6/23〜6/29のSANFRECCE Diary


<02.6.29> 昨日サテライトと日本文理大との練習試合が行われ、0-1で敗れました。サンフレッチェのメンバーは、GK:林、DF:西嶋、河野、八田、佐田、MF:李、西村、高木(→沖本45分)、須田(→高木87分)、FW:山形、中山。オフィシャルホームページによると、失点は前半2分。右サイドを破られた選手をペナルティエリアで倒してPKを与え、これを決められたものでした。この後サンフレッチェは圧倒的にボールを支配。右サイドの西嶋から度々クロスを入れるなど攻撃を試みたものの、全体的に流れが作れずそのまま敗れたそうです。広島フットボールによるとこの日の若手選手にはチャレンジする姿勢が見られず、非常に歯がゆいゲームだったとのこと。今日はキャンプの最後のメニューとなる大分との練習試合が行われますが、そこに抜擢されそうな選手はいなかった模様です。
<02.6.28> オフィシャルホームページによると、右親指骨折のため別メニューでの練習が続いていた下田選手が昨日からチーム練習に復帰したそうです。また他の怪我人ですが、服部は既に試合にも出場するなど着々と完調に近づいているようですが、森崎浩はやや回復が遅れている模様。キャンプ終盤に間に合うかどうかというところで、広島フットボールによると「焦らずやります。目標は7月14日のJ再開の日に、ピッチに立っているかどうか、ですから」と語っているそうです。桑原は更に合流が遅れるとのことで、リーグ再開に間に合うのは難しそうです。
<02.6.27> 昨日別府で鳥栖との練習試合が45分×2+30分×1の変則で行われ、広島が2-1で勝ちました。トップチームの布陣は、GK:尾崎、DF:川島、トゥーリオ、ビロング、MF:駒野、森崎和、沢田、高橋、FW:梅田、大木、久保。高橋がトップ下に入る超攻撃的な3-4-3の布陣で、鳥栖を圧倒したそうです。広島フットボールによると、この中で特に目立ったのが高橋。低い位置でマイボールになったときには下がって顔を出し、簡単に捌いて前線に動いて3トップに連動して攻撃の起点となる、と言う動きが冴えていたそうです。このメンバーでの得点は4分の久保のドリブルシュートだけだったそうですが、その他にも数えきれないほどの決定機を作っていたとのこと。相手がJ2最下位の鳥栖だったと言うことを差し引いても、調整が順調であることを示したと言えるのではないでしょうか。そして2本目(GK:尾崎、DF:河野、八田、井手口、服部、MF:松下、須田、中村、藤本、FW:鳴尾、木村)の収穫は鳴尾。ストライカーらしい瞬間のスピードとゴールへの強い意欲を発揮して、何度もチャンスに絡んでいたそうです。またDFラインに入った井手口もコーチングなどで良い働きをしていたそうで、リーグ再開に向けて戦力的な上積みができた、と言って良さそうです。
<02.6.26> 昨日配信の広島フットボールによると、磐田からFW鳴尾直軌を期限付きで獲得することになったそうです。鳴尾は97年に岩手大から山形入りした28歳で、ソニー仙台を経て新潟に在籍した2000年には、36試合で17得点を挙げてJ2の日本人得点王になっています。そしてその実績を認められて昨年、磐田に移籍。そこでの出場機会は無かったものの、ゴール前での鋭い「嗅覚」が評価されての今回の移籍となりました。藤本のオランダ移籍が確実視される中、一つ空くことになる攻撃的ポジションを巡って高橋やミロ等の争いが激化していますが、鳴尾がここに割って入るかどうか。今日に変更された鳥栖との練習試合で、その能力を披露することになりそうです。
<02.6.25> 広島フットボールによると、昨日の練習でガジエフ監督は川島を右SBに入れて駒野をダイヤモンド型の右の中盤に入れる布陣を試していたそうです。これは形式的には4-4-2ですが実質的には3.5バックと言うべきもの。川島はあまり上がらず駒野の守備の負担を減らし、サイドからの突破と正確なクロスを意図したもののようです。4バックでシーズンをスタートしたものの守備が安定せず3バックに修正してナビスコ杯を戦ったガジエフ監督ですが、今度はサイドからの攻撃ができないと言うジレンマに悩んでいます。左サイドに服部が戻ってくることにより攻守のレベルアップは可能でしょうが、それに加えて右からの攻撃力もアップさせることができるのか。しばらく色々と試行錯誤が行われることになりそうです。
 ところでこのキャンプではトップとサテライトが場所も分かれて練習しているようですが、昨日のトップ練習にユースの木村が抜擢されたそうです。木村は「出る前は不安でしたけど、身体が切れてた。すごく調子がよかったんです」と言いながら昨日の練習でも好調をアピール。藤本のスルーパスで抜け出してビロングをもかわしてクロスを送るなど良い動きを見せていたとのこと。若い選手は急激に成長する事があるだけに、ここで自信を付けて一気に伸びてくる可能性もありそうです。
<02.6.24> 昨日サテライトが福岡大と練習試合を行い、前半に先制されたものの後半逆転して2-1で勝ったそうです。メンバーは、GK:林、DF:西嶋、河野、八田、佐田(→沖本75分)、MF:李、沖本(→高木45分)、西村、須田、FW:茂木、中山(→木村45分)。(沖本、木村はユース。高木は香川西高の強化指定選手。)広島フットボールによると、前半は全く形を作れずほぼ一方的にゲームを支配されたそうです。しかし林が(1点を失いはしたものの)スーパーセーブを連発。特に西嶋が与えたPKを見事な反応で止めるなど「オリバー・カーン(ドイツ)のように...風格すら感じさせ」るプレーでチームを救ったそうです。そして後半から投入された木村、高木の2人の高校生が試合の流れをがらりと変え、後半開始早々に木村が切り込んで得たPKを自ら決めて同点。更にこの2人に触発された沖本が81分に勝ち越しゴールを決めて、チームを勝利に導いたとのことです。
<02.6.24> 一昨日行われたW杯の準々決勝は、韓国とトルコが勝ち初のベスト4進出を果たしました。
 昼間に行われた韓国対スペインは、いずれも疲れが溜まっていたのかどちらも動きの悪いサッカーに終始しました。韓国は運動量が少なく中盤でボールを奪うことが出来ず、またクロス、シュートの精度が悪くゴール前に持ち込むこともできません。逆にスペインは途中から中盤でボールを回すことはできていたものの、ラウル不在の影響が大きくこちらもなかなか決定的なチャンスを作れず。攻め手は右サイドのホアキンのドリブル突破のみの状況で、終盤にそのホアキンの足が止まると共に膠着してしまいました。結局、この我慢比べを制したのは韓国の精神力。これまで見せていた「イケイケサッカー」を封じられても耐えることができたのは、この大会に入ってチームが成長し、自信をつけているからに違いありません。
 ところでこのゲームでも、またもや審判の微妙な判定が物議を醸しています。特に問題とされているのは、スペインが2度ゴールネットを揺らしたシーンで、いずれもノーゴールと判定されたことです。特に後のシーンはビデオで何度見てもホアキンのドリブルはゴールラインを割っておらず、ミスジャッジであることは明らか。負けたチームとしては、審判のせいにしたくなるのも仕方がないところでしょう。ただ、これをもって韓国の勝利を「汚い」と非難し、「審判が買収されたのではないか」とまで言うのは言い過ぎだと思います。2度の「幻のゴール」のシーンですが、どちらの場面でもシュートの前に審判は笛を口に持って行っているように見えます。つまり、審判が意図的に「ゴールを入ったことを見て取り消した」訳ではなく、どんなに贔屓目に見てもただの「ミスジャッジ」じゃないかと思います。また繰り返されたオフサイドの判定も非常に微妙なもので、単に審判の技術が低かっただけ、と言って良いのではないでしょうか。もし、主審が本当に韓国を勝たせたいと思っていたならゴール取り消し以外にもいくらでも方法はある(例えば微妙なプレーでPKを与えるとかイエローやレッドを連発するとか)わけで、それをしなかっただけでも(^_^;)主審の公平性には疑いはない、と私は思います。だいたい歴史的に見ても、審判の笛がホームの有利だったと言われるのは毎度のこと。スペイン自身も82年の自国開催の時には微妙な判定に救われている訳ですから、そこを忘れて(あるいは忘れたふりをして)今回の審判問題だけを騒ぎ立てるのはむしろフェアではない、と言えるでしょう。(因みに日本も、「ファウルが多かった割にはカードが少なすぎた」と文句を言われているそうです。)仮に審判の偏った判定があっても、実力もないのにベスト4まで進出することはできないはず。前回大会まで1勝もしていなかった韓国(と日本)の躍進は、それにふさわしい力をつけてそれを発揮できたからである、とまずは正当に評価する必要があると思います。
#なお、報道によるとFIFA会長が「今大会には明らかな誤審があった」と述べたそうですが、それに相当するのは(1)ブラジル対トルコでアルパイがPKを与え退場になったシーン、(2)イタリア対クロアチアでのビエリの幻のゴール、(3)ブラジル対ベルギーのヴィルモッツの幻のゴール、ぐらいじゃないでしょうか。
 一昨日行われたもう一つの試合、トルコ対セネガルはお互いに持ち味を発揮した素晴らしいゲームでした。セネガルの一人ひとりのプレーヤーの柔らかさと反応の良さ、スピードは見物でしたが、それ以上に素晴らしかったのはトルコの技術と組織力。まるで「東欧のブラジル」ルーマニアの黄金時代を彷彿とさせる動きで、この実力ならベスト4も当然、と思わせるものがありました。初戦のブラジル戦では精神面の不安定さを露呈して退場者を2人出した上に逆転で敗れましたが、その後の苦しいゲームを乗り越える中で成長して来ているのは間違いの無いところ。次の準決勝は、その因縁のブラジルとの再戦が待っています。明後日の埼玉は、激しく面白いゲームが期待できそうです。
<02.6.23> サンフレッチェは昨日、横浜FマリノスからDFの井手口純選手を期限付きで獲得したことを発表しました。井手口は桐光学園高出身の23歳で、中村俊輔の1年後輩にあたります。1対1の強さやカバーリング能力を高く評価されてプロ入りし、その後も「今年こそはレギュラーを」と期待されていたようですがどうも伸び悩んでいる模様。99年には札幌、昨年は湘南に期限付き移籍して経験も積んでいますが、横浜に戻った今年も松田、ナザ、中澤の壁を破ることはできずナビスコ杯2試合のみの出場にとどまっています。広島フットボールによると織田強化部長は、「即戦力として期待している。今のレギュラーをすぐに上回れるかどうかはわからないが、ベンチには確実に入ってこれる選手だと思うし、そうであってほしい」と期待を語っていますが、当面は八田、河野と「第4の座」を争うことになると思われます。かつて同様に横浜からレンタルで来てブレイクした伊藤哲也選手のように、ここで成長して欲しいものです。
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