4/1〜4/7のSANFRECCE Diary



<01.4.7> 広島フットボールによると、昨日松戸市運動公園で身体を動かしたサンフレッチェイレブンでしたが、その脇で物思いにふけるヴァレリー監督の姿があったそうです。札幌戦で3バックが機能したもののそれはあくまでもポポヴィッチ、上村がいてのもの。ポポヴィッチの代役は奥野で大丈夫でも上村の代わりが八田では心許ない、と言うのが正直なところなのでしょう。従って広島フットボールも中国新聞も3バックの場合はトゥーリオ、奥野、桑原のDFラインを予想していますが、その場合はワンボランチは森保。自分自身が動くよりも人を動かして守備をするタイプなだけに、その場合は運動量の面で若干不安が残ります。そう考えると、広島フットボールが提案するようにもう一度4バックに戻すのが正解かも知れません。
なお今日のテレビ中継は、スカパーのch121で7時から生放送の予定となっています。
<01.4.6> 開幕2連敗の後、前節初勝利をあげてほっとした?サンフレッチェの次の相手は柏レイソル。昨シーズン、最も多くの勝ち点を得ながら涙をのみ、「今年こそ優勝を」と意気込んで迎えた今シーズンでしたが、3試合を終えて勝ち点5と今一つ乗り切れない立ち上がりで、これまでの成績は、
柏 ○2-1● 清水  【柏】黄、北嶋、【清】アレックス
柏 ●1-2○ 札幌  【柏】黄、【札】ウィル2
柏 □3-2■ 市原  【柏】大野、黄、酒井、【市】佐藤寿、崔
と、いずれも競ったゲームをやっと戦っている、と言う印象です。特に北嶋の不調、柳の戦線離脱など、まだまだ本領発揮とは行っていない様子です。ただし、前節警告2枚で退場となった大野はナビスコ杯で出場停止を消化し、この第4節は出場可能なようです。
これに対してサンフレッチェは、札幌戦から取り入れた3バックが守備力の向上に寄与してナビスコ杯も含め2試合連続の無失点試合。しかし今節はその要であるポポヴィッチ、上村の2人を同時に欠くことになり、厳しい戦いとなる事が予想されます。代役として期待される奥野、八田と新人トゥーリオの守備陣が、黄善洪、北嶋、加藤らの経験豊富な柏の攻撃陣を抑えることができるのか。勝敗の焦点はその一点にある、と言っても過言ではありません。予想されるサンフのメンバーはこんな感じだと思います。
         下田

   トゥーリオ 奥野  八田

         桑原
駒野                服部
         森崎和

  藤本     久保     高橋

SUB:加藤、森保、沢田、森崎浩、梅田
ここで注目は、これまでリーグ戦ではベンチ入りも無かった八田と、新潟戦でA契約の条件を満たした駒野。特に八田にとってはタナボタとは言え絶好のチャンスですから、自信を持って思い切ってプレーしてほしいものです。飄々とした雰囲気でチーム内では「叱られ役」の彼ですが、その潜在能力を発揮できれば十分やれるはず。特にポポヴィッチの退団が予想される6月以降は自分がポジションを取る!と言う気概を持ってプレーしてほしいものです。
<01.4.6> 日本サッカー協会は昨日U-15日本代表を発表し、サンフレッチェジュニアユースから大屋、高柳の2人が選出されました。U-15代表は11日から16日にかけてフランスで行われるモンタギュー国際トーナメントに出場します。またこの遠征には、加藤寿一GKコーチも帯同します。
<01.4.5> ナビスコ杯1回戦1st leg、新潟とのアウェイゲームに臨んだサンフレッチェは、競ったゲームの末2-0で逃げ切りました。
ヴァレリー監督は、チームの熟成に向けて1試合でも実戦を重ねたいと言うことか、J2相手のカップ戦にも関わらず次のようなベストメンバーを組みます。
         下田

   トゥーリオ 奥野  上村(→八田46分)

         桑原
駒野                服部
         森崎和(→沢田66分)

  藤本     久保     高橋
         (→梅田60分)

SUB:加藤、森保
広島フットボールによると、しかし序盤は新潟ペース。運動量の多さと組織的なディフェンスにたじたじで、22分には秋葉に、27分と29分には氏原にフリーで決定的なシュートを打たれると言うシーンもあったそうです。しかし前半の半ば頃からようやくペースをつかむと、高橋や久保の決定的なシュートなど形を作ります。そしてようやく先制点を奪ったのは前半44分。下田のゴールキックを藤本が落とし、高橋が駒野につなぎます。駒野が「主税さんが飛び込んでくるところが見えたから、グラウンダーで丁寧に出そうと思った」と冷静にクロスを入れると、藤本はこれを身体ごとゴールに押し込みました。
後半からは柏戦に向けてのテストも兼ねて、八田が公式戦初登場。いくつかミスはあったものの氏原のマーカーとして相手に仕事をさせず、まずは無難なデビューだったそうです。広島の追加点は後半36分。服部が藤本のマイナスのパスを強烈なグラウンダーで叩き込み、そのまま逃げ切りました。
シュート数がどちらも同じ8対8だったことからも見て取れるように、全体的な内容としては決して満足できるようなものではなかったそうです。しかし、もともとカップ戦のアウェイゲームというのは難しいもの。他会場では札幌が大分に、浦和が山形に完敗し、東京Vと市原も引き分けに終わっていることを考えれば、2-0と言うのは評価できるものと思われます。特にDFの要が二人も居なくなる次節の柏戦に向けて、奥野、八田を起用できたこと、無失点に抑えることができたことは大きな収穫だ、と言えるでしょう。サンフの選手はこのまま関東にとどまるそうですが、体調など崩さないよう気をつけて柏戦に備えてほしい、と思います。
<01.4.4> 昨日日本サッカー協会はスペイン戦に向けての日本代表候補28人を発表し、サンフレッチェからは下田、久保、上村の3人が選出されました。下田はフランス戦に続いての、久保は2月の合宿以来の選出。また上村は昨年10月のアジアカップに向けての合宿以来の代表候補選出です。上村はこれまで何度か合宿に呼ばれていますがいつも候補止まり。本人も「代表はいつも狙うけど、あまり期待していない」(広島フットボール)とやや諦め気味だったそうです。リーグ戦の調子は普通で、むしろ戦術変更によって戸惑っているような面もあっただけに、今回はトルシエ監督の側が上村を必要としているから呼んだ、と言う側面が強いように思います。フランス戦では自慢のフラットスリーがズタズタにされてしまっただけに、スペイン戦に向けての守備の立て直しは必須の課題。DFはラインコントロールやロングフィードの上手さも必要ですが、それ以前に1対1で負けないことがより重要です。そう言う意味では、フィジカルの強さでは日本人選手では屈指の上村をメンバーに入れることで、守りを安定させる効果を狙っている、と言うことだと思います。今回選出された代表候補は28人で、これに中田英と西澤を加えた30人からスペイン戦の22人が選ばれます。上村には4/9,10の合宿で自分の良さを思う存分アピールしてきてほしい、と思います。
【日本代表候補メンバー】
GK:高桑(鹿島)、下田(広島)、楢崎(名古屋)、都築(G大阪)
DF:服部(磐田)、上村(広島)、森岡(清水)、波戸、松田(横浜FM)、
   中澤(東京V)、古賀(名古屋)、中田浩(鹿島)
MF:藤田、名波、奥、福西(磐田)、伊東、市川、戸田(清水)、
   熊谷(鹿島)、明神(柏)、中村(横浜FM)、稲本(G大阪)
FW:中山、高原(磐田)、城(横浜FM)、鈴木(鹿島)、久保(広島)

<01.4.4> 昨日まで行われていた西日本高校サッカーフェスティバルに参加していたサンフレッチェ広島ユースは、リーグ戦で2位となり2年連続の優勝を逃しました。
【リーグ戦D組】
サンフレッチェ広島ユース 1-0 倉敷工
サンフレッチェ広島ユース 5-0 土岐商
サンフレッチェ広島ユース 4-0 広島工
サンフレッチェ広島ユース 0-1 関大一

【2位グループ準決勝】
サンフレッチェ広島ユース 1-0 大社

【2位グループ決勝】
サンフレッチェ広島ユース 1-0 大分上野丘
なお、2年ぶり2度目の優勝を飾ったのは沼田(広島)。リーグ戦で城陽、大社、香川西、宮崎工を下し、準決勝では0-0からPK戦の末に関大一を、そして決勝では情報科学(大分)を1-0で破っての優勝でした。
<01.4.3> 明日はナビスコ杯の1回戦、アルビレックス新潟とのアウェイゲームが行われます。サンフレッチェのメンバーですが、若手中心で行くのか、あるいはほぼベストメンバーで行くのか今のところ全く読めません。次節の柏戦もアウェイであること、守備の要のポポヴィッチを代表召集で、上村を出場停止で欠く事を考えると、柏戦を見越した起用をしてくるのではないか、と思います。と言うことで私の予想は次の通り。
         下田

    八田   奥野  トゥーリオ

         桑原
駒野                服部
         森崎和

  藤本     久保     高橋

SUB:加藤、沢田、森保、森崎浩、梅田
DFに八田、と言うのは広島フットボールの情報で、昨日の練習でAチームでプレーしていたと言うことから。戦術理解に難があると言われている八田ですが、対人能力の高さは定評のあるところ。経験を積むにはまたとない機会であることは間違いないところですから、もしチャンスを与えられるようならぜひ全力を尽くしてほしい、と思います。その他のポジションですが、森崎和の代わりに森崎浩の起用、あるいは久保ではなく梅田を使ってくる、と言う可能性もあるかも知れません。
新潟は反町新監督を迎え、チーム得点王の鳴尾を放出して黒崎をエースに据えるなど新しいチーム作りにチャレンジしているところです。これまでの4試合は1勝2分1敗で、勝負を諦めないしぶとさは持っている様子。侮ることなく、全力で戦ってすっきりと勝って、そして柏戦に向けて弾みを付けたいところです。
<01.4.2> 沢田選手のアップが表紙の紫熊倶楽部Vol.30の特集は「サイドからたてなおせ!」。磐田戦で完敗して元気を失っていたサポーターに対して、いかに立て直すべきか、そのキーはどこにあるのかを提案する企画です。そのキーとは、広島が誇る2枚の翼、服部と沢田。この2人に続き、あるいは支えるサイドアタッカーである藤本、高橋、川島、山形、宮崎、そして駒野。札幌戦ではこの両サイドの攻撃が機能して勝つ事ができただけに、タイムリーな企画だったと言えるでしょう。札幌戦、柏戦の展望記事でも、サイドからどのように崩すかを提案しています。前号から始まったtotoの予想記事は、今回は地元記者2人(日刊スポーツ・中上記者、広島ホームテレビ・渡辺アナ)を加えて第6回を予想。続くコラムは、紫熊倶楽部営業部の中野香代さんがフタバ図書紙屋町店とV-POINTを取り上げています。その隣のコーナーは服部選手がはまっている本と松下選手が好きなビデオを紹介。早川文司さんの歴代監督物語はトムソン監督編の最終回です。佐々木温さんの「バックルームから愛を込めて」は、高知でのPSMと宮崎キャンプの話題。そして広島ホームテレビの河野さんのコラムと中野編集長の福岡戦レポート。紫熊短信、SUPPORTER'S AREAに続いて最後の記事は磐田戦のレポートとなっています。
前号から大幅にページが増えて、パワーアップした紫熊倶楽部は1部350円。広島県内主要書店やV-POINTの他、新宿にある広島県のアンテナハウス「ひろしまゆめてらす」で購入できます。通信販売も行っていますので、お問い合わせは広島フットボール・紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<01.4.1> 2試合を終えて勝ちなしの2連敗。導入しようとしている攻撃的なサッカーが機能せず、いきなり正念場を迎えた感のあったヴァレリー広島でしたが、昨日の札幌に対して前半の1点を守りきって逃げ切り、ようやく21世紀最初の勝ち星を上げました。
前節までの弱点を修正して3バックとしたサンフは、次のような布陣で2連勝中の札幌に臨みます。
         下田

 トゥーリオ ポポヴィッチ 上村

         桑原
駒野                服部
         森崎和

  梅田     久保     藤本

SUB:加藤、沢田、森保、コリカ、高橋
立ち上がりこそ札幌に攻め込まれて慌てるシーンもありましたが、前半は広島ペース。両サイドが良く機能して、全体的に札幌を押し込みます。特に期待の駒野は萎縮した様子も無く伸び伸びとプレー。対面のアウミールを恐れることなく勝負に出て、何度も突破して良いクロスを供給します。また服部も常に上がろうと言う意欲を見せ、札幌の右サイドを押し込みます。これが実ったのが前半39分。上村からのクサビのパスが藤本に入るのを見て、服部は左サイドのスペースへ向けて突進します。藤本がスペースに出したボールに追いつくのは難しいか、と思われましたが、しかし服部は相手DFを追い越してこのボールを中央へ。ここに走り込んでいた久保がダイレクトでGKの手を弾く強いシュートを放ってゴールネットを揺らし、待望の先制点を奪うことができました。この日の服部も久保も「攻めよう」と言う意思を身体中から発散していましたが、その思いが結実したようなクロスとシュートが結実した、非常に美しい得点でした。その後もサンフは全体的に札幌を押し込み、見ていて楽しい45分間でした。
しかし、この流れは後半になるとぱったりと止まってしまいます。札幌のパス回しと球際の強さに押され、ラインがずるずると下がって中盤にスペースを作り、何度も決定的なピンチを招きます。また攻撃にかかったときもパスが全く繋げず、苦し紛れのロングボールを放り込むだけに終始。ヴァレリー監督は前線で全くポイントを作れない久保、梅田のコンビに業を煮やしたか梅田を高橋に代えます。この交代直後に駒野の決定的なシュートを導くなどある程度成功しますが、しかし中盤を支配されてしまっては焼け石に水。とりわけ前半は好調だった駒野がラインに吸収されて全く攻め上がれなくなり、左サイドで詰まってしまって相手に押し戻される、と言うパターンが続きます。最後はまるで昨年までのサンフレッチェ。中盤でボールが取れず、ラインが下がって何度も決定的ピンチを迎えながらも何とか凌ぎカウンターに賭ける、と言う時間帯が続きます。これを見たヴァレリー監督はまず足を痛めたらしい森崎和をコリカに代え、更に藤本を諦めてツートップとして沢田をボランチに入れます。結果的にはこの交代は成功で、札幌の波状攻撃を何とか食い止めて待望の1勝を上げることができました。
と言うことでこのゲーム、21世紀最初の勝利というだけでなくヴァレリー監督にとってはJリーグでの初勝利と言う記念すべきゲームとなったわけですが、しかし監督にしてみればとても納得できないものだったのではないか、と思います。唯一のゴールシーンに見られるように、FWの1人が起点となってサイドの選手のオーバーラップを呼んでチャンスを作り、詰めていたもう1人のFWがゴールを決める、と言うのはヴァレリー流のサッカーの一つのパターンだったかも知れません。これまでやろうとして結果が出なかった事が成功した、と言う意味では貴重なものだったと言えるでしょう。しかし、このパターンは全体としては単発的なもの。効果的なサイドチェンジも無く、むしろやろうとしていたことができなかった、と言う側面の方が強かったのではないでしょうか。特に後半は薄い中盤を札幌に突かれて防戦一方で、流れ的にはまるで昨年までと同じ。このゲームを勝利に導くことができたのはヴァレリーの指導のおかげと言うよりも、むしろトムソンの遺産があったからだ、とは言えないでしょうか。前節崩壊した守備を立て直すためにDFの枚数を1枚増やし、それによってなんとか無失点で逃げきることができた訳ですが、しかしそれは相手のシュートの精度の低さもあったからこそ、のこと。これが磐田相手でも果たして同じ結果となったか、と言うとはなはだ心許無いと言わざるを得ません。むしろ守備に人手を割いて中盤が薄くなったことによりボールが回せなくなってしまったと言うデメリットの方が大きかったのではないか、と言う気さえします。来週の柏戦の前には新潟とのナビスコ杯1回戦があるわけですが、アウェイが続くこの難しい状況の中でヴァレリー監督がどのような選択をするのか、に注目したいと思います。
ところでこの試合、リーグ戦では初出場となる駒野がどのような動きをするのかに注目していましたが、特に前半は文句の付けようの無い素晴らしい出来。何度も右サイドから攻撃のパターンを作り、また課題の守備面でも落ち着いた対処を見せて合格点を与えて良い出来でした。ところが後半は、対面の札幌の選手に押されてDFラインに吸収され、ボールに触ることすら少なかったのが残念でした。後半攻め込まれてしまったのは攻撃が左に偏ってしまったからと言う側面もあるでしょうから、もう少し勇気を持ってボールを呼んでも良かったのではないか、と思います。右サイドは沢田に加えて川島もいる激戦区。これから2週間はナビスコ杯もあるのでまた出場のチャンスはあると思います。そこでどんどん出場して自信を付けることが、駒野にとっては一番必要なことなのではないでしょうか。
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