11/11〜11/17のSANFRECCE Diary


<01.11.17> 昨日の広島フットボールによると、両足甲の亀裂骨折に苦しんでいた服部選手は手術を選択する事になったそうです。昨年までプレーを批判されることが多く目標としていたシドニー五輪代表には候補にすら選ばれなかった服部でしたが、今年は開幕から大活躍。ここまでのリーグ戦28試合全てに先発し、チーム最多(リーグ3位)の10アシストを挙げるなどヴァレリー攻撃サッカーの「左の翼」として勝利に貢献してきました。しかしその裏にはずっと引かない足の痛みがあったそうで、最初から痛めていた左足をかばうあまり右足まで痛めてしまいました。それでもチームの勝利のため、痛みに耐えながらのプレーだったとのこと。一番大事なJ1残留を決めたことで、これでゆっくり休んでも大丈夫だと判断しての事でしょう。復帰まで3ヶ月かかるということで残りの2試合と天皇杯は絶望となりますが、これを身体を休める良い機会だと考えて、また来季元気な姿を見せて欲しいものです。
ところで今日のゲームですが、サイドの選手が不足することもあって梅田がサブに入る可能性があるそうです。守備面ではまだまだ課題はあるものの、攻撃の面では進歩を遂げつつあるとのこと。レギュラー選手が一人欠けることはサブの選手に一つのチャンスが生まれることですから、このチャンスを是非生かして欲しいものです。今日のゲームはジュビロ磐田スタジアムで、キックオフは午後3時。テレビは深夜1時20分からNHK-BSで録画中継となっています。スタジアムに行けない人は、鹿島×東京Vの放送を見ながら途中経過に目を凝らすしかなさそうです。
<01.11.16> 前節でJ1残留を確定したサンフレッチェの、明日の相手はジュビロ。2試合を残して首位アントラーズとの勝ち点差は4。明日ジュビロが敗れれば、アントラーズは勝敗に関わらず優勝が決まります。
磐田 ●0-1○ G大阪
磐田 ○2-0● 神戸  【磐】服部、中山
磐田 ○3-1● 清水  【磐】福西2、前田、【清】バロン
磐田 □2-1■ 東京V 【磐】中山2、【V】山田
磐田 □2-1■ 浦和  【磐】藤田2、【浦】エメルソン
磐田 ○2-0● 名古屋 【磐】藤田、前田
磐田 ○1-0● C大阪 【磐】藤田
磐田 ○2-0● 鹿島  【磐】中山、藤田
磐田 ○5-2● FC東京 【磐】清水3、金沢、中山、【F】三浦、加賀見
磐田 ○2-1● 札幌  【磐】中山、金沢、【札】ビジュ
磐田 ●1-3○ 柏   【磐】清水、【柏】渡辺毅、渡辺光、砂川
磐田 □3-2■ 福岡  【磐】清水、服部、中山、【福】服部、盧
磐田 □1-0■ 横浜FM 【磐】中山
 2nd stageは第2節より9連勝。ライバル鹿島も破って完全制覇へ一直線か、と思われました。が、ナビスコ杯の決勝をPK戦まで戦って敗れてから失速し、柏に敗れた後は降格を争う2チームからでさえ勝ち点4しか奪えていません。名波が怪我で長期離脱しているうえに代表選手達にも疲れが溜まり、好調な頃の「強さ」が感じられなくなっている、と言えるでしょう。1st stageではいいところ無く敗れたサンフレッチェでしたが、今の両チームの状態を考えれば、そして力を十分に発揮すれば対等以上に戦うことは十分に可能だと思います。
 サンフレッチェのメンバーですが、これまで全試合に先発出場した服部がついに骨折した足の痛みに耐え兼ねて欠場の見込みとなっています。
        下田

    オレグ 奥野  上村

沢田              駒野
        桑原

   藤本        森崎和

      大木  久保

SUB:加藤、トゥーリオ、森保、高橋、スカチェンコ
 布陣は3バックと4バックの両方の可能性がありますが、今週の練習は3バックで行っているとのこと。広島フットボールによると残留を決めたことによる気持ちの緩みもなく、高いモティベーションを保って練習しているそうです。清水戦のように守備を固めてロングボールを放り込むサッカーを選択するのか、あるいは福岡戦のようにパス、スルーを交えたファンタジックな戦術を選択するのか。いずれにしろこの半年間、チーム全員が苦しんで、そして大きく成長したところを見せて欲しいと思います。
<01.11.15> Jリーグは来季から、J1のゲームを土曜日6試合、日曜日2試合の分散開催になる模様です。これはNHKとのテレビ放送契約を5年間延長したのに続いて新たにTBSとも5年間の契約を結んだことによるもの。放送権料をアップさせるのに伴い、放送できるゲームを増やそうと言う事のようです。Jリーグは今年からtotoの導入に伴い原則日曜日開催だったJ2も土曜日開催に変更したばかりでしたが、やはりテレビマネーの力には勝てなかった、と言う事でしょう。このような分散開催はヨーロッパでは割合一般的で、土曜日6試合日曜日2試合と言うパターンはドイツと全く一緒です。テレビ放送のための分散開催、と言う意味ではイングランドはもっと極端で、下部リーグを合わせれば毎日のようにゲームをやっています。スタジアムに行けない人にとってはテレビ放送があることは何よりも楽しみですから、これにより放送されるカードが増えるならファンとしては有りがたいこと、と言えるでしょう。ただ、ヨーロッパのリーグがそれでもやっていけるのは開催曜日を変えても観客が入るから。10年続けてようやく「土曜日開催」が定着したJリーグに、日曜日でも同じように入ってくれるのか。これはかなり怪しいと言って良いのではないでしょうか。各クラブの営業担当者は、日曜開催のホームゲームをどう宣伝するか、また土曜日には来れない団体客をどう掘り起こすか等、来年は今年以上に頭を悩ませることになりそうです。
<01.11.14> 今朝の中国新聞によると、サンフレッチェのほかバレーボールのJT、ハンドボールの湧永製薬とメイプルレッズ、バスケットボールの広島銀行で構成する「トップス広島」に新しい仲間が加わることになりました。女子バドミントン日本リーグ1部の広島ガスで、今年4月に1部昇格が決まった後にトップス広島入りを打診していたとのこと。明日15日にあるトップスの幹事会で承認され、正式に決まるそうです。トップス広島は様々な競技の企業スポーツが連携して地域貢献を目指すもので、昨年4月に発足。所属クラブの選手のイベント参加や交流などを行ってきました。今のところそれ以外の活動はあまり見えてきていないのですが、現在は企業スポーツにとっては冬の時代。ハンドボールのイズミが企業チームから「メイプルレッズ」と言う名のクラブチームに移行する、等の動きも起きています。そんな中で同じような立場のチームがお互いに助け合って行くこと、その重要性が、今回の広島ガスの新規加入で証明された、と言って良いかも知れません。このトップス広島は全国でも初の試みでまだまだ先行き不透明な所もありますが、何とか成功させて他の地域への「手本」になっていければいい、と思います。
<01.11.13> サンフレッチェは昨日、群馬・前橋育英高校のDF佐田聡太郎選手とMF須田剛史選手との契約を発表しました。佐田はU-17代表の選出経験がありますが、世界選手権には出場していません。「森崎兄弟が目標」と語っているそうですが、今西総監督は「運動量が豊富な佐田は右サイドバックで頑張って欲しい」と期待しているとのことです。また須田は「自慢のドリブルで勝負したい。藤本選手が目標です」とのことで、今西総監督は「これまで外国人選手に頼ってきたトップ下を期待している」のだそうです。
<01.11.12> 清水戦の最大のピンチは、後半10分ぐらいのことでした。サイドから入ったイージーなクロスをキャッチしようとした下田が、何と前に弾いてしまって詰めていたアレックスに当たってしまいます。これで裏に抜け出したアレックスはあっさりゴールに蹴り込みます。あっけにとられるスタンド。ようやく喜びに湧く清水サポーター。しかし主審の松崎さんはハンドの判定で、この得点を認めませんでした。
 その後は運動量が落ちてお互いの中盤のプレッシャーが緩くなり、ゴール前まで攻め込むシーンが増えて行きます。清水は澤登に代えて横山を投入し、アレックスが右に左に動き回ってゲームメーク。サンフは足を痛めた?服部に代えて沢田を、更に運動量が落ちた藤本に代えて森保を投入して中盤の守りの立て直しを図ります。そんな中の後半33分、上村からのロングボールがDFラインの裏に落ちます。これに最初に追いついたのが久保!トップスピードで抜け出すとGKと1対1。そこでGKのポジションを見てループシュートを放ちます。G大阪戦でバーに当てたのとほぼ同じようなシーンでしたが今度はきっちりとネットに沈め、事実上ゲームを決める得点となりました。ここまでなかなかチームを救うような働きができなかった感のあった久保でしたが、この大切な局面で試合を決めた働きはまさに「エース」の称号にふさわしいもの。この得点で勇気づけられたサンフの選手達は最後まで攻めの気持ちを失わずに清水を圧倒。ついに自力でJ1残留を決定しました。
 このゲームに向けての一番の課題は、2連勝によって心の隙を作らないことだった、と思います。そう言う意味ではこのゲームの展開はほぼ完璧。序盤の凌ぎ合いを我慢して先に得点し、その後の清水の攻勢を抑えて追加点を挙げ、そして最後まで攻めの姿勢を失わずに戦い抜きました。これは清水の主力選手に疲れがたまっていたこと、モティベーションが感じられなかった事など相手が抱える問題の方が大きかった、と言う側面はあるでしょう。しかしこれまでのサンフはそう言う時にでも自分から崩れていくことが多かったわけで、それが出なかったところにチームとしての成長があると思います。残す2試合はいずれも優勝争いをしている磐田、鹿島が相手です。チームとしての完成度やモティベーションの高さで言えば、清水よりも遥かに高い相手です。選手達はずっと「このチームは残留を目標にするチームではない」「もっと高いところを目指している」と言い続けてきましたが、それが本当であることを是非ともここで見せて欲しい。絶対に勝利の欲しい清水戦はマンマーキングと久保の個人能力で勝ったようなもので、これは本来やりたかったヴァレリー流の攻撃サッカーでは無かったはずです。残留争いのプレッシャーから解放された次の2試合で、ぜひとも質の高いサッカーを見せて欲しいものです。
<01.11.11> J1残留のためには是非とも勝っておきたい昨日の清水戦は、サンフレッチェが終始攻撃的姿勢を崩さず3-0で完勝しました。
 日本代表選手やアレックスが欠場するのではないかと見られていた清水ですが、先発は斎藤が入っていなかった以外はほぼフルメンバー。これに対して広島は、予想通り次のような布陣でした。
        下田

    オレグ 奥野  上村

駒野              服部(→沢田72分)
        桑原

   藤本        森崎和
   (→森保77分)
      大木  久保
      (→スカチェンコ81分)

SUB:加藤、トゥーリオ
 守備はオレグがバロンを、上村が澤登をケアし、桑原が平松を、森崎和が伊東を見るという感じのマンツーマンに近い態勢で清水を封じ込めます。注目の両サイドの対決も駒野がアレックスを、服部が市川を抑え込み、清水に形を作らせません。逆に攻撃面では中盤ではあまりパスをつながず、最終ラインから両サイドの裏を狙ってどんどんボールを放り込みます。この攻撃は森岡、戸田の読みの良さと対人守備の強さによりチャンスにはなかなか結びつきませんでしたが、しかし疲れのたまったこの2人に対する攻撃が後で効いてくることになります。序盤は両方の持ち味を消し合ってやや退屈な展開。決定的なシーンは、8分の久保の角度の無いところからの強烈なシュートとその直後のバロンのヘディングシュートぐらいで、両者ともに我慢比べとなりました。しかし前半33分、サンフレッチェが先制点を挙げます。右サイドからのCKを蹴るのは服部。鋭いボールがゴールを横切ってファーサイドに流れます。ここに居たオレグは右足でワントラップすると強烈なシュート!このボールはネットを突き破るかのような勢いでゴールに飛び込みました。
 いい形で先制した広島。これに対してひたひたとプレッシャーをかけてくる清水。再び我慢比べとなりそうだったゲームの流れを決定的に引き寄せたのが、エースの一発でした。後半1分、相手陣内に少しだけ入ったところでボールを持った久保が、ダイナミックなタッチでボールをキープしながら左サイドに流れます。パスを受けようと動き出す大木と藤本。これを警戒する清水のDF陣。しかし久保は、シュートしか考えていませんでした。40m付近で左足を一閃すると、放たれたボールは強烈なドライブがかかりながら清水ゴールへ一直線。GK黒河が飛びつきますが触ることもできず、あっという間にゴールネットを揺らしていました。久保の周りには歓喜の輪ができ、奥野選手の子供の誕生を祝う「赤子ダンス」のパフォーマンス(何と久保まで!)を見せました。
(今日はもう時間がないので、続きは明日...)
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