)
今回のメンバーの中に鹿島の選手が含まれていませんが、これはアジアクラブ選手権の1回戦が24日にあるからだそうで、11/7のイタリア戦の代表には当然入ってくるものと思われます。
<01.10.19> 国体の少年男子で3位決定戦に進んだ広島県選抜は内田のゴールで東京都選抜に勝ちました。3位となったのは森崎兄弟、駒野らがメンバーだった99年の熊本国体以来2年ぶり5度目のこと。決勝に進めなかったのは残念ですが、年代別代表が一人もいないこの「雑草軍団」の快挙は、大きく讚えられるべきだと思います。
<01.10.18> 昨日の札幌とのアウェイゲームは、2点のビハインドに良く追いついたもののすぐに突き放され、2-4で敗れました。サンフレッチェのメンバーは、GK:下田、DF:駒野、奥野、上村、服部、MF:森崎和、沢田、コリカ、FW:久保(→スカチェンコ45分)、大木(→高橋73分)、藤本(→桑原33分)。布陣は久々の4-3-3だったそうですがこれが不発。前半は寒さがこたえたのか動きが悪く、パスが繋がらずまるで福岡戦の逆を見るように散々なやられ具合だったらしい。特に相手左サイドのアダウトが絶好調で、駒野は翻弄されっぱなしだったそうです。先制点はそのアダウトから。12分、駒野のパスをカットされてウィルへ。上村をかわして入れたクロスはいったんはDFに引っ掛かりますがクリアが小さく、こぼれたところを播戸に蹴り込まれました。これでますます落ち着きを失ったサンフはパニック状態となり、慣れない芝も相まって良いところ無し。29分には藤本がアダウトにボールを奪われて森下、播戸と繋ぎ最後はウィル。爆発中のJリーグ得点王は難なくボールをネットに沈めました。これでますます勢いに乗る札幌。逆に為す術がない広島。ヴァレリー監督は「セルフコントロールを失っていた。自分のためにサッカーをやっていた。チームのためにやっていなかった」藤本を下げ、桑原を投入します。突然の交代に藤本は激怒したそうですが、しかしこの監督の判断の正しさを証明するようにチームは落ち着きを取り戻し、立て直しのきっかけをつかんだ形で前半を終えました。
 後半、久保が左ひざの痛みを訴えてスカチェンコに交代します。これで完全な4-4-2となったサンフでしたが、これで役割がはっきりしたか逆襲に転じます。後半3分にスカチェンコがペナルティエリアで倒されて得たPKをコリカが決めて1点差。更にその後もスカチェンコのポストプレーから何度も良い形を作るサンフ。後半22分にはゴールライン際でこぼれ球を拾ったコリカが上げたボールを大木が頭で決めて同点。いよいよこれからだという形となりました。が、その流れを止めたのはまたしてもウィル。わずか2分後に巧妙なループシュートを決められてしまいました。更に後半36分には桑原のミスからボールを奪われ、ウィルのシュートは下田が弾いたものの播戸に決められジ・エンド。北の国の冷たい風が身にしみる、アウェイを実感する敗戦だったようです。
 この敗戦で通算勝ち点は25のまま。下位では横浜が勝ったものの浦和、福岡が引き分け、東京VとC大阪が敗れたので11位を維持し、残留には「半歩前進」と言ってもいいかも知れません。しかし次の相手は15位の東京V。負けると勝ち点5差まで迫られ、なおかつ通算14位にまで転落する恐れがあります。寒風吹きすさぶ北海道から冷たい雨の降る東京への移動で、戦術の修正の暇も無くコンディション調整が大変なのは分かります。しかし苦しいのは相手も同じ。東京Vは昨日は清水で勝ちを目前で逃し、延長を戦って敗れて肉体的にも精神的にもかなり疲弊しているはずです。広島はオレグ、森崎浩の怪我に加え代表組が不調で、その上久保まで古傷を痛めるなどマイナス材料ばかりが目立ちますが、しかし最後は「絶対に勝つんだ」と言う気持ちが大事です。少なくとも相手に気持ちで負けないこと。全員がチームのために働くこと、出た選手がより一層頑張ることが、この苦しみから抜け出す唯一の道なのでは無いでしょうか。
<01.10.18> 国体少年男子準決勝で静岡選抜と対戦した広島選抜は0-1で惜敗し、決勝進出を逃しました。広島のメンバーは、GK:古川、DF:川端、西河、守生(→澤本62分)、宮本、MF:小松(→小林47分)、田森、対馬、沖本、FW:内田(→手柳35分)、木村。大井、成岡(藤枝東)、菊地(清水商)とU-17代表の選手3人を擁する静岡に対して広島は対等に戦い、素晴らしいゲーム内容だったそうです。特に後半はボールを完全に支配して攻め込みましたが、静岡のゲーム運びの上手さにやられた、と言う感じだったとのことです。得点は前半29分に静岡の太田に決められたもののみ。この1点が最後まで重くのしかかった形になりました。サンフレッチェユースからの選手はこの日は木村も含め全員が先発しましたが、クラブユース、全日本ユースに続いてまたも準決勝での敗退となってしまいました。3位決定戦の相手は東京選抜。メンバーは分かりませんが、おそらくFC東京の選手もメンバーにいるものと思われます。連日のゲームでかなり疲れも溜まっているでしょうが、何とか夏の大会の借りを返してほしいところです。
<01.10.17> 昨日の広島フットボールによると、札幌遠征に参加したのは下田、加藤、奥野、上村、トゥーリオ、桑原、服部、駒野、沢田、森崎和、コリカ、藤本、大木、久保、スカチェンコ、高橋の16人。オレグの代役はトゥーリオが予想されますが、4バックを採用して上村、奥野の組み合わせになるかも知れません。今日は全国的に天気が悪そうですが、札幌は10度以下まで下がってみぞれが降る可能性もあるとのこと。選手達には風邪を引いたり、筋肉を痛めたりしないように気をつけてほしいものです。なお今日のテレビ中継はNHK札幌のみで、スカパーは10/19(金)の18:30からch121と言うのが初回の放送になります。厚別に行けない人は、テレビの途中経過やネット上の速報を見ながら祈るしか無さそうです。
<01.10.17> 昨日の国体少年男子準々決勝は、広島選抜が千葉選抜を破り準決勝に進出しました。広島のメンバーは、GK:古川、DF:川端、西河、守生、宮本、MF:小松(→小林35分)、田森(→澤本60分)、対馬、沖本、FW:手柳、木村。U-17代表の青木良太(市船橋)を擁する千葉は前半から積極的に攻めてきたそうですが広島はしっかり守り、対馬にボールを集めて対抗。前半は拮抗した展開だったそうです。しかし後半立ち上がり早々、左サイドからのクロスに手柳が頭で合わせて先制します。後半は広島がボールへの集散も攻守の切り替えも速く主導権を握り、そのまま逃げ切りました。準決勝の相手は、昨日北海道を5-0で破った静岡。これもまた、厳しい戦いとなりそうです。
<01.10.16> 柏戦の完敗とオレグの離脱と言う厳しい状況で迎えるアウェイ2連戦。明日は札幌厚別公園に乗り込んで、現在10位の札幌と対戦します。
 シーズン前は「J2降格争いの本命」とまで言われていた札幌でしたが、岡田監督の采配と粘り強い戦いで勝ち点を積み重ねて年間通算勝ち点は30と、既に安全圏に到達しています。
札幌 ●1-2○ 鹿島  【札】和波、【鹿】アウグスト、羽田
札幌 ●2-5○ F東京 【札】ウィル2、【F】OG2、アマラオ2、三浦
札幌 ■2-3□ 横浜FM 【札】ウィル、伊藤、【横】ブリット2、ナザ
札幌 ■3-4□ 福岡  【札】ウィル2、山瀬、【横】バデア、ビアージョ、呂比須2
札幌 □3-2■ 清水  【札】アダウト、ウィル、堀井、【清】澤登、吉田
札幌 △0-0△ G大阪
札幌 ○5-2● 神戸  【札】ウィル3、山瀬、播戸、【神】岡野、松尾
札幌 ○1-0● 東京V 【札】アダウト
 2nd stage序盤はなかなか勝てずに苦しんでいた札幌でしたが、第6節で2人少ない状況になりながら無失点に抑えたことが功を奏したのかこのところの3試合は2失点。守備の安定がチーム全体に落ち着きをもたらして、ようやくエンジンがかかってきました。この札幌のキープレーヤーは、何と言ってもウィル。2nd stageは出た6試合中5試合で9ゴールを決めており、1試合平均1.5点と爆発しています。特に第7節はJ初のハットトリックを決めるなど全5得点に絡む大活躍。今は手を付けられない状態、と言っても過言ではありません。更に札幌はそのウィルとビジュが出場停止だった前節もきっちりと勝っており、サンフにとっては非常に厄介な相手です。
 そのサンフですが、前節怪我をしたオレグが欠場。代役となるのは八田かトゥーリオか。どちらが出るにしろウィルに苦しめられるのは間違いないところです。ここは少々の失点は覚悟して、攻撃陣に頑張ってもらうしか無いかも知れません。
 予想されるメンバーは次の通り。
        下田

    トゥーリオ  上村
駒野      沢田      服部

        森崎和
   
        コリカ
  藤本
             大木
        久保

SUB:加藤、奥野、桑原、高橋、スカチェンコ
 ここ2試合3バックで臨んだサンフですが、柏戦ではDFラインでボールを持ったときに中盤につなぐ事ができず、ショートパスを次々にカットされて消耗しました。4バックは守備面ではやや不安がありますが、やはり前目で勝負を賭けるのがヴァレリー流のサッカーです。ビジュ、森下、山瀬の中盤は柏の明神、柳、大野ほど恐れることは無いはず。アウェイとは言え受け身にならないよう、攻撃的な姿勢を失わないよう戦うことが必要なのではないでしょうか。結果を恐れず、ナーバスになることなく自分達のサッカーを貫いてほしいものです。
<01.10.16> 柏戦で右膝を痛めたオレグは昨日広島市内の病院で精密検査し、「右膝内側側副靭帯部分損傷」で全治2週間と診断されたそうです。昨日は別メニューながら練習にも参加していたとのことで、最悪の事態は回避できた模様です。たださすがに今週のアウェイ2連戦への参加は無理。10/31の神戸戦での復帰を目指すことになる、とのことです。
<01.10.16> 昨日行われた国体少年男子の2回戦は、広島県選抜が3-1で群馬県に勝ち、準々決勝に進出しました。広島のメンバーは、GK:古川、DF:川端、西川、守生、宮本、MF:田森(→澤本)、対馬、小松、沖本、FW:手柳(→木村)、内田。開始早々に内田が相手のミスを突いて先制しましたが、その後はミスの多い展開だった模様。前半18分に相手のミドルシュートが決まって同点に追いつかれるなど一進一退。後半7分にオウンゴールでようやく勝ち越し、最後は沖本がFKを直接沈めてようやく勝ちました。準々決勝は三重、徳島をともに1-0で降した千葉県選抜との対戦となります。
<01.10.15> 広島県サッカー協会のホームページによると、昨日行われた国体のサッカー少年男子1回戦で福岡県と対戦した広島県選抜は、延長の末2-1で勝ちました。メンバーは、GK:古川、DF:川端、西河、守生、宮本、MF:小松、小林、対馬、沖本、FW:手柳(→澤本67分)、内田(→木村35分)。(試合は35分ハーフ。)ゲームは広島が相手3バックの両サイドを突く攻めで優勢だったもののミスが多く、51分に先制を許したそうです。しかし後半終了間際の69分、沖本のゴールでようやく追いつくと延長後半の89分に小松のゴールで勝ちました。2回戦は今日の10時キックオフで、群馬県と対戦します。
<01.10.14> 昨日広島スタジアムで行われた柏レイソルとの対戦は、追いつ追われつの展開ながら最後に突き放され、2-4で敗れました。
 福岡戦と同様の布陣を取ったサンフレッチェは、登録上は4-3-3ながら実質的には3-5-2の次のようなメンバーでした。
        下田

    オレグ 奥野 上村
沢田    (→高橋74分)   服部
(→駒野45分) 森崎和
   
        コリカ
  藤本(→スカチェンコ45分)
             大木
        久保

SUB:加藤、桑原
 久々に主力メンバーが揃った柏は、立ち上がりから非常に積極的。広島の態勢が整わないうちに平山がシュートを放つなど、このゲームに賭ける並々ならぬ意欲を見せます。しかし先制したのはサンフレッチェの方でした。前半3分、中央でのスルーを交えた細かいパス交換から左に開きます。フリーでボールを持った服部が鋭いクロスをDFラインとGKの間に入れると、ここに強烈な身体能力の高さで飛び込んだのが久保。頭で押し込んで、浦和戦以来の1ヶ月半ぶりのゴールを決めました。
この後もサンフは攻勢に出て、服部の突破や藤本のシュートなどでペースをつかんだか、に見えました。しかし、柏は明神をやや下がり目にするなど修正すると徐々に押し返し、素早い出足で中盤を自由にさせてくれなくなります。サンフは福岡戦では繋がっていたパスがことごとくカットされ、思うように攻撃を組み立てることができません。逆に柏の中盤の技術の高さとサイドからの攻撃に走り回され、消耗度を高めます。同点にされたのは前半29分。左サイドからのCKを渡辺毅に繋がれ、ファーサイドに走り込んだ黄善洪がゴールに向けてトラップするとそのまま入ってしまいました。更に前半終了間際、今度はミスから失点します。上村が最終ラインから蹴ったFKのボールは完全なミスキックとなって相手にわたります。これはコリカのチャージでいったんは取り返しましたが、しかし柏は素早い出足で取り囲んで再び奪うと、柳想鉄がドリブルで突破して強烈なシュートを放ちます。下田は素晴らしい反応で右手を出してセーブしますが、サンフの選手よりも先にこのこぼれ球に詰めていたのは渡辺光。そのまま押し込んで、逆転されて前半を終了しました。
 後半になって、ヴァレリー監督は手を打ってきます。平山を抑えられなかった沢田に代えて駒野を入れ、切れの悪かった藤本に代えてスカチェンコを投入します。この交代は大成功。駒野は右サイドを何度も突破してチャンスを作り、スカチェンコは物凄いキープ力を見せて前線にタメを作ります。これが結果となって結実したのは前半8分でした。森崎和のループパスを繋いだ大木のボールをスカチェンコがキープ。ここからのパスで裏に抜け出した大木は無理をしてシュートせずにGKの目前で右に流します。これを並走してきたコリカが蹴り込み、美しいコンビネーションで同点に追いつきました。
 その後もボールを支配して攻めるサンフ。これに対してカウンターに賭ける柏。サンフは駒野の突破からスカチェンコがボレーシュートを放つなど何度かチャンスをつかみますが、しかしなかなかゴールを割る事ができません。そして前半に走り回らされた事がこの頃から効いてきて、徐々に足が止まってきます。動けなくなった、と言う意味では柏も同じだったのですが、しかしここぞと言うときの集中力が違いました。後半26分、柳想鉄がカウンターから広島ゴール前に迫ります。この時、攻撃に参加した柏の選手は6人。それに対して戻った広島の選手は5人だけ。大野の放ったシュートはバーに当たって跳ね返りましたが、しかしそのボールが人数の多い柏の選手の方にこぼれたのはある意味必然でした。チャンスを得た柳が思い切ってボレーシュートを放ち、飛びつく下田も及ばずついに勝ち越しを許してしまいました。更にその2分後、またもや上村の軽いプレーから失点します。左サイドでボールを持った黄善洪が、上村をかわしてスルーパスを出します。これを持ち込んだ北嶋はオレグが必死で戻ってブロックしようとしますが、しかし北嶋は落ち着いてゴール前へグラウンダーのクロスを送ります。ここに森崎和より一瞬早く飛び込んだ大野が押し込み、決定的な4点目を奪われてしまいました。
 点を取るしかなくなったサンフは、DFを1人減らして高橋を入れてスクランブル体勢を取ります。しかしその直後、痛恨のアクシデントが襲います。後半35分、ペナルティエリアで相手選手と競り合ったオレグが膝を抱えてうずくまり、立てなくなってしまいます。靭帯を痛めた様子を見て、ドクターはすかさず×印。交代枠を使い切ってしまったため代わりの選手を入れる事もできなくなり、1人少ない状態で戦わざるを得なくなります。上村を中心に駒野、服部がディフェンスラインに入り、森崎和や高橋までが下がって守るサンフ。前線では相手に数的優位を作られてボールが繋がらず、スカチェンコは審判の判定にいらついて集中力を切らしてしまいます。最後の10分余りの時間は守りの集中力こそ切らせませんでしたが、攻撃面では見るべきところは無くシュートも打てずに終わります。柏も無理に攻めてこなかったためそのままタイムアップ。名古屋戦以来の4失点で、柏に叩きのめされた感じの敗戦となってしまいました。
 試合終了後ヴァレリー監督は「モティベーションに問題があった」と言ったそうですが、決してサンフの選手にやる気がなかったわけではなかった、とは思います。しかし、相手の柏の選手の方が更に高いモティベーションで来たのは間違いない。広島フットボールによるとペリマン監督は広島の福岡戦でのパフォーマンスに衝撃を受け、ビデオで徹底的に研究して臨んだそうです。そして柏の選手達は、その意を受けて絶対に負けないと言う意思を発散していました。そう言う相手に対するには、こちらもより一層のレベルアップが必要だった。にも関わらず、それができなかったのが敗因だったと言って良いでしょう。福岡戦のパフォーマンスなら磐田にでも勝てる、と思っていた事が間違いだったこと、強いチームと戦うためには、もっともっと力をつけなければならない事を思い知らされたゲームだったと思います。このゲームは、決して内容的に悪かったわけではありません。少なくとも昼間の浦和×横浜よりはずっと面白いゲームだったと思います。ですから選手達は、この敗戦で下を向く必要は無いとは思います。が、この程度で満足してもらっては困るのです。自信を持つのはいいのですが、それが「奢り」に繋がってしまってはいけません。この敗戦を良く反省して、もう一度原点に立ち返って更にレベルアップして欲しい、と思います。
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