8/24〜8/30のSANFRECCE Diary


<03.8.30> 広島フットボールと中国新聞によると、今日は3バックを採用し、そのセンターに井川を起用する模様です。また加入以来ずっと先発で使われてきたマルセロの初のベンチスタートが有力で、眞中、大木のツートップ+森崎浩で攻撃陣を構築する事になりそうです。更に高萩の久々(5/17の鳥栖戦以来)の先発出場も確定的で、前節から3人を入れ替えたフレッシュなメンバーで戦うことになります。
 今日のゲームは広島ビッグアーチで午後6時半キックオフ。試合前のイベントとして「ゆうちょジュニアサッカー大会」が11時から。またサンチェ、フレッチェとの記念撮影やキックターゲット、フェイスペイント、選手とのハイタッチなどが予定されています。選手サイン会は5時50分から沢田選手と駒野選手で、ビッグアーチ正面広場で4時半から整理券を配付します。更に今日は、森崎兄弟の写真入り切手の販売が行われます。80円切手10枚の1シート1000円で、1000シート限定となっています。3時半より販売で完売になり次第終了しますので、欲しい方はお早めにどうぞ。なおテレビ中継ですが、今季初めて?生放送が無く、明日の深夜1時からの録画放送となります。今日の広島地方は夕方から雨になるそうですが、リアルタイムで見たい方は是非ビッグアーチへ!
<03.8.29> 明日の第30節は、水戸ホーリーホックとホームゲームを戦います。
 第一クールに旋風を巻き起こして第3節には首位にも立った水戸ですが、第二クール途中から失速。現在10勝7分け12敗で8位の成績です。広島との最初の対戦は第5節で、それまで3勝1敗と好調を維持して広島スタジアムに乗り込んで来ました。しかしゲームは終始サンフのペース。水戸は守りを固めてカウンターを狙うという「定石」通りの戦い方をしてきましたが、サンフは正確なクサビのパスと両サイドへの展開で相手を崩し、前半27分に大木が繋いだボールを高橋がゲット。すぐ後に高橋のチェイシングにより相手GKのミスを誘い大木が2点目を取り、後半にも茂木がミドルシュートを叩き込んで余裕で勝利した、と言うゲームでした。2回目の対戦は第21節。それまで1分けを挟んで4連敗中の水戸に対して5分に茂木が先制するなど序盤は圧倒しましたが、その後は水戸にペースを奪われます。しかし下田の踏ん張りと相手のシュートミスにも助けられて、何とか勝利をものしたと言うゲームでした。楽勝の第一クール、苦戦の第二クールというチーム状態通りの試合内容となる事の多い水戸戦ですが、相性は決して悪くありません。水戸は第28節に川崎Fに2-1で勝つなど侮れない力を持っているのは確かですが、第三クールの成績は1勝2分け4敗でサンフと同じ。相手も状態が悪く苦しみながら戦っている、と言うことを忘れず気持ちで負けないことが大事なのではないでしょうか。予想メンバーは、GK:本間、DF:森、トゥーリオ、冨田、MF:木澤、秦、吉本、栗田、樹森、FW:北川。前節出場停止だったチーム得点王のトゥーリオが戻ってきます。
 対するサンフですが、練習では新戦力の井川がなかなか良いプレーを見せているそうで、先発はともかくベンチ入りする事は間違いなさそうです。またユースの高萩も久々にトップの練習に参加してキレのある動きをしているとのこと。彼らの若い力で、沈滞ムードの打破を狙うことになりそうです。HFに練習のフォーメーションが載らなくなったのでメンバー予想は難しいのですが、一応次のような布陣を予想しておきます。
       下田

    リカルド  上村
高萩             服部
      サンパイオ

   森崎浩    森崎和

       大木
  マルセロ      眞中

SUB:林、井川、李、茂木、松浦
 今週は3バックで練習していたという噂もあるので、井川がいきなり先発すると言う可能性もありそう。またマルセロがAチームを外れていたと言う情報もあり、水戸戦の先発は流動的です。夏休み最後のホームゲーム、久々のビッグアーチで、なんとか立て直しのきっかけをつかんで欲しいものです。
<03.8.28> 日本サッカー協会は昨日U-18代表候補を発表し、サンフレッチェユースの高萩、高柳と強化指定選手の吉弘[皆実高]、青山[作陽高]が選ばれました。トレーニングキャンプは9/1〜5に埼玉県内で行われ、9/3に柏と、9/4に浦和と練習試合を行う予定となっています。なお、高萩と高柳は昨日のトップチームの練習に参加しており、紅白戦でもそれぞれ目立ったプレーを見せていたとのこと。高萩は「ユースの試合も大事な大会があります(週末に天皇杯予選がある)けど、もしトップの試合に出ろ、と言われれば、いつでも行ける準備はできています」(広島フットボール)とユースよりもトップを優先する姿勢を見せています。高萩、高柳の2人とも駒野不在の穴を埋める候補者ですから、次の水戸戦に出場してそのまま代表候補合宿も辞退、となる可能性もあるのではないでしょうか。
<03.8.27> 昨日サンフレッチェは、ガンバから期限付きで移籍で獲得した井川祐輔選手の入団発表と記者会見を行いました。その冒頭で織田強化部長は、以前から井川の獲得をガンバに打診してきたこと、その都度断られて来たこと、そして今回駒野の怪我を受けて再度交渉したところ、ガンバと井川自身から前向きな回答が得られたことを明らかにしました。
 井川は会見で「この時期に移籍したことの意味は分かっている」と明言。今のサンフレッチェの厳しい状況を乗り越えて頑張りたい、と決意を語っています。またポジションについてはDFラインの右ならばどこでもやれるとし、特に駒野不在の右SBでプレーしたいという強い意欲を見せています。ユース時代から各年代の代表に選ばれて来ているため森崎兄弟や林ら知り合いも多く(因みに西村はG大阪ユースの後輩)、コミュニケーションには問題なさそう。昨日はリフレッシュ中心のトレーニングだったため本領を見せることは出来なかったようですが、今日からの実戦練習の結果次第ではいきなり水戸戦からの起用、と言う可能性もありそうです。
<03.8.26> わずか3か月前までは負け無しで首位を独走していたサンフレッチェですが、今やその面影は全くなく、どこに負けても不思議ではない雰囲気に支配されているように思います。選手や首脳陣からも威勢のよいコメントがほとんど聞こえてこないところを見ると、これはおそらくファン・サポーターだけでなく、チーム全体に言えることなのではないでしょうか。確かに第3クールに入って7試合を消化してわずかに1勝。勝ち点も5しか取れていない現状でポジティブになれと言っても無理な話ではあります。戦術の見直し、練習、選手補強などは既に実行済みで、他に考えられる手としては監督交代ぐらいしか思いつかない最悪の状況と言えそうですが、しかし本当にそうなのか、と言うとそうでもないと私は思います。
 サンフが他のチームと比較して決定的に欠けているのは何か。前線の選手に迫力がないとか、リスクの高い守り方をしているとか、あるいは駒野の不在の影響などいくつか戦術的な問題点はあるかもしれません。また、相手が「対広島戦術」を練ってくる中でそれにむざむざとやられている感じがするのも不満です。しかし世の中に完璧な戦い方などなく、どんな戦術にでも弱点の一つや二つあるのは当たり前のこと。そんなことよりも、問題は精神的なところにあると言いきって良いのではないでしょうか。
 どこのチームの選手と比較しても、サンフの選手の個々の技術の高さは上であることは間違いないでしょう。サンフでほとんど出場機会の無いままに他チームに出て行った選手がレギュラーとして活躍している現状を見ても、サンフの選手が彼らよりも力が落ちるはずはないのです。また戦術も、高い位置でボールを奪って素早く攻めると言う、最も現代的で質の高いサッカーを指向しています。他のチームはそれを認めた上で、引き気味でスペースを消してカウンターを狙ってくる。首位の新潟でさえそうなのですから、今でもサンフの力を侮ってはいないのは確かだと思うのです。サンフの強さを認めた上で、それを打ち破るためにどうするかを考えているのだと思うのです。実際、新潟戦でも細かいパス交換から狭いスペースをこじ開けて決定的なシュートのシーンを作っているわけで、そんなことが出来るチームはJ2ではサンフしかありません。
 しかし残念なのは、サンフの選手自身が自分たちと自分のチームを信じているようには見えない事です。ミスを怖れてチャレンジしない。リードを許すと下を向いてしまう。必死に向かってくる相手の圧力に屈して、戦う前から負けているように見えるのです。それではどんな戦術を与えても、誰を起用しても同じです。仮に監督を変えたとしても、選手達がそう言うメンタリティを自ら克服できなければ何も変わるはずがないのです。もしかしたら選手の中に、このチームで戦うのはもういやだ、来季はどこかに移籍しようかと考えている者がいるかも知れませんが、しかしそれは大きな勘違いだと私は言いたい。この苦しさを克服できなければ、今後どんな成長だってあり得ないと思います。仮にどこかよそのチームに移籍したとしても、いつかはそこでもっと苦しい状況に見舞われるはず。監督に評価されないとか、能力の高い競争相手がいるとか、更にそのチーム自体が降格争いに巻き込まれるとか、今のサンフ以上の苦しみを味わうはずです。今もしチームの苦しさから逃げたら、その選手は負け犬です。その負け犬が、次の苦しい状況を克服できるはずがない。怪我の駒野以外の全ての選手のサッカー人生が、今ここに問われている。全ての選手が本当に「一流」になれるかどうかの分岐点が、ここにあるのです。(もっとも、仮にJ1に昇格できなかったとして、そんなチームの選手に良いオファーが来るとも思えませんけど。)
 今は苦しい時期です。それは分かる。しかし、強いチームはどこだって苦しい状況を経験して克服してきているのです。磐田はJFLで戦ってJリーグに昇格して、目の前で胴上げされたこともあります。鹿島は「Jリーグ参入は99%無理」と言われた中からチームを作り、一度は世代交代に失敗しかかったこともあります。横浜も一度降格争いを経験して、その中から立ち直って来ています。どのチームもどの選手も、一度ぶつかった壁を乗り越えることによって強くなっているのです。そう考えると、この苦しい状況はサンフレッチェというチームにとってはチャンスでもある、と言えるでしょう。この壁を乗り越えれば、必ずその先には喜びがあるのです。そして考えて欲しいのは、J2の他のチームだって同じように苦しんでいるはずだと言うことです。どこだってプレッシャーに苦しみながら、それを克服しながら戦っているのです。サンフの選手達には、決して逃げないこと、最後まで戦い抜くこと、そしてもう一度自らとチームを信じることを求めたいと思います。
<03.8.25> 昨日東城陽で行われたサテライトの京都戦は、2-1で勝ちました。サンフのメンバーは、GK:林、DF:須田、西嶋、大久保、佐田、MF:西村、山形(→木村66分)、高木、FW:高橋(→梅田45分)、中山、松浦、SUB:河原、森脇[ユース]、田中。対する京都は、GK:高島、DF:森、深谷、鈴木和、美尾、MF:冨田、大槻(→田原72分)、福寿、渡邉(→小原45分)、FW:高、町田。得点は前半20分に松浦が先制点を挙げ、後半7分に町田に同点ゴールを許したもののその3分後に梅田が勝ち越しゴールを決めたとのこと。また後半終了間際に与えたPKを林が止めて、勝利を引き寄せたとのことです。
<03.8.24> 昨日のJ2リーグ第29節新潟戦は、前半を0-0で折り返したものの後半に3点を奪われ完敗。再び3位に転落しました。
 駒野を怪我で欠くサンフは、前節の途中からと同じ次のような布陣でスタートしました。
       下田

    リカルド  八田
桑原             服部
      サンパイオ

   森崎浩    森崎和(→李68分)

       大木
  マルセロ      眞中
  (→茂木68分)

SUB:林、上村、中山
 対する新潟は、肉離れで欠場だという噂だった山口素弘を起用し、GK:野澤、DF:三田、アンデルソン、丸山、鈴木、MF:秋葉、山口、深澤(→本間80分)、宮沢、ファビーニョ(→栗原88分)、FW:上野(→船越84分)。1位と2位の直接対決、42,000人を越える大観衆という状況で、立ち上がりから硬さが目立つサンフでしたが、前半はボールを支配してパス交換から相手の守備を崩そうとします。しかし新潟は4人のDFと秋葉、山口のボランチがしっかりとブロックを作って、ゴール前を固め、ロングパスでサンフのDFラインの裏を突いてきます。上野のポストプレーで繋いだボールにファビーニョが飛び込んだり、あるいは深澤のクロスにファビーニョがファーで合わせるなど何度か決定機を与えますが、しかしDFとGKがしっかりと集中してはね返します。そして前半の半ば以降は、緊張がほぐれたサンフのペース。29分には森崎浩の右サイドからのグラウンダーのクロスにマルセロが合わせ、前半終了間際にはリカルドのオーバーラップから中央で細かくパスをつないでマルセロがシュート(これもまたいつものように?ポスト)を放つなど何度か決定的なチャンスを作ります。両チームとも危うい均衡の上で凌ぎ合うと言うような緊張感溢れる展開で、前半を終了しました。
 前半はしっかり守ってカウンターと言う意図を徹底していた新潟でしたが、それでサンフの攻撃を見切ったのか後半は開始早々から前に出てきます。逆にサンフは疲れが出てきたのか、あるいは大観衆に呑まれたのか動きが悪くなっていきます。そして前半10分、ロビングボールを受けた上野が落としたボールをファビーニョと桑原が競り合いましたが奪われ、トップスピードで裏に抜け出されます。ファビーニョは八田のタックルをかわし追いすがるリカルドを振り切って左足でシュート。このボールは下田の手の先を抜けてゴールネットを揺らしました。
 しかしサンフは、その3分後に同点に追いつきます。右サイドのタッチライン際で得たFKを蹴るのは森崎浩。カーブをかけたボールはDFの前に入り込んだマルセロにぴたりと合い、マルセロは頭でループ気味にシュートします。このボールはいつものようにポストに当たりますが、これが運良く飛びついたGKの背中に当たってゴール。攻めに出てすぐに得点という結果に結びつき、いよいよサンフの反撃開始かと思われました。
 しかし、現実はそう甘くはありませんでした。その1分後、中盤の競り合いから奪われたボールをファビーニョがDFラインの裏に向かってクロス。リカルドはこれを胸トラップでマイボールにしようとします。が、これを上野に奪われると左サイドでフリーになっていた深澤がシュートを放ちます。このボールはリカルド?に当たって跳ね返りましたが、詰めていた山口がダイレクトボレーでシュート。サンフはあっと言う間に突き放されてしまいました。更にその4分後には、シンプルなパス交換からファビーニョにDFラインの裏に抜け出されて痛恨の3失点目。落ち着きを失ったサンフのDFはその後も何度も同じパターンで新潟にチャンスを与えます。サンフは全体的にすっかり弱気になり、また運動量も落ちて有効な攻撃を構築できません。李と茂木の投入も効果を発揮せず、前線で眞中と大木が疲れた身体に鞭打って?走り回りますが、効果的なパスが無く局面を打開できません。終盤にはサンパイオを前に上げて起点にしようとしますがそれも効果無し。最後は何も反発力を見せることなく敗戦を受け入れることになりました。
 前節ようやく久々に勝利したサンフにとって、このゲームは非常に重要な意味を持つものでした。ここで勝ちという結果を得る事ができれば、取り戻しかけた自信を本物にして、また走り出すことも出来ただろうと思います。実際、序盤の緊張から抜け出してからは自分たちのサッカーがある程度できていて、結果を勝ちに持って行くチャンスは合ったと思います。しかし、最終的に「惨敗」とも言える結果になってしまったのはなぜか。それはおそらく、チームとして、あるいは選手個々の成熟度の違いではないかと思います。新潟はこのゲーム、「広島対策」を十分に練ってきた様子を見せました。ゴール前中央に堅い守備ブロックを作ってパス交換による突破を封じ、上野がロングボールを受けて、あるいはDFを引きつけてスピードのあるファビーニョが二列目から飛び出すと言う攻撃を意図してきました。つまりこれまで大宮や湘南が成功していた、サンフの弱点を突く戦術を更に徹底してきた、と言うものだったと思います。そしてそれを徹底することにより、意図したとおりの結果を得たわけです。これに対してサンフは特別な戦術を取るのではなく、これまでの戦い方の精度を更に上げる、と言う戦い方でした。そして立ち上がりこそ緊張のためか身体が動かないように見えましたが、途中から何度か相手守備ブロックを崩すなどもう一歩のところまでは行っていました。そしてそこでもう一段ペースを変えて揺さぶれば、相手を崩すチャンスはあったと思うのです。しかし後半、先にペースを上げてきたのは新潟の方でした。サンフはそれに戸惑い、更に運動量が落ちてすぐに対抗できなかったわけです。相手の流れになったときにそれを我慢して耐える、あるいは強引に自分たちのペースに引き戻す。そう言う揺れ動くゲームの流れを読んで臨機応変に対応できなかったことが、このような結果を招いてしまったのではないか、と思います。
 この結果は、ファン、サポーターのみならず、選手と首脳陣にとってもショックの大きいものだったのではないでしょうか。少なくとも私は、「大人のサッカー」を展開した新潟に手もなくひねられた感じがして、暗澹たる思いが募るばかりでした。しかし、これで諦めてしまっては、何も残らない。自分たちの弱点ばかりを思い煩って失敗を恐れてしまっては、全く勝てなかった福岡戦までと同じことになってしまいます。広島フットボールによると眞中選手は試合後に、「新潟戦は終わった。自信を持って、修正できるところを修正していくしかない。...悲観的になることはない。結果が出なかったことだけだ。いいサッカーはできているんだから。下を向いてしまっていることはない」と語っていますが、まさにその通り。これだけ不調でもまだ昇格圏の2位との勝ち点が同じなのですから、諦める必要は全くありません。得点できなくとも、リードを許してしまっても下を向かずに、味方の選手を信じて、そして次こそは必ず勝って欲しいと思います。
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