2001年8月31日(金)


サンフレッチェ広島サポーター通信〜今週はユースに注目を

レポート/瀬戸秀紀

 暫定とは言え首位と言う位置は、今のサンフレッチェにとってはふさわしくないものだったらしい。先週の浦和戦ではエメルソンのスピードと狡猾さ?にやられて、ディフェンスの要を2人も退場に追い込まれた揚げ句に逆転負けを喫してしまった。せっかく勢いに乗りかけたのに一休みとなってしまったのは残念だが、しかし逆にもう一度足元を見直す良いチャンスでもある。ここは一から出直しのつもりで、立て直しを図ってもらいたい。

 ところで、今週はJリーグも一休み。そのためJOMOカップが行われるが、もう一つ週末に予定されているのが高円宮杯全日本ユース選手権だ。高校とクラブユースが真剣勝負する唯一の機会であるこの大会に、広島ユースが参加するのはこれが3回目。過去の大会では目ぼしい成績は残していないが、今年は2回戦を突破して初めて準決勝に進出したのである。

 広島ユースのシステムは、トップと同じ4−3−3。U-16日本選抜の1年生・馬屋原を中心とした3人のFWをファンタジスタ・沖本が操り、そのチーム戦術の完成度はひょっとするとトップ以上ではないか、とまで言われている。(実際にサテライト相手の練習試合で内容的に上回っていた、と言う話もある。)準決勝の相手、FC東京U-18はクラブユース選手権で優勝した強敵だが、その大会で広島ユースは延長までもつれ込んで惜しくもVゴール負けだった。今回はその時の雪辱を、と燃えているだけに、どんな戦いを見せてくれるか楽しみだ。

 今年のサンフレッチェはヴァレリー監督の戦術を消化できず、いろいろと試行錯誤を繰り返してようやく落ち着いてきたかな、と言うところ。時々良いサッカーを見せるものの、長続きしないのはそれが本当の力になっていないからだ。従って今年は「優勝」の夢を見るのはやや早すぎる感じだが、しかしその夢はユースが先に果たしてくれるかも知れない。準決勝は8/31の19時から西が丘、そして決勝は9/2の11時から国立霞ケ丘競技場で行われる。関東在住のファン・サポーターは、足を運んでみてはいかがだろう。