11/10〜11/16のSANFRECCE Diary


<02.11.16> 昨日配信の広島フットボールによると、駒野をストッパーに起用する案は、まだ決めてはいないものの「意外な発見というべきか、思った以上にやれると思います」(木村監督)と語り、かなり可能性が高そう。駒野自身がストッパーを務めるのは小野コーチが指導したU-21代表の練習試合以来だそうですが、足元の強さやスピードなど「高さ」以外のDFとしての要素は備えていますし、またキープ力やパス出しの能力もあるだけに、案外良く機能するかも知れません。とにかく今日の鹿島戦は、守りの時間が長くなるのは覚悟して、苦しくなってラインを下げないよう、集中を切らせないよう頑張って欲しいものです。
 今日のゲームは午後2時キックオフで会場は鹿島スタジアム。テレビ中継はNHK-BSで生放送。またスカパーは11/19(火)の午後10時からJSkySports(ch306)で録画放送が予定されています。スタジアムに行けない方は、テレビの前から力いっぱいの応援を。
<02.11.15> いよいよJ2陥落の瀬戸際まで追い込まれた明日の相手は鹿島。2nd stageの順位は2位で、磐田を勝ち点差4で追っています。
A○2-1仙台  【鹿】中田、柳沢、【仙】山下
H●1-2磐田  【鹿】名良橋、【磐】西、高原
A○3-2東京V 【鹿】本山、長谷川、アウグスト、【V】エジムンド2
H○2-1京都  【鹿】中田、池内、【京】朴
A●0-1柏   【柏】リカルジーニョ
H○3-2市原  【鹿】柳沢、中田、アウグスト、【市】村井、林
H○4-1名古屋 【鹿】小笠原2、アウグスト、熊谷、【名】平岡
A●0-1神戸  【神】北本
A●0-2横浜FM 【横】ウィル2
H○2-1浦和  【鹿】内田、熊谷、【浦】トゥット
H□3-2札幌  【鹿】柳沢2、石川、【札】小倉2
A○2-0G大阪 【鹿】柳沢、エウレル
 ファビアーノ、エウレル、本山、名良橋、熊谷、小笠原。主力を次々と欠きながら、その穴を内田、池内、石川、本田らが埋めて粘り強く戦ってきました。そしてその怪我人もほとんどが復帰し、ナビスコ杯の決勝では浦和を圧倒してこの7年で8つ目のタイトルを獲得。前節はガンバを2位の座から引きずり下ろし、磐田への挑戦権を獲得しました。ここで敗れると優勝が無くなる可能性があるだけに、明日のゲームは勝ちに来るのは必定です。
 これに対するサンフですが、前節警告を受けた森崎和とビロングが出場停止。ビロングはともかく森崎和の欠場の穴をどう埋めるのか。それによってチームの運命が決まると言っても過言ではないでしょう。広島フットボールによると、今週の練習ではこの点を解決するためにいろいろと試行錯誤しているそうですが、どの布陣も今一つ決め手に欠ける様子。どうせまともに戦っても勝てない、と考えて、いっそ次のような布陣で戦ってもいいかも知れません。
      下田

   駒野 上村 八田

沢田      桑原  服部
   森崎浩
       藤本
   久保    大木
      

SUB:林、トゥーリオ、松下、茂木、高橋
 広島フットボールによると駒野をストッパーに入れた3バックは昨日の練習でやっていたとのこと。柳沢、本山などスピードのあるFW対策と言うことですが、むしろ押し込まれた時に正確なロングボールを蹴って攻撃の起点になれる選手をDFラインに置いておきたい、と言う意図があるのかも知れません。攻撃はFWの個人技に任せて守りを固めて閉じこもる。どうしても勝ちたいゲームでリアクションサッカーを選択せざるを得ないのは非常に悔しいのですが、両者の状況や力の差を考えればそれが「リアリズム」と言うものかも。今の監督の元で「華々しい攻撃サッカー」を期待するのは無理だと諦めて、とにかく勝ち点3を、それが無理なら1つでも2つでも取るように全力を尽くして欲しいものです。
<02.11.14> 約1ヶ月前の名古屋戦で「左足前十字靭帯部分断裂」の大怪我を負った中山選手ですが、結局保存療法を諦めて今週初めに手術を行ったそうです。全治8ヶ月と言うことでしたので、これで今季はもちろんのこと来季前半までは試合に出れないことが確定しました。今季リーグ戦6試合に出場し、A契約の権利を得るまで数分間の出場を残すだけになっていた事を考えると非常に残念なことだと思います。しかし、再断裂のリスクを犯すよりもやはり完全に直すことを選択する方が長い目で見ると正解かも。プロ入りして3年で2度目のリハビリ生活はさぞ辛いことでしょうが、しかし長い人生を考えれば焦る必要は全く無い、と思います。これを良い機会だと考えて、身体の他の部位や頭を鍛えて、いちだんレベルアップを果たして戻ってきて欲しいものです。
<02.11.13> サンフレッチェは今週末の鹿島戦の応援ツアーの募集を今日から開始します。日程は、11/16(土)の7時に広島駅に集合してのぞみ6号で東京へ。そこからバスでカシマスタジアムに移動して、サポーターズシートで応援します。そして試合終了後に再びバスに乗って羽田空港へ。19:10発のJAS299便で広島に戻り、広島空港には20:35に到着すると言うまさに「弾丸ツアー」となっています。サンフレッチェの残留のためには負けられない戦いを、ぜひ現地で応援したいと言う方のための企画です。料金は往復の交通費とチケット代、旅行保険代を含めて大人31,800円、子供30,800円で、ファンクラブ・後援会員はいずれも2,000円割引と言う出血価格です。(後援会がかなりサポートしているらしい。)募集は先着30名で、今日から15日(金)までの3日間に限り募集します。お申し込み、お問い合わせはデオデオ旅行社「サンフレッチェ広島アウェイ必勝応援ツアー」係(082-240-3447)までどうぞ。受付時間は10時〜19時です。
<02.11.13> 日本のサッカー界のピラミッドではJ2の下に位置するアマチュア最高峰の全国リーグ、JFLは先週末に終了し、ホンダFCが優勝しました。
 このJFLに中国地方から唯一参戦していたSC鳥取の動向は、サンフレッチェのファンでも注目していた方が多かったのではないでしょうか。一昨年の中国リーグを制し、地域リーグ決勝大会でも4位に入って昨年からJFLに昇格したSC鳥取でしたが、昨年は苦しい戦いを強いられました。30試合を戦って2勝2分け26敗の勝ち点8は、15位アローズ北陸の半分にも満たない断トツの最下位。降格制度が無かったのが幸いしましたが、18チーム構成となった今年は17位、18位が自動降格、15位、16位が入れ換え戦に回ることとなって当初から降格候補の一つ、と見られていました。そして今季の立ち上がりは予想どおりあまり良くなく、W杯の中断前までの5試合で1勝しか挙げることが出来ずに終ります。そして再開後の「第二クール」6試合の戦績も1勝1分け4敗。11試合を終えて勝ち点7は昨年よりはややましだったものの、最下位宮崎との勝ち点差はわずかに1で、まさに崖っぷち状態でした。
 この危機に、鳥取のフロントは緊急補強に動きます。まずは元名古屋の岩田昌浩を獲得してボランチに据え、サンフとの練習試合で目をつけた西村をレンタルで獲得してトップ下の位置を与えます。そして迎えた第12節の宮崎との対戦。岩田、西村の活躍で先制して後半も攻め続けましたが、ミスから同点にされるとそのままタイムアップ。欲しかった勝利を逃し、更に13節の国士舘大学戦は西村がゴールを決めたものの1-3で敗れます。そして14節には残留圏内の14位アローズ北陸に2点リードされていよいよ絶体絶命のピンチとなりました。が、鳥取はここから反発します。北陸戦はその後2ゴールを奪って引き分け。そして、敗戦により15位以下が確定する可能性のあった第15節の熊本戦に勝利すると、第16節もジャトコに勝ってついに14位に浮上。最終節は惜しくも敗れたものの、16位ジャトコが降格が決まっていた宮崎に、15位の静岡産大が7位愛媛に敗れ勝ち点1差で残留が決定しました。
 この戦いを見ると、降格争いの厳しさとともに、いかに戦うべきかが分かると思います。鳥取が残留できたのは、何と言っても直接対決の熊本とジャトコを叩いたこと。絶対に負けてはいけない相手に、きっちりと勝利したことです。更に最後まで諦めずにチーム一丸となって戦い抜いたことも、重要な要因だったのではないでしょうか。広島フットボールによると西村選手は昨日の練習から広島に戻ってきたそうで、厳しい環境で戦うことにより一回り成長して戻ってきたとのこと。鳥取サポーターからも惜しまれながらの復帰だったそうで、きっと「残留」と言う運を持ってきてくれたはずです。巷では「広島はもう終り」という声も流れているようですが、そんなことは絶対に無い。勝負事は諦めた時点で終りです。広島も鳥取の戦いに倣って、まずは次の鹿島に勝って残留を引き寄せてほしいものです。
<02.11.12> 先週発売の「紫熊倶楽部」12月号(Vol.58)は森崎和幸選手が表紙で「夢をあきらめないで」がテーマです。トップ記事は、サポーターからのメッセージ。多くのサポーターから寄せられた「絶対残留!」のメッセージを掲載しています。これに続くのは、森崎和幸ドキュメント「屈辱と成長」。「パスサッカーの日本最高峰に君臨するジュビロ磐田のサッカー」を目指すサンフレッチェの中心となるべき選手が、ユースからの生え抜きの1人である森崎和幸。その彼の今年の苦悩と成長について、6ページにわたって述べています。これに続くのは、残り4試合をどう戦い、どう勝ち残って行くかの方法論。その一つの神戸戦は既に引き分けに終ってしまいましたが、後の3試合をどう戦うかと言う課題はまだ、残っています。
 コラムは4本。最初に登場するのは早川文司さんで、「最後までチャレンジだ。落ちるな!」と題して、2部落ちを経験したマツダ時代を題材にしながら「なりふり構わぬ戦いで『結果』にこだわってほしい」と求めています。2つ目は日刊スポーツの中上博記者で、こういう苦しい時こそ信じよう、と呼びかけています。3つ目は編集長のスペシャルコラムで、サッカーゲームのご紹介。中国新聞の五反田記者の「ユースについて語ろう」の第2回は「戦うことで成長した試合」と言うタイトルで、森山監督の元でユースがいかにして天皇杯予選を勝ち抜いたか、をレポートしています。
 この号で最も大事だと思われる記事は、後ろのモノクロページとカラーページの境界にある久保社長のインタビューではないでしょうか。今年、家電業界の再編を目指したエディオングループの設立のために大きく時間を取られてしまった社長が、もう一度サンフレッチェに目を向けること、残留しようがしまいが大改革が必要であること、そして今度はその陣頭指揮を執ることを宣言しています。監督選びから外国人の獲得までいろいろな面がチグハグで、それが今季の低迷に繋がったことを考えれば、この久保社長の決意はサポーターにとっての希望になるのではないでしょうか。
 マッチレポートは名古屋戦、東京V戦、磐田戦、そして清水戦。4試合で勝ち点1しか取れなかった苦闘を振り返っています。そして最終ページの石井百恵アナウンサーによる「大好き!サンフレッチェ」は、サンフレッチェの元主将である風間八宏さんのメッセージを伝えています。「紫熊倶楽部」は定価350円。フタバ図書など広島県内の大手書店と新宿の「ひろしまゆめてらす」で購入できます。また通信販売のお問い合わせは、下のバナーの紫熊倶楽部・広島フットボールホームページよりどうぞ。
<02.11.11> 先週金曜日の中国新聞によると、サンフレッチェは住建産業の撤退後のユニフォームスポンサーとして、信販会社の「ライフ」と契約したことを発表しました。ライフは1952年に「チケットひろしま」として発足した地元発祥の企業の一つ。2000年に会社更生法の適用を受けて現在はアイフルの傘下に入っていますが、デオデオがeeカードの取り扱い会社をライフにするなど広島との関係も続いている模様です。ライフの森清社長も「ユニフォームスポンサーとしてサンフレッチェ広島に貢献できることは、広島を発祥とする企業として大変光栄なことと喜んでいる」と語っているとのこと。契約期間は1年で、サンフレッチェは来季の公式戦開幕から背中に「LIFE」のロゴ入りのユニフォームで戦うことになります。
<02.11.11> 一昨日、高校選手権広島県大会の準々決勝が行われ、皆実などがベスト4に進出しました。
【準々決勝】
皆実  6|1-0|0安芸府中
     |5-0|

沼田  3|1-0|0海田
     |2-0|

広島朝鮮1|0-0|0瀬戸内
     |1-0|

観音  5|3-0|2銀河学院
     |2-2|
 準決勝は16日に広島広域公園第一球技場で、11時から皆実対沼田、13時から広島朝鮮対観音が行われます。
<02.11.10> 昨日の神戸戦はJ1残留のためにはどうしても勝ち点3が欲しい試合でしたが、開始早々の1点を守り切れず、また追加点を挙げることが出来ずに1-1の引き分けに終りました。
 事前の情報通りエルツェグを外し、3-4-3としたサンフは次のような布陣を引きました。
        下田

   八田   上村  ビロング

駒野   森崎和  森崎浩   服部
          (→桑原89分)
   藤本(→高橋99分) 大木(→沢田107分)
        久保(→茂木69分)

SUB:林
 どうしても勝ちが欲しい、得点が欲しいサンフは立ち上がりにまず結果を出します。藤本のサイドチェンジから服部が上がるとクロス。これはいったんはクリアされましたが、こぼれ球を拾った駒野が丁寧にボールを置いて右足を振り抜くと、ボールはDFとGKの間を抜けて左ポストに当たってゴールイン。「前線に枚数をかける」「両サイドを高く張る」と言う3-4-3の戦術的意図が結実したゴールは、開始1分にもたらされました。
 その後、ボールを奪うとDFラインの裏をシンプルに狙う戦術を徹底するサンフ。2度、3度と良い抜け出しを見せますが、メインスタンド側の副審のジャッジは辛くことごとくオフサイドを取られます。そのうち「前半20分ぐらいで前の3人が攻め疲れしてしまい、ウラがとれなくなった」(藤本選手)ため攻撃の形が作れなくなります。両サイドが引いて5バック状態となり、森崎兄弟へ対するプレッシャーがきつく中盤でボールを回せずロングボールを蹴るばかり。DF陣は上村、八田は頑張っていたもののビロングが最悪で、1対1で付いていても簡単に裏を取られたりあるいはラインの裏に1人残ってオフサイドが取れなかったり、と言う感じで1人で足を引っ張ります。ただ、神戸もボールは回せるもののフィニッシュの形はオゼアスのヘッドしかなく、得点を取られる気はあまりしない攻撃に終始。最初の1分以外はただただ静かに、何事も無く40分程が過ぎました。しかし前半41分、一つのミスと非情な判定がチームを奈落の底に落とします。神戸の中盤からのロビングボールに抜け出そうとする薮田。裏を取られそうになって焦ったビロングは、ペナルティエリア内であることも忘れて慌てて身体ごとのしかかるように競ろうとします。これですかさず倒れる薮田。ビデオで見た感じでは限りなくシミュレーションに近い倒れ方でしたが、この日の奥谷氏は冷酷にもPKの判定を下しました。シジクレイのキックは下田の逆を突きゴールネットを揺らし、それまで何とか耐えていたチームの雰囲気は一気に悪くなってしまいました。
 後半になって修正を施してくるか、と思われましたがメンバー交代は無し。やや両サイドの位置が高くなり5バック状態になることは少なくなったものの、なかなか攻撃の形が作れないまま時間ばかりが過ぎます。中盤での選手同士の距離が遠く、パスはうまく繋がらず苦し紛れに前線に蹴り込むと言う単調な攻撃に終始。ヘッドが強いわけではないスリートップは前線で起点になることが出来ません。エース久保も前半開始早々に左足で強烈なシュートを放った以外は沈黙し、後半24分にはルーキー茂木に代えられてしまいます。森崎兄弟が高い位置でボールを持った時、大木や藤本が相手DFラインの近くで足元にボールを持った時のみ攻撃の形が出来ますが、周りの連動した動きが少なくシュートに至るストーリーが描けないまま刻々と時間ばかりが過ぎます。上村はしばしばDFラインから攻め上がる姿勢を見せて「いよいよ4トップで勝負を賭けるのか」と期待を抱かせましたが、ベンチからの指示は無くそのままタイムアップ。J1残留のためには必須の勝ち点3を得ることは出来ずに90分を終えてしまいました。
 延長に入ると、明らかに引き分け狙いになった神戸に対し、サンフは吹っ切れたように前から行きます。茂木が、桑原が、高橋がピッチ全体をアグレッシブに走り回り、こぼれ球を拾ってボールを繋ぎ、相手ゴールを脅かします。その流れの中で服部のシュート、高橋のシュートが神戸のゴールを襲いますが、掛川のスーパーセーブに阻まれます。「勝ち点3がダメでも何としても勝ち点2を」と必死で攻めますが、守りに入った時の神戸の守備は堅くどうしてもこじ開けることが出来ません。結局最後まで4トップにすることも無くそのままタイムアップ。どうしても勝利が必要だったこの戦いはまたしても引き分けに終り、とうとう徳俵まで追いつめられてしまいました。
 この試合、内容的にはどちらも目ぼしいものが少なく、いかにも「下位チーム同士の戦い」と言う感じでした。両チームとも相手ゴールを脅かすシーンは数えるほどで、エンターテインメントとしてはあまり質の高いものではなかった、と思います。しかし、これは言ってみれば神戸の意図した通りの展開。延長負けでもOK、と言う立場の神戸にとっては理想的なゲームだった、と言っても言い過ぎではないでしょう。こうなってしまったのはなぜか。もちろん審判の微妙な判定もあったし、ミス連発のビロングのプレーもありましたが、しかし根本的にはリスクを冒すことが出来なかった臆病な采配に問題があった、と言わざるを得ないように思います。今のサンフに必要なのは勝ち点3。そのためには何が必要か、と言えば相手よりも多くの得点を取ることです。まず失点をしないことではなく、先に1点でも2点でも多く取ること、そして1点取られたら2点目を取る事ではないでしょうか。この日採用した3トップは、確かに前に起点を多くして攻撃的に行こう、と言う意図があったかも知れません。が、そこまでボールを運ぶことが出来なければ何も出来ないのは自明の理。ゴール前に3人並べ、押し上げもせずにロングボールを蹴るばかりではどうしようもない事は、素人でも分かることでしょう。もちろん、攻撃的な選手をたくさん入れれば攻めることが出来ると言うものでもないし、逆に薄くなった守備を突かれて失点する可能性も高くなるでしょう。しかし今の絶体絶命のサンフがすべきことは、守備を気にして後ろを厚くすることなのでしょうか?どうしても得点を取りたい、どうしても勝ちが欲しいと言う意図を打ち出して、チーム全体のパワーで相手を圧倒することではないでしょうか?W杯の韓国のように、とにかくFWの選手をどんどん入れて攻め続ける姿勢を見せる、と言う形を作っても良かったのではないでしょうか?
 この日のビッグアーチの観衆は12,199人。雨の残る肌寒い天候だったにも関わらず、今季の平均を越える、そしてこれまでの神戸戦の平均を越える動員を記録しました。多くのファン、サポーターがチームの危機に居てもたってもいられず、ある人は仕事をキャンセルしてスタジアムに向かい、またある人は遠隔地から駆けつけました。そしてそのほとんどが紫のものを身につけ、大小様々な旗を振ってチームを後押ししました。開始早々の先制点で、ほぼJ1残留が決まって「安心モード」の神戸を圧倒して雰囲気を逆転させる条件は揃っていた、と思います。が、そこで一気に乗って行くことが出来なかった。1点取ったら2点目を奪いに行く。同点に追いつかれたら勝ち越す。終了間際になったら力攻めに行く。そう言う意図が全く伝わらなかった。どうしてもJ1に残留するんだ、と言うチーム全体の迫力が見られなかったのが、本当に残念でなりません。
 試合終了後、うなだれる選手たちにスタンドからは改めて大きな声援が送られましたが、これはチームを甘やかしているわけではない、と思います。選手が頑張った(1名を除いて、ではありますが)のはスタンドから見ていた私たちはみんな知っているし、選手たちの辛さもまたみんな分かっているのです。が、ベンチだけが分かっていない。どうしても勝ち点3が欲しいゲームで、「勝ち点ゼロになるリスクを冒すことが出来なかった」(木村監督)と言うチキンハートが、この状況を招いたとしか思えません。残り3試合、残留の可能性は限りなく少なくなりましたが、まだ終ったわけではない。絶対勝つ。絶対残留できると言う迫力を持って、運命の扉をこじ開けて欲しいものです。
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