11/30〜12/6のSANFRECCE Diary


<03.12.6> 明日の天皇杯2回戦の相手は、石川県代表の金沢SCです。
 北信越リーグ4位の金沢SCは、天皇杯は11年ぶり2回目。県内のライバルであるテイヘンズSCをPK戦の末破っての出場で、1回戦では山口県サッカー教員団を4-1で下して天皇杯初勝利を挙げました。前回の出場時には横浜マリノスに0-8で敗れているため、久々のプロ相手のゲームでそれ以上の結果を、と考えているのではないでしょうか。
 一方、1回戦で大学生相手に苦戦したサンフですが、厳しいリーグ戦を戦い、来季の契約についての交渉が進む中で行われる天皇杯でプロがアマチュア相手に苦しむのは良くあること。どう言う内容でも勝ちという結果を出すのがプロですから、そう言う意味では関学戦の結果に心配は要らないと思います。ただ、3回戦以降はJ1勢との今年唯一の真剣勝負の機会です。そこを有効に使えるかどうかは来季に向けてのチーム作りにとって重要だ、と思います。明日のゲームは広島での今季ラストゲームでもありますし、これが広島のサッカー、と言うものを見せて3回戦に向けての弾みをつけて欲しいものです。
 メンバーですが、1回戦とは違って現状でのベストメンバーで臨むとのこと。広島フットボールによると、昨日の練習では井川を右SBに入れて4-3-3で行っていたそうです。今年のキャンプから取り組み、第一クールでは10連勝という結果を残したこの攻撃的な布陣は、J2の守備的なサッカーを打ち破ることが出来ず後に変更を強いられましたが、J1のチーム相手に通用するのかどうかぜひとも試しておきたいところでしょう。と言うことで、予想メンバーは次の通り。
       下田

    リカルド 上村
井川            服部

   森崎和   サンパイオ

       森崎浩

  大木      マルセロ
       中山

SUB:林、桑原、沢田、高木、眞中
 サンフレッチェはこの金沢SC戦で、サンパイオ選手オリジナルTシャツのプレゼントを行います。入場ゲートで先着1000名様に抽選券を配布して、この中から50名様に当選するとのこと。会場は10時半となっていますので、欲しい方はお早めにどうぞ。
<03.12.6> 中国新聞と広島フットボールによると、C大阪からレンタル中の眞中選手の完全移籍が濃厚となったとのことです。レンタル元のC大阪が「ゼロ査定」とした一方で、サンフレッチェが昨日来季の契約について打診したとのこと。リーグ戦では14試合出場で2得点に終わり、眞中本人も「完全燃焼とはいかなかった」と今季の結果には不満が残っているそうですが、チームとしてはプレー以外の部分での貢献も認めてオファーを出した模様です。森崎兄弟等、20代前半の選手がチームの中心となって来ているサンフレッチェですが、苦しいときに頼りになるのは経験豊富な選手。来年はJ1で今年以上に厳しい戦いとなることが予想されるだけに、先発でも途中出場でも結果を出せる眞中の存在はきっとチームのためになるはずです。
<03.12.5> サンフレッチェは一昨日、作陽高校の青山敏弘選手の加入内定を発表しました。青山はU-18代表候補のMFで、高一の時からレギュラーを獲得して高校選手権にも出場。帝京高相手に2点を奪うなどの活躍でベスト8進出にも貢献しています。しかし、彼が最も「有名」になったのは昨年の高校選手権の岡山県大会決勝戦でのこと。例の誤審事件で敗退した時の「幻のゴール」となったミドルシュートを放ったのが彼だったそうです。その後この事件が波紋を呼び、チームの周辺は大きく揺れ動きましたが、逆にこの状況で青山はその中でサッカーに打ち込み、「あれがあったから、精神的に成長でき」たそうです。サンフレッチェの足立スカウトはずっと青山を追っていたそうですが「今年の春に彼を見た時、その成長ぶりに驚いた。見違えてしまった」と語るほど。今年はサンフの強化指定選手としてサテライトのゲームに出場していますが、そのプレーを見てG大阪のスカウトが獲得に動いたと言う噂も耳にします。広島の中盤はタレントが豊富で試合出場へのバリアは高いのですが、焦らずチャンスを待って能力を開花させて欲しいと思います。
 また中国新聞や広島フットボールの情報によると、U-18代表で皆実高校の吉弘充志選手とユースの田村祐基選手の入団内定も明らかになりました。吉弘はU-18代表のレギュラーとしてアジアユース予選にも出場したこの年代屈指のCBで、浦和など他のクラブも獲得に動いていると言われました。小さいときから地元のサンフレッチェを応援していたそうで、青山同様に強化指定選手としてサテライトのゲームにも出場していました。田村は今年のユースでは決して目立つ選手ではありませんでしたが、今年に入って急成長。夏のクラブユース選手権ではスーパーサブとして活躍し、5得点を挙げて優勝に貢献。その後馬屋原を押しのけてエースの座に座り、高円宮杯では2得点を挙げてベスト4進出を果たしています。「史上最強」の呼び声の高いユースの代表として、ぜひとも大きく成長してトップでの試合出場を果たして欲しい、と思います。
 なお、ここまでの情報を総合すると今年の新人補強はこの3人のみとなりそう。既に高萩が高校2年生にしてプロ契約を果たし、高柳も同様に早い段階でのトップ昇格の可能性もあるとのことで実質的には5人の新人補強になりそうですが、それにしてもやや少なめであるとの感は否めません。ここ数年、有力新人を6〜7人ずつ獲得してきたサンフですが、その一期生とも言える「スーパーセブン」が主力になる中でチーム作りは新たな段階に入りつつある、と言えるのかもしれません。
<03.12.3> 昨日(日本時間今日早朝)行われたワールドユースのグループリーグ第2戦コロンビア戦は、1-4で敗れ通算成績を1勝1敗としました。GK:川島、DF:菊地、近藤祐、角田、MF:徳永、今野、成岡、山口慶、FW:茂木、阿部、坂田と言う布陣で臨んだ日本は、立ち上がりからパスミスが多く、またキープ力の無さも目立ちなかなか攻めの形を構築できず、逆にコロンビアのドリブルとスピードに四苦八苦。前半の失点はいずれもゴール前の混戦から押し込まれたもので、人数は揃っていたにも関わらずボールウォッチャーになっていました。後半はほとんど無抵抗のままに3点目を失い、コロンビアが流して来た時間帯にFKから1点を返して攻勢に出ましたが追いつく事ができず、逆に終了間際にカウンターから4点目を奪われて止めを刺されました。日本U-20代表の戦術面の未成熟と精神的な弱さが見られたゲームだった、と思います。
 なおイングランド戦ではわずかな時間のみの出場だった茂木はこの日はフル出場。前半は右のウィング、後半は左サイドのやや下がり目の位置でプレーして、アグレッシブなプレーで相手に脅威を与えていました。特に前半のシュートシーンは素晴らしいもので、DF2人に対峙しながら鋭い身体の動きでわずかな隙を作ってそこを突いた惜しいシュートでした。また後半はチーム全体が攻撃の形を作れない中で奮闘し、積極的なドリブル突破で何度もチャンスに絡みました。少なくともこのゲームに関しては、彼の能力が発揮できていたと言えるのではないでしょうか。次のエジプト戦は、グループリーグ突破に向けての大事なゲームとなります。この日の働きを見れば茂木の先発は間違いないと思いますので、ぜひ次はゴールを決めて欲しいと思います。
<03.12.3> サンフレッチェは昨日、横浜FCにレンタル中の河野の移籍期間を再来年の1月末まで延長する、と発表しました。河野は広島在籍中の3年間でナビスコ杯の2試合のみの出場でしたが、横浜移籍後には22試合に出場してレギュラーとして活躍していました。
<03.12.2> オフィシャルページの情報によると、12/9(火)にサンパイオ選手が「ファン・サポーターへの応援感謝パーティー」を開くそうです。広島市内のホテルで、サンパイオ選手による感謝の挨拶と神父さんと一緒にヒップホップ音楽の演奏を行うとのこと。参加者の方にはサンパイオ選手から聖書とオリジナルTシャツがプレゼントされるます。参加を希望される方は12/4(木)までにオフィシャルホームページからお名前やサンパイオへの応援メッセージ等を記入の上、お申し込みください。抽選で30名様を無料でご招待します。
<03.12.2> 広島銀行東京支店では、中国新聞社の協力により「サンフレッチェ広島J1復帰写真展(東京日本橋)」を開催中です。期間は12/1〜30で、「サンフレッチェ広島の2003年シーズンの戦いを記録した写真パネルを約30点展示」しているとのこと。開催場所は東京都中央区日本橋の広島銀行東京支店で、入場は無料です。
<03.12.1> 昨日姫路で行われた天皇杯1回戦の関西学院大学戦は、延長にもつれ込む苦しい戦いとなりましたが、最後は眞中がVゴールを決めて勝ちました。
 長丁場のリーグ戦が終了して1週間。3日間の休みを挟んで調整したサンフは、リーグ戦とはメンバーを入れ替えて次の布陣で戦いました。
       下田

   桑原 リカルド 上村

     李  森崎和
森崎浩          服部

       大木(→眞中93分)
    松浦    中山(→サンパイオ66分)
    (→マルセロ45分)

SUB:林、高木
 対する関学は、長身の岡野を前線に置きスピードのある岸田が後ろから飛び出す事を意図した布陣でした。立ち上がりは前から積極的にボールを奪いに来た関学でしたが、相手ボールになるとゴール前に素早くブロックを作って攻撃を封じ込める、と言う戦いを徹底してきます。サンフは中山のポストプレーと松浦のスピードで打開しようとしますが、全体的に動きが重くボールを前に運べません。時折、李や森崎和のミドルシュートや中山のヘディングシュートを放ちますが、攻撃は単発的。逆に関学のシンプルな攻撃に脅かされるシーンも多く、20分〜30分にはDFラインを破られて決定的なシュートを許します。特に23分の古家のシュートは決定的でしたが、下田が落ち着いてセーブ。ボール支配は上回るものの打開策が見いだせないままに、前半を折り返しました。
 前半、空回り気味だった松浦に代えて、後半頭からマルセロを投入する小野監督。前線でのタメができるようになって、ようやく形が作れるようになります。3分には服部のクロスをマルセロがヘディングシュート。7分にはCKからマルセロがオーバーヘッドシュートを狙いますが、いずれも枠を外します。14分にも服部の突破からマルセロがダイレクトで叩きましたがGKに弾かれ、服部が拾ってクロスを入れましたが中山のヘディングシュートはやはり枠の外。逆に17分にはカウンターから岸田に抜け出されますが、上村が何とか身体を入れて防ぎます。攻めながらもなかなか崩せない展開に、後半21分には温存していたサンパイオを投入します。(李が右WBで森崎浩がトップ下。)22分にはいきなりそのサンパイオのスルーパスから服部が抜け出してビッグチャンスを作り、その後もほぼ一方的に攻め続けてシュートの雨を降らせます。しかし、マルセロ、森崎和、サンパイオ、大木、李のシュートはポストを叩き、GKにキャッチされ、枠外に外れていきます。関学の集中力は最後まで途切れることなく、延長に突入しました。
 終盤足が止まっていた関学でしたが、延長までの5分間の休憩で生き返ります。延長前半1分には関学のCKから古家に決定的なシュートを打たれますが、枠を外れて助かります。4分には眞中を投入して、サンフは何とか関学ゴールをこじ開けようとします。そして延長後半1分、右からのショートコーナーを上村が折り返し、こぼれ球を眞中が押し込んで何とか勝ちを拾いました。
 広島フットボールによると試合後サンパイオが関学ベンチを訪れて「素晴らしいチームだ」と賛辞を贈り、関学の阿部監督は「98点の出来。今年一番のゲームだった」と胸を張っていたそうです。確かに関学の選手は106分間を通じて集中を途切れさせることなく戦い、プロチームをもう一歩のところまで追い詰めました。何度かあった決定的シーンで落ち着いてシュートを打てれば、どう転んでいたか分からないゲームだった、と言えると思います。逆にサンフですが、小野監督によると「今日の前半・後半・延長は、練習そのままだった。ちょっとボーッとしていた初日。2日目に少し戦えるようになり、3日目でようやく骨がゴツゴツ当たる音が聞こえてきた。そういう練習が凝縮されていた」(広島フットボール)のだそうです。相手を舐めていた、と言うわけではないと思いますが、一発勝負のカップ戦は何があるのか分からないのは常識。特にアマチュアはめったにないプロとの真剣勝負にモティベーションを最大限に高めて向かってくるわけで、あのようなゲームへの入り方では苦戦するのは当然と言えるでしょう。リーグ戦にはあまり出ていなかった選手が起用されたゲームでしたが、しっかりと働いてみせたのは桑原などのベテランと、途中から投入されたマルセロとサンパイオの方。若手に溌剌としたところが見られなかったのは残念でした。ただ、だからと言って「監督が悪い」とか「選手が悪い」と言うのはちょっと違う、と私は思います。人は誰でもずっと緊張感を保っていくのは無理なことで、どこかで緩める必要があります。J1昇格を目指して1年間戦ってきて、その1週間後には目標を優勝に切り替えて厳しいゲームを戦ったサンフにとって、再び新たな目標に向かってスタートする、と言うのは言葉で言うほど簡単な事ではなかった、と思います。実際、天皇杯では何度もアマチュアがプロに勝つ番狂わせが起きているわけで、ここで苦戦すると言うことは当然あり得ることだと思います。その中でも集中を切らせず立て直して、最後に勝ちをもぎ取ったことは「プロらしさを見せた」と言う意味で、評価できることだと言えるでしょう。選手達にはこの苦戦で目を覚まして、次はもっと良いゲームを見せて欲しいものです。
 一方、福山で水戸ホーリーホックと対戦したサンフレッチェ広島ユースは、こちらも延長までもつれ込む粘りを見せましたが、延長後半7分に闘莉王のパスを受けた金子に押し込まれて敗れました。こちらは水戸の「プロらしさ」に敗れた格好で、フィジカルの強さと判断の速さに自分たちのサッカーができなかったようです。ただ、前田俊を初めとする個々の選手達の技術は何度か水戸を脅かし、「金星」のチャンスもあったとのこと。試合後に選手達は一様に悔しそうな表情を浮かべていましたが、この悔しさを残るJユースカップの決勝トーナメントにぶつけて欲しい、と思います。
<03.11.30> 広島フットボールと中国新聞によると、小野監督はリーグ戦終了後のやや弛緩した雰囲気を「気持ちを切り替えて天皇杯をとる」と言う方向性でまとめ直して来たとのこと。「リーグ戦で戦ったメンバーに、何人か若い選手を加える」として高木、松浦、八田らを起用することを示唆していた模様です。今日の試合会場は姫路市立陸上競技場で、午後1時キックオフ。会場は山陽線の姫路駅から歩いて20分ぐらい?で行けそうです。テレビ中継の予定はありません。
 一方ユースの森山監督は「相手が格上でもいつものようにしっかりとハードワークし、ディフェンスラインをできるだけ押し上げて、攻撃的にいきたい」と真正面からぶつかると宣言。守りの堅い水戸相手に、正攻法で戦いを挑もうとしています。こちらの会場は福山市の竹ヶ端運動公園で、やはり午後1時キックオフ。駐車場が狭く、途中の道が混雑することも予想されます。またバスの便も少ないので、時間的な余裕を持ってお出かけください。こちらはNHK-BSで午後3時から録画中継が予定されています。
SANFRECCE Diaryトップページに戻る