8/12〜8/18のSANFRECCE Diary


<01.8.18> 広島フットボールと中国新聞によると、久保の回復と上村の状態は順調でヴァレリー監督も「セレッソ戦とほぼ同じメンバーで戦える」と語っていたそうです。ただ、100%の状態でない選手もいるので「どう使うか、考えないといけない」とも言っていたようで、本当に同じメンバーで戦うかどうかは流動的です。今日のゲームは広島スタジアムで7時キックオフ。「広島スタジアムを紫色に染めよう!」と言う企画で来場者全員に「12番応援ベスト」がプレゼントされます。また名古屋戦で好評だった「7人の侍弁当」が200食提供されるほか、ミニFM局"The Road to Champ"も行われます。RCCラジオ「広島サッカー向上委員会」の石橋真アナウンサーとRCCテレビ「スポ天」の荒舩美栄アナウンサーの担当で、試合の実況や選手インタビュー等をお送りします。お聞きになりたい方はFMラジオを持参の上87.0MHzに合わせてください。更に勝った場合は、ゴールしたサンフレッチェの選手のサイン入り試合球のプレゼントもあります。今日の広島地方の天気予報は晴れ。混雑が予想されますので、バスなど公共の交通機関をご利用の上お越しください。
<01.8.17> セレッソ戦で良い結果を出したサンフレッチェですが、相手は主力を欠いて新戦力もフィットしておらず、勝手に負けてくれたような印象もありました。明日の相手の市原は、前節も東京Vに逆転勝ちするなど1st stageの好調を維持。特に崔は2得点で得点王争いのトップに立ち、更に阿部も復帰してゴールを決めるなど2nd stageになってますますパワーアップした印象です。ここまでの成績は、
市原 ●1-4○ 磐田  【市】佐藤寿、【磐】奥2、田中、西
市原 ■1-2□ 名古屋 【市】管野、【名】ウリダ、森山
市原 ■2-3□ 柏   【市】佐藤寿、崔、【柏】大野、黄、酒井
市原 □3-2■ 福岡  【市】武藤、ミリノビッチ、茶野、【福】ビスコンティ2
市原 ○2-0● 横浜  【市】阿部、吉田
市原 ○3-0● F東京 【市】大柴2、長谷部
市原 ○2-0● 鹿島  【市】中西2
市原 ●1-3○ 広島  【市】崔、【広】久保、高橋、コリカ
市原 ○2-1● 東京V 【市】崔、林、【V】武田
市原 ○4-1● 神戸  【市】大柴、ムイチン2、林、【神】薮田
市原 □4-3■ G大阪 【市】坂本2、崔2、【G】ビタウ、吉原、新井場
市原 ○2-0● 清水  【市】崔2
市原 □3-2■ 札幌  【市】崔2、井幡、【札】ウィル、播戸
市原 ●1-3○ 鹿島  【市】大柴、【浦】アドリアーノ、小野、トゥット
市原 ○4-2● C大阪 【市】大柴、崔2、武藤、【C】尹、杉本
市原 ○3-1● 東京V 【市】崔2、阿部、【V】小倉
前回の対戦は1st stage第8節。FC東京に3-0で勝って最下位を脱出した後のゲームでした。結果は3-1での勝利でしたが、内容的には市原のもの。前半から中盤を支配され、ボールを拾われ、繋がれて何度もピンチを招き、何度も決定的なシュートを打たれますがこれがことごとく不正確で助かります。逆にサンフは数少ないチャンスを生かして3点をゲット。内容で上回ったチームが勝つとは限らない、と言うサッカーの法則に助けられたかのような勝利でした。その後市原は再び連勝街道を突っ走り、1st stageは2位でフィニッシュ。逆にサンフは5連勝の後5連敗。2nd stageは本当にチームを立て直すことが出来たのか、確認するためにはまたとない相手、と言えるでしょう。
サンフのメンバーですが、問題は右膝を痛めて代表も辞退した久保。練習では別メニューが続いているらしく、明日の出場は微妙です。ただFWは大木が好調を維持しているうえに、前節20分ほどの出場ながら2得点に絡んだスカチェンコもいるので、ここは無理をさせる必要はないかも知れません。
       下田

     上村  オレグ
駒野            服部
        沢田
     森崎和
   
   藤本     コリカ

   スカチェンコ 大木

SUB:加藤、奥野、桑原、高橋、久保
もう一人心配なのはコリカ。こちらも絶好調を維持していますが、先週、今週とも水曜日に試合に出ていて、かなり疲れているのは間違いないでしょう。誰を使って誰を休ませるか。来週も水曜日にゲームがあることを考えたヴァレリー采配に注目したいと思います。
<01.8.16> 昨日の日本代表と豪州代表の試合は、日本が3-0で勝ちました。立ち上がりは豪州がペースを握りましたが、森島の突破から柳沢が決めて先制するとあとは日本のペース。後半になると長旅の疲れと暑さで豪州のペースががたっと落ちたこともあって、あとは余裕のゲーム運びでした。両チームとも欧州でプレーする主力が欠場して「Bチーム」同士の対戦、と言う感じ。それでも日本が完勝したのは層が厚くなった事を意味すると思いますが、ただ豪州のコンディションの悪さはかなり割り引いて考えなければならないでしょう。広島関係ではただ一人出場したコリカは10番を背負って奮闘しましたが、他の選手が付いて来れずに目立った活躍は出来なかったのは残念でした。層の厚みを見せるなどいくつか収穫のあった日本に対して、豪州はこれと言って目ぼしい収穫は無く、むしろ寄せ集めチームの苦しさを露呈したという感じ。11月のプレーオフに向けて不安材料が残った、と言えそうです。
<01.8.15> 先週末に発売の「紫熊倶楽部」Vol.39を紹介します。トップ記事は8/2にビッグアーチで行われた福岡、およびその前日の福山大との練習試合のレポート。期待の新戦力オレグ、スカチェンコの出来とそこで機能した4-4-2システムについて書いています。そしてこれに両外国人の紹介記事が続きます。この後は、2nd stageに賭けるレギュラー候補選手たち一人ひとりについての紹介。久保、下田、上村、藤本、服部、コリカ。沢田、森崎和、駒野、大木、高橋、桑原、八田、森崎浩、森保、奥野。それぞれの選手の1st stageの間のコメントを並べ、これらの選手の現状と期待についてまとめています。また日刊スポーツの広島担当である中上記者が期待を込めてコラムを寄せています。
C大阪戦と市原戦の展望記事には、いつものようにJ-Optaのデータ付き。C大阪と広島は、1st stageの順位通りに得点、失点、シュート数、タックル数など色々な面で似たような数字が並んでいたのですが、総パス数で広島が、総クロス数ではC大阪が大幅に上回っていました。一昨日も書いたようにこのクロスの少なさを覆すようなサッカーをしたことがC大阪戦の勝利につながった、と言えるのではないでしょうか。1st stageは2位だった市原は、総パス数も総クロス数も広島よりも上。この点で対等以上に戦うことが、次のホームゲームのキーとなるかも知れません。これに続くのが、コラム「広島にサッカー専用球技場をつくろう! スタジアム向上委員会」。これは中野編集長が以前「アスリート・マガジン」に持っていたコラムなのですが、専用球技場でゲームをしたいという久保社長の思いが有りながら実現が近づいてこない現状を憂いて紫熊倶楽部に復活したもの。なぜ専用球技場が必要なのか。まずは他のクラブとの比較から稿を起こしています。早川文司さんの「名選手物語」は前川選手。佐々木温さんの「バックルームから愛を込めて」は「別れ」を取り上げています。「紫熊短信」と「SUPPORTER'S AREA」を挟んで、マッチレポートは浦和戦。これはゲームレポートそのものよりも、一部で話題になった「サポーター」について論じています。最終ページはトゥーリオ。外国人枠の関係で2nd stageは苦しいものとなりそうな彼にエールを送っています。「紫熊倶楽部」は定価350円。V-POINTやホームゲーム会場、広島県内主要書店、新宿の「ひろしまゆめてらす」で購入できます。また通信販売のお問い合わせは広島フットボール&紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<01.8.14> 明日のオーストラリア戦の日本代表に選出されていた久保選手は、右膝蓋下脂肪体炎のため出場を辞退しました。また、オーストラリア代表に選ばれていたポポヴィッチも辞退した模様。こちらはイングランド1部のクリスタル・パレス入りが濃厚となっていますが、労働ビザの発給を拒否されて暗礁に乗り上げているとのこと。ポポヴィッチは代表戦の75%以上に出場、と言うビザ発給の条件は満たしているはずなのでなぜなのか良く分かりませんが、練習も十分に出来ていないでしょうし日本に来ているような余裕はない、と言う事なのでしょう。これで明日のゲームに出場する広島の選手は、残念ながらコリカだけになってしまいました。
<01.8.13> 一昨日のセレッソ戦は、私は生でどころかテレビでも見ておらず、ゴールシーンを見ただけ。ですから試合内容についてどうこう言えるものではないのですが、おそらく途中までの展開はこれまでとさほど大きく変わったものではなかったのではないか、と想像します。中国新聞によると、守備に入った時は2トップになったものの攻撃時は3トップだったそうで、別に監督が戦術を変えたわけではない様子。実際にこの間の練習でも名古屋戦でも、一応最初は2トップ的な布陣を採用しながら時間帯によっては3トップになっています。また、これまでの戦い方を見ても時間帯によってはゲームを支配し、リードを奪いながらもすぐに追いつかれ、ついには逆転を食らうと言うパターンが多かったので、今回はたまたま(相手がセレッソだったから?)リードを広げ、そのまま逃げ切ることができた、と言う見方もできるでしょう。しかし、たぶん決してそう言う運や相手の悪さに助けられたから、と言うだけの事ではない。ここにはチームとして、あるいは選手達の成長があったからだ、と私は思いたいと思います。
その一つは、得点のパターンです。このゲーム、6点を奪いましたがそのうち5点はサイドからのクロスから。1点目は駒野、2点目と3点目は服部。そして4点目と5点目は森崎和と、クロスが得点のきっかけになっています。1st stageのサンフはクロスの数が16チームの中でも最低クラス。もちろん、サイドからの攻撃が多ければ良いというわけではないのですが、人数が揃っている中央からの攻撃は困難なのは常識です。せっかく両サイドに服部、駒野という良い選手を揃えていて、かつヴァレリー監督も何度もサイド攻撃の練習を繰り返しているのになぜ出来ないのか。これはサンフの大きな課題だったと言えるでしょう。このセレッソ戦で何が変わったのかは知りませんが、少なくとも戦術的な面で一つの殻を破った、と言って良いように思います。
そしてもう一つは、二度追いつかれても突き放す事が出来たこと、特に3点目を取られる前に4点目を奪った事でしょう。1st stageの15試合のうち、一時はリードを奪ったゲームは8試合もあります。このうち、そのまま一度もリードを失うことなく勝てたのはたったの3試合。後の5試合は逆転負けが3で、同点に追いつかれてからVゴールで勝ったのが2試合です。逆に3勝のうち1点差を守りきったのは1試合だけ。すなわち、このチームは1点のリードでは安心できなくて、2点差を付けてようやく勝ちが見えてくるチームなのです。また、目立つのは得点を奪ってすぐの時間帯。失点してから5分以内に点を取ったのは25得点中2点だったのに対し、33失点のうち得点を奪ってから5分以内の失点が6点もありました。これは技術的な面や戦術的なものよりも、明らかに精神的な弱さの問題だと言えるでしょう。点を取ってもすぐに取り返される心配。いくらリードしても安心できずに、ついには逆転されてしまう恐怖。これは見ている我々サポーターよりも、選手達自身が一番まずい、と感じていた事だったのではないでしょうか。このセレッソ戦も、二度リードしながら二度とも追いつかれる、と言うのはこれまでとほとんど同じパターンでした。しかし、広島フットボールによると「そこから気持ちを立て直し」て、そしてその後「ほぼ一方的にボールを支配」したそうです。つまりこのチームの最大の弱点の一つである精神的な弱さを自ら克服して見せた、と言って良いのではないかと思います。選手達の絶対に勝つんだという気持ちが、この勝利を呼んだと言って間違いないように思います。
この状況は、いわば1st stageの第7節と同じです。その時は3連敗で最下位に転落したのに発奮して、FC東京に3-0で勝ちその後の4連勝につなげました。このチームは、間違いなくやれば出来るのです。ちゃんと自信をもって戦えば、少なくとも降格争いをするチームではないのです。不安定ながらもトムソン→ヴァレリーの戦術変更に対応して、新しいチームを作りつつあるのも間違いない。しかしちょっとした事、例えば主力選手の欠場や不調、ちょっとした集中の欠如などから、あっという間にバランスを崩してしまうのでは無いでしょうか。セレッソ戦前の広島フットボールにもあったように、「敵は、自分たち自身にある」のではないでしょうか。次の相手は、開幕戦で3点取って逆転勝ちした市原。その後はこの前屈辱的な敗戦を喫した浦和、ピクシー抜きでも十分に強い名古屋と、気の抜けない相手が続きます。しかし、逆に言えばどの相手も気を抜いて戦ってはいけない相手だ、とも言える。一昨日のセレッソ戦の勝利が本当に価値のあるものなのかどうかは、これからの数試合の戦いぶりで分かるのではないでしょうか。
<01.8.12> 昨日の2nd stage第1節、セレッソ大阪との対戦は二度のリードを追いつかれながらもその都度突き放し、最後は11分間に3点を奪ってクラブ史上タイとなる6得点で勝ちました。
オレグ、上村、スカチェンコ。連敗が続いた1st stage終盤に不在だった3人を加え、次のような布陣だったと思われます。
       下田

     上村  オレグ
駒野            服部
        沢田
     森崎和
   
   藤本     コリカ(→桑原75分)

     久保  大木(→奥野83分)
     (→スカチェンコ71分)

SUB:加藤、高橋
1st stageは13位と14位。これが開幕戦、とは言えむしろ降格争いを考えればどうしても勝ちたい両チームの対戦でしたが、先手を取ったのは広島。前半4分、藤本のパスを受けた駒野が右サイドからクロス。これを大木が素晴らしいステップを踏んでゴールラインぎりぎりから蹴り込みました。しかしセレッソも負けずに25分、オレグのクリアが西谷の足下に落ち、これをボレーで決められました。その後も何度か速攻からピンチがありましたが上村、オレグが落ち着いて対処。逆に大木、久保、コリカに両サイドが絡んで厚みのある攻撃を展開しました。そして40分。服部の鋭いアーリークロスがDFとGKの間に飛ぶと、一瞬のスピードで前に出た久保が頭で叩き込み、2-1で前半を折り返しました。
しかし後半早々にペナルティエリアのやや外からFKを蹴るのは「キャノン砲」クラウジオ。壁の下を通ったボールはいったんは下田が弾きますが、しかし詰めていた大柴のシュートが守備の選手の間をすり抜け、ゴールネットを揺らしました。点を取っても取っても追いつかれる嫌な展開は、今年何度も見られたもの。これまでは精神的に崩れて敗戦を喫するというパターンが多かったのですが、しかしこの日のサンフの選手達は違いました。しっかりと気持ちを立て直すとほぼ一方的にボールを支配。特に森崎和が豊富な運動量で中盤の要として機能したそうです。そして後半10分。オレグからのボールをつないだ沢田から、森崎和が左サイドに展開します。そこに上がっていた服部が縦に抜けると鋭いクロス。相手DFに当たったボールを大木がボレーで叩き込み、三度主導権を握りました。これでさすがのセレッソもギブアップ。後半27分には森崎和のクロスを藤本がループシュートでこの日最初の阿波踊りを見せ、続いて35分には、大事を取って交代した久保に代わって初出場のスカチェンコが来日初ゴールを決めます。更にその3分後にはスカチェンコのシュートのこぼれを藤本が再び決め、2度目の阿波踊りを披露しました。終わってみれば4点差を付けての大勝で、1試合を終えただけ(その上磐田、清水抜きの暫定順位)とは言え2nd stageの首位に立つ結果となりました。試合後の選手達は久々の勝利の喜び、プレッシャーを力にした満足感から一様に晴れ晴れとした表情だったそうです。またヴァレリー監督も「直すべきところはまだたくさんある。あと14試合もあるのだから」と厳しい表情を崩さなかったものの嬉しさが込み上げる様子だったそうです。この日は降格争いのライバルは、横浜が勝ち点2を加えただけで足踏みしたため「半歩リード」と言うところ。まだまだ安心はできませんが、少なくとも今まで自分たちがやって来たことの正しさを確認して、次に向けての大きなパワーを得ることが出来たとは言えるのではないでしょうか。ヴァレリー監督の言うように、まだまだ残り14試合もあります。次の市原戦で再び「勝利」と言う結果を得ることが出来るかどうか。厳しい戦いはまだまだ続きます。
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