4/13〜4/19のSANFRECCE Diary


<03.4.19> 広島フットボールとファンクラブホットニュースによると、クラブと代表を行き来しながら18日間で6試合をこなしてきた森崎和はさすがに疲れがたまっていたようです。昨日はチーム練習を休んで病院で点滴を打ち、医師から「サッカーを忘れる時間を作ることも大切なことだ」と助言されたそうです。ただ、今日のゲームの出場に関しては意欲的で、「チームとしては、うまくいっていると思う。身体も点滴打ったし、大丈夫ですよ...ゴールを決めれば、もっとスッキリするんでしょうね」と笑顔で語っていたそうです。サンフレッチェとしての財産というだけでなく日本の財産となりつつある森崎和に負担をかけないためにも、今日のゲームは自分たちのサッカーですっきりと勝って欲しいものです。
 今日の会場は広島ビッグアーチで、キックオフは午後1時。正面広場でフェイスペイントや選手サイン会などのイベントが予定されています。また先着100名の小学生による選手とのハイタッチも予定されていますので、ご希望の方は11時半にビッグアーチ正面広場にお集まりください。先着プレゼントは島根県の観光ガイドを2,000名様に。ハーフタイムには島根県の「島根海洋館アクアス」と「三瓶自然館サメヒル」のペア入場券や上村選手サイン入りの「J-100飛躍」グッズのプレゼントがあります。ファンクラブ・後援会員先着1,000名様に森崎浩司選手のオリジナル缶バッジをプレゼント。更に抽選で3名様に服部選手のサイン入り2002年ユニフォームがプレゼントされます。また、これまで1F喫茶店で行われてきたファンクラブ会員向けの「サロン」の位置が変わって、メインスタンドに向かって右側のアジア大会メモリアルホールになります。11時半からはいつものように紫熊倶楽部の中野編集長による「見どころ解説」も予定されていますので、会員証を持ってお越しください。今日の広島地方は雨。ところにより強く降る事もあるようなので、雨具の用意はしっかりとしてください。テレビ放送ですが、今日はJスカイスポーツ1での生中継となっています。スカパーch306だけでなくケーブルテレビなどでも放送されますので、スタジアムに行けない方はそちらで応援を。
<03.4.19> 5/5の福岡戦へのアウェイ応援バスツアーの受付を、今日の試合会場でも行うことになりました。このツアーは5/5の午前9時半に広島駅を出発して午後10時に戻ってくるスケジュールで、料金はバス代とチケット代込みで大人8,000円、小中高生7,500円。定員は120名ですが、申込多数の場合は増便も予定しています。お申し込みの方は試合会場のメインスタンド、バックスタンド両総合案内所にお越しください。なお電話でお申し込みの方は、4/20の10時〜4/28にデオデオ旅行社(082-240-3447)までどうぞ。
<03.4.18> 明日のJ2リーグ第7節は、現在8位の横浜FCとホームで対戦します。
 横浜FCは、1998年に「横浜フリエスポーツグラブ」として設立登記申請したのがクラブのスタート、と言うことになっています。が、このチームを語るにあたっては、その前史としての横浜フリューゲルスに触れないわけにはいきません。Jリーグ開幕時の構成10クラブの一つだったフリューゲルスは、もともとは横浜に設立された「市民クラブ」だったそうです。しかしチーム力がアップし上位リーグに進出するに従って資金面からスポンサー獲得の必要性が生じて、ある年から全日空の全面的な協力を得ることになります。JSLに参加する過程でチーム名も「トライスター」や「全日空横浜FC」等と変遷し、92年のJリーグ開幕時には全日空とゼネコン中堅の佐藤工業を親会社としたクラブ「ASフリューゲルス」としてスタート。横浜にホームを持つ2つのクラブの一つとして、何かと派手なマリノスに対して渋好みのチームカラーがサポーターの支持を受けていました。
 しかしその後の「バブル景気」崩壊により、まず親会社の一つである佐藤工業が倒産寸前?の状況に陥ります。更に不況はもう一方の全日空も直撃。そしてこの両社は「リストラ」の一環として、1998年の秋に一方的にマリノスとの「合併」を発表しました。名前こそ合併ですが、チームに残れるのは全選手のうち三分の一ぐらい。チームマスコットは無くなり、下部組織も全てマリノスに吸収。サポーターへの満足な説明も無く、企業の論理のみが一人歩きした一方的なこの合併劇は事実上のチーム消滅で、長年フリューゲルスを支えてきた人々にとって大きな傷を残しました。
 そんな中、何とか「横浜F」の火を残そうと頑張ってきたフリューゲルスサポーターが中心になって立ち上げたクラブが、横浜FCでした。ほとんどゼロから出発したにも関わらず翌99年には運営会社の法人登記までこぎつけ、チーム名を横浜FCとして特例でその年からJFLに参加。ブンデスリーガや市原で活躍した奥寺氏をGMに、世界的なプレーヤーだったリトバルスキーを監督に迎えてその後2年間のJFLを戦って上位に勝ち残り、2001年には念願のJリーグ(J2)入りを果たしました。そして2001年は9位の成績を残したものの、昨年は8勝11分25敗で最下位に低迷。その間、サポーター組織と経営陣のイザコザ等による存続の危機も経験しています。発足から4年、ここまで疾風のように走ってきた横浜FCはこのところやや小休止という感もありますが、今年は初代監督のリトバルスキーが指揮官として復帰。また元日本代表の城彰二を獲得するなど更に上を目指そうと言う意欲を見せています。ここまでの戦いに昨年ほど(システムは何と2-4-4だったとか?)の派手さは無いものの、札幌を3-1で、新潟を1-0で下すなど既に2度の「ジャイアントキリング」を果たしています。下位チームだと思って侮ったら絶対にやられると言うような、そんな怖さのあるチームだと言えるでしょう。先発メンバーの予想は、GK:水原、DF:臼井、マシュー、山尾、小野智、MF:小野信、ルディ、高木、FW:神野、大柴。城は出場停止で不在ですが、2年連続チーム得点王の小野信義に注意する必要がありそうです。
 対するサンフレッチェですが、今週は先週までの疲れを取るために軽めの練習に終始していたそうです。そんな中、U-22代表候補選手は3日間に渡って合宿を行い、昨日は仙台と練習試合を行っています。情報によると森崎和はそのゲームでもフル出場(前後半で80分)していたそうで、かなり疲れがたまっているのは間違いなさそう。今週特に戦術練習をしていない事を考えれば前節までのメンバーを踏襲すると考えるのが順当ですが、U-22代表組が不在となるゲーム(4/29甲府戦)まであと2週間を切っていることを考えると、そろそろレギュラーメンバーに手を入れて来る可能性がありそうです。と言うことで、私の先発予想は次の通り。
      下田

駒野 リカルド 上村  服部

  サンパイオ   李

      森崎浩
 茂木        高橋
      大木

SUB:林、八田、桑原、森崎和、エルツェグ
 シーズン初めのこの頃は、チームの戦術を固める時期です。ここまで6試合で勝ち点16とほぼ完璧なスタートを切ったサンフですが、ゲーム内容的まだまだ満足できるものではない、と言うところ。チームの戦い方を確立するまでは、誰が出ても同じようなサッカーができるためにはもう少し「忍耐」が必要だと思います。「新潟戦までが、一つのセットだ」と語る小野監督にとっては、この横浜戦は第二のセットのスタートとなります。そこでサンフがどんなサッカーをしてくるのか、あるいは小野監督がどのようにさせるのか、勝つことだけでなく内容にも注目したいと思います。
<03.4.17> 昨日の日本代表の韓国とのアウェイゲームは、終了間際の永井のゴールで日本が1-0で勝ちました。
 双方ともに欧州組を欠いた代表。特に日本はジーコ自慢?の「黄金の中盤」を1人も呼ばないメンバーで、その上FWは黒部、久保が招集を辞退。全体的に経験は豊富なものの新味に欠けるメンツが並び、どうなることかと少々心配して見ていました。が、ゲーム内容はこれまでの「ジーコ・ジャパン」で最も良かったのではないか、とさえ思いました。ボランチの中田浩、福西が上手にバランスを取り、小笠原、アレックスが流動的に動いて中盤を支配し、名良橋と服部がどんどん上がってチャンスを作る。コンビネーションが悪く最後の崩しがうまく行かないシーンも多かったものの、やろうとする意図は十分に感じられる攻めでした。逆に韓国に押し込まれる時間帯もあったものの楢崎を中心とする守備陣は一貫して落ち着きを失わず、見た目ほど決定的なピンチは少なかったように思います。速く強いクロスとロングシュート等、どんどん勝負を仕掛けてくる韓国代表に比べ、日本代表は少々力強さに欠ける感じはありましたが、しかしそれは両国のスタイルと国民性の違いによるものである意味仕方のないこと。むしろ「超アウェイ」状態でしっかりとセルフコントロールし、最後までバランスを崩さなかった事は高く評価して良いと思います。ロスタイムの1点は冗談みたいなラッキーゴールでしたが、これこそ「サッカーの神」のプレゼントと考えて良いでしょう。日本国内でプレーする選手がJリーグの価値を、そして自分たちの価値を証明したゲームだった、と言って良いように思います。
 お互いに「永遠のライバル」と見なす日韓戦は自然に激しい闘志を燃やすゲームになるものですが、それでいてラフプレーも無くフェアな好ゲームだったと思います。W杯以降は他国代表とのマッチメイクもやりやすくなったと言われる日本代表ですが、アメリカ遠征の中止やポルトガル代表のキャンセルなど極東にあるが故のハンデは何ともしがたい、と言う感じです。そんな中で隣の国と切磋琢磨できるということは、非常に貴重な事だと言えるでしょう。今年はもう一度、東アジア大会で対戦予定になっていますが、それ以外にももっと頻繁に対戦すればいいのに、と思えてなりません。
<03.4.15> 先週発売の「紫熊倶楽部」5月号(Vol. 63)は、開幕後1ヶ月のサンフレッチェの戦いを追っています。トップページは開幕の川崎戦で、「ロスタイムの同点劇。追加点がとれなかった故の悲劇」としたマッチレポートと「33分高橋同点弾 この形を追い求めよ」と「引き分けは引き分け」と言う3つのコラムで構成されています。これに続くのは鳥栖戦。素晴らしいスタジアムの中で行われたスリリングなゲームを、「サポーターが呼び込んだ逆転劇」「23分流れを決めた、ユタカとトモ」「センターフォワードの言葉」の3つのコラムで綴っています。後ろのカラーページは山形戦と湘南戦。劇的な逆転でホーム初勝利を挙げた山形戦は「カズと大木、魂のゴール」「83分小野監督が切った最後のカード」と言う2つのコラムで、春の嵐の中で行われた湘南戦は「嵐の中での現実主義」「もっとも嬉しい勝利」と言う2つと、茂木の得点シーンを追った記事で構成されています。
 インタビュー記事で取り上げられているのは、「久保の後継者」として期待される茂木。ユース代表招集と開催中止の間で揺れ動いていた茂木がどのように気持ちを切り替え、湘南戦の初ゴールに結びつけたか。その後の3試合連続ゴールを生むまでのストーリーとなっています。
 森崎和、森崎浩、林、駒野のU-22代表4人の写真が大きく飾られた「Sanfrecce Topics」では、コスタリカ戦でのこの4人のプレーについて触れています。また、関東から初めて企画された「山形戦応援ツアー」の紹介もしています。更に怪我人情報、サテライト情報、ユース情報、代表やJ1、J2各チームの情報などをまとめています。
 選手一人一人を取り上げるコラムは、八田、桑原、木村、李、そして2ヶ月連続で高萩。チームを支えるスタッフを取り上げる「Life is Football」では、営業推進グループ次長の山田恵司氏を紹介しています。早川文司さんの「広島サッカー史を歩こう」は、「社内郵便」で戦術を相談した、と言う東洋工業時代のエピソードを紹介。日刊スポーツの中上記者は、「闘う気持ちと、ほんの少しの優しさ」と言うタイトルのコラムを寄稿しています。更に最終ページのtssアナウンサー石井百恵さんのコラム「大好き!サンフレッチェ」は下田選手を取り上げています。
 「いまさら聞けないサッカールール」ではQ&Aの形式で様々なルール上の疑問に答えています。また、サッカー用語辞典は「イ」で始まる言葉集です。
 「スタジアム向上委員会」は、コミュニティスペースとしてのスタジアムの可能性について、ヨーロッパのいくつかのスタジアム(バイヤー・レバークーゼンとPSVアイントホーフェン)を紹介しながら綴っています。レバークーゼンのベイ・アレナには私も一度行ったことがあるのですが、ドイツには珍しい中規模のサッカー専用スタジアムで、最寄り駅から歩いて10分ぐらいの交通至便な地にある非常に素晴らしいものでした。サッカー専用スタジアムの建設を「ライフワーク」と語る久保社長を中心に、広島県、広島市、商工会議所には要望書を提出し、プロジェクトチームも発足したとのこと。どうせ作るのならただサンフレッチェのためだけでなく、市民、県民の財産になるようなものを、と言う内容の記事となっています。
 ところで、紫熊倶楽部増刊の「assist」のシーズン開幕特別号も発売されています。今回の増刊号は7人の選手のドキュメンタリー集となっています。上村選手の「苦しいときこそ、広島を助けたい」、駒野選手の「札幌で、サポーターの姿を見て、J1復帰は僕のノルマだと思った」、下田選手の「僕の頭の中には、J1復帰しかない」、服部選手の「僕のせいでJ2に落ちたのだから」、リカルド選手の「広島をJ1に復帰させるために、僕はここにきた」、大木選手の「僕は、J2に、借りがある」、森崎浩選手の「このチームで闘って、成長して、恩返ししたい」。チームの主力としての活躍が期待される7人の、J1復帰に賭ける決意を語った読みごたえのあるコラム集となっています。
 紫熊倶楽部5月号は350円。また増刊号は480円。いずれもV-POINTと広島県内主要書店(フタバ図書など)で購入できます。また遠隔地の方や「近所の書店では売りきれてしまった」と言う方は、直接紫熊倶楽部編集部にお問い合わせください。
<03.4.14> サンフレッチェ選手会は、次の横浜FC戦以降のホームゲームのSS指定席(選手会長の名前を取って「上村シート」と命名)に2組4人を招待します。ご希望の方は往復はがきに(1)郵便番号、住所(2)お名前(3)生年月日(4)電話番号(5)応援する選手名(6)選手へのメッセージを記入して、「〒733-0036 広島市西区観音新町4-10-2 サンフレッチェ広島 上村シート(希望試合日記入)係」までお送りください。抽選の結果は返信用ハガキでお送りします。各ホームゲームの応募〆切は次の通り。
4/15〆切:4/19横浜FC戦、4/29甲府戦
4/22〆切:5/10大宮戦、5/17鳥栖戦
5/13〆切:6/7福岡戦、6/18札幌戦、6/28新潟戦

<03.4.13> 新潟市陸上競技場でアルビレックスとの第6節を戦ったサンフレッチェは、開始早々に先制を許したものの茂木、大木のゴールで逆転し、5連勝で首位を守りました。
 「勝てば勝ち点6の価値がある」(反町監督)と必勝の決意を固める新潟のメンバーは、GK:野澤、DF:山形(→神田85分)、アンデルソン、丸山、三田、MF:山口、秋葉、安(→上野66分)、宮沢(→深澤66分)、FW:マルコス、森田。対するサンフの布陣は次のような感じでした。
      下田

駒野 リカルド 上村  服部

  サンパイオ 森崎和

      森崎浩
 茂木        高橋(→エルツェグ73分)
      大木(→八田87分)

SUB:林、桑原、李
 スタンドは予想通りほぼ橙色一色。また湘南戦ほど酷くはなかったものの雨と風も強く、前半風下に立ったサンフは立ち上がり劣勢を強いられます。開始2分、安の右サイドからのロングクロスがゴール前へ。何でもないハイボールに見えましたが、オフサイドトラップのかけ損ないなのかマルクスか完全にフリーで抜け出していて、冷静にコースを狙ったヘディングシュートを決められてしまいました。
 これで一気に新潟ペースになるかと思われましたが、これまで逆転勝利を続けてきたサンフは落ち着いてボールを回して攻めを構築します。逆に新潟は守ろうとする気持ちが強すぎたのか、やや引き気味となってサンフに中盤のスペースを与えます。そして11分、右サイドの深い位置からの駒野の低く鋭いフィードが、ペナルティエリア内の茂木にぴたりと合います。茂木はワントラップしてマークを外すと右足を鋭く振り抜き、ボールをファーサイドのネットに突き刺しました。その後もペースを握っていたのはサンフ。3トップが前線から精力的にボールを追い、自在に動いて新潟のDFを混乱させ、大木が、高橋がシュートまで持ち込みます。またサンパイオが鋭い読みでボールに良く絡み、森崎兄弟とのコンビネーションで攻撃の起点となります。2点目は前半28分。それまであまり上がれなかった服部が森崎浩とのパス交換から左サイドを突破して深い位置からクロスを入れます。ゴール前で大きく跳ねたこのボールに対して、大木が難しい体勢から左足でジャンピングボレー。新潟のGKはこれに触ることができず、早い時間帯でリードを奪うことができました。
 これで攻めざるを得なくなった新潟は、山口を起点として主に右サイドからの攻めの構築を図ります。逆にサンフはやや安心したのか、守備に回る時間が長くなります。前半30分ごろには前線の森田を狙ったクロスが続けざまに入りますが、精度がなく助かります。早い時間帯に先制されたサンフは狙い通り逆転できましたが、しかし追加点を奪うチャンスのないままに前半を終了することになりました。
 後半は立ち上がりこそボールをつないでチャンスを作ることができましたが、疲れからか徐々に足が止まってパスが繋がらなくなります。逆に新潟はホームの大声援に後押しされて、素早い出足でボールを拾い、サンフレッチェ陣内に攻め込みます。サンフはカウンターから何度かチャンスを作りますが単発的。前線でボールを失うことが多く、中盤でのパス回しもミスが多くなって防戦一方となります。特に新潟が上野、深澤の同時投入によりロングボールを放り込む作戦を取ると、引き気味の布陣で受けて立つしか無くなります。DFラインで一つでもミスをすれば取り返しの付かないことになるような、そんな神経をすり減らす戦いが続きますが、しかしサンフの守備陣は一度も集中を切らすことなく守ります。攻め込まれながらもバランスは崩れていない、と見たのか小野監督はぎりぎりまで選手交代を我慢しますが、後半42分に高さのある八田を入れて守備を固め、結局そのまま逃げきることができました。
 これでサンフレッチェは開幕戦の引き分けのあと5連勝。第6節まで終わって勝ち点16は予想以上の出来だと言って良いと思います。それも水戸戦を除く全てのゲームで苦しい競り合いを制してきた事は、チームにとって大きな自信になっているものと思われます。特に昨年まで、からっきしだったアウェイでの戦い(特に8日間で3試合、移動距離が3,500kmに及ぶハードスケジュールの中)で勝利できるようになったことは、このチームの成長を表していると言って良いでしょう。これは選手個々のレベルアップやサンパイオ、リカルドの存在もあるでしょうが、それ以上に小野監督のチームマネージメントと、大きな破綻のない采配に依るところが大きいように思います。今年の第一目標であるJ1昇格に向けて、まずは順調な立ち上がりができたと言って良いでしょう。
 ただ、これで満足できるかというとまだまだだと言うのが正直なところです。昨日のゲームの後で選手達は「押し込まれているように見えたかもしれないが、崩されていない。自分たちの意図どおり、しっかりと守りきれた」と余裕の表情を見せていたそうですが、しかしそれで守り切れたのは相手がJ2のチームだったからでしょう。もしも相手にもう少し個々のスキルの高い選手が揃っていたら、最後まで耐えきれなかったのではないか、と思えてなりません。とりわけサッカーは不確実性に満ちたスポーツです。こちらにミスが無かったとしても、相手の闇雲なシュートがDFに当たって入ってしまうことだってあるのです。連戦の疲れが溜まっていたと言う側面はあったかも知れませんが、そういう時こそもっとマイボールを大事にして体力を温存する戦い方をすべきです。サンフにとっての今年最大の目標はJ2を勝ち抜くことで、そのためにはJ2の戦い方に慣れる必要があるのは当然ですが、しかしその後の大きな目標を達成するためには、あまり「J2慣れ」してしまうのも考えもの。この結果で良しとすることなく、更に高いレベルを目指して成長を続けて行ってほしいと思います。
<03.4.13> 昨日プリンスリーグU-18の第5節で皆実高と対戦したサンフレッチェユースは6-0で勝ち、通算成績を4勝1分けとしました。
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