6/8〜6/14のSANFRECCE Diary


<03.6.14> 広島フットボールと中国新聞によると、森崎浩の足の状態は良くないようで「練習の時は何とか我慢してできていますけど、試合になると45分できるかどうか...」と語っているそうです。紅白戦の動きは決して悪くないそうですが、今後のことを考えてあまり無理をさせない可能性もありそうです。その代役として期待されるのは、梅田、高木、西村の3人でしょう。誰が出るにせよ90分起用される可能性は少ないでしょうから、あとを考えずに全力でプレーして欲しいと思います。
 今日は日本で最も臨場感のあるスタジアム、と言う噂の大宮サッカー場が会場で、午後2時キックオフ。埼玉県南部の天気予報は曇りとなっていますので、雨具の用意は必要ないかも知れません。テレビ放送はJスカイスポーツ1で生中継があります。スカパーとケーブルテレビで見れる方は、テレビの前で応援を。
<03.6.13> 明日はアウェイで大宮アルディージャと対戦します。
 前回の対戦は第11節。連勝を10に伸ばしたゲームでしたが、しかし大宮の堅い守りとバレーを中心としたカウンターに苦しめられ、後半に2点を挙げてようやく勝ったゲームでした。そしてサンフは次の川崎戦に初めて敗れると、その後1勝を挟んで2試合連続でスコアレスドローに終わるなど苦しんでいます。ある意味ターニングポイントとなった大宮戦。しかし、第2クールの戦いはサンフにとってよりも大宮にとってより厳しい形で出ています。
H 大宮●1-4○新潟  【宮】磯山、【新】アンデルソン、マルクス、深澤、宮沢
A 大宮○1-0●横浜FC 【宮】フィナージ
H 大宮○1-0●鳥栖  【宮】野口
A 大宮○2-0●水戸  【宮】伊藤2
H 大宮△1-1△札幌  【宮】安藤正、【札】ウィル
H 大宮○2-1●山形  【宮】伊藤、バレー、【山】大島
A 大宮○1-0●福岡  【宮】バレー
H 大宮●0-3○甲府  【甲】
A 大宮△1-1△川崎F 【宮】バレー、【川】ジュニーニョ
H 大宮△0-0△湘南
A 大宮●1-2○広島  【宮】伊藤、【広】高橋、森崎浩
A 大宮●0-4○新潟  【新】マルクス4
H 大宮●0-2○横浜FC 【横】城、吉武
A 大宮●2-3○鳥栖  【宮】大塚、島田、【鳥】大塚、島田
H 大宮●1-3○水戸  【宮】斉藤、【水】フランク、トゥーリオ、樹森
A 大宮△0-0△湘南
 第7節までは5勝1分け1敗で2位付けていた大宮ですが、それ以降は3分け6敗と急降下して現在8位。実に2ヶ月近く勝利から遠ざかっています。不振の原因はいろいろあるのだろうと思いますが、特に最近目立つのは失点の多さ。総失点24は福岡に次いでリーグワースト2位で、新潟戦から水戸戦までの4試合は平均3失点とこのところ崩壊状態にあります。これは新潟戦でGK川島が退場になり、1試合出場停止の後で出た鳥栖戦でまたもや退場になったことが原因と言ってもいいでしょう。明日は川島の出場停止が明けますが、前節安藤智が初めて無失点に抑えたことを考えるとどちらが出るか微妙なところ。むしろここまでの流れを考えて、前節の布陣を踏襲してくる可能性が高いのではないでしょうか。と言うことで、予想メンバーはGK:安藤智、DF:氏家、トニーニョ、木谷、原崎、MF:斉藤、安藤正、島田、伊藤、FW:バレー、磯山、というところ。トニーニョを中心としたDFラインは単純な放り込みには強いので、いかに崩してシュートまで持ち込むか、がポイントとなりそうです。
 対するサンフですが、やはり気になるのは怪我人の状況です。サンパイオと森崎浩の怪我はどちらもそれほど酷くないようですが、来週水曜日に札幌戦を控えていることを考えればあまり無理はさせたくないところ。広島フットボールによると森崎浩は「今週は練習する度に痛みが増してしまう」状態だそうで、遠征には帯同するものの今日の練習次第では欠場する可能性もありそうです。
      下田

   リカルド 上村
駒野          服部
    李  サンパイオ
      森崎和
 梅田        大木
     マルセロ

SUB:林、八田、桑原、西村、高木
 高橋が負傷で、茂木が代表で不在の上に森崎浩が欠場するとなれば前線の選手の数に不安が出てきますが、しかしこれまでベンチで待機することの多かった梅田や西村、高木らにとっては大きなチャンス。先発で出るにしろ途中出場するにしろ、思いきったプレーで結果を出して欲しいと思います。このところの両チームの今の状態を考えれば、明日も「攻める広島」「守る大宮」と言う形になるのは必然でしょう。そこでいかに点を取って勝つか。サンフのこのところの「課題」をどう克服するかが問われるゲームになりそうです。
<03.6.12> 広島フットボールによると、昨日の紅白戦でサンパイオが他の選手と接触して右足先を負傷し、途中で退場したそうです。状況はそれほど悪くないようですが、土曜日のゲームに出場できるかどうかは微妙です。また森崎浩も先週の怪我が直りきっていない模様で、今週から来週にかけて日程が詰まっていることを考えるとどこかで休ませる、と言う事もありそうです。
 ところで昨日の練習のメンバーを見ると、Cチームに4人の高校生が加わっているところが目を引きました。そのうち2人はユースの前田俊と田坂なのですが、他にともにU-18代表の吉弘(皆実高)と青山(作陽高)がいた模様です。練習参加は、選手がチームを経験し、チームが選手をチェックする「お見合い」みたいなものですから、チームが獲得を検討しているか、あるいは彼らがサンフ入りの希望を持っているのかも知れません。
<03.6.11> 日曜日に行われたサテライトの神戸戦で負傷した高橋泰選手は、診断の結果右梨状筋(お尻の筋肉らしい)損傷で全治3週間となりました。このため高橋は7/5の甲府戦あたりまでは欠場することになりました。
<03.6.10> 広島県サッカー協会は、6/28(土)午後6時半からビッグアーチで行われるアルビレックス新潟戦への応援バスを出します。午後5時に広島駅新幹線口ホテルグランビア前を出発し、5時半にビッグアーチ着。試合終了30分後にビッグアーチ前を出発して広島駅に戻ってくる、と言うスケジュールです。料金はバス乗車券と自由席のチケットのセットで大人2,800円、中高校生1,500円、小学生1,000円。チケットをお持ちの方は大人・中高校生1,000円、小学生500円となっています。定員は55名で一杯になり次第締め切ります。お申し込み、お問い合わせは広島県サッカー協会事務局(082-212-3851)までどうぞ。
<03.6.9> 昨日吉田サッカー公園で行われたサテライトの神戸戦は、前半33分に菅原に決められ0-1で敗れました。サンフレッチェのメンバーは、GK:林、DF:沢田(→松浦64分)、河野、大久保、佐田、MF:西嶋、西村、高萩、FW:高橋(→田中89分)、中山(→須田45分)、木村、SUB:河原、山形。対する神戸は、GK:萩、DF:春永、保谷、北本、市川(→高田45分)、MF:仲里、朴、森、稲田(→木下77分)、FW:菅原、木村(→吉田69分)、SUB:不老、中島でした。
<03.6.9> 週末に県高校総体の準々決勝と準決勝が行われ、如水館と山陽が決勝に進出しました。
【準々決勝】
広工大 2-1広島朝鮮
如水館 2-1海田
県広島工1-0銀河学院
山陽  1-0広島観音

【準決勝】
如水館 3-2広工大
山陽  1-0県広島工
 決勝は6/14(日)の午後1時より広島スタジアムで。NHKでテレビ放送もあるそうです。また優勝チームは7/29から長崎県で行われるインターハイに、1位〜3位チームは7/5から行われる全広島サッカー選手権大会(天皇杯広島県予選)に出場します。
<03.6.8> 昨日広島スタジアムで行われた福岡戦は3-1で勝ち、3試合ぶりの勝ち点3を挙げました。
 ここ2試合点を取れていないサンフレッチェですが、小野監督は前節の布陣に自信があるのか同じ先発メンバーを組んで来ました。
      下田

   リカルド 上村
駒野          服部
    李 サンパイオ
      森崎和
 森崎浩(→高木45分)大木(→梅田70分)
     マルセロ

SUB:林、八田、桑原
 対する福岡も、前節5得点の勢いを大事にしたか同じメンバーで、GK:水谷、DF:立石(→川島82分)、千代反田、セルジオ、宮本、MF:篠田、米田、宮崎、宮原(→アレックス74分)、FW:ベンチーニョ、林(→福嶋12分)。登録上は4-4-2ですが宮崎は常にDFラインの裏に飛び出す事を狙って、前節のハットトリックの再現を狙います。しかし序盤からペースはサンフ。3分には大木のシュートに続いて服部が左サイドを突破してシュートに持ち込むなど、積極的にゴールを狙います。前線から中盤の守備が良く機能して相手の攻めの芽を摘んで波状攻撃を仕掛け、福岡が前に出るのを許しません。そしてそれが最初に実ったのが前半7分でした。左サイドを持ち上がった服部が森崎浩とのワンツーで抜け出すと、ゴールライン際まで入り込んでマイナスのクロスを入れます。そしてこれがファーサイドで待つサンパイオにピタリと合い、左足で冷静に蹴り込みます。これでサンフは続いていた無得点を197分で止める事ができました。
 更に追加点はその10分後の事でした。右からのスローインのボールを大木がシュート。これはDFに当たってこぼれましたが、高い位置で拾った李がマルセロに預けて前に出ます。そしてヒールパスを受けてシュート態勢に入ったところで、立石に足をかけられて倒れます。当然のイエローカード、そしてPK。ボールをセットしたマルセロが飛んだGKと逆サイドに蹴り込んで、前半の早い時間帯に2点のリードを奪う事ができました。
 その後も右から左から、サイドの突破から攻めたてるサンフ。これは何点入るかわからないかも、と思っていた前半24分、一つのプレーが流れを変えてしまいました。上村が与えたFKを、ベンチーニョがゴール左隅に直接決めます。壁の作り方が悪かった、と言うことですが、それにしても難しいFKを決めたベンチーニョを褒めるしかない失点だったと思います。
 この直後、服部のロングクロスを絶妙なトラップでフリーでシュートしたマルセロが枠外に外すと、ゲームは膠着状態になります。蒸し暑い天候が両チームの選手の体力を奪い、動きが少なくなってなかなか崩せなくなります。32分には大木がヘディングシュート、38分には森崎浩が抜け出してペナルティエリア内で切り返してDFをかわそうとしますがシュートはヒットせず。李のロングシュートも可能性のないもので、やや「お疲れモード」のまま前半を折り返すことになりました。
 後半に入り、足の怪我の影響のあった森崎浩(右足では蹴れない状況だったらしい)を下げて高木を投入したサンフは、立ち上がりは積極的に前に出ます。しかし3分の森崎和のシュートがDFにカットされ、直後のCKからのサンパイオのヘッドがGK正面になると、徐々に福岡に押し返されます。DFラインのミスが目立つようになり、宮崎や福嶋に抜け出されて危ないシーンが続くようになります。中盤のプレッシャーもルーズになり、パスを繋がれてベンチーニョに自由なゲームメイクを許します。21分には宮崎がDFラインの裏に抜けて1対1になりかけますが、追いすがるリカルドが後ろからタックルを仕掛けて止めます。が、これはファウルを取られてリカルドはイエローカード。ペナルティエリアのすぐ外からのFKを、再びベンチーニョが蹴ります。前半のものとは違って壁の上を巻くようにゴールを狙ったボールは壁に当たりましたが、これが何とジャンプしたマルセロの腕。当然ハンドリングを取られてPKとなり、このゲーム最大のピンチを迎えました。ボールを慎重にセットするベンチーニョ。集中力を最大限に高める下田。このゲームを決めるポイントとなるシーンでしたが、この勝負に勝ったのは下田でした。「相手との我慢比べで、絶対に自分から先に動くまい、と決めていた。相手が蹴った瞬間、左に確信を持って動いた」(広島フットボールによる)下田はベンチーニョのコースを狙ったボールをストップ。これで福岡に行っていた流れを引き寄せることが出来ました。
 この後、何とか同点に追いつきたい福岡は更に攻撃のプレッシャーを強めてきましたが、サンフの守備陣は集中力を切らせることなくしっかりと守ります。サンフは大木に代えて梅田を入れて前線を活性化し、主に左サイドからの服部の突破で相手ゴールに迫ります。そして後半35分、左サイドの深い位置でボールをカットした服部が森崎和へ。高木?とのワンツーで抜け出した森崎和が中央をドリブルで進んで相手DFを引きつけると、右サイドに走り込んでいたマルセロに渡します。ここまでなかなかチャンスを生かせなかったマルセロでしたが、この時は冷静に相手の位置を確認すると、ここしかないというコース(宮本の股の間!)に鋭いシュート。ボールはGK水谷の届かないコースに飛んで、ようやく流れの中から得点する事ができました。これで落ち着きを取り戻したサンフはこの後も攻撃の圧力を緩めずに逃げ切り、2位との勝ち点差8をキープしました。
 このゲーム、ポイントとなったのはやはり早い時間帯の得点だったと思います。「点を取って勝ちたい」と言うチーム全体の気持ちがキックオフからオーラのように立ち昇っていて、攻撃力に自信を持つ福岡を序盤から圧倒していました。山形戦、湘南戦と違っていたのは相手があまり引いて守らなかったから、と言う側面もありますが、それを引き出したのはやはり早めに点を取って攻めざるを得ない状況に持ち込んだからでしょう。そしてその中で特に光っていたのは、これまでの先発したゲームで結果を出せていなかった李漢宰でした。この日の李は中盤をダイナミックに動いてピッチ全体でボールに絡み、チームの守りと攻めのリズムを作りました。特に球足の長いサイドチェンジのパスが秀逸。一発で駒野や服部にボールを通して、攻撃の起点になりました。更に後半18分のバーを叩いたロングシュートも見事なもので、入っていればヒーローインタビューは彼のものだったのではないでしょうか。昨年の天皇杯での活躍で今年が期待された李ですが、これまでは消極的なプレーが目に付いていました。が、昨日のような吹っ切れたプレーが常に出来るようになれば、チームにとって大きな戦力になるのは間違いないところでしょう。
 またこの日のもう一つの収穫は、マルセロが流れの中からゴールを決めたことでしょう。これまで、動きは決して悪くなかったマルセロでしたが、その「運のなさ」には頭を抱えさせられました。この日も前半28分のシーンのように、マークを外す動きとトラップは完璧ながらシュートだけがだめ、と言う場面も多く、監督も本人もストレスが溜まっていたのではないでしょうか。小野監督は記者会見で「悩んでいた部分もあるが、これで吹っ切れてい いプレイを出してくれると思う」とマルセロに対する期待を語っていたそうですが、今後のチームの躍進のためには彼の活躍は不可欠です。これをきっかけにして、次はもっと大きな爆発を見せて欲しいと思います。
 そして、何といっても一番大きかったのは下田のセーブでした。前半早い時間帯に2点を取って舐めたのか、1点取られてから流れを失って危うい雰囲気になったサンフにとって、あそこで同点に追いつかれていたらどうなっていたか分からない、と言うのが正直なところ。福岡は決してレベルの高いサッカーを見せていたわけではありませんでしたが、松田監督の戦術的意図を忠実に実行してかなり追い詰めて来たのは確かでした。サッカーはちょっとしたことで心理的な「悪魔のサイクル」に入ってしまうものですが、あの時のサンフはまさにそう言う精神状態にあった、と思います。これまで点が取れない事ばかりが取り上げられて守備のことが語られることは少なかったのですが、それでも着々と勝ち点を積み上げてくることが出来たのは下田が最後尾で守っているからこそ。それがチームのベースであることを、改めて確認させられたゲームだったように思います。若く成長途上のサンフには課題がまだまだありますが、それを一つ一つ克服していくことが本当に強いチームになっていく道です。このゲーム途中の「苦戦」を糧にして、また連勝街道に乗って欲しいと思います。
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