2/17〜2/23のSANFRECCE Diary


<02.2.23> サンフレッチェは昨日の練習は2時間ほどの軽めのもので終わり、佐伯市で行われていた2次キャンプを打ち上げました。中国新聞によると「キャプテン代行」としてリーダー役を果たしてきた下田選手は「蓄積している疲労をとって、いい状態で開幕を迎えたい。上村さんがいなくなったのはチームとして痛いが、みんなでカバーしまとまっていこうという意識が生まれてきた」と語っていたそうです。またガジエフ監督は「守備はよくなった」「練習でやって来たことができた場面もあった。大分戦では沢田が60mもの距離を走って飛び込み、PKを得たシーンがあった」と一定の評価を与えつつも、「守備時において、相手を捕まえることがあまりできていない」「攻守の切り替えについても決してよくなったとはいえない」とまだまだ課題が残っていると指摘しました。1月以降宮崎キャンプまでハードなトレーニングを続けていて、先週と今週はその疲れを取るための時期。ビロングの正式契約がまだで守備の組織が固まっていないなどまだ問題はありますが、他のチームを見渡しても怪我人が続出していたり戦術が徹底していないなど、どこも状況は似たようなものだと思います。大分、天津との2試合では課題は見せつつもそれなりの結果を残しただけに、これから1週間でコンディションを整え、もう一度しっかり戦術面を確認すれば開幕ダッシュも可能でしょうし、またそれに期待したいと思います。
<02.2.22> 昨日行われた中国リーグ甲級の天津泰達との練習試合は、藤本の2ゴールなどで3-1で勝利しました。メンバーですが、前半はレギュラー組が出場して次のような布陣だったそうです。
      下田

駒野  川島 ビロング 沢田

      森崎和
 梅田       森崎浩
      藤本

    大木  久保
 広島フットボールによると、立ち上がりに右サイドを2度破られ決定的なシュートを浴びましたが、これを下田が落ち着いてセーブするとその後はサンフのペース。前半5分に森崎浩の突破で得たFKを藤本が直接叩き込んで一気に波に乗ったそうです。天津はJリーグに比べれば技術的に低かったそうで、森崎和を中心に中盤を支配。引いて守りを固める相手を攻めあぐみながらも、ビロング、大木らが次々と決定的なシュートを放ったそうです。そして2点目は28分。森崎浩のCKから久保がシュート。そのこぼれを藤本が押し込みました。その後も梅田、ビロング、大木、藤本、森崎浩が次々とチャンスを作ります。ここまで疲れと寒さで低調な流れで来ていた佐伯キャンプですが、その沈滞ムードを払拭するような良い流れの45分間だったようです。
 後半、サンフレッチェはメンバーを入れ替え次のようになりました。
      尾崎

河野 八田 トゥーリオ 中村

      桑原
  李       ミロ
      山形

    中山  茂木
 この中でチームを引っ張ったのは、若きストライカー・茂木。豊富な運動量と的確なポストプレーで前線の起点となり、どん欲にゴールを狙い続けたそうです。後半29分に相手のセットプレーから失点しましたが、37分に中村のFKから八田がヘディングシュートを決め、結局3-1で試合終了。全体的に内容は完勝と言えるゲームだったようです。
 試合後ガジエフ監督は「まあ、中位のレベルだったね」と簡単に総括。「みんな疲れている。2月11日から事実上オフが1日もないから、無理もない。ただ開幕戦の時には、今よりも35〜45%くらい、レベルはあがっているでしょう」と語っています。また中国新聞によると森崎和は試合後「宮崎では体が重かったが、今は百パーセント近くまでコンディションが上がってきた」と話していたとのこと。Jリーグ相手にボランチ1枚で通用するか等まだまだ不安はあるものの、チームの完全な中心としてガジエフ・サンフレッチェを引っ張って欲しいものです。更に藤本選手は、チームリーダーとして攻守に奮闘。2得点を挙げる活躍でしたが、試合後には「ミスばっかり。工夫が足りなかった」と反省の言葉を口にしていたそうです。
 上村、服部の怪我だけでなく桑原もひざの具合が悪いらしく、またビロングとの契約も未成立でまだまだ不安は残りますが、しかしチームの雰囲気が上がってきたというのは良い傾向です。開幕まで残り1週間ちょっと。怪我に気をつけながら、チームをレベルアップさせて欲しいものです。
<02.2.21> 昨日の広島フットボールによると昨日の佐伯キャンプは2部練習で、午後は実戦練習組とサッカー教室組に分かれて行ったとのことです。実戦練習に参加したのはAチームがGK:下田、DF:駒野、川島、ビロング、沢田、MF:森崎和、森崎浩、梅田、藤本、FW:久保、大木。BチームはGK:尾崎、DF:河野、八田、トゥーリオ、中村、MF:桑原、李、ミロ、山形、FW:茂木、中山。サッカー教室に回ったのは加藤、林、西嶋、佐田、松下、西村、須田、高橋に、練習生として佐伯キャンプに来ている矢野(マイケル)、高木、山田だったとのこと。佐伯の寒さもあって全体的に低調で、怪我をしないようにこわごわとプレーしている、と言う感じだったそうです。今日は中国リーグの天津との練習試合が予定されていますが、宇田後援会長の前で是非熱いサッカーを見せて欲しい、と思います。
<02.2.20> 今朝の中国新聞によると、昨日の練習では新人の茂木、須田の両選手がトップチームに抜擢され、キレのある動きを見せたそうです。特に茂木は突破力、ポストプレーで光るところを見せ「徐々に慣れてきた」と手ごたえを感じていたとのこと。2列目からの飛び出しを重視するガジエフ戦術ではFWにはまずポストプレーが求められますが、現在のところその点で久保、大木に続く人材は不在です。今はその座を中山、梅田が争っていますが、茂木の今後の成長次第では、このポジション争いに割って入る可能性もありそうです。また須田はドリブルの速さは見せていたものの「戦術理解がまだまだ。みんなに迷惑をかけてしまった。もっと積極的にプレーしなければ」と反省の言葉を口にしていたそうです。
<02.2.20> 昨日日本サッカー協会は25日からの静岡合宿に向けた代表候補を発表し、サンフレッチェからは下田、久保の両選手が選ばれました。今回選ばれたのは次の34人。
【GK】下田(広島)、楢崎(名古屋)、曽ケ端(鹿島)、南(柏)
【DF】秋田、中田浩(鹿島)、大岩(磐田)、波戸、松田、中澤(横浜FM)、宮本、山口(G大阪)
【MF】藤田、福西(磐田)、森島(C大阪)、伊東、三都主、戸田、市川(清水)、明神(柏)
    奥、中村(横浜FM)、小笠原、本山(鹿島)、酒井(名古屋)、阿部(市原)
【FW】中山、前田、高原(磐田)、西澤(C大阪)、鈴木、柳沢(鹿島)、久保(広島)、山下(仙台)
 前回の指宿合宿からは森岡、服部、名波、田中、三浦淳、上村が怪我などのため外れた他、都築、吉原、北嶋も招集されませんでした。トルシエ監督は「怪我人などを除けば40人のリストを維持し、親善試合を通じて更に情報を得たい」と語っていたそうで、下田、久保には今後もアピールの機会が与えられそうです。
<02.2.20> 中国新聞によると、W杯に出場するブラジル代表は一次リーグ終了までのキャンプを蔚山で行うことを決め、同市と契約を結んだそうです。ブラジル代表は5/21日から6/14までキャンプを行い、5/25にアジアで親善試合を行う予定だそうですが「日本での試合はない」と明言。噂されていたサンフレッチェとのトレーニングマッチは無さそうな情勢となりました。広島招致委員会の白井幹事長は「ブラジルサッカー協会の担当者からの連絡では、蔚山でのキャンプは26日からということだった」と語り今後も事前キャンプとトーナメントでのキャンプ地誘致を目指して行くそうですが、蔚山は「宿泊費、移動費、食費などは市が全責任を負ってくれる」のだそうで、これ以上の条件を提示しない限り難しくなった、と言えるのではないでしょうか。
<02.2.19> 昨年11月に両足甲の手術を受けリハビリ中だった服部選手ですが、先週の練習中の接触プレーの後、左足甲の状況が悪化したため金曜日に検査したところ、くっつきかけていたところがはがれかけていることが判明。負荷をかけた歩行も出来ない状態で開幕戦出場は絶望的となりました。もともと服部選手は手術をした際、開幕に間に合うかどうか微妙だと言われていましたが、ここまでは順調な回復で練習試合数試合に出場していました。しかし、骨折した部分はまだ完全に付いてはおらず「直っていた」とは言えなかったわけで、無理が祟ったと言えるでしょう。ラインによる4バックディフェンスを指向しているガジエフ・サンフレッチェにとって、両サイドのタイミングの良い攻め上がりは言わば生命線。「左の翼」服部のリタイアは非常に痛手ではありますが、ここには沢田、中村と経験豊富な選手が控えています。服部にはあまり無理をせずに、完全に直してから復帰してきて欲しいと思います。
<02.2.18> 昨日大分ビッグアイで行われたプレシーズンマッチは、3-1で勝ちました。
 メンバーは代表合宿の後「ひざの調子が良くない」と言う久保と服部、及び新外国人を除いて次のような感じだったそうです。
      下田

駒野 川島 トゥーリオ 八田

      森崎和
 梅田(→李76分)  沢田(→桑原63分)
    藤本  森崎浩

      大木(→中山57分)
 布陣はストッパータイプの八田を左サイドバックに入れると言う変形の4バック。守備陣に経験の浅い選手しかいない中での苦心の起用でしたが、広島フットボール、及び中国新聞によるとあまり機能しなかった模様。パスミスやマークミスから立ち上がりから何度もピンチを招いたそうです。しかしこれをトゥーリオのカバーリングと下田の統率で守ると、藤本、森崎浩を中心にしたパス回しで攻撃の形を作ります。前半21分には森崎浩が沢田とのワンツーで抜け出してクロスを入れると、大木がワントラップして見事なシュート。一昨年、大分でほとんどチャンスを与えられずクビにされた鬱憤を晴らすゴールでした。更に26分にはサイドチェンジのパスを藤本がダイレクトで入れ、ここに沢田が走り込むという「練習で何度もやった」(広島フットボール)形を作って沢田がペナルティエリアへ。これを大分のDFがファウルで倒してPKを得ます。これを藤本がGKに当てながら押し込み、早々に2点のリードを得ました。
 その後ややまったりとした時間帯がありましたが、42分には沢田がGKの位置を見てきれいなループシュート。その直後に八田とトゥーリオの連携ミスからスルーパスを通されて吉田に決められますが、これまでの得点力不足を感じさせない連続ゴールで前半を終了しました。
 しかし後半になると疲労のためかペースダウンしたとのこと。特に大木が下がってからは形が出来なくなり、両チームとも調整途上であることを見せたようなゲームでそのままタイムアップ。勝ったとはいえ出来は悪く、ガジエフ監督は「この時期にしては、あまりよくない内容だった」と不満を露にしていたそうで、特に主力が欠けたときにカバーすべき若手の力不足を嘆いていたそうです。残り2週間のうちにどれだけ整備できるか。若手のより一層の頑張りが求められると言えるでしょう。
<02.2.17> 紫熊倶楽部3月号(Vol.49)が発売されました。メインテーマは「Break Through 全てを、賭ける。」藤本主税、森崎浩司、川島眞也の3選手を取り上げ、今季に賭ける意気込みを伝えています。この中で、藤本選手のテーマは「リーダーシップ」。これまで海外移籍や代表入りを目標として口にし、言わば「自分のために」サッカーをやって来た彼でしたが、今年彼の口から出てくる言葉はただ一つ「優勝したい」。自分がもう一段上の選手になるためには今年が勝負の年であること、そのためにはまずはサンフレッチェでベストのプレーをしてチームを優勝に導くことが一番大事である、と語っています。そしてそのためには自分自身が真のリーダーになることが必要であるとして、「例えば(磐田の)中山さんのように」「ピッチの上で元気のいい、ひたむきで一生懸命なプレーを見せる」と言う形でチームを引っ張る、と宣言します。今年は若手の台頭とミロの加入でまたもやポジション争いからスタートしなければならなくなった藤本選手ですが、万一出場機会が減ったとしても腐らず、焦らず、この気持ちを忘れないで頑張って欲しいものです。
 この特集に続いて登場するのは、後援会長の宇田誠氏(広島銀行会長)のインタビュー。はらはらさせられた昨年を振り返り、スポーツ王国広島の復活のためにサンフレッチェと後援会を大きくし、サッカー専用スタジアムの実現のために頑張ると決意を述べています。早川文司氏の「名選手物語」は片野坂知宏選手。日刊スポーツのサンフレッチェ担当の中上記者のコラムは、久保選手について。スタジアム向上委員会は日本平スタジアムの臨場感についてで、宇田会長は日本平を訪問して実際に専用スタジアムを体験してその必要性を実感したそうです。
 後ろのカラーページの最初は「写真で見る宮崎キャンプ」。宮崎で撮影された珍しい写真(今西総監督がボールを蹴っている姿は必見!)の数々が掲載されています。また大宮、柏との練習試合はそれぞれ中山選手、服部選手にスポットライトを当ててレポートしています。新入団選手インタビュー前編に登場しているのは、須田、佐田、西村の各選手。最後の編集長コラムは「必死になる才能はあるか」と題して、昨年崖っぷちの状況からよみがえった大木選手を例に挙げ、本当に必死になって練習することが必要である、と若手選手への期待の言葉を述べています。
 「紫熊倶楽部」は今年から月刊となりカラーページも増えましたが、定価は隔週刊の時と同じ350円。V-POINTや広島県内の大きな書店、および新宿の「広島ゆめてらす」でご購入下さい。
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