9/7〜9/13のSANFRECCE Diary


<03.9.13> 広島フットボールによると、ベンチ入りメンバーから茂木が外れ八田が入ることになる模様です。前節は林以外は攻撃的な選手ばかりを入れていた小野監督でしたが、やはりそれは勢いを大切にしたスペシャルな布陣だった模様。リカルド、上村に疲れがたまっている上に、精神的に追い込むことのないように配慮したものと思われます。山形は3連敗中とは言え、それで落ち込むようなやわなチームではないはず。いつも書いているように、まずは気持ちで負けないことです。
 今日の試合会場は広島スタジアムで、午後7時キックオフ。中国新聞広告局が、写真つき応援メッセージ(第一回掲載日は9/23の新潟戦の朝)を朝刊に無料掲載する企画「FORZA! Stage」を行いますので、ご希望の方は午後3時からメインスタンド総合案内横の特設ブースにお越しください。6時から6時20分にはRCCの石橋真アナウンサー、スタジアムジョッキーの石橋竜史の「W石橋」と吉田安孝氏によるサンフレッチェ応援パフォーマンス「オーレオーレ」が行われます。選手サイン会は茂木、田中両選手で5時から整理券を配布。前座試合のフォリアチャレンジは女子の広島選抜U-18対フジタレディースとなっています。今日の広島地方は午前中は曇りですが、午後から晴れてくるとのこと。台風の影響もなく、雨具の心配はいらないものと思われます。テレビ放送はスカパーのch185で生中継。スタジアムに行けない方は、テレビの前で応援を。
<03.9.13> 昨日開幕した静岡国体夏季大会のサッカー少年男子の1回戦に臨んだ広島県選抜は宮崎県選抜と対戦し、2-2からのPK戦の末敗れてしまいました。今回の国体選抜はサンフレッチェユースのレギュラーにU-18代表の吉弘らを加えて、今大会の優勝候補の筆頭に挙げられていました。宮崎戦のメンバーは、GK:佐藤、DF:吉村、中野、吉弘、高柳、MF:高萩、前田和、桑田(→阿部53分)、FW:田坂、西山、馬屋原(→田村45分)で、前半7分に高萩のスルーパスを受けた西山のゴールで先制しました。しかし前半23分にセットプレーから同点。後半20分に田村が2点目を決めて突き放したものの、その4分後に再びセットプレーから追いつかれました。PK戦では宮崎が5人全員が決めたのに対して広島は一人が外し、悔しい敗戦となりました。試合内容については良く分からないのですが、廿日市西高の谷川監督によると「攻撃でもボールを奪ってからの動き出しが遅かった。攻守での悪い流れを修正できなかった」のだそうです。これまでのユースのサッカーを考えればとても信じられないコメントなのですが、もしかすると普通のユースのゲームとは全く違う雰囲気に飲まれてしまった、と言うことだったのかもしれません。広島の代表として選ばれたユースと高校の選手達は残念なことだったと思いますが、少なくともユースにはもっと大事な高円宮杯が控えています。ここはすぐに切り替えて、次に備えてほしいと思います。
<03.9.13> 昨日の中国新聞によると、サッカー専用スタジアム建設の推進プロジェクトのワーキングスタッフ会議が昨日行われ、新施設建設までの間、市内の既存施設を改修して使う案が浮上したそうです。今のところ新設案の候補地として広島市民球場(カープの本拠地移転後)や広島大学跡地等5か所を考えているそうですが、完成して利用できるようになるまでには5年以上かかるとのこと。従ってそれまでの繋ぎとして改修案が出てきているそうです。現在広島市周辺にある芝生のグラウンドは、ビッグアーチと広島スタジアム以外にも広域公園第一球技場や揚倉山公園、中電坂グラウンドなど何カ所かあります。このうちどれを改修するつもりなのかは分かりませんが、Jリーグの公式戦を開催するためには15,000人以上収容できる事が必要とされています。これは現在の広島スタジアムでもぎりぎり(確かゴール裏の芝生席が満員にならないと入らないはず)ですから、全く何も無いところにそれだけの仮設スタンドを設置するのはなかなかたいへんな事だと思います。従って可能性が高いのは広域公園第一球技場でしょうか。あそこはバックスタンド側に第二球技場が隣接していて、しかもその間が通路になっているため本格的なスタンドを作るのは非常に難しそうですが、むしろそれを逆手に取って通路を潰して第二球技場と一体化させるように作れば可能かもしれません。
<03.9.12> 明日は第3クールの最終節を山形と対戦します。
 ここまでの山形は11勝8分け13敗の9位で、後半戦の成績は次のようになっています。
23節H △0-0水戸
24節H ○2-1札幌  【山】小久保、大島、【札】アンドラジーニャ
25節A ●0-3湘南  【湘】金、坂本、柿本
26節H ●1-2横浜FC 【山】中村、【横】ルディ、横山
27節A ●1-2甲府  【山】中村、【甲】石原、須藤
28節H △1-1鳥栖  【山】星、【鳥】宮川
29節H ○1-0大宮  【山】星
30節A ●1-2川崎F 【山】中村、【川】アウグスト2
31節A ●0-1福岡  【福】川島
32節H ●1-2新潟  【山】羽地、【新】上野、宮沢
 第2クール第14節の広島戦で引き分けてから第24節までの11試合に6勝5分けと負けなしだった山形でしたが、その後柱谷監督が復帰するのと歩調を合わせるように失速し、第25節以降は1勝1分け6敗と負けが込んで来ています。これが監督のせいなのかどうなのかは良く分からないのですが、一つの原因としてこのチームの選手層の薄さがある、と思います。所属選手は30名程度と他のクラブとあまり変わらないのですが、使える選手があまり多くないのか第1クールからほぼ同じメンバーで戦って来ています。それが第2クールで負けなしで行けた要因でもあるでしょうが、夏場の疲れが出る第3クールを乗りきれなかったのではないか、と思われます。明日は中盤の要の星が出場停止ですが、そこを埋めるのはたぶん小久保で、GK:桜井、DF:古川、太田、鷲田、内山、MF:小久保、永井、ニヴァウド、川崎、FW:大島、中村、と言うメンバーに大きな変更はないでしょう。しっかり守ってカウンターに賭ける、と言う戦い方の意思統一はしっかりしているはずなので、不調だとは言え侮ることは出来ません。
 対するサンフですが、おそらく前節、前々節と同じメンバーとなることは間違いないでしょう。
       下田

   井川 リカルド 上村

松下            服部
   森崎和  サンパイオ

       森崎浩

    中山   マルセロ

SUB:林、高木、眞中、大木、茂木
 前節はサブメンバーに攻撃的な選手ばかりを入れましたが、明日の山形もしっかり守りを固めてくることが予想されるだけに同様の考えで行くものと思われます。昨年までのサンフは調子が出たな、と思うと気が緩んで内容のないゲームをすることがよくあったのですが、一度「地獄」を見た今年はそんなことはないはず。立ち上がりからしっかりとファイトして、勢いを本物にしてほしいと思います。
<03.9.12> 日本サッカー協会は昨日、17日に韓国・ソウルで行われる韓国戦に向けてのU-22代表を発表し、サンフレッチェからは森崎和、森崎浩、林が選ばれました。今回のメンバーは次の通り。
【GK】黒河(清水)、林(広島)、多田(C大阪)
【DF】池田(清水)、三田(新潟)、茂庭(FC東京)、那須(横浜FM)、青木(鹿島)、徳永(早稲田大/FC東京)、
    菊地(磐田)
【MF】森崎和、森崎浩(広島)、松井(京都)、石川(FC東京)、鈴木、山瀬(浦和)、根本(仙台)、
    阿部(市原)、前田(磐田)
【FW】原(名古屋)、高松(大分)、大久保(C大阪)、田中(浦和)
 このところA代表でプレーすることの多かった大久保、松井の他、エジプト遠征から11人、シンガポール遠征から8人を選出しています。またそれ以外ではC大阪のGK多田が初めて選ばれています。多田は1st stageの12節からずっとレギュラーとして出場しており、当然の選出と言えるでしょう。こうして見ると各クラブでレギュラーではない選手は林、青木、菊地、原ぐらいで、その他の多くの選手はチームの中心として活躍しています。前回の韓国との対戦は引き分けだったもののあらゆる面で負けていましたが、それ以降のJリーグに出場することによって個人個人は成長しているはず。アウェイの雰囲気に負けないよう、しっかりと自分たちのプレーをしてきてほしいと思います。
<03.9.11> 札幌戦、甲府戦と久々に連勝したサンフは、チームの雰囲気もかなり変わってポジティブになっているそうです。昨日の練習では別メニューの選手もなく、沢田も含めて全メンバーが参加(もちろん駒野を除く)して紅白戦を行い、上村、森崎和、梅田らがゴールを決めたとのこと。次節で連勝したメンバーを変えてくる可能性は低いため控えメンバーのモティベーションが心配(実際広島フットボールによると、茂木は「いいムードがあふれるチームの中、一人笑顔がない」状態だったらしい)ではありますが、Aチーム、Bチームともに決定的チャンスを数多く作っていたそうです。中山、マルセロのこのところの活躍でFWは彼らで決まり、と言う雰囲気はありますが、相手チームも必ず対策を練ってきてうまく機能しない時も来るはずです。茂木だけでなく大木や高橋、梅田、松浦らには、次のチャンスを必ずモノにするつもりで良い準備をしておいてほしいと思います。
 また広島フットボールと今朝の中国新聞は、どちらもリカルドを取り上げています。第一クールでは安定感のある守備で連勝に貢献していたリカルドでしたが、チームの不調と歩調を合わせるようにミスが目立つようになり、第三クールに至っては「失点あるところ、リカルドあり」(広島フットボール)と言う状態でした。私はこれはリカルドの集中力の欠如が原因かと思っていたのですが、それはリカルド個人の問題というよりも、両サイドを高く張って中央を2人で守るシステムがかなり彼に負担を強いていたところにあったようです。自分で判断して守ることの出来る井川の加入と3バックの採用が守備の安定をもたらしたわけですが、それは単に後ろの人数を増やしたから、と言うものでもないとのこと。小野監督によると「苦しくなったときに前線が凄く動いて」いるおかげで安心して「裏に大きく蹴れるようになってきた」ため、無理に繋ごうとして相手にボールを奪われることも無くなっているわけで、DFラインだけでなくサイドやボランチ、そして前線の選手との全体的なバランスが良くなったことが、リカルドの精神的安定をもたらした一番の要因と言えるのかもしれません。何度も書いていたようにこのチームの不調の原因はひとえに精神的なもの。それがリカルドに象徴されるように、システム変更と勝利によってチーム全体がお互いを信頼できるようになり、連動してバランス良く動けるようになったとすれば最大の問題は解決したも同然だ、と言えるでしょう。次節の山形も難敵ではありますが、これに勝つ事できっとこの信頼感を確実なものにできるはず。先発が予想されるメンバーも控えメンバーも一丸となって、勝利に執着してほしいと思います。
<03.9.10> 日本サッカー協会は昨日、25日から行われる仙台カップ国際ユースに向けたU-18日本代表を発表し、サンフレッチェユースからは高萩、高柳が選ばれました。また強化指定選手の吉弘[皆実高]も選ばれました。今回選ばれたのは、次の22人。
【GK】松井(磐田Y)、西川(大分Y)
【DF】一柳(ヴェルディY)、吉弘(皆実高)、松下、小林(静岡学園高)、水本(三重高)、柳楽(立正大湘南高)、森下(磐田Y)
【MF】原(駒澤大)、杉山(清水)、渡辺(名古屋)、寺田(G大阪Y)、梶山(F東京Y)、船谷(磐田Y)
    高萩、高柳(広島Y)
【FW】平山(国見高)、苔口(玉野光南高)、田中(帯広北高)、藤井、岡本(磐田Y)
 この大会の参加チームはU-18イタリア代表、U-18ブラジル代表、U-18東北代表で、28日までこの順番で対戦することになります。
<03.9.10> 横浜FC戦で左膝前十字靭帯を損傷した駒野選手は昨日、広島市内の病院で手術を行いました。全治は8ヶ月以上の見込みで、来年夏の復帰を目途にリハビリを行うことになります。駒野が損傷した靭帯は日常生活を送るにはそのままでも大丈夫なところなのだそうで、8/16に途中退場した後も普通に歩き、ピッチ上をジョギングまでしていました。しかしサッカー選手としてはここがダメだと十分なプレーが出来ないとのことで、患部の腫れが引くのを待って手術を行った、とのことです。昨年まで怪我らしい怪我もなくサッカー選手として順調に成長してきた駒野でしたが、今年は骨折に続いて靭帯損傷と不運が続いています。しかし、人は困難に立ち向かいこれを克服することによって成長するもの。同じように靭帯損傷(断裂)からリハビリを経て復帰した上村や中山のように、更に大きな選手になってチームに戻ってきてほしいと思います。
<03.9.9> 9/27に大宮サッカー場で行われる第36節大宮アルディージャ戦の応援ツアーの受付が、昨日から始まっています。試合当日の朝7時45分に広島空港に集合し、午後2時からの試合を応援して広島空港には8時35分に戻ってくると言う飛行機利用の日帰りツアーで、交通費とチケット料金、旅行保険が含まれて大人32,000円、小中高生31,000円(ファンクラブ・後援会員は2,000円割引)となっています。お申し込み、お問い合わせはデオデオ旅行社(082-240-3447)に午前10時から午後7時まで。先着40名様までで、〆切は9/22(月)です。
<03.9.9> サンフレッチェの公式発表によると、9/23(火・祝)に行われる新潟戦で「ビッグアーチを紫の大声援でうめよう!」と言う企画が行われます。その一つは特製タオルマフラーかハンドタオルを、来場者先着3万名にプレゼント。またアストラムラインの一日乗車券の割引販売を行います。入場券をお持ちの方には大人500円(通常は800円)、小人300円(通常は400円)で、入場券をお持ちでない方には自由席入場券と一日乗車券のセットで大人2,200円(通常は2,800円)、中高生1,000円(通常は1,300円)、小人700円で販売します。発売は今週土曜日(9/13)からで、一日乗車券を取り扱っている本通駅、県庁前駅、大町駅の他、V-POINTでも買うことが出来ます。更にアストラムラインでビッグアーチに来場した方先着8,000名様にはオリジナル応援フラッグもプレゼントされます。お問い合わせはサンフレッチェ広島(082-233-3233)かV-POINT(982-248-3137)までどうぞ。
 また新潟戦では、後援会と広島県サッカー協会による広島駅からの応援ツアーバスも出ます。こちらは自由席のチケット込みで、大人2,800円、中高生1,500円、小人1,000円。午後4時半に広島駅新幹線口を出発し、試合終了後30分後にビッグアーチを出て広島駅に戻るスケジュールとなっています。お申し込み、お問い合わせは広島県サッカー協会(082-212-3851)まで。〆切は9/16(火)です。
<03.9.8> 一昨日サテライトは大阪学院大とトレーニングマッチを行い、1-2で敗れました。メンバーは、GK:尾崎(→河原60分)、DF:高萩、八田(→西嶋45分)、大久保、佐田、MF:李(→桑原63分)、西村、桑原(→沢田45分)、FW:木村(→須田45分)、高橋(→梅田45分)、松浦(→田中45分)。サンフの得点は後半17分に須田。内容は不明(アマチュアに負けて良かったはずはない?)ですが、沢田が45分間プレーできたのが収穫ではないでしょうか。噂によると、沢田は9/20の横浜FC戦での復帰を目標にしているとのこと。頼りになるベテランの復帰で、昇格に向けて再加速できそうです。
<03.9.7> 昨日ビッグアーチで行われた第32節甲府戦は、井川のプロ初ゴールと森崎浩のゴールで2-0で勝ち、久々(第一クールの10連勝以来)の連勝となりました。
 中2日、涼しい札幌から蒸し暑い広島への移動と厳しい条件下でのゲームでしたが、小野監督は札幌戦の流れを重視して前節と同じメンバーで戦いました。
       下田

   井川 リカルド 上村

松下            服部
   森崎和  サンパイオ

       森崎浩(→高木72分)

  中山(→眞中75分)マルセロ

SUB:林、大木、茂木
 対する甲府は、チーム得点王の藤田が右足首捻挫で欠場して、GK:阿部、DF:アライール(→杉本78分)、池端(→奈須17分)、仲田、青葉、MF:倉貫(→土橋63分)、外池、水越、石原、FW:小倉、須藤、と言うメンバーでした。立ち上がりから積極的にプレッシャーをかけてくる甲府に対し、サンフは序盤はショートパスにロングボールを組み合わせて対抗します。3分にはマルセロが倒されて得たゴール前のFKを松下が低い弾道のボールを蹴ってGK正面を突き、11分には松下のCKに中山が頭で合わせますが枠外に流れます。ショートパスの交換からマルセロが、中山がDFラインの裏を狙いますがオフサイド。20分には右サイド深くからの森崎浩のFKをサンパイオが折り返し、上村のヘディングシュート(惜しくもバー直撃!)などで波状攻撃を仕掛けますがゴールを割れません。その後甲府が中盤の高い位置からプレッシャーをかけてくるのに対して、サンフはDFラインからのロングボールが多くなります。41分には森崎和のスルーパスで抜け出した中山がヒールで残したボールをマルセロがダイレクトで打ちますが、これは枠を大きく外れます。前半は連戦の疲れと悪いピッチ状態を考慮したのか、つなぐサッカーはあまりせずに不正確なロングボールが多かったのですが、しかしこちらのシュートは7本だったのに対して甲府のシュートは1本。苦しいながらも何とかゲーム全体をコントロールして、前半を折り返しました。
 後半の最初に、センターサークルから松下がキックオフシュートを狙います。これが「攻撃開始」の合図となったか、開始早々から両チームが激しく動きます。後半6分には小倉が遠目からのFKを直接シュート。下田は壁に当たったボールをキャッチして、前線に大きくフィードします。これを受けた中山が左サイドから単独で突破し、右足で思いきってシュート。これは枠を外れて流れますが、DFに当たってCKを得ます。ボールをセットした森崎浩はショートコーナーで松下へ。ワンタッチで戻したボールを鋭く中に入れます。ここに飛び込んだ井川が頭をひねるようにしてゴールに流し込み、嬉しいプロ入り初ゴールとなりました。
 これで攻めざるを得なくなった甲府は、両サイドを使って積極的に攻めてくるようになります。甲府はロングボールをどんどんゴール前に放り込んで来て、何度もシュートまで行きます。しかし下田とDF陣は集中力を高めて対応し、更にマイボールになったらしっかりと押し上げてカウンターを狙って行きます。後半26分の2点目もカウンターからで、マルセロが中盤でしっかりキープして右サイドに飛び出した中山にスルーパス。中山のクロスはいったん青葉がクリアしようとしますが小さく、ゴール前に詰めていた森崎和に渡ります。森崎和は冷静に左サイドに上がっていた森崎浩へ。思いきって振った足から放たれたボールはGKの足に当たり、そのままゴールネットを揺らしました。
 この後高木と眞中を投入し、前線での運動量を高めてカウンターからの攻撃を意図するサンフ。甲府も何度かゴール前へのロングボールからチャンスを作りますが、下田とDFがクリアします。40分には上村のロングフィードを受けたマルセロがペナルティエリア内で倒されますが、ノーホイッスル。ロスタイムには高木がドリブルでサイドに引きつけて森崎和→マルセロ→サンパイオとつなぎ、ファーサイドで眞中がシュートを放ちましたが惜しくもサイドネットに外れます。最後は足が止まった甲府をサンフが一方的に押し込んで、終了のホイッスルを聞きました。
 前節、第三クールの2勝目を挙げたサンフにとって、このゲームは非常に大きな意味を持つものだったと思います。ようやく掴みかけた流れを自分たちのものにできるのか、それとも再び失ってしまうのか。何よりも結果が重視されるゲームでした。その上、中二日の試合間隔とデコボコのピッチ、蒸し暑い天候、好調の相手。少しでも気を抜けば、最悪の結果を見ることになっても不思議ではないゲームだったと言えるでしょう。実際、サンフの戦い方が美しい理想的なものだったかというとそんなことはありませんでした。甲府との蹴り合いの時間帯が長く、はっきり言って「我慢比べ」と言って良い泥臭いゲーム内容でした。しかしその中で勝利を得る事ができたのは、集中を切らせずにチーム全体で戦い抜くことが出来たからだと思います。一人もサボる選手はなく、チーム全体で助け合うことが出来たからだと思います。そして我慢すべきところは我慢して、リスクを冒すところではチャレンジすると言うメリハリが効いていたからだ、と思うのです。2点目を取った直接の原因は相手DFの信じられないようなクリアミスでしたが、それが生まれたのは決して偶然ではありません。低い位置からのカウンターを一度マルセロがタメを作り、その間にサイドから抜け出した中山の走りがあったからだし、自陣のペナルティエリア付近から一気にゴール前まで詰めていた森崎兄弟の思いきった動きがあったからだと思うのです。J2のリーグ戦は残り12試合。新潟が勝ち川崎が負けたため上位争いはやや差がつきましたが、しかしこのまますんなり行くはずは有りません。ここを乗りきる事ができるかどうかは、それぞれのチームがいかに勝ちにこだわってチーム全体の力を集中していくか、にかかっていると思います。選手に疲れは溜まっていると思いますが、幸い次もホームゲームです。今週はゆっくり身体のケアをして、その後の戦いに備えて欲しいと思います。
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