10/21〜10/27のSANFRECCE Diary


<01.10.27> 豪州代表が11/11に予定しているフランス代表との親善試合のメンバーが発表され、サンフレッチェのコリカと元サンフレッチェのポポヴィッチ等が選出されました。これにはコンフェデレーションズ杯には参加しなかったキーウェル、ヴィドゥカも含まれており、まさに最強メンバーが揃った、と言えるでしょう。
ところでこれに対してサンフレッチェは、豪州サッカー協会に対して「ここ最近のチーム状態を考慮してフランス代表との親善試合に派遣しないことを決定した」とのファックスを送付したとのことです。(日本代表ニュース、及びSkip's Football Kingz FC with DF19Miya等による。)これについてコリカがどう考えているのかは今のところ伝わってきていませんが、いろいろな情報を総合するとどうもチームの制止を振り切ってでも出場する方向で考えている模様。チームとしてはやはり清水戦はコリカ抜きでの戦いを覚悟する必要がありそうです。コリカだけでなく全ての豪州代表選手にとっては、W杯の出場権を得ることは何よりも大切なこと。そして普段はなかなか一緒にプレーできない選手にとっては、このフランス戦がプレーオフ前の唯一の実戦の機会です。ここでベストメンバーで戦わなければプレーオフの予行演習としては不十分なものになってしまう訳で、そう言う意味ではプレーオフと同様の重要性を持つ、と言って良いと思います。。コリカがチームの危機を何とか救いたいと思っているのは間違いないと思いますが、それ以上に代表を大切なものと考えているのだとしたら。その時には、チームとしてはコリカの決断を尊重して、そして喜んで送り出すべきなのかも知れません。(そのためにも、何とか神戸、G大阪に連勝を!)
<01.10.26> 昨日の広島フットボールによると、選手のシャッフルは相変わらず続いている模様で、昨日の練習では別メニューだった久保が復帰し、藤本もついにAチームに戻ったとのことです。
【Aチーム】GK:加藤、DF:梅田、オレグ、上村、駒野、
      MF:桑原、森崎和、コリカ、FW:藤本、久保、大木
【Bチーム】GK:下田、DF:沢田、奥野、トゥーリオ、服部、
      MF:森保、松下、山形、FW:高橋、スカチェンコ、宮崎
また戦術練習では高橋がAに入ったりコリカがBに入ったり、あるいは森崎和に代わって松下が入ることもあったそうです。HFでは「まさかカズが外れることは考えられない」と書いてありましたが、しかしアクシデントで外れる可能性は当然考慮すべきこと。仮に神戸戦でイエローをもらうとG大阪戦には出れなくなるわけですから、その可能性も考えて練習していると言うことだと思います。この日の練習では激しいぶつかり合いがあちこちで起こる見ごたえのあるものだったそうですが、怪我をしないように気をつけながら?頑張ってほしいものです。
<01.10.25> 広島フットボールによると、今週のサンフレッチェの練習は非常にピリピリしたムードの中で行われているそうです。ぴりっとしない戦いぶりにヴァレリー監督が大きなカミナリを落としたそうで、「練習から全力を出さない選手は使わない」と宣言。レギュラーも控えもない完全にシャッフルした布陣で練習しているそうで、「神戸戦のメンバーは、加藤以外は全く分からない」と言う状態らしい。実際に昨日の紅白戦でも、次のような組み分けだったそうです。
【Aチーム】GK:加藤、DF:梅田、オレグ、上村、駒野、
      MF:桑原、森崎和、コリカ、FW:高橋、スカチェンコ、大木
【Bチーム】GK:下田、DF:沢田、奥野、トゥーリオ、服部、
      MF:森保、山形、宮崎、藤本、FW:中山、吉田
この中で注目は不動のレギュラーと目されていた服部がBチームでプレーしていたことと梅田の右サイド。服部は特にどこが悪いというわけではないらしいのですが、これはむしろ「服部でさえレギュラーではない」と言う監督のメッセージなのかも知れません。また梅田ですが、守備はともかくキープ力とパスやクロスの精度、そして重戦車のようなドリブルでかなりアピールしていたそうです。更に東京V戦では出場機会が無く落ち込んでいた藤本も、自身のホームページによると一生懸命さを思い出したとのこと。火曜日には意地を張るのを止めて監督に話を聞きに行ったそうです。とにかく今やチーム全体が程よい緊張感と気迫にあふれて良い練習が出来ているとのこと。絶対に負けられない神戸戦に向けて、良い準備が出来つつあるのは間違いないようです。
<01.10.24> 今朝の中国新聞などによると、サンフレッチェがオファーを出しているU-17代表FWの茂木弘人選手が昨日の練習に参加し、その後二葉寮などの施設の見学を行ったそうです。茂木はU-15代表に選ばれるなど中学生の頃から注目されていた素材。先日のU-17世界選手権では阿部(桐蔭学園)とともにツートップを組み、外国人にも当たり負けしない強さと突破力、そしてどこからでもゴールを狙う思い切りの良さを見せていました。Jリーグからのオファーは広島の他に名古屋と地元の仙台から来ているそうですが、噂によるとかなり心は広島に傾いている模様。昨日の練習後もピッチで奥野や沢田と談笑していたそうで、「本当に雰囲気が良かった。施設も十分だと思う」と前向きな発言をしています。織田強化部長は「即戦力というよりも、将来性を買っている」のだそうで、その「田舎の子」らしい?朴訥な雰囲気もあって、久保の後継者にもなり得る選手だと思います。私としても是非広島入りしてほしいところですが、しかしもし万が一J2落ちでもすればその気持ちも大きく揺れてしまう可能性もあるだけに、今はまずトップチームの成績の心配をした方が良いかも?
<01.10.23> 今朝の中国新聞によると、柏戦で右膝内側副靭帯損傷で欠場していたオレグが昨日から練習に復帰したそうです。ランニング、シュート練習、ミニゲームなどの通常メニューを無難にこなしたそうで「まだ80%の状態だが、プレーの感じは悪くなかった」と語っていたとのこと。約1週間後には絶対に負けられない神戸戦があるだけに、それまでには何とか100%まで仕上げてほしいものです。
<01.10.22> ヴェルディ戦の布陣は、登録上はコリカをFWとした4-3-3でしたが実質的には次のような4-4-2でした。
        下田(→退場67分)

    トゥーリオ  上村
駒野               服部
      桑原  沢田(→高橋69分)

    コリカ    森崎和
    (→スカチェンコ45分)
      久保  大木
      (→加藤67分)

SUB:奥野、藤本
 前半はDFラインでボールを回し、中盤にボールを預けて両サイドから攻めようと言う意図だったと思いますが不発。沢田やコリカらがパスミスを連発し、森崎和にはボールが渡らずなかなか形が作れません。また上村は相変わらず安易にボールを取られてピンチを招きます。ボール支配はどちらかと言うとヴェルディ。しかしそのヴェルディもミスが多く前半は一進一退が続きます。サンフは服部のクロスに久保が飛び込んだり、また大木がポスト直撃のミドルシュートを放つなど良いシーンは作りますが、残念ながら単発的。攻めに入ってはボールを取られて必死で戻り、疲労の度を深めるという悪循環に陥ります。38分の失点シーンはまさにその典型で、相手の攻撃を必死で戻って凌いで攻めに入り、さあ前に行くぞ、と言うところでコリカが中盤で潰されボールを失います。右サイドを速いドリブルで進む永井に対し、上村はディレイさせるのが精いっぱい。ワンフェイクをかけて右足で放ったシュートは素晴らしい弾道でファーサイドに飛び込みました。
 後半になって、動きの悪かったコリカに代えてスカチェンコを投入します。これでようやく前線に起点が作れるようになりましたが、しかしその他の選手の動きの両と質の悪さは相変わらずでなかなかリズムに乗れません。が、ムード的には「そのうち点は取れるだろう」と言うもので、後半20分にも桑原が鋭いドリブルでペナルティエリアに入り込んで入れたクロスに久保が飛び込む、と言うチャンスを作りました。ここでいよいよ動くヴァレリー監督。高橋、藤本がベンチコートを脱ぎ、予備審判が10番と3番の掲示を出そうとしたその時でした。素早いリスタートから桜井が飛び出してGKと1対1。これを下田が足を払って倒してしまい、PKを与えた上にレッドカードを受けて退場してしまいました。急遽交代を変更して、久保を下げて加藤を投入。広島では初出場の加藤は右に飛びましたが、桜井の蹴ったボールはど真ん中に突き刺さり、痛恨の2点目を与えてしまいました。
 これで万事休すかと思われましたが、しかし加藤の大声でのコーチングで生き返ります。右サイドの駒野、左の服部が何度も相手DFラインを切り裂いて、鋭いクロスをゴール前に入れます。ヴェルディはゴール前でクリアし、ペナルティエリアの外では倒して止めるという必死の守り。右45度からの2度のFKは、1度目は服部が蹴ってGKのファインセーブに弾かれ、スカチェンコのボールはファーサイドのポストを舐めるように外れていきます。引いて守りを固めるヴェルディはカウンターから2度の決定機を作りますが、これはいずれも加藤がスーパーセーブで防ぎます。しかし、ここで負ければ後のないヴェルディの壁を崩すことはできずにそのままタイムアップ。久々の勝利に沸き返るヴェルディの選手の脇で、サンフの選手達はがっくりと膝を付きました。
 このゲームの敗因は、はっきり言ってアウェイ2連戦の疲れが出たのだ、と思います。今年のサンフは厳しい日程に弱く、水曜日に行われたゲームの後に勝ったのは1st stageの市原戦だけです。こう言うことを言うと「相手チームも同じだ」と言う答えが必ず返ってくるのですが、しかし今年のサンフの戦術は動きが悪くなると全く機能しなくなる事を考えると、他チームに比べて疲れの影響が特に大きいのかも知れません。もちろん、他チームに比べて移動の数も距離も大きいこと、選手層が薄いことも影響しているはずです。実際、このヴェルディ戦で普段の実力を発揮できなかったのは森崎和であり、コリカであり、沢田であり上村でした。つまり柏戦で先発し、札幌でフル出場した選手はほとんどがダメだったことになります。逆に桑原やトゥーリオ、そして加藤は普段通りのプレーができていました。仮定の話をしても仕方がないのですが、もしあそこで下田が退場にならずに、元気な藤本と高橋を同時に入れることができていたら。もしかするとこの2人の活躍で逆転できて、ここまで温存していたヴァレリー采配は「名采配」と言われたかも知れません。確かにヴェルディにボールを支配はされていましたが、それほど危険なシーンは多くなく守り切れる、点は取れるという雰囲気はあったわけですから。
 これでヴェルディとは勝ち点5差に迫られ、神戸、G大阪、清水、磐田、鹿島と続く厳しい相手から何とか1勝、できれば2勝が必要な状況となってしまいました。しかし昨日も書いたように、まだまだヴェルディとセレッソの方が苦しいのは間違いない。1つ勝つこと、勝ち点1を取ることがどれだけ難しいことかは、このところのサンフだけでなく横浜も浦和も痛感しているはずです。こう言うところで必要なのは気持ちを切らさないことです。自分自身とチームを信じて、普段通りのプレーをすることです。苦しいからと言って投げ出す訳には行かないのです。幸い次のゲームまで10日間あるわけですから、その間に心と身体を十分にリフレッシュして、そして神戸には必ず勝って欲しいと思います。
<01.10.21>  昨日のヴェルディ戦は「今ステージで一番悪かった」(ヴァレリー監督)出来で0-2で敗れ、一気に降格争いの渦中に巻き込まれてきました。
 ゲームは全体としては両チームともミスを連発して低調な内容。サンフは特に沢田、森崎和、コリカの動きが悪く、アウェイの連戦の疲れが出ている様子がありありでした。急造の守備陣は結構良く守っていたと思うのですが、永井のスーパーシュートと素早いリスタートからのペナルティエリアへの侵入という2つのビッグプレーにやられた、と言う感じ。また攻撃面ではヴェルディの守備の集中力が高く、なかなかシュートも打たせてもらえませんでした。このゲーム、勝つチャンスが無かったわけではないと思いますが、全体的な流れは「負けるべくして負けた」と言うものだったと思います。下田の退場は不運でしたが、昨日の鹿島はやはり一人少ないながら見事な集中力でロスタイムにゴールを決めて勝っているわけで、それを考えれば言い訳にはなりません。この最悪に近いチーム状態をどう立て直すか。次の神戸戦が本当に大事になってきました。
 とは言え、これで絶望というわけではありません。この日4年ぶりにJ1のピッチに立った加藤選手は「リズムが悪くて負ける時は、やっぱり負けるんだ。でも、2点で抑えたことは得失点差にとっても大きいんだよ。切り替えればいいんだ。1週間の間にね。僕が、みんなを上を向いて歩かせよう。そんな気持ちになってますよ。大丈夫。確かに厳しくなったけど、まだまだヴェルディの方が崖っぷちなんだよ」(広島フットボール)と語ったそうですが、全くその通り。一発レッドの下田は次のゲームは出場できないのは確実で、下手すると2試合出られないかも知れません。しかし代役の加藤がスーパーセーブを連発し、かえってその後の方がリズムが良かったことを考えれば加藤の経験とコーチング、雰囲気作りが生きる可能性もあります。いよいよ切羽詰まったチームを立て直すことが出来るのは、自分たちだけです。ここで下を向いてしまったりネガティブな感情を爆発させてしまったら負け。降格争いのどのチームもそれぞれ弱点を抱えていて、それと戦っているわけですから、まずは自分との戦いに勝つことが大切だ、と思います。
(今日は時間がないので、ゲーム展開については明日レポートします。)
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