2001年10月19日(金)


サンフレッチェ広島サポーター通信〜苦しいときに頼るべきもの

レポート/瀬戸秀紀

 代表と怪我人。この2つには、今季は本当に苦しめられる。まずは今季開幕戦。守りの要ポポヴィッチが怪我で退場したことが、その後の数試合に響いた。その後も豪州代表が抜けたりU-20代表が抜けたりしてメンバーがそろわない。更に夏には上村が怪我でリタイアし、ポポヴィッチが退団してディフェンスラインに大穴が開く。その度にサンフレッチェはチームのバランスを崩し、連敗地獄に陥っている。

 ここのところの2試合も同じことが言える。代表として欧州遠征に参加した上村、藤本はすっかり調子を落とし、ミスの連発でチームの足を引っ張るばかりだ。また怪我をしたオレグの穴は大きく、札幌戦では前節に続き4失点を喫してしまった。その上エース久保が古傷の左膝を痛めて途中退場と、このところ悪い材料ばかりが目に付くのだ。少なくとも福岡戦で見せた「希望」は遥か彼方に過ぎ去り、降格争いの足音が背中に響いてくる。特に次節は「残留」に燃えるヴェルディが相手だ。ここで勝つか負けるかは、今季の行く末を占うと言っても良いだろう。

 こんなときにどうすればよいのか。何に頼ればよいのだろうか。監督?それとも神頼み?そうではないだろう。最後に頼るべきなのは自分自身であり、チームメイトなのだ。自分をしっかりとコントロールすること。そして相手や周りの状況に振り回されるのではなく、自分のやるべきことをしっかりとやり切ること。苦しいときに何よりも大切なことは、そう言うことなのではないだろうか。

 今節もオレグの出場は無理で、久保もどうなるか分からない。そう言う時こそ、選手全員の心を一つにした頑張りが必要だ。前節、監督から「セルフコントロールを失っていた。自分のためにサッカーをやっていた。チームのためにやっていなかった」と厳しく指摘された藤本選手の頑張りに、今節は特に期待したい。