5/12〜5/18のSANFRECCE Diary


<02.5.18> 昨日のW杯に向けての日本代表メンバーの発表は、サンフレッチェのファンにとっては非常にショッキングな出来事でした。「切り札」としての活躍が期待され、このところの代表戦にも続けて起用されてきた久保選手がまさかの落選。FWとして選ばれたのは、盲腸で手術をしたばかりの西澤や絶不調の柳沢、そして今年一度も代表戦に呼ばれていなかった中山。久保の能力が彼らより劣るとは思えないだけに、そしてこのところようやく久保らしさが出てきてブレイク寸前と見られていただけに、まさかこんなことになるとは思ってもみませんでした。広島フットボールによると久保選手はしばらく沈黙が続いた後「残念」と口に出したものの、しかしこれまでチャンスを与えられてだめだったから力不足だった、と潔く語っていたそうです。久保は「ゴール」と言うFWに求められる結果を出せなかったのは事実ですし、トルシエとしてもこれ以上待てない、と判断したと言うことなのでしょう。ここで落ちたからと言って久保のサッカー人生が終わったわけでもないし、W杯の出場のチャンスがゼロになったわけでもありません。これで落ち込むのではなく更にJリーグでも結果を出して、そして次のドイツW杯に向けての代表は誰が監督でも久保を中心としたチームを作るような、そんな選手に成長して欲しいと思います。
 ところで、今回選ばれたW杯のメンバーは次の23人。
【GK】川口(ポーツマス)、楢崎(名古屋)、曽ケ端(鹿島)
【DF】秋田、中田浩(鹿島)、松田(横浜FM)、森岡(清水)、服部(磐田)、宮本(G大阪)
【MF】森島(C大阪)、中田英(パルマ)、三都主、戸田、市川(清水)、福西(磐田)
    明神(柏)、小笠原(鹿島)、稲本(アーセナル)、小野(フェイエノールト)
【FW】中山(磐田)、鈴木、柳沢(鹿島)、西澤(C大阪)
 怪我から回復したばかりの森岡だけでなく、トルシエ代表ではほとんど出場していない秋田、今年は招集されていなかった中山と、トルシエが「99%ここから選ぶ」と言っていたはずの欧州遠征組でない選手が3人も入っているのが大きな驚きですが、これはトルシエの不安、自分が持っていたチーム作りのプランの「ぶれ」を表しているのではないか、と私は見ます。おそらくトルシエはポーランド戦を終えた段階で「これで大丈夫」と判断して、そこで出たメンバーを中心に「チーム」を作ろうと意図していたのだろうと思います。しかしその後の代表はやや迷走気味。ホンジュラスにはほとんど負けに等しいような内容で引き分け、レアルとノルウェーに連敗。特にノルウェー戦の前後は代表の中の雰囲気も悪く、とても戦えるようなムードではなかったそうです。これは長い合宿生活が続く事と代表に選ばれるかどうかの瀬戸際の選手が多かった事による精神的なストレスで、帰国してメンバーが確定すれば解決可能だろうと私は見ていました。実際中田英のホームページを見ると、ノルウェー戦の直後に選手が自発的に集まって「宴会」をしてお互いの気持ちをぶつけ合ったそうで(「特に久保は飲むとそれまでの大人しさがうそのように明るくなる(それに異常に飲む)」と言うのが印象的!)これなら(久保を含めて)大丈夫、と思ったものです。ところがトルシエの判断はそうではなかった。このままでは戦えないと判断して、技術よりもハートのある選手、若い選手よりも経験豊富な選手に頼ろうとしたと言うことだと思います。すなわち、これはある意味トルシエのチーム作りの敗北である、と言って良いのかも知れません。
 いずれにせよ、これで賽は振られたわけですし、我々ファンとしては選ばれた選手を信頼して戦いを任せるしかありません。監督が誰を選ぼうと、ピッチ上にどう選手を並べようとボールを追って走って蹴るのは選手です。今回の23人にはここで選ばれた事を誇りに思って、そして最後まで戦って欲しいと思います。
<02.5.18> 今朝の中国新聞によると、オランダのNACブレダの練習に参加している藤本選手は、一昨日行われたアマチュアチームとの練習試合に出場し、2ゴールを挙げる活躍をしたとのことです。これを見たNACのゼネラルマネージャーは「ゲームの先を読めるし、技術的にも優れている。今は前向きだ」と語り、更に今日にも再び練習試合を組んで再チェックが行われるとのことです。
<02.5.18> 今朝の中国新聞によると、3年前にサンフレッチェを引退して海田町で焼き肉店を経営していた皆本勝弘氏が、今春発足した安芸FCユースで指導者としての第一歩を踏み出したそうです。皆本さんは引退後もずっと「指導者になりたい」と言う気持ちを暖めていたそうで、高校の先輩でもある安芸FCの笠井総監督に自らを売り込んだとのこと。安芸区の矢野新町公園で高校生19人の「お手本」となって指導しているそうです。「いつかはサンフレッチェ広島ユースに勝つのが目標」とやる気満々の皆本さんの「初陣」は、明日から始まるクラブユース選手権予選の廿日市FC戦です。
<02.5.17> サンフレッチェは昨日、怪我の選手の状態について発表しました。それによると、鹿島戦で途中交代した森崎浩は左膝の靭帯損傷で加療2ヶ月と診断されたとのこと。更にそのゲームでは下田が右手第一指を骨折していたそうで、こちらは21日に検査を受けることになりました。また膝の状態が悪く欠場していた桑原も15日に市内の病院で手術を受け、加療2ヶ月と診断されています。2ヶ月と言うとJリーグの中断が明けてしまうので心配されるところですが、中国新聞によると織田強化部長は「3人とも6月中には練習に合流できる予定。7/14の第一ステージの再開には間に合う見通し」と語っているそうで、重い症状でなくて一安心、と言うところでしょうか。
<02.5.17> トゥーロン国際大会の第4戦をイタリアと戦ったU-21日本代表は、0-2で敗れました。このゲームでも森崎和はトップ下で、駒野は左SBでフル出場しています。これで予選リーグは2勝1分1敗に終わりましたが、ドイツがアイルランドと引き分けたため2位となり、今日A組2位のイングランドと3位決定戦を行う事になりました。
<02.5.16> 先週発売された紫熊倶楽部の6月号(Vol. 52)は、「ワールドカップ開幕直前特集」として久保選手を特集しています。そのトップ記事は共同通信社で日本代表を担当する中居記者による「風来坊の落ち着き先。」広島のファンにも代表のサポーターにもあまり知られていない、代表の中での久保の姿を紹介しています。これに続くのは8ページにわたる力の入った「久保が、間に合ったこと。」と言う記事です。トルシエによるチーム作りの特徴とその中でのFWの役割、その中での久保に対する期待。それがようやく花開いたか、に見えたポーランド戦とキリンカップでのプレーぶりを検証しています。ノルウェー戦では目立った活躍は出来なかったものの、「ジョーカー」としての役割だけでなく先発での起用の可能性も見られた久保。半月後に迫ったワールドカップでのプレーが期待されます。
 早川文司氏によるW杯に関する集中連載第1回は「回想・1982年スペインワールドカップ」。早川氏が初めて(自費で)出かけたワールドカップについて、その旅と試合の思い出を語っています。また中野編集長による「ワールドカップ、これくらいは知っておこう」では、ワールドカップの歴史や注目のプレーヤー、グループリーグの予想について詳しく説明。更に日本代表の初戦がベルギー戦だと言うことで、私も(^_^;)4年前のベルギーでのサッカー観戦の思い出を寄稿しています。
 国際主審の山西博文氏によるコラム「審判のつぶやき」は第2回。審判員の級について、そしてレッドカードの対象となる「決定機阻止」について解説しています。今回の日刊スポーツの中上記者による「愛すべき紫熊野郎たち」に取り上げられたのは森崎和幸選手。やんちゃな弟とは対照的に「本当に頭の良い男」である彼の素顔を紹介しています。マッチレポートはリーグ第5節の浦和戦から横浜FM戦、清水戦、ナビスコ杯の鹿島戦、名古屋戦、そして浦和戦の2試合。7試合勝てなかった苦しい4月シリーズを振り返っています。
 紫熊倶楽部は定価350円で、ファンクラブ会員には割引があります。(試合会場とV-POINTで購入の場合のみ。)通信販売のお申し込みは、紫熊倶楽部ホームページ(↓のバナーをクリック!)からどうぞ。
<02.5.15> 広島フットボールと今朝の中国新聞によると、海外移籍を目指す藤本選手はNACブレダのトライアルを受けるため昨日オランダに出発したそうです。藤本は昨年の契約交渉の際に海外移籍を希望してチームもそれを了承。代理人を通して移籍先を探していたそうで、その中でNACブレダの監督が藤本の能力とプレースタイルを高く評価して獲得の意志を示しているそうです。藤本は19日まで現地で練習に参加し、ここで良い結果が出せれば移籍金などについて本格的な交渉に入ることになります。織田強化部長は「決してクラブとして放出したい選手ではない。しかし、ヨーロッパ移籍は彼の永年の夢でもあるわけですし」とバックアップの姿勢を見せているとの事で、このまま一気に決まる可能性もありそうです。
<02.5.15> 昨日(日本時間今日の早朝)行われた日本代表とノルウェーとの親善試合は0-3で結果も内容的にも完敗。W杯本番に向けて大きな不安が残るものとなりました。
 このところチームに馴染んできて爆発が期待される久保選手は、この試合に先発で出場。屈強なノルウェーのDFにマークされながら何とか攻撃の起点になろうとしましたが、目立った活躍の無いままに45分が経過し前半で退きました。日本代表は守備が不安定で全体的に押し込まれるシーンが多く、攻撃を構築できず前線に良いボールがほとんど来なかった、と言う事情はありました。が、その数少ない攻撃の局面でも久保がボールに絡むシーンはほとんどなし。マークを外す動きやスペースを探す動きもあまり見られず、機能していたとは言い難い出来でした。この日久々にチームに合流した中田英、小野との実戦での経験が少なくお互いにプレーの特徴が分かっていない、と言う問題はあったかも知れません。しかしこのチームの中心は久保ではなく中田英である以上、彼と感じあうことが出来ないのは致命的だと言えます。これで久保がメンバーから落ちるとは思えませんが、先発として起用される可能性もまた限りなく遠くなったのではないか、と思われるような結果でした。
<02.5.14> 昨日Jリーグは、2nd stageの日程を発表しました。サンフレッチェのゲームをまとめると次の通り。
開催日
kick off
対戦相手
競技場
TV中継
1
8/31(土)
19:00
浦和レッズ
広島ビッグアーチ
JSkySports
2
9/7(土)
19:00
横浜Fマリノス
横浜国際総合競技場
JSkySports
3
9/14(土)
19:00
FC東京
広島ビッグアーチ
SKYPerfecTV!
4
9/18(水)
19:00
ガンバ大阪
万博記念競技場
5
9/22(日)
15:30
ジェフユナイテッド市原
広島スタジアム
NHK-BS
6
9/29(日)
14:00
京都パープルサンガ
鴨池陸上競技場
BS-i/KBS京都(録)
7
10/5(土)
15:00
ベガルタ仙台
広島スタジアム
NHK-BS
8
10/13(日)
15:00
名古屋グランパスエイト
瑞穂陸上競技場
NHK-BS
9
10/19(土)
14:00
東京ヴェルディ1969
広島ビッグアーチ
SKYPerfecTV!
10
10/23(水)
19:00
ジュビロ磐田
ジュビロ磐田スタジアム
JSkySports
11
10/26(土)
15:00
清水エスパルス
日本平スタジアム
テレビ静岡/SKYPerfecTV!
12
11/9(土)
14:00
ヴィッセル神戸
広島ビッグアーチ
13
11/16(土)
14:00
鹿島アントラーズ
カシマサッカースタジアム

14
11/23(土)
14:00
柏レイソル
広島ビッグアーチ
15
11/30(土)
14:00
コンサドーレ札幌
札幌ドーム
札幌テレビ
 今年も昨年のようにアウェイ2連戦がありますが、幸い?どちらも静岡県内の開催で移動の手間がほとんど無いのが助かります。(相手が強い、と言うのは別として。)また今年は釜山でアジア大会が開催されU-21代表が出場しますが、その日程は9/29〜10/17。その間の対戦は京都、仙台、名古屋で、上位進出のため、あるいは残留争い(に仮に巻き込まれたら)のためには負けられない相手となります。代表選出が予想される森崎和、駒野、あるいは森崎浩など他の選手の穴をどのように埋めて戦うか、このナビスコカップの成果が試されることになりそうです。
<02.5.13> 決勝トーナメント進出を賭けてナビスコカップ最終戦に臨んだサンフレッチェは、終了間際に1点を失って敗れ、結局グループリーグ4位に終わりました。
 藤本を累積警告で欠き、トップ下を誰にするのか(森崎浩かミロ?)が注目されたサンフのメンバーでしたが、蓋を開けてみれば練習でもやっていない(広島フットボール)と言う沢田のトップ下で次のような感じでした。
       下田

   川島 ビロング トゥーリオ

八田   松下  森崎浩  中村
(→河野69分)  (→ミロ25分)
       沢田

     高橋  大木(→中山78分)

SUB:尾崎、山形
 ガジエフ監督は試合後に「沢田のフィジカルコンディションを考え、前の位置に置いた」「浩司のボランチでの働きはよかったし、彼のロングパスで形勢を変えたかった」と語っていたそうですが、それが成功したかと言えばさにあらず。両サイドが低い位置を取って5バックと言って良い形だったこともあり、中盤のバランスが悪くなかなか攻撃を構築できません。逆に鹿島はこちらの右サイドの攻撃力が落ちることを見込んだかアウグストを中盤に入れて、左SBに内田を入れてきます。そしてトップ下には靭帯を痛めてプレーできないと言う噂だった本山。広島を警戒し、良く研究したあとが見て取れる布陣で、この差が序盤に現れます。サンフレッチェの攻撃はなかなか形にならず散発的で、前半18分の沢田のヘディングシュートぐらいしかチャンスが無かったのに対し、鹿島は本山が、アウグストが、野沢が、熊谷が入れ替わり立ち替わり攻め上がってサンフのDFラインを脅かします。これに対してビロングを中心にした3バックは高い集中力を見せて対応。特にトゥーリオはあらゆる場面に顔を出して身体を張ってクリアします。
 守りからリズムを作り、ようやく反撃の態勢を整えたかと見えた前半25分、早くも最初の交代が告げられました。森崎浩が足を引きずるようにしてピッチを後にして、アップもそこそこに出てきたのはミロ。名誉ばん回に燃えるミロは激しく動き回って打開しようとしますが、相変わらず周りとのコンビネーションが合いません。前半はお互いに手詰まりのままに進み、暖かい天気と合わせてまったりとした雰囲気がスタジアムに漂いました。
 後半の立ち上がり、サンフはようやく目を覚ましたかのように積極的に攻めます。とりわけ今季2試合目の出場の松下の動きが秀逸。中盤を激しく動いてボールを拾い、速いタイミングで長短のパスを出して攻撃の起点になります。立ち上がりにはFKのこぼれを拾って高橋とワンツーを使ってのシュート。またミロが絡んでこぼれたボールを拾って高橋の突破を導くなど、相手ゴール近くでの決定的な動きを繰り返します。また中村も前半とはうって変わって積極的で、左サイドからの突破でチャンスメイクします。更に浦和戦で散々な目に合った河野も、この日は途中からの出場で落ち着いたプレーでチームに貢献し、右からの攻撃にも参加します。しかしさすがにレギュラーが揃った鹿島のDFラインは強くかつクレバーで、最後のところでことごとくストップされます。「飛び道具」として期待された松下のFKもこの日は不発。動きの落ちた大木に代わって入った中山はボールに触ることも出来ずに埋没します。
 逆に鹿島は後半25分に動きます。一気に野沢、平瀬を下げて長谷川と中村幸を投入し、本山とアウグストの2列目からの突破に賭けます。これで防戦一方となったサンフは必死で守りますが、ついにその防波堤が決壊したのが後半42分でした。中央をドリブルで駈け上がる本山。これを止めに入るビロング。ボールを受けようとする2トップをケアしようと川島とトゥーリオが開いて出来た一瞬の隙に、入り込んだのはアウグストでした。素早く振られた左足から放たれたシュートは飛びつく下田の手も及ばず、ゴールネットに吸い込まれてしまいました。ここまで奮闘してきたサンフレッチェの選手たちも既に反発する力は残っておらず、そのまま0-1で敗戦。「奇跡の勝ち抜き」はならず、今年のナビスコカップは予選リーグ敗退に終わりました。
 この日の結果は、勝利の歓喜を期待してスタジアムを訪れたサポーターにとっては非常に残念なものでした。特にDFラインの頑張りで鹿島の攻撃を87分間抑え込み、こちらにも決定機は何度かあり勝つチャンスはあっただけに、悔しさはひとしおでした。ただ、それは選手が頑張らなかったからか、サンフのサッカーの質が低かったからか、と言うとそれは違うでしょう。代表招集と相次ぐ怪我等による主力の欠場、監督の不可解な選手起用、中心選手の早々のリタイア。さまざまなマイナス要因があったにも関わらず、勝つチャンスが見えるところまで行く事が出来たのは、選手が力を出しきったからに違いありません。試合中に次々とチームを襲った困難を、ピッチ上の選手全員でカバーしあって戦えることが出来たからこそ、ここまで出来たと言っても過言ではないでしょう。このナビスコカップは苦しい戦いが続いて結局1勝しかできずに終わりましたが、しかし得るところはたくさんあった、と言って良いと思います。それはもちろん、DFラインの安定であり、高橋、中村、松下らの成長。これまでサンフレッチェの弱点と言えた部分に解決の目処が立ったことが一番の収穫です。しかしそれ以上に重要なのは、チーム全体が一丸となって戦えるようになったことではないか、と思います。どんなに苦しい場面でも諦めずに、選手全員でカバーしあって戦うこと。これを続けることが出来れば、監督を代えなくても選手補強をしなくても、今の戦力で十分に上位を狙うことができるのではないでしょうか。
 広島フットボールによると、鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督は試合後の記者会見で次のように語っていたそうです。

「サンフレッチェは興味深いチームだ。藤本のドリブルとパスは独特で、彼のポテンシャルはリーグでもトップクラス。今日の試合は、彼がいないと知って『何とかなるかな』と思った。久保はもちろん素晴らしい。ゴールに向かっていく姿勢、あれは天性のものだ。若手にもいい選手がいるよ。7番と8番、森崎兄弟は素晴らしいポテンシャルをもっている。メンバーが全員揃えば、リーグ屈指の攻撃力だ。 ディフェンスもいい。特に、トゥーリオの充実ぶりは素晴らしい。高さも強さもある3バックは、普通の攻め方では破れない」

 勝利を手にした監督の余裕の発言とも見えますが、しかしこれは素直に受け取って良い、と私は思います。最初に書いたように、この日の鹿島は膝を痛めている本山を強行出場させ、突破力のあるアウグストを中盤に起用すると言うスペシャルな戦い方をしてきました。最終的にはそれが勝利を呼び込んだわけですが、裏を返せばそれだけのことをしなければ今の広島に勝つのは難しい、と判断したと言うことです。レギュラー・準レギュラー級を9人欠いた広島と、7人が不在だった鹿島。試合前の状況は似たようなものでしたが、それでも平均年齢27.18歳の経験豊富なメンバーを並べる事が出来、更に長谷川、青木をサブに置くことが出来た鹿島に対して、広島の先発の平均年齢は23.55歳。3年後、4年後にはこの力関係が逆転していてもおかしくは無い、と私は思いましたし、また同じことを敵将もまた感じていたのかも知れません。そしてこの手ごたえを本物にする事ができるかどうか。これから2ヶ月のガジエフ監督のチーム作りに注目したいと思います。
<02.5.13> 昨日のトゥーロン国際トーナメントの第3戦はU-21ドイツ代表と対戦し、前半3-1とリードを奪ったものの後半2点を奪われ、3-3で引き分けました。日本の得点者は阿部、中山2。広島から選ばれている森崎和、駒野の2人はこの日も先発出場していた模様です。また同じく昨日行われたアジアユース予選の第3戦はラオスと対戦し、日本が5-0で勝ちました。茂木はこれまで通りツートップの一角として出場し、3試合連続となるゴール(7ゴール目)を87分に決めて存在感を示した模様です。これでU-19代表は予選を突破し、カタールで行われるアジアユース(AFC U-20サッカー選手権大会/10月15日開幕)への進出を決めました。
<02.5.12> どうしても勝ちたい、そして勝たねばならない今日の鹿島戦。広島フットボールによると選手達のモティベーションは高く、「インタビューに答える高橋の目つきも鋭いし、浩司も『絶対に勝つ』と力強く語っている。勝利に向けて、これほどチーム全体が盛り上がっている状況は、これまでになかった」のだそうです。監督は「心配なのは、選手たちのコンディションだ。かなり疲れている」と語っていますが、それは相手も同じこと。これが終わればしばらくは中断に入るわけですから、限界まで頑張って、そして勝利を引き寄せて欲しいものです。怪我人ですが、桑原は膝の状態が相当悪いらしく来週にも手術の可能性があるそうです。また肉離れの梅田も症状は重い模様。ただ同じく肉離れのミロは意欲満々で、昨日も練習に参加してアピールしていたそうです。監督は「藤本のかわりに考えているのは、ミロ。しかし、ミロの場合、肉離れが完治していない。ドクターと相談して、使うかどうかは明日決める」と語っていたそうですので、少なくともベンチ入りはあるかも知れません。
 今日の試合会場はビッグアーチで、キックオフは午後2時。広島地方の天気予報は晴れとなっていますので、是非ともたくさんのサポーターで会場を埋めて、勝利を目指す選手達をサポートしたいものです。
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