3/4〜3/10のサンフレッチェ日記



<01.3.10> いよいよ2001年のJリーグも今日から開幕。サンフレッチェはJ1としては唯一のゲームを、明日国立霞ヶ丘競技場で鹿島と戦います。トムソン前監督の元での守備を重視した「負けないサッカー」から、ヴァレリー監督に代わってどのようなモデルチェンジを果たしたのか。今まで以上に楽しみな開幕だと言えるでしょう。
メンバーですが、ヴァレリー監督が「びっくりするようなメンバーになる」と言っていた事を考えると非常に予想が難しいところです。その上ポポヴィッチが復帰したり、コリカが風邪のため3日間練習を休んでいたり、その上久保が昨日は別メニューと不確定要因が多すぎるほど。その中で、もっとも可能性が高いとすればこんなメンバーでしょうか。
       下田

  ポポヴィッチ  上村
川島            服部
     森保  桑原

       森崎和

  藤本   久保   高橋

SUB:加藤、トゥーリオ、沢田、コリカ、梅田
一応、最近のメンバーでAチームとして出ているメンバーを先発に並べましたが、どこのメンバーが入れ替わっても不思議ではない、と言う感じ。その上サブにどのような選手を入れるのかはさっぱり分からない、と言うのが正直なところです。対する鹿島ですが、予想メンバーはGK:高桑、DF:名良橋、秋田、羽田、中村祥、MF:本田、中田、ビスマルク、小笠原、FW:柳沢、鈴木。先週のスーパーカップで弱点を露呈したCBには金古に代わって羽田を入れ、また左サイドは若い中村祥を使うようですが、スーパーカップの後半で試した中田を左サイドに使う布陣としてくる可能性もあります。サンフレッチェのこれまでの練習試合は、どちらかと言うとレベルが下の相手ばかり。中盤を支配されるゲームは経験していないだけに、中田、ビスマルク、小笠原らと森保、桑原、森崎和がどのように戦うか、が焦点となりそうです。
<01.3.9> 神戸とのプレシーズンマッチで右足太腿の肉離れを起こして開幕絶望と見られていたポポヴィッチが、驚異的な回復を見せ昨日の練習から復帰したそうです。昨日の広島地方は雪。そのため滑りやすいピッチという練習のコンディションとしては最悪の状態だったにも関わらず、他の選手と全く変わらない動きを見せたそうです。ポポヴィッチのリタイア以降、ずっとトゥーリオがDFラインに入っていて開幕スタメン濃厚と言われてきましたが、これで分からなくなったと言えます。実戦でコンビネーションを高めてきたトゥーリオを起用するか、それとも実績では遥かに上のポポヴィッチか。今年のサンフのメンバー予想は、toto並に?難しくなったと言えそうです。
<01.3.9> 最近、totoの全国発売開始でJリーグの予想情報が氾濫していますが、それに関連した面白い記事が今朝の中国新聞のスポーツ欄のコラム「フリータイム」に載っています。これによると「試合の結果を予想をするためには、チームや選手の状態を取材しなくてはならない」「ましてや、金の関わる競艇、競馬であれば、その重要性は説明するまでもないだろう。」ところが、サンフレッチェの宮崎キャンプに取材に来た「サッカー評論家は、わずか1人。」そして通常取材しているメディア(広島のメディアやサッカー専門誌のことでしょう)以外もほとんど来ていなかったそうです。その結果と言えば、昨年までのサンフの戦術を元に「守りを固めてくる」と言う今年の変容を全く考慮に入れていない予想の横行。こう言う現状は、おそらく他のチームについてもほとんど同じだろうと思われます。何を信じて予想するか。案外、自分の勘を信じるのが一番良いのかも知れません。
<01.3.8> 昨日、開幕前最後の実戦となる広島大学との練習試合を行い、8-2で勝ちました。広島フットボールによると、後半15分まではAチーム、それ以降はBチームで次のような布陣だったそうです。
     【Aチーム】                【Bチーム】

       下田                    加藤

   トゥーリオ  上村              奥野    八田
川島             服部     沢田             駒野
     森保  桑原                李   松下

       森崎和                    山形

  藤本   久保   高橋          宮崎   中山   大木

勝ったとは言え、それは両チームのレベルに差があったから。前半は天候やピッチコンディションの悪さが災いしてか、全く動けていなかったそうです。全体的に動き出しの悪さが目に付き、それに伴って速いパス回しが全くできなかったとのこと。逆に何度かミスから決定的なピンチを招くなど、まるで眠っているかのような序盤だったそうです。16分には藤本のスルーパスから久保が、また19分には森崎和のスルーパスから藤本が決めてリズムをつかむかに見えましたが、しかしその後は美しさの見られないゴリ押しサッカーに終始。攻守にわたってのミス連発で、「誰もが頭では戦術はわかっていても、それオートマティックに表現できなかった45分間」(広島フットボール)だったそうです。
後半に入ると監督からの檄が入ったのか動きが良くなり、開始1分に森崎和からのボールを服部がクロス。これを高橋がボレーでネットに叩き込みます。その直後に集中の欠如から1点を返されますが、しかしその後4分に桑原のミドルシュートが決まり、更に8分に服部のクロスから藤本がゴールを決めるなど連続してチャンスを作り、なんとか面目を保ってBチームに交代します。この交代直後、広大にペースを握られてCKから失点をするもののその後は若手が躍動。テンポの良いパス回しから何度もチャンスを作り、25分には宮崎が、27分には中山がゴールを決めました。更に40分には李がミドルシュートを決めるなど、なかなか見事なパフォーマンスを見せてくれたそうです。
ところでこのチーム構成で注目すべきなのは川島がレギュラー組の右サイドに入ったことではないでしょうか。これは一昨日の戦術練習から試されている事なのだそうですが、スピードがあり身体能力の高い川島に期待されているのは理解できます。とりわけ川島は、相手との1対1、特に横の揺さぶりに弱い面がある一方で、攻撃にかかったときの速さやトラップ、キック力などの面で爆発力があります。開幕戦の相手である鹿島は、相馬の怪我で左サイドに人材を欠きます。スーパーカップでは清水の市川がこの鹿島の左サイドをズタズタにしていますから、それなら「沢田よりも川島」と言う結論になっても不思議ではないとは思います。実際、一昨日の練習とこの広大戦では川島はミスもあるが大きな仕事もする、と言う感じだったそうです。ヴァレリー監督が最終的にどのように判断するかは分かりませんが、開幕戦で川島を起用するのは大きな賭けには違いない、と思います。監督が語った「びっくりするようなメンバー」とは川島の事なのか。あるいはこの日出場が無かったコリカをどう使うのか、森崎浩は復帰できるのか。また出来が良かったBチームのメンバーから更に抜擢があるのか。日曜日のメンバー発表まで、全く分からないと言ったところですが、しかしトムソン時代のようにメンバー予想がほとんど外れることがないのに比べると非常に楽しみ、と言う感じです。
<01.3.7> 読者の方の情報によると、チーム関係者の一人(今西総監督らしい)がある会合で「ロシア人のアタッカーで、かつてアヤックスに所属していた選手にオファーを出している」と語ったそうです。サンフレッチェが新しい外国人選手を探していて、1st stage終了後ぐらいを目途に契約するのではないか、と言うのはある程度周知の事実です。またヴァレリー監督のつながりで取ってくるのではないか、と言うのも予想されること。従ってこの話はかなり信憑性の高い話のように思います。特に攻撃好きのヴァレリー監督のことですから、アタッカーに狙いを定めていると言うのもうなずける話です。ただ、オファーを出したと言うことと契約したと言うことは全く別の話。獲得が決定するまで、もうしばらく様子を見る必要はありそうです。
<01.3.7> 久保社長が約束した、地元開幕戦での背番号12のTシャツのプレゼントですが、これはTシャツではなく「応援ベスト」になるそうです。背中と胸に背番号12を入れているそうですが、これまであった「応援ビブス」と同じ形なのかそれとも違うのか不明。先着1万人へのプレゼントが予定されているそうですので、17日にビッグアーチに行って確かめるしか無さそう?またこの日は恒例の「小中学生100円観戦」も予定されています。
<01.3.6> 先週金曜日発売の紫熊倶楽部Vol.28の表紙は、開幕スタメンもあると評判のトゥーリオ。「新世紀サンフレッチェ、デビュー。」と題して、宮崎キャンプの様子をレポートしています。プレシーズンマッチの神戸戦と練習試合の現代戦、大分戦はヴァレリーサッカーの目指す完成形から見ればまだまだの出来だったようですが、しかし大分に移籍した前川選手が開口一番「いいですねー。面白いですよ」と語ったように新しいサッカーの萌芽は見られたらしい。練習でできていることを試合で披露するところまではまだまだ行っていないようですが、しかし「久しぶりにサンフレッチェを見る前川にとって、その変貌ぶりは衝撃と言っても過言ではないものだった」と書かれているように、今週末から始まるJリーグではきっと見るものの期待を良い意味で裏切ってくれるのではないでしょうか。
「紫熊短信」は今号も2ページ構成で選手一人一人の大きな写真付き。早川文司さんのコラム「歴代監督物語」はトムソン監督を、河野高峰さんのコラム「サッカーで幸せに。」はtotoを取り上げています。巻末のカラーページは、「短期集中連載・21世紀のルーキーたち」として河野選手と西嶋選手をピックアップ。スポーツ一家に育って自然にスポーツに親しみ、清水商で名将・大澄監督に鍛えられた河野の目標はかつてオランダ代表とACミランを支えたリベロ、ルード・グーリッド。ポポヴィッチ、上村と言うレギュラー選手だけでなく、同期のトゥーリオもいるセントラルDFのポジションのライバルは多いのですが、その中で「自由で自分というものを強烈にアピールできる」グーリッドを目指して、プロとしての第一歩を踏み出しました。西嶋の場合は、逆に両親は歯科医と教師。ピアノ、プール、英会話、サッカーといろいろな習い事をする中で、自分で選んだ道がサッカーでした。反対する両親を説得して奈良育英高に進学し、そこで上間監督の厳しい指導を受けた彼がやめたい、と思っても辞めなかった理由は「やっぱり、親の反対を押し切ってサッカーのために奈良育英に入学したことが、大きかった」のだそうです。プロになるからには、ほとんど全ての選手が一定以上の才能を持っているはずですが、現実には成功する選手と失敗して辞めていく選手がいます。その分かれ目となるのは、絶対にやってやる、成長してみせるという意志の強さ、精神的な強さがあるかどうか、だと思います。ここまで自分の意思でサッカーを選んできた西嶋には、きっとそれがある。これから1年後にどこまで成長してくるか、楽しみな選手の1人だと言えるでしょう。
ところで、前にも書きましたが「紫熊倶楽部」は次号からリニューアルします。これまでの24ページから40ページに大きくボリュームアップ。その分価格は280円から350円にアップしますが、しかし3月中に定期購読を申し込めば旧料金で1年間購読可能だそうです。お申し込み、お問い合わせは広島フットボール&紫熊倶楽部ホームページから、あるいは電話(082-890-1081)かファックス(082-890-1082)でどうぞ。
<01.3.6> 昨日無いのはおかしい、と書いたサテライトの福岡×広島ですが、今朝の中国新聞によると8/19(日)に予定されているそうです。場所は今のところ未定、となっています。
<01.3.5> 今季のサテライトは大分を加えたCグループで、次の日程で行われます。

開催日
キックオフ
対戦相手
会場
3/18(日)
14:00
ヴィッセル神戸
吉田サッカー公園
3/25(日)
14:00
セレッソ大阪
吉田サッカー公園
4/15(日)
14:00
アビスパ福岡
吉田サッカー公園
4/21(土)
14:00
セレッソ大阪
大阪・南津守さくら公園スポーツ広場
5/13(土)
14:00
大分トリニータ
未定
6/2(土)
14:00
大分トリニータ
吉田サッカー公園
6/24(日)
14:00
ガンバ大阪
吉田サッカー公園
7/8(日)
14:00
ガンバ大阪
大阪・高槻スポーツセンター
7/22(日)
15:00
ヴィッセル神戸
いぶきの森球技場

出典はサッカーマガジンなのですが、なぜか9試合しか組まれておらず、アウェイの福岡戦が無いのが不思議。単なるサッカーマガジンのミスかも知れませんが、他にも神戸主催の大分戦、G大阪主催の神戸戦、大分戦などが載っていないので、まだ決まっていない日程がいくつかあるのかも知れません。
<01.3.4> 昨日、いくつかのサッカー番組で今季の各チームの戦力チェックをしていましたが、サンフレッチェの評価が意外に高いのに驚きました。TBS系のスーパーサッカーは、総合ポイントをC大阪、G大阪よりも高い4位と高評価。(確か鹿島、柏、磐田の次だったと思います。)またNHK解説者の原博実さんは優勝争いには挙げなかったものの「注目すべきチーム」として広島を取り上げ、「W杯イヤーに向けてJリーグのイメージを変えてほしい」と期待の言葉を述べました。質の高い選手を揃え、何度も上位チームと対等以上に戦って来たサンフレッチェ。下位チームに取りこぼす癖があって中位に落ち着いた感がありましたが、本来の力を発揮すればもっとやれるはず、と言うのはおそらく多くの関係者が認めるところなのだろうと思います。それが今年、実績の面ではトルシエ以上とも言えるヴァレリー氏を監督に迎え、着々と新しいチーム作りを進めています。そして実際これまでの実戦は通算7勝2敗。特に神戸、福岡と言うJ1対決は圧倒的にゲームを支配して勝っています。従って「今年のサンフレッチェはやるかもしれない」と言うのは、それなりに公平にJリーグを見ている人にとっては、当然導き出される結論なのかも知れません。
とは言え、シーズン前の練習試合があまり当てにならないのも事実。昨日のスーパーカップでは、これまで練習試合の結果が悪かった清水が鹿島を圧倒しています。ヴァレリー監督自身、チーム作りの完成度としてはまだ50%程度だと考えているそうで、多くの人が期待する「本当のサンフレッチェの力」を発揮するのはまだまだ先かも知れません。しかし多少結果が悪くても、辛抱すれば必ずいつか報われる時は来るだろうと思います。サンフレッチェが今年のJリーグの「台風の目」になれるかどうか。まずは開幕戦に注目です。
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