9/21〜9/27のSANFRECCE Diary


<03.9.27> 広島フットボールと中国新聞によると、出場停止のマルセロの代役として眞中が先発する可能性が高そうです。広島フットボールによると眞中は「サッカー選手である以上、スタメンにこだわりたい」と語っていますが、彼の良さは途中出場でも先発でも同じようなパフォーマンスが出来ることです。ベンチには横浜戦で流れを変えた大木が控えているだけに、「とにかく、最初から飛ばすだけ」と言う言葉通りの活躍に期待したいと思います。
 今日のゲームは大宮サッカー場で午後2時キックオフ。テレビはスカパー184chで生放送の予定です。
<03.9.26> 「首位決戦」の新潟戦に勝ったサンフの明日の相手は、難敵大宮です。
 99年から6位、4位、5位、6位と中位の成績を続けてきた大宮は、今年こそ昇格争いに絡むことが目標でした。しかしこれまでは14勝7分け14敗の6位。戦い方は比較的安定しているものの、爆発力がなく結局中位で争うことになっています。第3クール以降の成績は、
23A ○2-1広島  【宮】OG、木谷、【広】マルセロ
24A ○3-0横浜FC 【宮】黒崎、バレー、安藤
25H ●0-2新潟  【新】船越、マルクス
26A ○2-1水戸  【宮】バレー、島田、【水】トゥーリオ
27H △2-2湘南  【宮】黒崎、盛田、【湘】戸田、パラシオス
28A ●3-5福岡  【宮】エジソン、バレー2、【福】林2、古賀、ベンチーニョ2
29A ●0-1山形  【山】星
30H ○3-0札幌  【宮】木谷、バレー、トニーニョ
31H △0-0甲府
32A ○1-0川崎F 【宮】バレー
33H ○3-0鳥栖  【宮】盛田、バレー2
34H ●0-1福岡  【福】川島
35A ●0-1山形  【山】羽地
で、6勝2分け5敗とこちらも中位らしい結果を残しています。ここ6試合で2失点しかしていないように堅い守りは健在で、守りを固めてカウンターと言う戦い方は徹底していて、川崎も苦しみ、そして敗れています。メンバーもほぼ固定で来ていて、明日もおそらくGK:川島、DF:野口、トニーニョ、奥野、村田、MF:木谷、斎藤、安藤、伊藤、FW:エジソン、バレー、と言う布陣にほとんど変化はないでしょう。昇格にもチーム存続の危機にも関係ない大宮が伸び伸びと戦いを挑んで来ることは間違いないところなので、先制点を許して相手を勇気づけないように戦うことが重要です。
 広島フットボールによると、昨日のサンフは疲れを取ることを最優先とした練習をしていたとのこと。最後まで気力で足を動かした選手達が相当疲れていることは間違いありません。新潟戦ではバランスを崩さないよう選手交代を限界まで我慢した小野監督でしたが、明日のゲームではどこで選手を代えるかがポイントになりそうです。従って出場停止のマルセロの代役が誰かということだけでなく、ベンチに誰を入れておくかが問題です。
       下田

   井川 リカルド 上村

松下            服部
    森崎和 サンパイオ

       森崎浩

     中山  大木

SUB:林、八田、高木、眞中、茂木
 小野監督は「マルセロがいないからそのポジション、というわけではないです。戦っていること...を大切にして(メンバーを)決めたいと思います」(広島フットボール)と語っていたそうで、チーム一丸となった勢いを重視している様子です。中国新聞によると関東のサポーターも前節の勢いを大宮に持ち込もうと準備を進めているとのこと。選手だけでなくスタッフ、サポーターを含めた広島全体の力で新潟を下したように、ここでも心を一つにして大宮と戦ってほしいと思います。
<03.9.25> 昨日日本サッカー協会は9/29〜10/1に行われるトレーニングキャンプに参加するU-20日本代表候補を発表し、広島からは大久保、茂木の2人だけで高木は選ばれませんでした。今回選出されたメンバーは次の通り。
【GK】川島(大宮)、榎本哲(横浜FM)、岡本(市原)、徳重(浦和)
【DF】永田、近藤直(柏)、坪内(神戸)、角田(京都)、栗原(横浜FM)、
    大久保(広島)、大井(磐田)
【MF】今野(札幌)、小林(東京V)、山口(名古屋)、徳永(早稲田大)、
    馬場、鈴木規、近藤祐(F東京)、谷澤(柏)、原(駒澤大)
【FW】坂田、阿部(横浜FM)、宇野沢、矢野(柏)、林(福岡)、茂木(広島)
 今回は10/1にナビスコ杯があるため、そこに出場する可能性のある選手は選外となった模様です。
<03.9.25> 一昨日Jユースカップグループリーグ初戦を戦ったサンフレッチェユースは、京都サンガユースと対戦して1-1で引き分けました。広島はボールを圧倒的に支配して攻めたそうですが、早い時間帯に先制点を許し、不運なジャッジで馬屋原、槇野が退場。2人少ない中で1点を追うと言う非常に苦しい展開でしたが、後半39分に森脇が同点ゴールを決めて引き分けに持ち込んだと言う「勝ちに等しい引き分け」だったそうです。
<03.9.24> 昨日行われた第35節新潟戦は、後半2分のリカルドのゴールを全員の力で守り切って勝ち、首位との勝ち点差を3に縮めました。
 J1昇格に向けて、J2優勝に向けての大事な一戦に、ビッグアーチ周辺は開門前から人、また人。キックオフ2時間前にして駐車場はほぼ満車になり、「ぶっちぎり弁当」は売りきれ、入場門には長蛇の列が出来ました。そして試合前からスタンドはヒートアップ。200人ほどの新潟サポーターに対して、バックスタンド全体からホームのゴール裏、そしてメインスタンドまでが紫で埋まります。この日詰めかけた観客は、94年以来最大の(はず)26,158人。心配された雨もぱらつく程度で済み、最悪に近い状態だったビッグアーチのピッチにも緑が戻って最高の舞台が整いました。鎧兜に身を固めた吉田町の人たちによる出陣の法螺貝の音を合図に、ピッチに散ったサンフのメンバーは次の通り。
       下田

   井川 リカルド 上村

松下(→八田76分)     服部
    森崎和 サンパイオ

       森崎浩

     中山 マルセロ(退場51分)
     (→眞中84分)

SUB:林、高木、大木
対する新潟は、GK:野澤、DF:三田、アンデルソン、丸山、鈴木健、MF:山口、秋葉(→本間82分)、深澤(→栗原12分)、宮沢(→船越58分)、FW:マルクス、上野。お互いに4連勝を続けて来たメンバー同士の戦いは、立ち上がりから意地のぶつかり合いとなります。ラインを高くしてスペースを狭めてきた序盤の新潟に対して、サンフはDFラインが落ち着いて対処。ロングボールを有効に使って相手の守備陣を揺さぶります。技術に勝るサンフは前半途中からペースを握り、森崎浩のミドル、松下のFK、服部のミドル、あるいは森崎浩のクロスにマルセロが合わせようとしたシーンなど何度か決定的なチャンスを作ります。新潟の攻撃は単調であまり脅威にならず、カウンターからマルクスが抜け出そうとしたシーンも井川が冷静にカットしてピンチの芽を潰します。緊張感にあふれた前半はサンフがやや押し気味の展開でハーフタイムを迎えました。
 サンフの速い攻撃に脅威を感じたか、新潟は後半から守備のゾーンをやや下げ気味に変更してきました。が、これはサンフにとっては思うツボで、中盤のプレッシャーが減ってパスが自由に回せるようになります。先制点は後半2分。高い位置でボールをカットしたリカルドが、ドリブルで前に出るとマルセロにボールを預けてそのままゴール前に走ります。マルセロからのボールを受けた森崎浩は、中を確認するとロビングボールをゴール前へ。リカルドはDFと競り合いながら身体をねじるようにしてボールに頭をぶつけ、ゴールネットを揺らしました。
 待望の先制点に歓声が爆発するスタンド。ピッチ上も押せ押せムードになり、慌てて前に出てくる新潟を受け止め2点目を狙います。しかしその4分後、一つのジャッジにより暗転します。中盤でボールを失ったマルセロが、新潟の選手(深澤?)を倒します。斜め後ろからのタックルでボールに行っており決して危険なものだったとは思えないのですが、柏原主審は躊躇なくイエローカード。続けてレッドカードを掲げました。マルセロの1枚目はファウルを受けて倒されてボールに手で触ってしまってもらったものでしたが、どちらのイエローもさして悪質なものではなく注意程度で収めても不思議ではないところだったと思います。この日の主審は森崎浩と眞中にもイエローを出しましたが、どちらも本人が首を傾げるようなもの。Jリーグから特別扱いされているレフリーとは思えないような判定は、ゲームの流れを完全に変えてしまいました。
 数的優位になって息を吹き返した新潟は、両サイドを高く上げて広島陣内に攻め込みます。サンフはペナルティエリアの前に5人が並び、その前にボランチ2人(途中から森崎浩も加えた3人)がブロックを作って守りを固めます。前線には中山一人が残り、全力で走り回ってプレッシャーをかけ、カウンターの起点になります。新潟は両サイドから何度も何度も放り込みますが、DFはツートップに張り付いて自由にさせず、また下田が判断の良い飛び出しでボールをはね返します。新潟は船越を投入し、アンデルソンを前線に上げて上野と合わせた「トリプルタワー」で何とかゴールをこじ開けようとします。サンフは時折カウンターから中山が、森崎浩がチャンスを作りましたが、疲れきった足に強いシュートを打つ力はなく新潟を突き放す事ができません。クリアしてもクリアしても攻め上がってくる新潟。しかし単調な攻撃と不正確なクロスにも助けられて、ハイボールを競り合い、ここぞと言うところで足を出し身体を投げ出してはね返し続けます。唯一危ないと感じた新潟の攻撃は上野のポストプレーで落としたボールを2列目から打つパターンでしたが、栗原が、山口が打ったボールは枠を外れていきます。サンフの守備陣は疲れて止まりそうになる足を必死で動かして、39分+ロスタイム4分を耐えに耐えます。そしてその戦いを26,000人の観客が声援と拍手、そして振り回すタオルマフラーで後押しします。8時27分、ようやく試合終了の笛が鳴り響き、この日最高の大歓声がビッグアーチに響くと、何人もの選手が精根尽き果てたようにバタバタとピッチ上に倒れ、次いで全員が抱き合って勝利の喜びを噛みしめました。
 小野監督は試合後の会見で「今日は、本当にサポーターに助けてもらいました。サポーター、クラブ、全ての広島にかかわる人々、全体の勝利です」と語っていたそうですが、まさにその通りだと思います。この日26,000人を越える観客を集めたのは、全力で活動してきた営業サイドの力であり、これに協力した地元マスコミの力でした。また応援をリードしてスタジアム全体に拡がる雰囲気を作り上げたのは、どんなに苦しいときでも変わらず選手を見守り応援し続けたファン・サポーターの力でした。更に望月コーチは何度もスタンドに向かって手を振り上げて、ピッチとスタンドの気持ちを一つに繋ぎました。そしてそれを一つの感動にまとめ上げたのは、何と言っても選手の頑張りだったと思います。10連勝で走った第1クール。勢いが止まって停滞した第2クール。勝ち点を取ることにすら四苦八苦した第3クール。この間にチームスタッフと選手達が悩み、苦しみ、壁を乗り越えてきたからこそ勝ち取ることの出来た勝利だったと思います。反町監督は試合後に「広島はJ1でも優勝経験があるチーム。こちらはこれから歴史をつくるチーム。その経験の差が出た」と語っていたそうですが、それは全く違うでしょう。むしろJ1の戦いで敗北した選手達が、J2の戦いの中で成長したからこそ、この勝利があったのだと思います。そしてこの勝利を無駄にしないためには、次の試合もその次も、目標を達成するまで勝ち続けることが重要です。大宮戦まで中三日。苦手の関東でのアウェイ戦が待っていますが、それまでにしっかりと休んで疲れを取って、次の戦いに備えてほしいと思います。
<03.9.23> 広島フットボールと中国新聞朝刊(中央の見開きページに注目!)によると、小野監督は昨日の練習を非公開で行って今日のゲームに備えたそうです。ただ、それは別に秘密練習を行ったわけではなく練習に集中するためだったとのこと。メニューも通常通りのもので、今日のゲームに向けての確認を行った模様です。メンバーも森崎和が戻ってくる以外はこれまで4試合と同様となると思われますので、自分たちのサッカーに自信を持って、チームメイトを信じて戦ってほしいと思います。
 今日は先着30,000名の入場者の方に特製タオルマフラーかハンドタオルがプレゼントされます。アストラムラインでご来場の方には、一日乗車券を大人500円、小人300円で販売。また新潟戦のチケットと一日乗車券がセットになった「サンフレッチェセットカード」(大人2,200円、中高生1,000円、小学生700円)もあります。更にアストラムラインでご来場の方先着8,000名様に広域公園駅前にてオリジナルフラッグをプレゼントします。
 試合前イベントは、11時40分から第一球技場と第二球技場にてU-11とU-9のチチヤスサンフレッチェカップが行われます。中国新聞社がサポーターの写真とメッセージを集めて掲載(今日の受付分は10/4の札幌戦)する「FORZA! stage」は午後3時からの受付。フェイスペイント、チチヤスヨーグルトクイズ、選手サイン会(尾崎、河原)、選手とハイタッチ等も予定されています。ファンクラブ会員の限定プレゼントは、八田選手の缶バッジです。今日の広島地方は午後から時々雨が降るとの予報ですので、雨具のご用意を忘れずに。
 テレビ中継ですが、Jスカイスポーツ1(スカパーch306)で生放送の予定です。またNHK広島放送局とNHK新潟放送局が深夜0時5分から録画で放送します。広島フットボールにも書いてありましたが、この新潟戦の勝敗で昇格できるかどうかが決まるわけではありません。しかし、ここで敗れるということはすなわち新潟に実力で負けていた、と言うことになってしまう。ここで内容でも結果でも勝って、自分たちが本当に強いチームであると言うプライドを取り戻すことが今後の戦いにとって重要なのです。今日はできるだけ多くのサポーターの力で、選手達を後押ししたいと思います。
<03.9.22> 明日はいよいよビッグアーチで新潟との「決戦」が行われます。
 ここまでの戦績は22勝6分け6敗。広島に勝ち点6の差をつけて首位を走る新潟は、第2クール以降負けたのは2回だけ。第2クール、第3クールにそれぞれ勝ち点を24、26ずつ取って来ています。第3クール以降の戦績は次の通り。
23A ○1-0鳥栖  【新】上野
24H ○3-2福岡  【新】マルクス2、船越、【福】林、太田
25A ○2-0大宮  【新】船越、マルクス
26H ○5-1札幌  【新】船越、マルクス4、【札】OG
27H △0-0水戸
28A △0-0湘南
29H ○3-1広島  【新】ファビーニョ2、山口、【広】OG
30A ●1-2甲府  【新】上野、【甲】小倉、水越
31H ○3-2川崎F 【新】山口、上野、マルクス、【川】ホベルチ、OG
32A ○2-1山形  【新】上野、宮沢、【山】羽地
33A ○7-1横浜FC 【新】宮沢2、マルクス4、鈴木健、【横】横山
34H ○2-1湘南  【新】上野2、【湘】石原
 30節で甲府に敗れ、攻撃の要のファビーニョが怪我で離脱した事で勢いも止まるかと思われましたが、その穴は宮沢が埋めています。31節以降ほぼ不動のメンバーで戦って来ていて、明日も先発はGK:野澤、DF:三田、アンデルソン、丸山、鈴木健、MF:秋葉、山口、深澤、宮沢、FW:マルクス、上野で間違いないでしょう。エース・マルクスが好調を持続している上に上野もゴールを重ねており、悲願のJ1昇格に向けて死角は見当たりません。ただ、29節以降6試合連続で失点しているなどかつての堅い守りにやや綻びが見えています。明日は「首位チーム」らしく攻めに出てくるのか、それともこれまでのように守りを固めて来るのかは分かりませんが、今のサンフならば点を奪うのはそう難しくはないはず。守備がしっかりと集中して、先に失点しないようにするのが重要でしょう。
 対するサンフですが、現在4連勝中。この間の得点は2、2、1、2で「爆発」とまでは行きませんが、3試合を無失点と安定した戦いを続けています。連敗中のようなギクシャクした感じは全くなく、実力さえ出しきれば勝てる、と言う自信に満ちているといってよいでしょう。予想メンバーは、
       下田

   井川 リカルド 上村

松下            服部
    森崎和 サンパイオ

       森崎浩

     中山 マルセロ

SUB:林、八田、西村、眞中、大木
 前節出場停止だった森崎和が、韓国戦の疲れも取れて万全の体調で戻ってきます。その他の選手は横浜戦の疲れが残っているかも知れませんが、中2日、移動してゲームと言う条件は相手も同じです。反町監督が何か策を練ってくるかもしれませんが、普通に戦えば問題なく勝てるはず。明日は内容的にも圧倒して勝って、J1復帰に向けて加速して欲しいものです。
<03.9.21> 昨日夢の島で行われた横浜FC戦は守りを固める相手に苦しい試合となりましたが、大木、眞中のゴールで勝ち連勝を4に伸ばしました。
 森崎和が出場停止のサンフは、代役に李を起用して次のような布陣でスタートしました。
       下田

   井川 リカルド 上村

松下            服部
    李   サンパイオ
    (→大木45分)
       森崎浩

     中山 マルセロ(→西村86分)
     (→眞中84分)

SUB:林、八田
 対する横浜は、GK:吉田、DF:重田、眞中、山尾、小野智(→大久保73分)、MF:内田(→河野76分)、臼井(退場11分)、マシュー(退場84分)、横山、FW:レーマン(→早川59分)、城。前半風上を選択した横浜は、6分にマシューがミドルレンジから強烈なFKを放って下田を脅かしましたが、その後サンフは前線からのプレッシャーを強めてペースを握ります。そして11分にはダイレクトパスの交換から森崎浩がDFラインの裏に抜け出そうとしましたが、これを臼井が後ろから倒して一発レッド。一人多くなったサンフが有利になったかに見えましたが、しかし実際には逆でした。これで守りを固めるということで意思を統一した横浜が、ゴール前に青い壁を作ります。これに対してサンフは時にはロングボールから、時にはショートパスの交換から何度も攻め入ってチャンスを作ります。16分には中山のポストプレーからマルセロ。19分には井川のスルーパスから中山のクロスをマルセロのループ。28分には森崎浩のCKを上村がヘディング。その後も中山のポストプレーとマルセロの飛び出し、そしてセットプレーから何度もシュートまで持ち込みますが、横浜のDF陣の集中が高くなかなかゴールを割れません。逆に24分には横浜の右からのFKからのボールを左右に振られてゴールネットを揺らされますが、これはオフサイドで事なきを得ます。一方的に攻めるサンフ。カウンターに賭ける横浜という展開で0-0のまま前半を折り返すことになりました。
 あまり機能していなかった李に代えて大木を投入したサンフは、後半も波状攻撃を仕掛けます。横浜は攻撃を半ば放棄したように全員が自陣に引いて、必死で攻撃を耐えます。7分にはマルセロが密集を抜けてシュート。8分には服部が、11分には大木が、14分には森崎浩がシュートを放ちますがなかなか点を奪えません。横浜はここでFWに代えてDFを投入して、ますます貝のように閉じこもります。サンフはリカルドや井川、上村が交互に攻撃参加して分厚い攻めを見せ、更にサンパイオを上げてハイボールで攻めようとしますが効果無し。逆に後半20分頃にはカウンターから横浜にシュートを許します。完全に膠着状態に陥ったかに見えましたが、しかしその状況を打開したのはずっと個人での突破を狙っていた大木でした。後半27分、右サイドの高い位置でボールを持った大木がペナルティエリア内でドリブルを仕掛け、わずかな隙を突いて左足でシュートを放ちます。横浜のDFは必死で頭に当てますが、しかしこれでコースが変わってボールはファーサイドのネットに飛び込み、ようやく先制点を奪いました。
 点を奪わなければならなくなったはずの横浜でしたが、しかしもう力が残っていなかったのかほとんど攻め上がって来ません。そこでサンフは落ち着いてボールを回して、サイド攻撃から2点目を奪いに行きます。そして2点目は後半39分。左に流れてボールを持った森崎浩のスルーパスで服部が抜け出し、深い位置からクロスを入れます。これをGKの前に身体を入れた大木が流すと、ここに走り込んだ眞中が叩き込みます。これまでチャンスはありながらなかなかゴールを決めれなかった眞中の移籍後初ゴールは、サンフの勝利を決定付ける一発となりました。
 これまで各クールの初戦には勝てなかったこと。苦手の関東でのゲームだったこと。森崎和が出場停止だったこと。初めての試合会場。そして冷たい雨の降る天候。サンフがここで勝ちを失う要因となるものは、たくさんあったと思います。そう言う意味では、このゲームはサンフにとってターニングポイントとなりうるものだったと思います。実際、前半のマシューのロングシュートやオフサイドで逃れたシーンで点を奪われていれば、そのままズルズルと行ってしまった可能性もあったと思います。しかしそうならなかったのは、選手全員がこのゲームに勝つと言う気持ちで一致していて、一人もサボることなく戦い抜いたからだと思います。攻めながらもなかなか点が取れない苦しい時間帯に、自分たちを信じて辛抱強くプレーできていたからだ、と思います。この日は新潟も川崎も勝って勝ち点差は変わらず競り合いの苦しい状況が続きます。しかしこの横浜戦のように自分たちを信じて耐えることができるなら、きっとJ1昇格を勝ち取る事ができるはずです。次のゲームは明後日、ホームに新潟を迎えます。試合間隔が短いこと、勢いに乗る首位チーム相手ということで苦戦が予想されますが、このチームならばきっと結果を出してくれると思います。
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