12/7〜12/13のSANFRECCE Diary


<03.12.13> 明日は天皇杯の3回戦を、J2降格が決まった京都パープルサンガと対戦します。
 昨年、昇格組の一つだったにも関わらず完成度の高い組織サッカーを見せ、年間順位5位で天皇杯をも制した京都でしたが、今年はシーズン当初から歯車が噛み合わず、第3節から4連敗。第一ステージは結局勝ち点を10しか取れずに最下位に沈み、第二ステージも最後まで立て直す事ができず年間最下位でJ2降格を喫しました。その直接の原因は、オランダに移籍した朴智星と開幕から怪我のためリタイアした黒部、手島の穴を埋めることができなかった選手層の薄さにあるでしょう。しかしそれ以上に、監督解任を繰り返した首脳陣の迷走に問題があったように思えてなりません。選手の質にはさほど問題がなかったにも関わらず監督問題で降格に至った、と言う経緯は昨年のサンフと同様。1年での復帰を目指して選手の契約で揉めていると言う情報もありますが、それも久保、藤本の移籍問題で揺れていた昨年のサンフと良く似た状況だと言えるでしょう。来季のJ2での戦いに向けてチームを立て直そう、と言うモティベーションで、昨年の広島(ベスト4)、一昨年のC大阪(準優勝)のような躍進を果たす可能性は十分にあると思います。
 対するサンフはJ2の激闘を終えた後ということで、1回戦と2回戦は「熱さ」を感じさせないゲームをしてしまいました。しかし、次の相手は今季初めて戦うJ1のチーム。広島フットボールによると今週の練習ではかなりモティベーションが上がって来ているそうで、森崎和も「もちろん、勝つ。京都にリベンジし、横浜に勝って、正月は国立です」と昨年準決勝で敗れた雪辱を誓っているとのことです。メンバーですが、小野監督は4バックがどれほど通用するか試したい、との意図を持っているようなので、2回戦と同様のものとなると思われます。
       下田

    リカルド 上村
井川            服部

   森崎和   サンパイオ

       大木
  森崎浩       中山

      マルセロ

SUB:林、桑原、李、松浦、眞中
 2回戦では右SBで先発しながら30分で交代させられてしまった井川ですが、元々のポテンシャルを考えればあんなものではないはずです。駒野の復帰は夏以降になる可能性が高いだけに、ここで来季に向けての希望を見せて欲しい、と思います。
<03.12.12> 今朝のサンケイスポーツの記事によると、鹿島を解雇された秋田のもとに名古屋、京都と並んで広島も正式オファーを出していることが明らかになったそうです。また東京Vも強い獲得意思を示しているそうで、近日中に正式オファーを出すとのこと。秋田は年内中に結論を出すことを明言しているそうです。今年J2を最少失点(44試合で35失点)で乗りきったサンフでしたが、これで守備が万全だった、とはとても言えません。むしろ第2クール〜第3クールでは大事なところで守備のミスから失点することが多く、それが苦しんだ原因だったわけです。守備の不安定さが全体的なバランスを崩し、押し上げが効かなくなって攻撃に迫力がなくなったという悪循環。ここから逃れるために3バックにして守りを落ち着かせて昇格までたどり着いたわけですが、それが本来やりたかったサッカーだったわけではないはずです。4バックでしっかり守るためには、強くてクレバーなDFの存在は必須です。4バックの経験が豊富でDFリーダーとしての存在感には無類のものがある秋田は、全盛期に比べてスピードこそ衰えたもののまだまだ使えると言う判断なのだろうと思います。33歳の秋田が働けるのはあと数年かも知れませんが、その間に大久保や吉弘を育てれば盤石のDFラインが作れるはず。名古屋や東京Vは強力な競争相手ですが、何とか説得して広島に来て欲しい、と思います。
<03.12.12> 日本サッカー協会は昨日、15日から行われるU-22代表合宿のメンバーを発表し、広島からは森崎兄弟と林が選ばれました。今回選出されたのは次の27人。
【GK】藤ヶ谷(札幌)、黒河(清水)、林(広島)、多田(C大阪)
【DF】闘莉王(水戸)、池田(清水)、三田(新潟)、茂庭(FC東京)、那須(横浜FM)、青木(鹿島)
【MF】森崎和、森崎浩(広島)、松井(京都)、石川(FC東京)、鈴木、山瀬(浦和)、根本(仙台)、
    阿部(市原)、前田(磐田)、田中隼(東京V)、濱田(C大阪)
【FW】平本(東京V)、高松(大分)、大久保(C大阪)、西野(磐田)、田中達(浦和)、矢野(柏)
 10月の香港・カタール遠征のメンバーから北本、富澤、佐藤勇が外れ、藤ヶ谷、闘莉王、矢野が加わっています。この中で注目は、初めて選出された闘莉王。比較的おとなしい選手が多いU-22代表の中で彼の闘志がどのように機能するか注目です。
<03.12.12> サンフレッチェは長崎で行われる天皇杯4回戦の応援ツアーを募集します。12/20の朝5時半に広島駅を出発して、夜の9時半頃戻ってくるスケジュール。バス代、自由席チケット代、旅行保険料金込みで大人8,500円、中高生8,000円、小学生7,500円となっています。募集人数は40名で、申込者多数の場合はバスの増便も予定しています。もちろん、3回戦の京都戦に勝たないとツアーをしても意味がないので、募集は勝った時のみ。日曜日の3回戦終了後から12/17(水)の4日間が募集期間です。お申し込み、お問い合わせはデオデオ旅行社「サンフレッチェ広島 天皇杯4回戦応援バスツアー」係(082-240-3447、受付は午前10時〜午後7時)までどうぞ。
<03.12.11> 昨日配信の広島フットボールによると、沢田選手は「トライアウトに参加するのはこれが最後。やることはやってきた」と語っていたそうで、ここでオファーがあるかどうかで現役続行か引退かを決めることになりそうです。一方、視察した小野監督は「何人か面白い選手はいました」と語っていて、状況によっては練習に呼ぶ可能性も示唆しています。
 ところで補強に関してですが、現時点で契約がまとまっていない選手についても12月中は所属クラブに優先交渉権があるため、移籍のオファーを出したクラブが交渉のテーブルに付くのはその後、と言うことになります。残るかどうか注目される井川についても、G大阪がどう判断するかが先。中国新聞によれば近日中に井川とG大阪との交渉が行われるそうですが、今のところレンタル延長となる可能性が高そうです。更に、噂によればサンフはJ1クラブのレギュラークラスの選手数人にオファーを出しているらしく、判明している中西の他、DFとFWの補強を狙っている模様です。こちらは所属クラブの意向の他に本人の意思も問題となるので、決着するまではもうしばらくかかるのではないでしょうか。
<03.12.10> 昨日Jリーグの第一回合同トライアウトが調布市のアミノバイタルフィールドで行われ、JリーグやJFL、浪人中の選手など83人が参加しました。一部で「コーチ就任を決めた」と報道されていた沢田や梅田、西嶋が参加していたほか、伊藤哲也、路木龍次、金本圭太、片野坂知宏など元広島の選手も数人参加していたとのこと。また小野監督も現地に赴いてスカウティングを行っていたそうです。
 ところで、現状で来季のA契約が確定している、あるいは確実視される選手を挙げると次のようになります。
【GK】下田、林
【DF】八田、上村
【MF】桑原、駒野、森崎浩、森崎和、松下、服部、李
【FW】高橋、茂木、大木、中山、眞中
 この他外国人3人と契約し、井川を獲得できればA契約は20人と言うことになります。Jリーグの規定によると、A契約できる選手の上限は25人なので、経験のある選手を5人まで獲得できるはず。小野監督は補強のポイントとして「後ろと前」と言っていましたが、現状ではGKの控え(特に下田か林が怪我をしたとき)とDFに不安があるのは確かです。昨年はこのトライアウトで見いだされた河合が横浜FMに採用されて優勝に貢献した、と言う例もあるので、小野監督にはぜひ良い選手を見つけてきて欲しいと思います。
<03.12.9> 昨日サンフレッチェは皆実高校のDF吉弘充志選手の獲得内定を発表しました。吉弘は山口県下松市出身。皆実高では主将を務め、またU-18代表としてアジアユースの予選にも出場しています。今年はサンフレッチェの強化指定選手として頻繁に練習に参加し、サテライトでもプレーしました。ヘディングが強いこの年代屈指のセンターバックで、主将としてチームを高校選手権出場に導くなどキャプテンシーもある選手です。中国新聞によると高校進学時にユースのセレクションを受けて落とされたそうですが、それでも「J2残留でも入団するつもりだった」とのこと。浦和など他のJクラブのオファーを受けて悩んでいた、と言う噂でしたが、もしかすると本人の意思とは無関係のところで揉めていて、それで今まで内定が出なかったと言うことなのかも知れません。目標には上村選手を挙げていたそうで、久々の地元高校出身選手(大分に移籍した金本以来〜記憶によれば)として、プレーだけでなくチームのリーダーとしても育って欲しいと思います。
<03.12.8> 昨日広島スタジアムで行われた天皇杯2回戦金沢SC戦は、シュート26本を浴びせて3-0で勝ち3回戦進出を決めました。
 久々に4-3-3としたサンフの布陣は次の通り。
       下田

    リカルド 上村
井川(→桑原31分)      服部

   森崎和   サンパイオ

       大木(→李65分)
  森崎浩       中山(→眞中65分)

      マルセロ

SUB:林、松浦
 自分たちのサッカーがどれだけ通用するか試そう、と言う姿勢の金沢SCに対して、サンフが立ち上がりからボールを支配します。金沢の浅いDFラインの裏を狙ってロングパスから、あるいはスルーパスから何度もチャンスを作ります。先制点は前半11分で、森崎和が深い位置からロングパスを前線へ。これを受けた森崎浩がDFを背負いながら反転して左足でシュートを放ち、ネットを揺らしました。更にその1分後にはサンパイオのパスで左サイドを抜け出した服部がクロスを入れ、これを拾った森崎浩が再び左足でシュート。立ち上がりはやや金沢の闘志に押される雰囲気もあっただけに、これで完全に流れを掴んだかに見えました。
 しかし、逆にこれで安心したのかそれ以降は雑なプレーが目立つようになります。前線でボールをキープできず、時折放つシュートも枠を外れたり弱々しくGKの胸に収まったり。スタンドを含めてチーム全体に弛緩した雰囲気が漂います。逆に金沢SCは吹っ切れたようなプレーを見せ、FWの松田やトップ下の輿石が果敢にチャレンジして危ないシュートを放ちます。小野監督は緊張感を取り戻させるために、31分には早くも不安定なプレーを繰り返していた井川に代えて桑原を投入します。が、流れは変わらないまま前半を折り返すことになりました。
 後半に入ると早くも足が止まってきた金沢に対して、サンフがボールを支配して圧倒します。左から右からクロスを入れ、中央からのパス交換からチャンスを作ります。後半11分には森崎和のスルーパスで抜け出した服部のクロスに大木が右足で合わせてゴールネットを揺らしましたが、しかし後半の得点はその1点だけ。森崎浩が、マルセロが、途中出場の眞中が次々とシュートを放ちましたが、これがことごとく枠を外れて行きます。金沢SCが最後まで集中を切らさずに戦ったこともあって4点目を取ることが出来ないまま、タイムアップの笛を聞くことになりました。
 試合後選手、スタッフは一様に厳しい表情だったそうで、小野監督は「このままJ1勢と戦って勝てるか、と言えば厳しい」 森崎浩は「とにかく、全員が気持ちを引き締めなければ」 と語っていたそうです。シュートミスで点を取れなかった、と言うことだけでなく守備面での雑なプレーが目立っていたのは確かで、このままでJ1と戦ったら勝てないのは明らかだと思います。関学戦に続いてのアマチュア相手のゲームで苦戦したことは、厳しいリーグ戦を終えたばかりと言う事情を差し引いてもプロとして恥ずかしい事だと言えるでしょう。ただ、これによってチーム全体が引き締まったとすれば、それはそれで良かったと言えるかも。格上相手に全力を尽くした関学と金沢SCの気迫は、J1ではチャレンジャーとして戦うべきサンフレッチェにとって良い教訓になったと言えるでしょう。この苦戦を糧にして、天皇杯だけでなく来年の戦いにも繋げて欲しいと思います。
<03.12.8> 広島フットボールと中国新聞によると、水戸にレンタル中の闘莉王が広島への復帰要請を蹴って他チームへの移籍を求めていることが明らかになったそうです。闘莉王には広島の他、鹿島、浦和、大分、新潟等からオファーが来ていると言う事ですが、その中では浦和が有力だとのこと。広島は闘莉王の希望を元に、完全移籍の方向で移籍金の交渉を行って行き先を決めるとのことです。
<03.12.7> 広島フットボールと中国新聞によると、今日は久々に4-3-3の布陣で行くことが決定的。「練習を見ていると、今までの3トップというより、4-2-3-1に近い形のように感じる」(広島フットボール)とのことで、マルセロを中心に他の選手がどんどん攻撃に絡んでいく形になりそうです。小野監督は「細かな問題はいろいろと出てくるでしょうが、それは試合の中で修正していければ、と思っています」と語っていて、3回戦以降、あるいは来季に向けてのテストを兼ねた戦いとなりそうです。
 今日の試合会場は広島スタジアムで、午後1時キックオフ。今日の広島地方はまずまずの天候となりそうですが、冬型が強まって寒くなりそうですので、防寒のご用意を忘れずに。また主催はサンフレッチェではなく広島県サッカー協会なので、いつもの運営とは違うと思われます。リーグ戦のように無料駐車場が確保されるとは限らないので、なるべく公共の交通機関でお出かけください。
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