9/29〜10/5のSANFRECCE Diary


<02.10.5> 広島フットボールその他の情報によると、今日は木村監督としては初めて(たぶん監督代行として指揮したFC東京戦以来)の3バックで臨むことになるようです。また桑原が久々に先発出場。中央の守りを固め、サイドを高くして攻撃の形を作る意図だと思われます。また磐田からレンタル移籍の鳴尾の初めてのベンチ入りが決まり、先発で起用されるとのこと。中盤の選手とのコンビネーションが合うかどうかが気掛かりですが、それよりもコンディションの良さを生かして走り回って欲しいものです。
 今日の会場は広島スタジアムで、キックオフは午後3時。先着3000名様にJリーグチップスのプレゼントがあるほか、高橋、松下両選手のサイン会などのイベントが予定されています。ファンクラブ会員限定のプレミアムカードは、服部と梅田。またハーフタイムにはオリジナルTシャツ、オリジナルフォトスタンド、森崎和幸バスカード、デジタルカメラのプレゼントがあります。更にU-16の広島地区トレセン対呉地区トレセンの前座試合や服部選手への150試合出場記念の花束贈呈が行われます。広島スタジアムには駐車場が用意されていますが、台数が少ないのでなるべく公共の交通機関のご利用を。広島駅、横川駅からのバスのほか、商工センターからもバスがあるそうです。テレビ中継ですが、NHK-BSが生中継します。スタジアムに行けない方は、テレビの前で応援を。
<02.10.4> 京都に完敗して前途に暗雲が立ちこめてきたサンフの明日の相手は、もう一つの昇格組仙台です。
H●1-2鹿島  【仙】山下、【鹿】中田、柳沢
A■0-1浦和  【浦】永井
H○1-0横浜FM 【仙】マルコス
A●1-3市原  【仙】マルコス、【市】
H○3-1清水  【仙】シルビーニョ、小村、山下、【清】平松
A●0-1柏   【柏】エジウソン
 W杯後の再開以降なかなか勝てず苦しんできましたが、安藤、阿部の補強が成功。第4節には岩本、財前が怪我をしてしまいましたが、シルビーニョをトップ下に上げて凌いでいます。波に乗った、とはまだ言えないものの、開幕当時の良いサッカーを思い出しつつある、と言って良いでしょう。ここまで勝ち、負けの順で来ていて次が勝つ番なのも不気味。本来の実力からすれば勝たなければならない相手だ、と言いたいところですが、今のサンフにとっては楽な相手だとはとても言えそうにありません。
 対するサンフですが、相変わらず練習の雰囲気は良いそうですが、戦術面での不安は拭えません。上村の復帰も今のところカンフル剤にはなっておらず、閉塞状況を打開する道が見えません。次節はトゥーリオが復帰しますし、練習でいろいろなパターンを試しているのでメンバー予想は非常に難しいのですが、むしろここまで来たからには大きく変えずに我慢する、と言うのも一つの手かも。これでいい、とは思いませんが、半分ヤケクソで(^_^;)次のようなメンバーを予想しておきます。
       下田

    ビロング 上村
沢田            服部

    桑原   森崎浩

 梅田          藤本

    久保  エルツェグ

SUB:尾崎、トゥーリオ、井手口、鳴尾、中山
 どういうメンバー、どういうシステムで臨むにしろ、最後にものを言うのは出ている選手の頑張りです。こぼれ球には相手よりも一歩早く動き出すこと。20cmでもより近づいて相手にプレッシャーをかけること。ボールを奪われたら最後まで全力で追うこと。味方がボールを奪ったらすぐに相手ゴールに向かうこと。これらの「基本」をもう一度思い出して、絶対勝つと言う気迫を見せて欲しい。今季最後の広島スタジアム(天皇杯を除く)で、スタンドとゴール裏に熱気が伝わるようなプレーを見せて欲しいものです。
<02.10.3> 昨日の広島フットボールによると、昨日は3-5-2や4-3-3などいろいろなパターンと組み合わせで練習を行っていたものの、戦術面の不安は解消されておらず、特に森崎和の「穴」をどう埋めるかについての解答は得られていない模様。またFWに良いボールが入らないと言う問題の解決策もまだで、エルツェグも悩んでいる様子なのだそうです。守備面に関しては3バックにして桑原をボランチに入れる布陣にすると、さすがに安定するようですが、何と言っても課題は攻撃。タメを作れてパスが出せる選手は森崎浩しかいない、しかし彼を前に上げると奪ったボールを預けるところが無い、というジレンマに苦しんでいるとのことです。こうなると、例えば服部をボランチで使う(左サイドには上村を入れる)とか、あるいは後ろを厚くして守りを固めて攻撃は3人に任せる、等の奇策を考えるしかないかも。次節の相手仙台も、京都同様に選手一人ひとりの力はそれほどでもないものの、清水監督の戦術が浸透していて組織力は侮れません。ここは日本代表の知恵袋と言われた小野コーチによる分析と対策、そして選手個々の頑張りに頼るしかない、と言う気がします。
<02.10.2> 昨日のアジア大会第2戦バーレーン戦は、良くも悪くも日本の「若さ」が出たゲームだった、と思います。パレスチナ戦では硬さが見られた日本U-21代表でしたが、この日は前半から積極的。前からどんどんプレッシャーをかけてボールを奪い、バーレーンにはほとんどサッカーをさせず、自由に攻めて簡単に4点を奪いました。しかし後半早々に微妙なPKの判定で1点を失うと、あっさりと主導権を渡して攻められ続けます。2点目は右サイドを簡単なワンツーから崩されての失点で、とても前半と同じチームとは思えないような出来でした。その後選手交代から何とか盛り返し、終了間際にもう一点追加して面目を保ったものの、このチームの「強さ」と「脆さ」の両面が出たゲームだった、と言えるでしょう。
 そのうちまず「強さ」の面ですが、これはこの年代の選手のレベルの平均としての高さによる、と思います。シドニー五輪の代表のように「数人のスーパースター+その他大勢」と言う感じではなく、誰が出てもそこそこの力(少なくともアジアレベルでは抜きんでた力)を持っているところが最大の強みなのではないでしょうか。例えばこの日は大久保の活躍が目立ちましたが、彼が山瀬や森崎浩に代わったらチームが変わるか、と言ったらそんなことは無いはずです。力の差があるとすればJリーグでレギュラーかそうでないかの違いぐらいで、それ以外の部分では大きな違いはないと思います。それは阿部とのレギュラー争いに勝った形になっている森崎和も、根本にポジションを奪われた駒野も同様。どちらもポジションを取ったからと言って安泰ではないし、失ったからと言ってがっかりする必要はない、と思います。誰が出るかは他の選手との組み合わせや相手との兼ね合い、その日のコンディションなど様々な要素で決まっているだけ。誰が出ても一定以上の力は発揮できるのが、このチームの強さではないかと言う感触を持ちました。しかしこの誰が出ても一緒、と言うのが逆に「脆さ」を内包していると言えるでしょう。誰も突出した力を持っていない、と言うことは誰も中心ではない、と言うのとたぶん同義なのです。この大会ではリベロを務める青木がキャプテンマークを巻いていますが、たぶんDFリーダーとして責任を持たせるためであってチームの中心だからではないでしょう。ちょっとした事で流れを失うとなかなか取り戻せなくなるのは経験が無いから、リーダーがいないからで、ここをどう立て直すか、立て直すことが出来るかが、このチームの課題と言って良いように思います。
 そう言う意味で、やはりこのチームの先頭に立たなければならないのは森崎和だと思います。昨日の失点シーンのきっかけを作ったは彼で、2点目もリターンパスを出した選手に付いていたのは彼。ここでミスをしたことでやや気持ちが後ろ向きになり、ボールに関われなくなったのが押し込まれた原因だったように思います。逆に押し込まれ続けていた30分過ぎに、中盤でボールをカットした森崎和がそのままドリブルで持ち込んでシュートを放ったシーンがありましたが、これが「反撃の狼煙」になりました。確かに森崎和は、ドゥンガのように声で叱咤激励するタイプでは無いかも知れません。だったら、だったらプレーで周りを鼓舞すればいい。周囲の動きが悪い時には他人の倍動き回り、消極的なプレーが目立つ時にはどんどんアグレッシブに行ってみればいい。ミスを怖れず、「責任は自分で負う」と言うつもりで頑張って欲しい。U-21代表が勝ち残ってなかなか帰ってこないのはサンフとしては大きな痛手ではありますが、出るからにはぜひ勝ってきて欲しいし、森崎和と駒野には成長して帰ってきて欲しい、と私は思います。
<02.10.1> 日曜日に行われたSC鳥取との練習試合は、4-1で勝ちました。得点者は中村、鳴尾、山形、茂木でした。
<02.9.30> 鹿児島で行われたJリーグ2nd stage第6節京都戦は、シュート4本に抑えられ0-2で完敗。年間順位は15位で、2nd stageも10位に落ちました。
 森崎和と駒野をアジア大会で、トゥーリオを出場停止で欠くサンフは上村が今季初めて公式戦に出場して次のようなメンバーでした。
       下田

    ビロング 上村
沢田            服部
(→井手口76分)
    松下   森崎浩
    (→桑原69分)
 藤本          高橋(→梅田45分)

    久保  エルツェグ

SUB:尾崎、中山
 ゲームは立ち上がりこそ積極的に攻め込んだものの、徐々に京都にペースを奪われます。中盤のスペースでボールを回され、カウンター気味の速い攻撃からDFラインの裏を朴、富田、黒部、鈴木慎らに使われて何度もピンチを招き、二度三度とフリーでシュートを打たれます。この日も大当たりの下田はこれをスーパーセーブで凌ぎますが、所詮は京都の「組織」対広島の「個人」の戦い。これは攻撃面でも同じで、何とか相手ゴール前にボールを運び、サイドからクロスを入れて崩そうとするものの、複数の選手の連動した動きにならずに京都の集中した守備に抑え込まれます。前半30分過ぎからやや持ち直したものの、得点の可能性を感じさせない攻撃に終始。逆に前半ロスタイムに右サイドを破られ、ペナルティエリアの中から朴が出したパスを黒部に押し込まれて先制を許しました。
 後半、高橋を梅田に代えて攻撃面の再構築を図るサンフ。立ち上がりは全員の動きが良く、森崎浩のスルーパスや藤本のドリブル突破、沢田のオーバーラップ等で何度か相手陣内に攻め込みます。しかしここぞと言うところでのパスミスやトラップミスが多く、またクロスを入れても中央で久保、エルツェグに合わずなかなか決定的なチャンスになりません。逆に京都は非常に落ち着いた戦いぶり。守備陣はペナルティエリア前に分厚い網を張ってツートップに仕事をさせず、攻撃はカウンター狙いながらロングパスがきちんと黒部に通って一気にサンフのDFを混乱に陥れます。京都の2点目もカウンターからで、左サイドを朴に突破されグラウンダーのクロス。これを黒部が中央で合わせてゴールに流し込まれてしまいました。その後サンフは沢田が足を攣って井手口に交代し、これを機に3バックに変更。これが功を奏したか藤本と服部が決定的なシュートを放つなど得点の予感が漂いましたが、結局流れを変えるには至らずそのままタイムアップ。鹿児島まで遠征したファンにとっては、非常にむなしいゲームとなってしまいました。
 一昨日も書いたように、京都と広島の選手の質を比べた場合、広島が劣っているかと言うとそんなことはない、と敗戦した後でも思います。2失点はいずれも鈴木慎を起点に朴がサイドを突破し黒部が合わせたものでしたが、服部、藤本、久保(エルツェグ)の能力がこの3人よりも劣るかと言えば、そんなことは無いはずです。しかし現実に点を取ったのは京都のトリオで、広島の3人がこのコンビで相手を崩したシーンは全く無し。そもそも攻撃を担当する(はずの)4人の間でパスが通ることがめったになく、また森崎浩や松下らが裏に跳び出すシーンもありませんでした。一応サイドからクロスを入れてそれに合わせる、と言う戦術的意図はあったようですが、その精度が悪くゴール前に入り込む人数もタイミングも位置も悪い、となればチャンスを生かせないのも当然のこと。選手個々の「何とかしなければ」と言う気持ちは感じるものの、それはマラドーナでも無い限り無理な話です。1人でできないことを組織で行うのがチームと言うものですが、それができないチームができているチームと戦ったらこうなる、と言うだけのゲームだったように思います。ガジエフ退任後、確かに木村監督の元でチームが一つになる雰囲気ができたかも知れませんが、それがピッチ上で表現できているか、と言うとできていないのが現状でしょう。本来ならキャンプから戦術を熟成させるべきところができていない。W杯中断中のチャンスも生かすことができなかった。期待の助っ人エルツェグも、コンビを合わせる時間が無い。今季に入って全てが後手後手になってしまい、きっちりと対策する時間的余裕がないのであれば、ここは難しいことをやらせようとするよりも、もっとシンプルに(例えばトムソン時代のように)やるべきことをはっきりさせてやることが必要なのではないでしょうか。
 苦しい戦いは続きますが、しかし柏や神戸が楽になったか、と言うとそんなことはないはずです。その上のグループだって、まだまだ安心できないはずです。残り9試合は、短いようで長い道のりです。これからまだ一山も二山もあるはず。それをどのように乗り越えて行くかに、チームとしての本当の力が問われるのではないでしょうか。
<02.9.29> 今日の京都戦ですが、広島フットボールや中国新聞によると上村の先発出場は確定的だとのこと。コンディションや試合勘の点で不安がありますが、彼の豊富な経験がきっとチームを救うはず。相手はこれまでの3トップから2トップに変更するとの情報もありますが、お互いに声を出してカバーしあって、しっかりと守って欲しいものです。逆に期待の茂木は、今回もメンバーから外れました。FC東京戦でプロ入り初ゴールを決めてポテンシャルの高さを示した茂木ですが、そのゲームでも消えている時間が長かったのは確か。木村監督は「相手のことを考えてメンバーを決めている。今は中山の運動量を生かしたい」と説明しているそうですが、90分を通してのチームへの貢献、と言うことを考えての当然の選択なのかも知れません。茂木は10月早々にはU-19代表に合流し、1ヶ月ほどチームを離れることになります。ここは今日のメンバーに入っている選手に「茂木がいれば」と思わせないよう頑張って欲しいと思います。
 今日の会場は鹿児島市の鴨池陸上競技場で、午後2時キックオフ。テレビはBS-iで(たぶんKBS京都も)生中継で、スカパーはch258で午後9時半からです。昨日は降格争いのライバルが軒並み勝って、サンフの年間順位は暫定ながら15位となっています。ここは必ず勝って、何とか脱落しないよう食らいついて行って欲しいと思います。
<02.9.29> アジア大会の予選リーグの初戦を戦ったU-21日本代表は、パレスチナ相手に苦しんだものの2-0で勝ちました。実力的に劣るパレスチナは初めから引き分け狙い。引いて守りを固め、接触プレーの度に大げさに転げ回って時間稼ぎをして67分間を無失点で耐えました。それに対する日本は初戦で硬さもあったのか単調な攻めに終始。個人の力で突破しようとして潰されるか、単純なクロスを上げてクリアされるか、と言うパターンを繰り返していました。終盤になって相手が疲れて足が止まり、できたスペースを突くことによって得点できたものの、それまでの戦いでの工夫とアイディアの少なさは、今後に向けての不安材料として残ったように思います。
 サンフレッチェから選出された2人ですが、事前の予想に反して森崎和は先発で、駒野は出場機会がありませんでした。森崎和はDFラインの前に位置して、DFが持ったボールを散らす役。何度もスルーパスやクサビのパスを出して攻撃の起点になっていましたが、しかし自分自身が積極的に攻め上がるシーンが少なかったのが気になりました。相手は引いてカウンター狙いで前線に人が残ることが無く、日本の陣内にはいつもDFの3人と森崎和がいる、と言う感じ。なので森崎和がボールを持った時はほとんどの場合はノープレッシャーで、それなら良いパスが出せて当然、と言うところかも。中盤の底にいたのは監督の指示だったのかも知れませんが、もっと前に出て高い位置で積極的にゲームメークしても良かったのではないか、と思いました。新しい監督になって戦術が変わり、立場的に難しいところにあるかも知れません。しかしこのチームで最も経験の豊富なのは彼なのですから、膠着した状況を打開するためのチャレンジを、もっともっと試して欲しいと思います。
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