9/16〜9/22のSANFRECCE Diary


<01.9.22> 昨日の広島フットボールと今朝の中国新聞によると、上村の代役として先発するのはやはり八田。入団してすぐに久保を止めたこと、柏戦では黄善洪に仕事をさせなかったことからも分かるように、もともと1対1の強さには定評があります。ポジショニングと判断力に問題があるためこれまではなかなか出場機会が無かったのですが、それは経験によって補えるもの。また周囲のベテラン選手がしっかりとコーチングすれば克服できるはずです。プロでは後輩のトゥーリオに先を越されていたのも能力の問題というよりも精神的な面が大きいと思いますし、ここはきっちりと役割を果たして今後につなげて欲しいと思います。また、これまでコンディション不良でサブにも入れなかったスカチェンコもようやく復帰できる模様です。
今日の会場は広島ビッグアーチで、キックオフは15時半。小中学生の自由席の入場料が100円で、試合前には「エンジョイスポーツコーナー」や食べ物、飲み物の屋台、上村選手サイン会、フェイスペイントなど「お祭り」の雰囲気を盛り上げることになっています。更に先着5000名様に応援シャモジか携帯ストラップをプレゼント。今日の広島地方の天気予報は晴れとなっていますので、ご家族揃ってお越し下さい。またテレビはTSS(テレビ新広島)が森山佳郎氏をゲスト、沖原謙氏を解説に招いて石原敬士アナウンサーが生中継します。更にスカパーもch121が生放送。スタジアムに行けない方はテレビの前で応援しましょう!
<01.9.21> 3連敗で尻に火がついた感のあるサンフレッチェの明日の相手は横浜。こちらも2nd stageは良い立ち上がりを見せたもの最近は2連敗で、立て直しを図っているところです。2nd stageのこれまでの戦績は次の通り。
横浜FM □1-0■ 福岡  【横】ドゥトラ
横浜FM ○1-0● 柏   【横】坂田
横浜FM □3-2■ 札幌  【横】ブリット2、ナザ、【札】ウィル、伊藤
横浜FM ●0-3○ 清水  【清】澤登2、久保山
横浜FM ●1-2○ 東京V 【横】ブリット、【V】前園、菊池利
ラザロニ新監督の就任と3人の新外国人の加入でチームの雰囲気が変わったか、に見えましたが、結局はチームスタイルは同じ。選手個々の技術は高いのですが、足下へのパスばかりで動きの少ないサッカーをしているようです。このところのサンフレッチェもややそう言う傾向があるだけに、同じような停滞したサッカーにならないように気をつけたいところ。年間通算勝ち点は広島が19なのに対して横浜は18で、ここで敗れると14位に転落してしまうだけに、何としても勝ちたいゲームです。
その横浜はドゥトラが出場停止ですが、怪我をしていた波戸、中村は練習に復帰しているらしい。こちらも上村がイエローの累積で出場停止ですので、戦力的にはだいたい似たようなもの、と言えるでしょう。この上村の代役として考えられるのはトゥーリオか八田。広島フットボールによると試合出場が有力なのは八田の方だそうで、1対1の強さとスピードに期待が集まります。先発となれば4/7の柏戦以来2度目となりますが、その時に見せた集中力を今度も見せて欲しいと思います。メンバーは次のようになると思われます。
       下田

     八田  オレグ
駒野     沢田     服部

       森崎和
   
       コリカ
 大木          藤本
       久保

SUB:加藤、トゥーリオ、奥野、桑原、梅田
先発メンバーはだいたい間違いないと思いますが、今回も問題はサブの選手。名古屋戦ではマルセロ、FC東京戦では加賀見と相手チームの途中出場の選手は良い仕事をしているのに、サンフの交代選手はほとんど何もしないままに終わってしまう、と言う事が多すぎます。いつも同じ選手を入れるという采配もどうかと思いますが、それよりも何度もチャンスを与えられながらなかなか結果を出せない選手の方が問題です。途中出場の選手の役割は、元気に動いて他の選手の運動量の低下を補うこととともに、ベンチの意志をピッチ上の選手に伝える事です。特に奥野や桑原は「守備固め」として入れられると言う事を良く考えて、ベテランらしいリーダーシップを取って欲しいものです。
<01.9.20> 日本サッカー協会は昨日、24〜25日に行われるトレーニングキャンプに参加する日本代表候補を発表し、広島からは下田、上村、藤本の3人が選出されました。今回選ばれたのは次の24人。
【GK】下田(広島)、都築(G大阪)、南(柏)
【DF】上村(広島)、土屋(神戸)、宮本、山口智、新井場(G大阪)、中澤(東京V)、池田(浦和)
【MF】桜井(東京V)、佐藤(F東京)、藤本(広島)、戸田、市川(清水)、
    平山、明神、大野(柏)、遠藤(G大阪)、阿部(市原)
【FW】福田(F東京)、山下(福岡)、吉原(G大阪)、北嶋(柏)、播戸(札幌)
この代表候補は10月上旬の欧州遠征に向けてのものですが、同時期にナビスコ杯準決勝があるため磐田、鹿島、名古屋、横浜FM所属の選手は選ばれていません。これまで常に代表に選ばれていた「レギュラー」クラスが入っていないのはそのためだと思いますが、ただナビスコ杯には出場しない森岡、伊東(清水)、森島(C大阪)らも入っていないのを見ると、トルシエ監督は敢えて「B代表」を選んだと見ることができます。ここで選ばれた選手は、いわばW杯に向けてのボーダーライン上の選手。下田、上村、藤本はここで活躍しなければ後はない、と言うつもりで頑張って欲しいと思います。
なお今回は選ばれていなかった久保ですが、トルシエ監督の中では「A代表」扱いなのかそれとももう呼ばないつもりなのか微妙なところ。少なくとも監督は、もう久保の力は分かっていると考えていることは間違いないでしょう。最近やや調子が落ちている感じがありますし、ここはじっくりと広島で調整して欲しいと思います。
<01.9.19> FC東京戦の終了後には「システムを変えるつもりはない」と言い放った(らしい)ヴァレリー監督でしたが、やはり現状は何とかしなければならないと思っているようです。特に、2試合連続で途中交代した服部は足の状態が悪くフル出場は微妙。この穴をどう埋めるかを模索しているとのことです。昨日の練習では前半は次節出場停止の上村の替わりにトゥーリオを入れたいつもの布陣でしたが、後半は服部をサブに回して次のような形になっていたそうです。
       下田

   八田  奥野  オレグ

沢田  コリカ  森崎和  駒野

     藤本  大木

       久保
3バックはフラットではなく2ストッパー+リベロの形で、コリカと森崎和がボランチとして中盤でプレスをかけるというもの。これまでチーム得点王であるコリカを低い位置で使うのはややもったいない感じはしますが、1試合を通しての布陣ではなく逃げ切り用としてするのなら当然有りでしょう。次のゲームは横浜も必死で勝ちに来るはずですから、ボールを支配されて押し込まれる時間帯、耐える時間帯は必ずあるでしょう。そんな時にきっちりと切り替えて守りきって、カウンターに賭けると言う戦いをすれば勝ち点を奪うことはできるはずです。今までの試合で勝てなかった原因、弱点は分かっているわけですから、それを土曜日までには必ず克服して欲しいと思います。
<01.9.18> 名古屋戦の後ぐらいからオフィシャルホームページの「応援掲示板」が荒れてついに閉鎖されることになってしまいましたが、今度はその影響が広島フットボールのホームページの方まで飛び火しました。意味のない書き込み、長文の引用などサーバに負担をかけるだけになる書き込みが多く、これらに対するまじめな反応も増大して管理者である編集長の負担も増大して、管理しきれなくなったとか。広島フットボールのサーバはちょうど契約更新の時期になっていた事もあって(だそうです)、この度読者限定のパスワード方式の掲示板に移行することにしたそうです。
今のサンフレッチェの戦いぶりは、確かに見ていてストレスがたまります。この不満をどこかにぶつけたい、と言う気持ちも分かります。しかし、自分のストレスを周りの迷惑を省みずにやたらとぶつけるのは考えもの。それを例えば電車の中でやったら、立派に「犯罪」として成立するわけですから。ネットワークは匿名性があるのでなんとなく「何でもあり」と誤解しがちですが、世界中に開かれたオープンな社会、と言う側面もあります。そしてディスプレイの向こうには生身の人間がいて貴重な時間を消費しているのです。一昨日も書きましたが、チーム関係者も選手も今のサンフレッチェの現状をこれでいい、と思っているはずはなく、何とかしたいと全身全霊を傾けているはずです。(それは、広島フットボールなどマスコミ関係者だって同じです。)それに対して我々サポーターができることは、真摯に応援することしかないと思います。単にストレスの解消目的で「荒し」をするのは、言ってみれば無差別テロにも等しい行為だと言わざるを得ないでしょう。このネット上の「フーリガニズム」はサポーターの行為とは全く別物だ、と言う事を改めて主張したいと思います。
なお、このホームページの掲示板は少々の事では削除や閉鎖などはしないつもりですが、もし目に余るようなら突然閉じてしまうかも知れません。
<01.9.17> 今出張で徳島に来ているので、昨日はJFLの大塚FCとNTT西日本熊本の試合を観てきました。大塚FCは現在JFL2位。数年前に「ヴォルティス徳島」と改名してプロ化する姿勢を見せましたが、地元の積極的な協力が無く当面はアマチュアのままで行くことになっています。サンフレッチェとの関係では、行友、石川の2人が移籍しています。今回はこの2人のプレーを見ると言うのが一番の目的でした。
この日の試合会場は徳島市球技場。サッカー専用という事で選手のボールを蹴る音、息遣いなどもはっきり分かるスタジアムでしたが、市の中心部からはやや遠くバスの便も悪く、キックオフ1時間前に駅前を出る臨時バスに乗らないとタクシーで行くしかない場所にあります。この日の観客は400人台で、ほとんどの人が自家用車で行っていました。
私が試合会場に着いたときは既に前半の20分を過ぎたところで、大塚が1点リード。大塚は3-5-2の布陣で、フラットスリーの右に石川が、左に行友がいました。石川は体格が良く、それほど良く動くタイプではないので最後尾からピッチを睥睨する、と言う感じ。守備ではフィジカルの強さで1対1ではまず負けませんし、また前を向いてボールを持つと正確な中距離のグラウンダーのパスやロングパスをビシビシと通します。ユースの時には攻撃的MF、プロ入りしてからはボランチを務めたりチーム事情からリベロをやらされたりしましたし、またU-17代表ではサイドバックをやったこともあったと思いますが、その経験がここで生きているのかも。チームではイエローの蓄積で出場停止になった時以外はずっと先発から出場していて、今季の出場時間はチームで2番目(1番目はGK)に長く完全に主力選手として活躍していました。また行友はMF登録ですがポジションはやはりディフェンダー。今季の最初の2試合は出場機会が無かったのですが、途中からレギュラーを奪ってやはり主力選手となっています。最近地元のタウン誌に取り上げられて「ヴィジュアル系選手」として人気急上昇中(^_^;)なのだそうです。彼は身長はそう高くないのですがジャンプのタイミングが良いのかヘディングの競り合いでも負けませんし、また勘が良いので裏も取られない。イメージ的にはイタリア代表のカンナバーロと言う感じでした。また時々ドリブルで攻撃参加するのも効いていました。
試合は前半は大塚がゲームを支配して2点リードしましたが終了間際に熊本が1点を返します。更に後半も熊本が1点を取って追いつきましたが、後半30分ぐらいに大塚が決勝点を取って3-2で勝ちました。大塚はラインを高く引いた攻撃的な布陣で、MFの筒井(元新潟)と岡本(元東京)を中心にフィジカルの強い林、スピードのある平岩(ともに立正大出身)、がゴールを狙うと言うサッカーで、見ていてなかなか面白いものでした。同点に追いつかれても、1点リードで終盤に逆襲されても落ち着いて対処し、最近のサンフレッチェのゲームを見るよりもよほど楽しめた(^_^;)と思います。また相手の熊本は今季からJFLに昇格したチームですが、格上相手に積極的な姿勢を失わない所は非常に好感が持てました。熊本のサポーターはわずか一人だけであったのですが、この人が良く透る声で歌い、コールし続ける姿もまた、なかなか感動的なものでした。今、サンフレッチェは不調に喘ぎ、サポーターからは批判の声が続々と出ています。なぜ好きなサッカーでここまで苦しい思いをしなければならないのだろう、と思うことも多いのですが、もっとゲームを楽しむこと、結果に拘らずに選手の頑張りを讚える気持ちを忘れてはいけないのではないか、と改めて思ってしまいました。
ところで、突然ですが(^_^;)ここでプレゼントのお知らせ。この大塚FCのカラーの写真入り選手名鑑と広報誌、ステッカーをセットにして1名様にプレゼントします。大塚FCに所属する行友、石川の顔を見たい方?は、メールでご応募下さい。締め切りは次の日曜日の朝までとします。
<01.9.16> 先制し、リードしながら終盤にバタバタと失点して敗戦を喫してしまう。昨日のFC東京戦は、まるで前節、前々節と同じシナリオのような辛い結果のゲームとなってしまいました。
オレグ、沢田が戻ってきてベストメンバーとなったサンフレッチェは、次のようなおなじみの布陣を引いてきました。
       下田

     オレグ 上村
駒野     沢田     服部(→桑原75分)

       森崎和
   
       コリカ
 大木(→梅田81分)   藤本(→高橋89分)
       久保

SUB:加藤、奥野
前節同様、先制点はあっさりと手にします。4分、オレグからのボールが藤本に繋がります。藤本はこれを久保に預けると左に流れながら受け、フェイントを入れてマークを外すとミドルシュートを決めました。しかし、その後は消化不良の攻撃が続きます。FC東京はペナルティエリアの前に網を張ってサンフレッチェのFWに自由にボールを持たせず、以前は機能していたコンビプレーがなかなかうまくいきません。サイド攻撃も、両足首を負傷している服部が佐藤のマークを引きはがせず、駒野は福田に押し込まれてなかなか上がってくることが出来ません。ようやくゴール前に運んだと思ってもシュートのタイミングが遅く、また決定的な場面も伊藤の必死のクリアで決まらず。逆にFC東京はパス、シュートに正確性を欠くものの、カウンターから鋭い攻撃を何度も浴びせて前半のシュート数は広島の2に対して東京の7。リードしているにも関わらずなんとなく嫌な雰囲気のまま前半を終了しました。
後半になると、駒野が上がるべきところ、下がってカバーするところの見極めが良くなり、右サイドからの攻撃が構築できるようになります。しかし、東京の中央のディフェンスは堅くなかなかゴールをこじ開けることが出来ずに時間が進みます。後半13分には福田にゴールを決められて同点に追いつかれますが、ゲーム展開は一進一退。お互いにノーガードの打ち合いの様相で、ルーズになったディフェンスの間をボールが飛び交い、ようやくGKがはね返すことが続きます。そんな中で、ようやく勝機が見えたのが後半33分でした。ペナルティエリアの外やや左側でもらったFKで、ポイントに行ったのは藤本。直接狙うかに見えましたが、しかし横にちょんと出すとコリカが壁の下を狙って強烈なシュートを放ちます。これは左ポストに当たってゴール・イン。なかなか攻め手が見えないときはセットプレー、と言う教科書通りの勝ち越し点は、コリカにとっては今季9ゴール目となるものでした。
これで後は逃げ切るだけ、となるのが普通のサッカーなのですが、しかし今のサンフレッチェに「守り切る」と言う言葉はありません。同点を狙って最後の攻勢に出る東京に押し込まれ、何度も決定的なピンチを招きます。コリカのゴールの直前に服部に代わって入った桑原も、最初のうちこそ高い位置からボールを奪いに行っていましたが、その後サンフのDFが裏を取られるシーンが続出するようになるといつものようにDFラインに吸収されます。逆に攻めの方は、マイボールになっても前線での動きが少なく、ドリブルで強引に突っかけてはボールを奪われてカウンターの起点となるばかり。リードしているにも関わらず落ち着きを失い、攻めも守りも中途半端なまま時間が過ぎていきます。下田の身体を張ったセーブで何とか凌いで行きましたが、しかしついにこの防波堤が決壊したのは後半41分のことでした。加賀見が右サイドでボールを持つとフリーの状態から中央にボールを送ります。そしてここにはアマラオがやはりフリーになっていて、十分な態勢でジャンプしていました。まるで練習のような楽な状態で放たれたヘディングシュートが枠を外れるはずもなく、ついにボールが下田の守るネットを揺らします。更に残り1分となった時間帯に、左サイドでボールを持ったケリードリブルでペナルティエリアに侵入します。ズルズルと下がりながらディフェンスする広島守備陣。鋭いグラウンダーのクロスは飛び込む加賀見に合い、下田とサンフの守備陣はがっくりと膝を付きました。
この試合、両チームとも内容は決して良くは無かったと思います。どちらもボールの無いところでの動きが少なく、パスもシュートも不正確。サンフが2点取れたのは別に攻撃陣が機能していたからではなく、むしろ僥倖に恵まれたからと言っても過言ではないように思います。また86分までリードしていられたのも、下田の身体を張ったプレーと少々の運があったから、と言って良いでしょう。従ってこういう時は決して無理をせず、奪ったリードを大切に守りきるのが普通のやり方、と言うものです。しかし、選手にも監督にも迷いがあるのでしょうか。守りに入るのを潔しとしないからなのか何なのか、中途半端に攻めに出て必死で守ってディフェンスする、と言う事の繰り返し。最後まで集中がもたずに終盤に立て続けに失点、と言うパターンばかりで、ストレスがたまることこの上ないゲームでした。昨日の東京スタジアムのゴール裏は広島から遠征してきた「元気丸」のスタッフも含めていつも以上に元気な応援だったのですが、最後は声を出す気力も失って罵声だけが飛んでいました。
これで年間通算の順位は福岡に抜かれて13位転落。降格圏内の15位東京Vとの勝ち点差も、わずか3に迫られています。ここで下を向いて戦う気持ちを失ってしまったら、後はズルズルと落ちるばかり。ここは何とか気合いを入れ直して、もう一度なすべきことをはっきりさせる必要があるのではないでしょうか。監督の采配、選手の動き、集中の問題など不満は沢山ある。しかし、我々に出来ることはピッチ上の選手を声で励ますことだけです。この敗戦の連鎖を一番深刻に考え、何とかしたいと考えているのは監督であり、スタッフであり、選手達であるはずです。我々サポーターはこういう苦しいときこそ、いつもより何倍もの声援を送るべきなのかも知れません。
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