11/9〜11/15のSANFRECCE Diary


<03.11.15> 広島フットボールと中国新聞によると、森崎浩の右WBとしての先発が確定的。右サイドに張ってチャンスメイクするだけでなくいかに中に切れ込んでシュートを狙う事ができるか、がポイントとなりそうです。そのためには森崎和や井川がどれだけ右のスペースを有効に活用するかが重要だと思います。またベテラン沢田の実に40節ぶりのベンチ入りも決まりました。今季、左ひざや左肩の故障に苦しんで来た沢田ですが、ここに来てようやく試合勘が戻ってきたとのこと。昨年のホーム最終戦の柏戦で見せた爆発力を、再び見せて欲しいものです。
 今日の試合会場は広島ビッグアーチで、午後3時キックオフ。試合前イベントとして、朝日・ニッカン少年サッカー大会(12時〜14時補助競技場。参加者は事前募集済み)やフェイスペイント(12時〜15時)、選手サイン会(駒野と高萩で、13時から先着100名様に整理券配布)、選手とハイタッチ(13時半から小学生先着100名様に整理券配布)が予定されています。また試合終了後にはホームゲーム最終戦セレモニーとして、小野監督による挨拶と監督・選手の場内一周が行われます。先着プレゼントは、選手による「J1」の文字が踊る「J1昇格応援タオルマフラー」を2万名様に。オタフクお好みソースを1,000名様、MEGA EGGオリジナルスナックを4,800名様、「大柿町の竹炭(消臭用)」を1,000名様にプレゼントします。更に、ホーム最終戦恒例のプレゼントとして、今年のハーフタイムプレゼントの「外れ券」によるお楽しみダブルプレゼントもあります。ビッグアーチ正面特設テントで12時から当選番号を掲示しますので、今シーズンのホームゲームで観戦した方は外れ券の持参をお忘れなく。今日の天気は今のところ曇りで雨の心配はあまり無さそうですが、念のため雨具を持参した方が良いでしょう。駐車場は混雑が予想されますので、なるべく公共の交通機関を利用してお越しください。(森崎兄弟の限定版アストラムカードも販売されるようです。)テレビですが、NHK広島放送局は横浜FMと鹿島のゲームを前半だけで終わらせてサンフレッチェのゲームを生中継の予定です。スカパーはch185で生中継。スタジアムに行ける人も行けない人も、サンフレッチェに関わる全ての人の力で勝利を、そして昇格を勝ち取りたいものです。
<03.11.14> サンフレッチェのホーム最終戦の対戦相手は、既にシーズン最下位が決定しているサガン鳥栖です。
 ここまでの鳥栖の成績は3勝10分け29敗。最後に勝ったのは6/8の第16節横浜FC戦で、それ以降は6分け20敗と見事なまでの負けっぷり。監督の実質的交代も効果を発揮せず、社長の交代も決定してチーム存続の危機にある、と言ってよい状態です。前回の対戦は第24節。李のプロ入り初ゴールで先制したサンフでしたが、前半15分頃からボールを支配されて逆転され、後半になって立て直したもののなかなか点を奪えず、終了間際にようやく同点に追いついたものの痛恨の引き分けでついに首位から転落した、と言うゲームでした。それから4ヶ月近く経ち、久々の対戦となるわけですが、その後の鳥栖の戦績は次の通り。
24H △2-2広島  【鳥】佐藤大、鳴尾、【広】李、大木
25A ●0-2甲府  【甲】水越、石原
26H ●0-2福岡  【福】ベンチーニョ、古賀
27A ●1-3横浜FC 【鳥】宮川、【横】臼井、マシュー、城
28A △1-1山形  【鳥】宮川、【山】星
29H ●0-2川崎F 【川】長橋、ジュニーニョ
30A ●1-2湘南  【鳥】ジェフェルソン、【湘】柿本、井原
31A ●0-1水戸  【水】樹森
32H ●0-1札幌  【札】砂川
33A ●0-3大宮  【宮】盛田、バレー2
34H ●0-1山形  【山】大島
35A ●1-7川崎F 【鳥】宮川、【川】アウグスト2、ホベルチ、ジュニーニョ3、岡山
36A ●1-2新潟  【鳥】ジェフェルソン、【新】上野2
37H ●0-1水戸  【水】トゥーリオ
38A ●1-4札幌  【鳥】佐藤大、【札】アンドラジーニャ、ウリダ、堀井、佐藤尽
39H △1-1横浜FC 【鳥】ジェフェルソン、【横】城
40H △0-0湘南
41A ●1-2福岡  【鳥】川前、【福】古賀、林
42H ●1-4大宮  【鳥】大友、【宮】横山2、バレー2
 この間に村主、ペリクレスを補強し、試合ごとにメンバーを入れ替え、いろいろ立て直しを図りましたがほとんど効果はなく、41節以降は攻撃の要のジェフェルソンが4試合出場停止になるなど、チーム崩壊とも言える状態になっています。メンバーは試合ごとに変わるので予想が難しいのですが、GK:藤川、DF:鈴木、朝比奈、宮川、山道、MF:村主、佐藤陽、小石、川崎、FW:大友、鳴尾、というところか。プロとしては「崖っぷち」の鳥栖の選手達にとって、注目を集めるゲームと言うことでモティベーションは上がるでしょうから、侮るわけにはいかないでしょう。
 対するサンフの方ですが、広島フットボールと中国新聞によると森崎浩の回復は順調で、右サイドでの先発の可能性が高いとのこと。また、前節決勝ゴールを決めた「ラッキーボーイ」松浦がすっかり自信を付けたようで、今週の練習でも溌剌としたプレーを見せていたそうです。更に眞中や桑原、沢田らベテラン勢もいつでも出れそうだとのことで、広島フットボールによるとベンチ入りのメンバーを絞ることさえ難しいそうです。従ってメンバーは非常に難しいのですが、次のように予想しておきます。
       下田

   井川 リカルド 上村

森崎浩           服部
    森崎和 サンパイオ

       大木

    マルセロ  中山

SUB:林、八田、松下、松浦、眞中
 明日のゲームで広島が勝ち、川崎が負けか引き分けならばその時点で昇格が決まります。しかし、そう言う「他力本願」な気持ちを持っている選手は誰も居ないはず。鳥栖、川崎に勝って、堂々とJ1復帰を決めて欲しいものです。
<03.11.13> 広島フットボールの記事によると、昨日の紅白戦でもBチームの気迫が目立ち、引き締まったプレーが見られたとのことです。また「流れの中でのシステムの微妙な変更」と言う今まであまりやったことのないテーマも用意されていたとのこと。何としてでも勝ちたい鳥栖戦は、途中で攻撃的にシフトする必要が出てくる可能性もあるので、そこがポイントなのではないでしょうか。サンパイオをFWの位置に上げるというオプションはこれまで何度も行っているので、他の選手(例えば上村?)をトップに上げるとか、あるいは井川を右SBに出して4バックにする、等の戦術変更ではないか、と想像します。また、内転筋痛のため2試合欠場した森崎浩は今週から元気に実戦練習に戻って来ているとのこと。昨日の紅白戦ではゲーム勘が無くなっている様子を見せていたそうですが、動きは悪くなかったようで次節の先発起用は十分にありそうです。
<03.11.13> 昨日行われたU-20代表とオーストラリアU-20代表との親善試合は、後半立ち上がりに与えた謎のPKによる失点を奪い返すことが出来ず0-1で敗れました。サンフレッチェから選ばれた3人はいずれも先発出場はなし。茂木は途中から出場して何度かチャンスに絡んだ(スルーパスでDFラインの裏に抜け出して決定的なパスを出したり、混戦の中からボレーシュートを放ったりしたらしい)ようですが、ゴールを奪うことはできませんでした。本大会に出場する21名の選手は17日に発表されるとのことです。
<03.11.13> ファンクラブからのメールによると、サンフレッチェは11/15から今シーズンの声援に対する感謝の意を込めて「SANFRECCE THANKS!!! 2003 GOODS」の販売を開始します。商品は7種類で、いずれもサンフレッチェのロゴと「THANKS!」の文字をあしらったもの。(商品の写真はこちら。)J1昇格に向けて広島を挙げて戦った(実際、地元マスコミやスポンサーの協力は例年を遥かに越えるものだったと思う)この1年を記念する商品だと言えるでしょう。(ただ、どうせならJ1昇格かJ2優勝が決まってからその記念グッズとして販売して欲しかったのですが...)販売はホーム最終戦となる11/15のサガン鳥栖戦の試合会場とオフィシャルショップのV-POINT、及びオフィシャルホームページのオンラインショッピングからとなっています。
 また、鳥栖戦の会場ではこれまで販売してきたサンフレッチェ広島オリジナルグッズの大処分市を開催します。上述のTHANKSグッズとオフィシャルカレンダーを除いた商品を、一般の方には10% OFF、ファンクラブ・5万人の会会員は30% OFFで販売します。人気商品は品切れになる可能性がありますので、欲しいものがある方は会場入りをお早めにどうぞ。
<03.11.12> Jリーグの鈴木チェアマンは昨日、2005年シーズンからJ1のチーム数を18に増やす案の検討に入ったことを明らかにしました。これは、来年末にJFLから昇格するチームが出てJ2のチーム数が増える可能性があるためで、13チーム(以上)による4回戦制では試合数が多くなりすぎるため。これまでJFL所属のチームでJリーグ昇格の意思を示してきたチームは愛媛FCだけで、しかも今年昇格の条件がありながらも運営資金の関係で断念しています。しかし、最近になって徳島県の飯泉県知事が「四国初のJリーグチーム実現」を目指して大塚FCをJリーグ入りさせることで大塚製薬と基本的に合意し、これにより再来年には1〜2チームがJ2に昇格する可能性が高くなりました。
 個人的な感想を言うと、J1を18チームにすると言う案は悪くないと思います。欧州のリーグを見ると主要国の一部のチーム数は18〜20。Jリーグも98年には18チーム制でリーグ戦を行っていました。99年からの2部制開始に伴って一部リーグのチーム数を減らしましたが、その主な原因はJ2のチーム数が少なすぎるから、と言うものだったように思います。当初10チームでスタートしたJ2は4回戦総当たりの36試合制でしたが、その後チーム数が増えるに従って試合数も増え、今は44試合戦わなければなりません。世界的にも例の少ない過酷な日程がJ2を面白くし、クラブ運営を潤している事も否定できないと思いますが、しかし実際にシーズンを戦ってみると現在の試合数はほぼ限界。選手の疲労や代表との関係を考えれば、もう少し少なくして途中で休みが入った方が良いのは確かだ、と思います。記憶によれば、当初Jリーグは一部、二部がそれぞれ16チームになるまでチーム数を増やしていく、と言う計画だったと思います。J2も将来的にはザスパ草津や沖縄かりゆし等が上がってくる可能性もあるでしょうし、愛媛FCや栃木SC、SC鳥取などJFL所属クラブの条件が整って昇格してくるかもしれません。するとチーム数が一定数を越えれば2回戦総当たりになるものと思われますが、その過渡的な措置として今後もJ1を20チームぐらいまでは増やす、と言う可能性は十分にあり得ると思います。
 一方、J1の立場からしてもチーム数が増えるのは歓迎でしょう。リーグ戦では客が入ってもカップ戦などでは閑古鳥が鳴く現状では、チーム増はリーグ戦増となって入場料収入のアップに繋がります。(一説によると、クラブ経営のためにはホームゲームが20試合ぐらいは欲しいらしい。)また中位〜下位チームにとってはそれだけ降格の可能性が小さくなるわけですから、この案が認められる可能性は高いものと思われます。ただ、J1のチーム数が増えることにより試合内容が「薄く」なるとすればそれはそれで問題です。今でも優勝にも降格にも絡まないチームはリーグ終盤にモティベーションが落ちてしまう、と言う問題があるわけで、そこを解決するような案(例えば欧州でのUEFA杯出場権争いのような)も同時に考えて欲しいと思います。
<03.11.11> 今週土曜日のサガン鳥栖戦で、「ビッグアーチを紫の大声援でうめよう」企画が行われます。その第一弾として、この日だけの「J1昇格応援タオルマフラー」を2万名様にプレゼント。全選手が直筆でJ1と書いた白い文字が紫の中にちりばめられたデザインで、昇格に賭けるチーム全体の思いが表現されています。またアストラムラインをご利用の方にお得な企画も行われます。入場券をお持ちの方に対するセット販売用一日乗車券を、大人500円(通常800円)、小人300円(通常400円)で提供。またビッグアーチの自由席入場券とアストラムライン乗車券を組み合わせたサンフレッチェセットカードもあります。こちらは大人2,200円(通常2,800円)、中高生1,000円(通常1,300円)、小学生700円(通常900円)です。ご購入はアストラムラインの本通駅、県庁前駅、大町駅でどうぞ。(一日乗車券はV-POINTでも販売しています。)更にアストラムラインでご来場の方先着2,000名様には広域公園前駅にてオリジナルボールペンのプレゼントもあります。11/15はホーム最終戦で、その場で昇格が決まる可能性もあります。是非新潟戦以上の大声援で、選手を後押ししたいものです。
<03.11.11> 昨日の中国新聞夕刊に掲載していただきました。興味のある方はこちら
<03.11.10> 土曜日に行われたJユース選手権の予選リーグで京都パープルサンガユースと対戦したサンフレッチェ広島ユースは、5-0で快勝し決勝トーナメント進出を決めました。この日のメンバーは、GK:佐藤昭、DF:中野、藤井、森脇、吉村(→佐藤将70分)、MF:前田和(→冨成70分)、田坂、田中(→桑田60分)、FW:前田俊、馬屋原(→柏木70分)、西山(→木原70分)で、クラブユース杯の直前に腕を骨折してお休みしていた前田俊介が4か月ぶりに復帰しています。このサンフレッチェユースは前半42分、44分にこの前田俊が立て続けにゴールを決めて前半で優位に立つと、後半5分に中野が決めて突き放し、21分には前田和がPKを、42分に木原が決めて快勝しました。見に行った人の話によると、5点差で勝ったものの内容はそれほど良く無かった模様。前田俊は2点を決めたものの試合勘が戻っていない様子だったそうですが、西山は相変わらずキレのよい動きを見せていたとのことです。またボランチの前田和も良かったようで、21分のPKのシーンでは彼のドリブルがペナルティエリア内で倒されて相手選手を退場に追い込んだとのことです。
<03.11.9> 昨日のJ2リーグ第42節山形戦は、終了間際に追いつかれたもののロスタイムに松浦が劇的な勝ち越しゴールを決め、2位をキープしました。
 前節、久々にポゼッションサッカーを展開して湘南を圧倒したサンフは、その流れを重視して同じメンバーで臨みました。
       下田

   井川 リカルド 上村

松下(→八田79分)     服部
    森崎和 サンパイオ

       大木(→山形82分)

    マルセロ  中山(→松浦87分)

SUB:林、高橋
 対する山形は前節顔に裂傷を負った大島が欠場して、GK:桜井、DF:太田(→小久保89分)、古川、小林、内山、MF:星(→秋葉79分)、永井(→川崎83分)、ニヴァウド、高橋、FW:中村、羽地、と言うメンバーでした。前節同様に立ち上がりから攻勢をかけたサンフは、高いラインを保とうとしていた山形を徐々に押し込みます。服部が何度も突破してクロスを供給し、井川も積極的に上がって右からの攻撃をサポート。森崎和はほとんど下がることなくトップ下に張り付いてゲームメイクし、ミドルシュートで相手ゴールを脅かします。両サイドのクロスから、あるいはセットプレーから中山が、サンパイオがシュートを放つなど何度か決定的なチャンスをつかみますが、シュートの精度が悪くなかなかゴールを奪えません。山形も序盤は良く動いてボールをつなぎ、何度かサンフのゴール前に来ますがDFの集中が高く決定的なシーンを許しません。全体的にはサンフのペースながらなかなか点を奪えず、0-0のまま前半を折り返しました。
 後半立ち上がり、積極的に来たのはホームの山形でした。サンフは前半とばしたのが影響したのかやや動きが鈍くなり、危険なシーンも増えて行きます。しかしサンフは速攻から相手のDFラインを下げさせて、ペースを握り直します。そして後半23分、松下のクロスのこぼれ球を森崎和が大木へ。大木のパスを左サイドで受けたマルセロがロビングのパスを出すと、ペナルティエリア内で待ち構えていた森崎和が頭でふわりと大木の足元に落とします。大木はこのボールを冷静に押し込んで、ようやく先制点を奪う事ができました。
 この後、同点を狙って積極的に前に出てきた山形に対して、サンフはその裏を狙って何度か良い形の攻撃を見せます。しかし徐々にラインが下がってルーズボールを拾えなくなると、一方的な山形ペースになります。小野監督は八田を入れて守備陣をてこ入れしますが、秋葉、川崎、小久保と攻撃的な選手を次々と投入してきた山形の勢いに飲み込まれます。小野監督は運動量が落ちた大木、中山に代えて山形と松浦を入れて前からボールを追わせようとしますが、広く空いた中盤のスペースを使われて単発的な攻撃しかできません。そしてようやく90分が過ぎてロスタイムが表示された時、ついに同点に追いつかれてしまいました。左サイドからのロングボールを八田がクリアしましたがこれが小さく、相手の前にこぼれようとします。危険を察知した松浦が後ろからチャージしてボールを奪いましたが、胸トラップしたボールが大きく中村の前へ。ボレーで右足を叩きつけたシュートはDFと下田の指先をかすめてゴール隅に飛び込んでしまいました。
 終了間際の痛恨の失点。勝ち点2が指先からこぼれようとしていましたが、しかし山形恭平が、松浦がボールを持ってセンターサークルにダッシュすると、ピッチ上の11人全員が残り3分に賭けて猛攻を開始します。スタンドの応援も一瞬の間を置いてそれまで以上にヒートアップして、選手達の気持ちをかき立てます。そしてロスタイムも残りわずかとなった時間帯、右サイドで取ったスローインのボールを八田が持って、サンパイオ目がけてロングスローを投じます。このボールがゴール前に詰めていた上村の前にこぼれると、上村は躊躇なくオーバーヘッドシュートの体勢に入ります。このボールはヒットしなかったのですが、角度が変わってゴール前に落ちると、そこにいたのが松浦。小久保と競り合いながら必死で足を伸ばしてつま先に当てたボールはGKとDFの間をゆっくりと転がって、そしてピッチ上の11人とスタンドのサポーターの思いを乗せて山形ゴールにたどり着きました。即戦力と期待されて大卒でプロ入りし、開幕戦に出場したもののその後辛酸をなめてきたルーキーの貴重な初ゴールは、J1昇格に向けてチームを一歩前に進めるものとなりました。
 1点リードしながら攻め込まれ、終了間際に追いつかれる。しかも守りを固めに行ったにも関わらず、交代で投入した選手のミスで失点する。展開としては最悪に近い形で、そのまま行けば昇格が絶望的になる一歩手前だったと言っても良いでしょう。実際、スタンドやテレビで見ていたほとんどのファン・サポーターはそうだったのではないでしょうか。しかし、選手達は違いました。広島フットボールによると、上村は「同点になった時は...悲壮感もあった」そうですが、しかし正面に見えたロスタイム表示を見て「正直、3分が大きく見えた。何かが起こる、と思った」のだそうです。また森崎和も「まだ時間があったし、もう1本シュートを撃てれば何とかできる、と思った。3分のロスタイムは、これだけあればシュートは撃てる、と思った。短いとは思っていなかった」のだそうです。失点して下を向くのではなく、全員が顔を上げて攻撃に転ずる。言葉で言うのは簡単ですが、これまでサンフにはなかなかできなかったことが最後の最後で出来たということは、春からここまでやって来たことが間違っていなかったことの証明だと思います。それもこれまでずっとサテライトに甘んじてきた山形、松浦が先頭を切って逆襲に転じたというところ、八田が練習したこともないロングスローを敢行して得点に結びつけたところに、大きな価値があると思います。上村が「選手全員の強い気持ち、それは広島に残っている選手も含めて、広島のみんなが強い気持ちでシーズンに挑んだ結果が、最後のゴールになった」と語っているように、出ている選手、ベンチにいる選手だけでなく、チーム全体がJ1昇格に向けて一丸となったからこその勝利だったと思います。
 昨日は新潟も川崎も勝って、勝ち点4差に3チームがひしめく状態で残り2試合となりました。昇格のためには今後も1試合も落とせない状況に変わりはありません。どのチームにも次の2試合にはこれまで以上のプレッシャーがかかることは間違いない、と思います。しかし、この日のゲームのようにチーム全員の力でこれに立ち向かうことが出来るなら、何も怖れることはないと思います。J1に昇格したいという強い思い、チームとサポーター、そして広島全体の思いが勝てば、目標は必ず実現できると思います。まずは次の鳥栖戦。ホーム最終戦に力を集中して、昇格に「王手」をかけたいものです。
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