2001年4月27日(金) 

サンフレッチェ広島サポーター通信 〜ほんとうの「自信」を取り戻すために

レポート/瀬戸秀紀

 先週水曜日に行われたナビスコカップ1回戦の2nd reg、新潟とのホームゲームの後、ヴァレリー監督は次のように語っている。

「大切な試合だった。チームの自信を取り戻さねばならなかったからだ。」(「紫熊倶楽部」5月11日号より)

 1勝4敗。5試合で11失点。最下位との勝ち点差2、と言うのは確かに自信を失っていても不思議ではない数字だ。選手の間がギクシャクし、首脳陣に対する不信が芽生える、と言うことも当然有り得る状況だ。だが、藤本選手によると雰囲気は決して悪くはない、と言う。

「みんなポジティブだし、内容も少しずつだけどあがってきている。いけると思ってますよ。」(同じく「紫熊倶楽部」5月11日号より)

 これは決して、新潟に勝ったから言っている、と言うわけでは無いはずだ。高く飛ぶためにはそれだけ低く沈み込まなければならない。今はそのために備え、耐える時期なのだ、と言うことを選手みんなが理解しているからこそ言える言葉なのだ。

 そしてこの「いける」と思っている気持ちを確実なものとするため必要なことは、なによりリーグ戦での結果なのだ。次節の相手は横浜F・マリノス。更に5/3にはFC東京が相手となる。どちらも調子は上がっていないが、本来は力のあるチームだ。ここに「勝利」という結果を出すこと。それがほんとうの「自信」を取り戻し、飛躍につなげる道なのだ。

 ところでメンバーだが、日本代表の久保と上村、豪州代表のポポヴィッチ、コリカ、U-20代表の森崎兄弟と駒野が戻って来る上に、怪我で戦列を離れていた服部、川島も復帰して、久々にベストメンバーが組めそうだ。布陣はこのところ採用している3−4−3だと考えて、先発は次のようになるのではないだろうか。

 GK:下田
 DF:ポポヴィッチ、トゥーリオ、上村
 MF:沢田、桑原、服部、コリカ
 FW:藤本、久保、高橋

今後の2試合のうち、横浜でのアウェイゲームは94年以来勝っていない、相性最悪の対戦カードだ。だが逆にこの「鬼門」をクリアすること。それが飛躍のための第一歩になるのではないだろうか。