7/13〜7/19のSANFRECCE Diary


<03.7.19> 広島フットボールと中国新聞によると、今日の大宮戦に向けての小野監督の選択は3バックと2トップ。リカルド、上村、八田でDFラインを固めてバレーを封じ、中盤を厚くしてボールを支配しようと言う意図だと思われます。また先発FWは技術の高いマルセロと突破力のある茂木の組み合わせ。その他にも大木、梅田、高橋のFW3人に加えて高木をベンチに入れるという攻撃的なメンバー構成で臨む模様です。
 今日の試合会場は広島スタジアムで、午後7時キックオフ。試合前イベントとして「夏休みお楽しみ宝探し」(当日の参加受付はありません)、サンチェ・フレッチェとの記念撮影(16:30からメインスタンド総合案内横の受付で先着50組に整理券配布)、選手サイン会(17:00から先着100名に整理券配布。今日は森崎浩と松浦です)、キックターゲットやフェイスペイント等のイベントが予定されています。無料駐車場が用意されていますが混雑が予想されますので、なるべく公共の交通機関を使ってお越しください。テレビ中継ですが、今日は生放送は無くJスカイスポーツ1(スカパーch306)で深夜12時から録画放送となっています。
<03.7.18> 後半戦の最初の相手は、現在8勝5分け9敗で8位の大宮アルディージャです。大宮との最初の対戦は第11節。9連勝で第一クール最終戦を迎えたサンフでしたが、しかしその後の苦戦の兆候は既に出ていたように思います。このゲームのメンバーは、GK:下田、DF:八田、リカルド、上村、MF:森崎浩、森崎和、サンパイオ、服部、FW:大木(→茂木)、高橋(→梅田)、マルセロで、駒野の欠場の影響で3バック+森崎浩の右WBと言う布陣。新加入のマルセロをいきなり先発で起用し、また八田も今季初先発となったゲームでした。先制点は前半18分に大宮で、サンフの左サイド深くからのバレーのクロスを伊藤にボレーシュートを決められました。前半のサンフは攻めあぐみ、ボールは持てるものの大宮のDFを慌てさせることもできませんでした。しかし後半、森崎和のポジションを高めに修正することによりリズムをつかみ、後半3分にはサンパイオのパスで抜け出した高橋が同点ゴール。更に茂木の投入により4バックにシフトチェンジして攻撃の圧力を強め、後半39分にマルセロのパスで抜け出した森崎浩が勝ち越しゴール。苦しい展開を小野采配でものにした、と言うゲームでした。
 次の対戦は第17節。高橋に続いて森崎浩も怪我のため状態が悪く先発を外れて、GK:下田、DF:駒野、リカルド、上村(→八田)、服部、MF:李、サンパイオ、森崎和、FW:大木(→梅田)、高木(→森崎浩)、マルセロ。ルーキー高木を初めて先発に使いましたが、この新布陣は前半は機能せず。前半17分にはミスからバレーに決められて先制を許し、前半終了間際に森崎和のボレーシュートが決まって同点に追いついたものの今季最悪と言っても良い内容でした。しかし後半は森崎浩の投入もあって相手を圧倒し、勝つチャンスは十分にありました。が、上村が怪我で下がると流れを失ってそのままタイムアップ。勝ちきれない第二クールを象徴するようなゲームでした。
 以上を見ても分かるように、大宮とのゲームは2試合とも競ったゲームになっています。それもどちらも前半途中に先制点を許して、追いつくために苦労を強いられる、と言う展開です。大宮はこれまで失点は35でリーグで4番目に多いのですが、しかし奥野、トニーニョが揃ったゲームに限れば平均失点はわずかに1。高くて強いトニーニョ、バランサーとして危機を未然に防ぐ奥野。先制されればこの2人を中心にゴール前を固めてくるのは必至で、苦戦は目に見えていると言って良いでしょう。攻撃面では、やはりバレーが問題です。ここまで21試合に出場して7得点はリーグ4位で、大宮を引っ張る働きをしています。大きな身体を生かしたポストプレーとスピードが武器で、サンフは2試合とも彼の働きにやられています。ただ、逆に言えばバレーさえ抑えればそれほど怖れることはないわけで、やはりいかに先に得点を取るかがポイントとなるでしょう。
 今週のサンフはどの選手も目の色を変えてやっていたようで、チームの雰囲気は悪くないとのこと。特に第二クール終盤にパフォーマンスの低下からメンバー落ちしていたキャプテン上村が非常に意欲的に練習に取り組んでいるそうで、これがチーム全体に良い影響を与えている模様です。その他にも木村など若手選手の台頭もあって、小野監督もメンバー構成に悩んでいる様子。従って明日のメンバー予想は非常に難しく、はっきり言って良く分かりません。(^_^;)
       下田

   リカルド   上村
駒野            服部

    森崎和 サンパイオ

        李
  茂木        大木
      マルセロ

SUB:林、八田、桑原、木村、梅田
 一応可能性の高そうなメンバーを並べましたが、美作での紅白戦で良い働きを見せた梅田や須田を使ってくるかも知れませんし、システムを変えてくる可能性もあります。しかし誰が出るにしろどう言うシステムにするにしろ、勝負を決めるのは「気持ち」だと思います。受け身にならずに挑戦者の心で、"Burning Spirit"を見せて欲しいものです。
<03.7.17> 美作キャンプから戻ってリーグ戦再開に向けての練習を続けているサンフレッチェですが、広島フットボールなどによると月曜日に行われたフィジカルテストでは多くの選手が高い数値を出したそうです。今年はリーグ戦中でもきついフィジカルトレを行ってきましたが、その効果が出て来ている模様。3200m走ではほとんどの選手が自己記録を更新するなど、走力も回復力も飛躍的に向上しているそうです。今後の苦しい夏場の戦いに向けて、小野監督と生駒コーチの長期的戦略は着々と効果を上げつつあるようです。
 骨折で戦列を離れている森崎浩司選手ですが、ベッカムも使っていたと言うエア入りのギブスを着用しているとのこと。今週はトムソン監督の時代にいたリハビリの専門家のペドロ氏が来ていて、彼と相談しながらリハビリを行っているそうです。今は腫れもひいてギブスも家では外しているぐらいで、ペドロ氏からは「川崎戦での復帰の可能性もゼロではない」と言われているようです。更に美作キャンプで大活躍した木村は足の筋肉の張りが取れずに別メニューでしたが、昨日の練習から復帰して紅白戦にも出場しているようです。大宮戦でのベンチ入りがあるかどうか微妙なところではありますが、チャンスが与えられればぜひ生かして欲しいと思います。
<03.7.17> 日本サッカー協会は明後日から新潟で行われる新潟国際ユースに登録するU-18日本代表を発表し、サンフレッチェユースからは高萩が選ばれました。また中国地方からは、広島の強化指定選手であるDF吉弘[皆実]とC大阪の強化指定選手であるFW苔口[玉野光南]も選ばれました。このメンバーは7/18にアルビレックス新潟ユースと、7/20にクロアチアと対戦し、7/21に順位決定戦を行います。
 また協会は、来週新潟で行われる「日韓競技力向上親善試合 」に向けてのU-15代表候補を発表しましたが、マンチェスターユナイテッドプレミアカップに参加中の広島ジュニアユースからの選出はありませんでした。
<03.7.16> 日本サッカー協会は昨日、7/23に国立競技場で行われる韓国との親善試合に向けてのU-22日本代表を発表しました。今回招集されたのは次の23人。
GK:黒河(清水)、林(広島)、川島(大宮)
DF:池田(清水)、三田(新潟)、茂庭(FC東京)、青木(鹿島)、角田(京都)、菊地(磐田)
MF:森崎和、駒野(広島)、松井(京都)、石川(FC東京)、鈴木(浦和)、根本(仙台)、
   阿部(市原)、前田(磐田)、那須(横浜FM)、徳永(早稲田大)
FW:中山(G大阪)、大久保(C大阪)、田中(浦和)、矢野(柏)
 サンフレッチェから選ばれた3人はそれぞれに「勝って韓国に苦手意識を植え付けたい」(森崎和)、「オリンピックに向けて大きなライバルだけに、勝たなくてはならない」(駒野)、「誰よりもよいプレーをして試合に出場したい」(林)と意欲を語っています。彼らが試合に出場すれば、翌週と合わせて15日間で5試合をこなす過密スケジュールとなりますが、何とかコンディションを崩さないように頑張って欲しいものです。
 また、同時に山本監督は、8/4〜12にU-22代表のエジプト遠征を行うことを明らかにしました。この期間はJ1はステージの合間のお休みの時期ですが、8/9にオールスターが行われます。またJ2は8/10に第27節(サンフはアウェイの福岡戦)が入っています。山本監督は会見で「オールスターというのは、ファンの方々から選ばれた名誉のある試合ですので...サポーターのためにオールスターでいい仕事をしてもらえればいいのかな、と現段階では考えています」と語っていますが、果たしてこれはJ2のリーグ戦も想定してのものなのか。「サポーターのために」オールスターを優先するなら、クラブのサポーターのためにリーグ戦も無視しないで欲しいと思います。更にU-22代表は10月にアジア・アフリカ競技大会に参加するとのこと。J1、J2ともに優勝や降格、昇格を賭けて戦う大事な時期に、各チームの主力を担う選手を本当にインドまで連れて行くのか。それも、タイトルがかかっているわけでも五輪出場権がかかっている訳でもない大会に。年代別代表に選ばれることは選手にとっては名誉なことですが、それもクラブでしっかりと実力をつけ、クラブを強くしてこそのこと。もしそこでリーグ戦よりも代表遠征を優先するのだとすれば、協会と山本監督に大きな疑問を感じざるを得ません。
<03.7.15> 先週末発売の「紫熊倶楽部」8月号(Vol. 66)の表紙は森崎和幸選手。チームの中心として、U-22代表の主力としてハードな日程をこなしてきた彼は、5月頃精神的に最悪の時期を過ごしていました。検査しても何も異常が見つからないにも関わらず「サッカーをやりたい、と言う意欲がどうしても僕の中からわいてこない。頭もボーッとしてて、アイディアがわかない」と訴え、市川(清水)や森島(C大阪)がかかったオーバートレーニング症候群を疑われるような症状だったそうです。山形戦後の3日間の完全休養で何とか「サッカーをやりたいという気持ち」を取り戻した森崎和が復活するまでの、心の軌跡を綴っています。
 続く特集記事は、前半戦の戦いぶりを振り返る「創造力と燃える心」。10連勝とこれ以上ないスタートダッシュを果たしながら、第一クール後半から徐々に問題点があらわになり、駒野の怪我、森崎和の疲労、森崎浩の骨折と「黄金の2000年組」を次々と襲ったアクシデントで失速した第二クール。これを小野監督は、次々と選手を入れ替え、その上でなおかつコンセプトを深化させながら乗りきろうとしています。今年のキャッチフレーズであるBurning Spiritを前面に出すことが、Creative Footballを実現するカギなのかも知れない。これからますます激しさを増すリーグを勝ち抜くポイントは何か、について考察しています。
 01・02年組を取り上げるコラム「Run & Run」で取り上げられているのは、抜群のスピードを誇る須田選手。早川文司さんの「広島サッカー史を歩こう」では日本リーグV4を果たした東洋工業のその後を綴っています。日刊スポーツの中上記者のコラム、紫熊短信、Reader's Areaを経て、大宮戦「見失ったものは何だろう」、札幌戦「小野剛は勝利した?」、横浜FC戦「もっと頑張れたはず」、水戸戦「完敗。しかし、勝ち点3」、新潟戦「知略の戦い」、甲府戦「同じリズムにNO!」と苦しかった戦いを振り返っています。そして最後のTSSアナウンサー石井百恵さんによるコラム「大好き!サンフレッチェ」は、服部選手を取り上げています。
 「紫熊倶楽部」はV-POINT、ホームゲーム会場の他、広島県内の大手書店と新宿の「ひろしまゆめてらす」で扱っています。また通信販売もありますので、ご希望の方は紫熊倶楽部ホームページからお申し込みください。
<03.7.14> プリンスリーグの中国大会は土曜日にグループリーグの最終節を行い、既にB組一位を決めていたサンフレッチェ広島ユースは皆実高と引き分けました。最終節のB組の結果は次の通り。
広島Y 1-1 皆実   【広】田中、【皆】中島
米子北 3-2 山口鴻城 【米】山根3、【山】伊崎、村上
益田  1-0 作陽   【益】秀浦
この結果、A組、B組は次のようになりました。
【A組】 勝点 勝 分 敗 点差
1観音   24   7   3   0   +12
2多々良  20   6   2   2   +11
3松江商  13   4   1   5    +4
4東岡山工 11   3   2   5    -1
5境    10   3   1   6    -9
6豊浦    7   2   1   7   -17

【B組】 勝点 勝 分 敗 点差
1広島Y  26   8   2   0   +51
2作陽   20   6   2   2   +29
3皆実   20   6   2   2    +7
4益田   11   3   2   5   -15
5米子北   8   2   2   6   -26
6山口鴻城  0   0   0  10   -46
 順位決定戦は来週土曜日。サンフレッチェユースは13:30から広島ビッグアーチで、高円宮杯出場を賭けて観音と対戦します。
<03.7.13> 昨日、美作キャンプで紅白戦が行われ、木村が2ゴールを決めるなど若手選手が躍動し、いろいろと収穫の多いキャンプを締めくくるものとなりました。
 経験、実力などほぼ同じレベルの2チームに分け、前日から両チームが別室でミーティングし戦術を練ったというこの紅白戦は、次のようなメンバーでスタートしました。
       【白組】                         【紅組】
    (牧内・加藤コーチ)                   (望月・横内コーチ)

         林(→河原57分→佐藤74分)               下田(→尾崎45分)

須田   八田    上村    服部         駒野   リカルド  大久保   佐田(→沢田29分→松下76分)
(→高柳45分)
    桑原(→李65分) 李(→青山45分)           森崎和     松下(→山形34分→高萩63分→高橋81分)
        西村(→高木38分)                    高萩(→西嶋45分)
   大木(→松浦38分) 木村(→西村65分)          茂木(→前田29分)マルセロ(→前田54分→田中74分)
     (→須田78分)                      (→茂木45分)
        梅田(→中山28分)                    高橋(→田中29分→高橋45分→マルセロ63分)
 白組はほぼポジション通りですが、紅組は後半から西嶋が右サイドに入って駒野が左に移り、沢田がボランチに入っていたそうです。広島フットボールによると、序盤は中盤の構成力に勝る紅組のペースで、いきなりマルセロのクロスに高橋が合わせるという決定的チャンスを作ったそうです。しかし先制点は白組。11分に須田のアーリークロスにニアで合わせた木村が、バーを叩いたボールを頭で押し込みました。2点目は前半19分。李のCKを梅田がヘディングシュート。下田が弾いたボールを八田が押し込みました。この得点は報道陣から「あれはウメのゴール」と言われるものだったそうで、この日の梅田はそれ以外もポストプレーで貢献度が高かったそうです。前半はその後両チームとも目まぐるしく選手交代をしたこと、キャンプの疲労が出てきたこともあって両チームともペースが落ちましたが、ユースの前田俊介が輝きを見せるなどここでも若手の活躍が目立ったようです。
 白組優位の流れは後半に入っても変わらなかったようで、その後も着々と加点します。後半11分には服部のクロスを受けた木村が大久保をかわして左足でファーに流し込みます。更にその3分後には、木村?のスルーパスを受けた高木がDFの裏に抜け出してファーサイドのネットを揺らします。完全に流れをつかんだ白組が自由自在にボールを動かす一方で、紅組は全くバラバラで立て直すことが出来なかったそうです。そして後半33分には高柳が突破して入れたクロスを須田がダイレクトボレーで叩き込み、ダメ押しの5点目。紅組は終了間際に高橋、マルセロがゴールを決めて2点を返したものの、そのままタイムアップ。監督へのアピールを目的とした「サバイバル」の紅白戦は、意外な大差のゲームに終わりました。
 広島フットボールによると、何といっても良かったのは白組の若手選手だったそうで、2点を決めた木村だけでなく中山や高木、青山、高柳、須田らが躍動。更に彼らをベテラン選手のリーダーシップが支えていたそうです。特にここ数試合で屈辱にまみれていた上村が絶え間ないコーチングで選手を動かし、桑原、服部も素晴らしい働きを見せていたそうです。逆に押されるばかりだった紅組でしたが、森崎和の落ち着いたプレーとマルセロの気迫が目立っていたとのこと。中でもこれまで下を向くシーンばかりが目立っていたマルセロが闘志を見せ、沈滞ムードだった紅組を鼓舞して終盤の2点を導いたことは今後に繋がる事になるかもしれません。「コンディション的には今が最悪」(織田強化部長)と言う中で選手たちが見せたアグレッシブなプレーと新戦力の台頭に、小野監督も誰を起用していいのか迷うところかも知れませんが、ぜひともこの勢いをリーグ戦に持ち込んで、苦しい第3クールを乗りきって欲しいと思います。
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