11/21〜11/27のSANFRECCE Diary


<04.11.27> 明日は今季の最終戦となる第15節浦和戦が埼玉スタジアム2002で行われます。
 第13節までに稼いだ勝ち点は31。2位以下に7点差を付けてついに浦和は悲願のステージ優勝を果たしました。その原動力は、何と言っても圧倒的な攻撃力。1試合平均2.8点はもちろんリーグ最多で、1st stageの平均2.0よりも大きく増えています。ここまでの2nd stageの成績は次の通り。
1A ○3-2 神戸  【浦】長谷部2、エメルソン
2H ○7-2 東京V 【浦】エメルソン、永井3、山瀬3、【V】三浦、平本
3H ○3-2 磐田  【浦】エメルソン、山田、長谷部、【磐】前田、西
4A ○4-1 大分  【浦】エメルソン2、山瀬、田中、【分】マグノ・アウベス
5H ○4-1 新潟  【浦】ネネ、OG2、エメルソン、【新】エジミウソン
6A ●0-1 FC東京 【F】ルーカス
7H ○2-1 G大阪 【浦】山田、永井、【G】フェルナンジーニョ
8A ○4-0 市原  【浦】エメルソン2、永井、平川
9H △0-0 横浜FM
10A ○3-2 鹿島  【浦】田中2、エメルソン
11A ○2-0 C大阪 【浦】田中、エメルソン
12H ○2-1 清水  【浦】酒井、闘莉王、【清】北嶋
13H ●1-2 名古屋 【浦】エメルソン、【名】マルケス、角田
14A ○4-0 柏   【浦】室井、エメルソン3
 5連勝で立ち上がった浦和の優勝に向けての大きなヤマとなったのが第6節以降。FC東京に完封されて初黒星を喫した後に、上位を争うG大阪、市原との対戦でした。しかしG大阪を逆転で下し、市原を4点差で葬ると後は一気にゴールへ。王手をかけていた13節では惜しくも敗れたもののそれまでの「貯金」がきいて、ホームのサポーターと優勝の喜びを分け合いました。そして続く柏戦でもまたもやエメルソンが爆発して、勝ってJ1残留を決めたかった柏を粉砕。控え選手の虫干しも済ませて着々とチャンピオンシップに向けての準備を進めています。情報によると次節は三都主、闘莉王が怪我のため欠場する可能性が高いようですが、気を緩めることなく全力で戦いを挑んで来ることは間違いありません。予想メンバーは、GK:山岸、DF:アルパイ、堀之内、ネネ、MF:山田、鈴木、長谷部、平川、永井、FW:田中、エメルソン。レギュラーを温存してきた場合には、逆に高いモティベーションに注意する必要があるでしょう。
 対するサンフレッチェですが、勝ち負けによってステージ8位〜12位の可能性があります。また年間通算の順位は11位〜14位の可能性があります。賞金にも残留争いにも関係ない順位ではありますが、しかしステージ順位は後に残る記録です。8位でフィニッシュするか12位で終わるかによっては、中位まで上がったか下位に沈んだか、の違いがあります。これまでJ1で20ステージ(96年のみ年間1ステージ)戦って、1桁順位だったのはわずかに7回だけなので、来年以降につなげるためにも是非とも勝って終わりたいものです。
 メンバーですが、前節イエローカードをもらった吉田が累積で出場停止。その一方で前節出場停止だったリカルドが戻ってきます。来季以降の事も考えて若手を起用する可能性や4バックにする可能性もありますが、私は素直に次のような布陣を予想しておきます。
       下田

  リカルド 小村  西河

駒野  森崎和  森崎浩  服部

   ベット    大木

       チアゴ

SUB:林、吉弘、李、前田、盛田
 明日は優勝チーム相手にどれだけのことが出来るのかを試す、絶好の機会です。勝利のみを目指して結果を怖れず戦って欲しい。そして今年良い思い出の無かった関東のサポーターに歓喜をもたらして欲しいと思います。
<04.11.26> 昨日日本サッカー協会は12/3〜8に関東圏で行われる合宿に参加するU-19代表を発表し、サンフレッチェとサンフレッチェユースからは吉弘、高萩、高柳、前田が選ばれました。今回のメンバーは次の32人。
【GK】松井(磐田)、西川(大分U-18)
【DF】増嶋(FC東京)、吉弘(広島)、河本(神戸)、水本(市原)、柳楽(福岡)、小林(柏)
【MF】杉山(清水)、渡邊圭(名古屋)、高橋(鳥栖)、寺田、家長(G大阪)、増田(鹿島)、
    中村(福岡)、苔口(C大阪)、兵藤(早稲田大)、水野(市原)、中山(京都)、
    船谷(磐田)、本田(星稜高)、興梠(鵬翔高)、高萩(広島)、高柳(広島Y)、柳澤(柏Y)
【FW】豊田(名古屋)、三木(G大阪)、平山(早稲田大)、カレン(磐田)、辻尾(中央大)、
    前田(広島Y)、森本(東京V)
 アジアユースのメンバーは梶山(FC東京)、渡邊千(国見高)以外は全員選ばれ、ここに河本や家長、前田らの再招集組や、高橋、辻尾ら新規招集組を合わせたメンバーとなっています。この中で特に注目は中盤の多さ。アジアユースには9人で臨んだのに対して今回は17人も招集しています。これはアジアですら中盤を支配できなかったことから、ここの構成を変えようという意図の現れだと思います。今回は6日間の合宿の間にJクラブ(市原、FC東京、東京Vなど)を相手に4試合を行うという実戦中心の内容で、そこで結果を出した選手が1月に予定されているカタール遠征に招集される、と言うことになるのではないでしょうか。
<04.11.25> 日本サッカー協会は昨日12/4に行われる新潟とのチャリティマッチに参加する「ジーコジャパンドリームチーム」のメンバーを発表し、サンフレッチェからは下田、小村、駒野の3人が選ばれました。今回選ばれた選手は、次の18人。
【GK】下田(広島1/0)、楢崎(名古屋45/0)
【DF】小村(広島32/4)、秋田(名古屋45/4)、名良橋(鹿島38/0)、服部(磐田44/2)、
    森岡(清水38/0)、駒野(広島0/0)
【MF】山口(新潟59/4)、本田(鹿島31/1)、澤登(清水16/3)、名波(磐田68/9)、
    伊東(清水27/0)、明神(柏26/3)
【FW】三浦(神戸91/56)、中山(磐田53/21)、城(横浜FC36/7)、大黒(G大阪0/0)

※数字はAキャップ数/ゴール数
 ほとんどがA代表のキャップ数が25以上の名選手ばかりで、32試合4ゴールの小村が選ばれているのは当然でしょう。また下田も代表で出場したのはブラジル戦の1試合だけですが、昨年も1度ジーコ監督に呼ばれて代表合宿に参加しており、それほど意外な選出ではありません。しかし驚きなのは、これまで合宿にも呼ばれていなかった駒野の招集です。現在日本人得点王で多くの人が代表入りを待望する大黒と並んでの「初代表」は、ほぼ間違いなくテストのためでしょう。五輪代表やオールスターなどの大舞台では最初は緊張することの多い駒野ですが、ここは思いきってプレーして持ち味を出して欲しい。そしてそれはおそらく、将来のA代表に繋がる道なのではないでしょうか。
<04.11.25> サンフレッチェは昨日、来季の新加入選手としてサンフレッチェユースの桑田慎一郎、森脇良太、前田俊介、高柳一誠、佐藤昭大の5人の内定を発表しました。
 桑田は福山市の出身でみろくの里FCからユースに昇格。元々はFWの選手ですが、ボランチかトップ下で起用されることが多く2列目からの飛び出しを得意としています。昨年まではそれほど目立つ選手では無かったのですが、今年に入って急成長してトップ昇格を勝ち取りました。
 森脇も福山市の出身で、こちらはサンフレッチェびんごからユースに昇格。高校生らしくない強烈なフィジカルを生かした守備と突破が持ち味で、昨年はストッパーとして何度かサテライトのゲームに出場し、今年のナビスコ杯C大阪戦では右SBとしてトップ初出場を果たしています。
 前田は奈良の高田FC出身。中学時代から関西の選抜チームに選ばれるなど才能には定評がありましたが、波が大きく活躍するときとしないときの差が極端で、昨年は昇格は微妙ではないかとも言われていました。しかしクラブユース選手権直前に骨折したのをきっかけにチームの主軸に成長し、Jユース杯では得点王となってチームを優勝させる活躍。今年はキャンプからトップに帯同して1st stage第12節の鹿島戦で初出場を果たし、先日の磐田戦では初ゴールも決めています。
 高柳はジュニアユース出身で、両サイドとボランチだけでなく攻撃的なポジションもこなすユーティリティープレーヤー。視野の広さと正確なパス、判断の確かさを兼ね備えたクレバーな選手で、1年上の年代であるU-19代表にも選ばれてアジアユースに出場しています。トップには昨年のキャンプから高萩とともに呼ばれていて、昨年には既にトップ昇格を打診されていたそうです。今年はU-19代表を最優先したためトップデビューは森脇に先を越されましたが、7/24のナビスコ杯東京V戦で先発すると2nd stageは開幕から第3節までフル出場。A契約の一歩手前まで来ています。
 佐藤は三重県の朝日町出身。U-16代表〜U-18代表に何度も呼ばれるなど、この年代屈指のGKです。トップのゲームの出場経験こそありませんが、1st stageは河原を押しのけて8試合にベンチ入りした事がその評価の高さを物語っています。
 サンフレッチェは彼ら5人の他、DFの藤井大輔のアルビレックス新潟への加入内定も合わせて発表しました。大阪の吹田市出身の藤井は昨年からユースのディフェンスラインに君臨。ラインコントロールに優れたセンターバックとしてU-18代表にも選ばれて活躍しています。サンフレッチェには若手DFが多い上に1年下に槇野がいるためトップ昇格はなりませんでしたが、その話を聞きつけて新潟以外にも数クラブからの獲得オファーがあったと言う逸材。是非新潟で成長して、今度は対戦相手として広島に戻ってきて欲しいと思います。
 なお今週のサッカーダイジェストの記事によると、鵬翔高のSB入船の加入も有力だとのこと。今年の新規獲得選手は、先日の中尾と合わせて高校生7人と言うことになりそうです。
<04.11.24> 昨日ビッグアーチを埋めた観客は、今季3番目に多い21,589人。素晴らしい秋晴れのもとで行われたホーム最終戦は、数々のチャンスを決めきれずに0-0の引き分けに終わり、年間引き分け数のJリーグ記録を更新しました。
 リカルドを出場停止で欠くサンフは西河を8試合ぶりに起用。またベットをFW登録して森崎兄弟を中盤に並べた攻撃的な布陣で戦いました。
       下田

   西河  小村  吉田(→盛田86分)

駒野  森崎和  森崎浩  服部

   ベット    大木(→前田78分)

       チアゴ

SUB:林、吉弘、李
 対する大分のメンバーは、GK:高嵜、DF:吉村、パトリック、サンドロ、原田(→有村45分)、MF:瀬戸(→高松58分)、小森田、梅田、吉田、FW:マグノ・アウベス、松橋(→三木73分)。大観衆に燃えるサンフは立ち上がりから積極的で、1分には大木のスルーパスからベットが反転してシュート。3分には相手のパスミスをカットして大木が攻め入り、4分には森崎浩のクロスをベットがシュートしましたが高嵜の正面に飛んでしまいます。開始早々から連続してビッグチャンスをつかんだサンフでしたが、しかしこれを凌がれるとその後はややペースが落ちます。チアゴには厳しいマークが付いてなかなかボールが収まらず、ベットも早めに潰されて前を向かせてもらえません。この日好調だった駒野が何度もサイドを突破してクロスを入れましたが、大分DFの壁は高くことごとくはね返されてしまいます。逆に大分の攻撃は単純で、後ろからDFラインの裏を狙ってロングボールを放り込んで来るのみ。しかしこれも続けられるとチャンスを作られるもので、17分には吉田が抜け出してフリーでシュートを打たれ、37分にはマグノ・アウベスがペナルティエリア内からシュートを放ちましたが、いずれも下田がスーパーセーブで防ぎます。パスをつないで何とか崩そうとするサンフに対して、守りを固めてロングパスを蹴ってくる大分。まるで昨年を思わせるようなゲーム展開で、やや膠着したまま前半を折り返しました。
 後半、大分は駒野にやられていた原田に代えて有村を左サイドに入れて立て直しを図ります。サンフは森崎兄弟が低い位置から飛び出すことを意識して、何とか大分の守備をこじ開けようとします。9分には相手のセットプレーをはね返してカウンターに持ち込み、ベットがシュートを放つも枠外。そして16分には森崎浩が細かいパス交換から中央を突破したところで倒され、PKを得ます。慎重にボールをセットして右を狙ったチアゴでしたが、しかし高嵜の読みはどんぴしゃり。これに続くCKでは森崎和がファーに流したボールに服部が走り込んでボレーシュートを打ちましたが、ヒットせず大きく枠を外します。更に24分には中央でボールを受けた大木がドリブルでDFラインの裏に抜け出そうとしたところで吉村に倒されます。ここで奥谷さんの判定は「得点機会阻止」と言うことで一発レッド。数的優位に立ったサンフが、このまま一気に押しきるか、に見えました。しかしむしろ大分の方がやるべきことがはっきりした、と言う感じでむしろチャンスが作れなくなってしまいます。33分に満を持して投入された前田は中盤からのドリブルとゲームメイクで打開を図りますが、なかなかシュートまで持ち込めません。41分にはディフェンスを1枚削って盛田を投入しましたが、彼の高さを生かすような展開に持ち込むことが出来ません。後半終了間際に盛田の左サイドからのスルーパスを受けたベットがペナルティエリア内でシュートを放ちましたが、これも惜しくも枠外。結局最後まで大分ゴールを割る事ができず、今季13回目の引き分けに終わりました。
 この試合もまた、試合内容はサンフが上回っていたのは確かだったと思います。中2日で体力的に厳しかったにも関わらず中盤のプレスがよく効いて、何度も高い位置でのパスカットから速い攻撃をしかけていましたし、森崎兄弟のパス回しや両サイドの突破から相手陣内に攻め入っていました。また守備も集中を切らせることなく90分間守り切りました。フィニッシュの精度がなかったこと、相手DFに密着マークされてチアゴがあまり機能しなかったのは確かですが、しかしあのPKさえ入っていれば何の問題もないゲームだったのではないか、と思います。勝てなかったこととゴールの歓喜を味わえなかったのも残念なのですが、しかしサッカーとはある意味そう言うもの。ホームの最後の2試合が1勝1分けに終わったことは、まずまずの結果だったと言って良いでしょう。
 ただ、昨日のゲームを見に行った人の多くが満たされない思いだった、と言うのも事実だと思います。自分たちのサッカーが出来ていたにも関わらず膠着して、なかなか打開できない展開を何とかして欲しい。その思いにピッチ上で答えを出せなかったのは確かです。小野監督がホームゲーム最後の挨拶で「2nd stageはホームで負けなかった」と言ってブーイングを浴びていましたが、それも理解できるところではあります。ただ、だからと言ってここで「監督辞めろ」と言うのは少々短絡的過ぎるのではないか、と思います。監督には2つのタイプがあって、キックオフの前に準備を終わらせる人と試合中の采配に冴えを見せる人がいるものですが、小野監督は明らかに前者のタイプです。手持ちの戦力をやりくりし、その中で最適なシステムを見つけ、これを機能させると言う点では間違いなくトップクラスの指導者だと思います。しかし、試合中の的確な指示や選手交代で流れを変えるタイプではない。そう言う場面がこれまで無かったわけではないものの、基本的には動かず選手に任せるタイプなのだろうと思います。良し悪しは別にして、それはそれとして受け入れざるを得ないのではないか、と思います。
 同じようなタイプの監督として真っ先に思い浮かぶのは、日本代表のジーコ監督です。こちらもメンバーを固定してチームをファミリーにすることを重視して、試合中はほとんど動かず選手の判断に任せると言う采配を基本としています。そしてそれによって、内容はともかく結果は出しているわけです。小野監督がジーコ監督と同じように結果を出せるのかどうか、は分かりません。しかし可能性はある、と私は信じます。日本代表の宮本のようなリーダーが出現し、チーム全体が一丸となれるなら、サンフレッチェが勝ちきれるチームになる可能性は十分にある。それが来年になるのか再来年になるのかは分かりませんが、私はそれを待ちたいと思います。
<04.11.23> 広島フットボールなどの小野監督のインタビューによると、「チアゴの出場については、メディカルと相談の上決めたいと思います。出場の可能性?ゼロではないです」と語っています。怪我上がりで磐田戦でもかなり痛がっていたことも考えると、中2日で先発起用するのは避ける可能性が高そうです。また出場停止のリカルドの代役は西河か吉弘か、あるいは八田になりそう。「3トップで流動的にやってくる」大分の攻撃に対して、コンビネーションを崩さないように守れるかがポイントとなるでしょう。
 今日の大分戦は広島ビッグアーチで午後3時キックオフ。9時から第一球技場と補助競技場でU-11とU-9のサッカー大会。1時10分からは前座試合のフォリアチャレンジが行われます。選手サイン会はリカルドと茂木で、1時から先着100名様に整理券を配布します。選手とハイタッチは1時半から小中学生以下先着100名様に整理券配布です。先着プレゼントは20,000名様に全選手のサイン入り応援タオルマフラー。ファンクラブ会員の限定プレゼントのユニフォーム型オリジナル携帯アクセサリーは中山選手です。また公共交通機関利用促進キャンペーンとして、アストラムラインと広電バスの利用者の方に広島・大分両クラブのエンブレムをあしらったユニフォーム型ピンバッチを5,000名様にプレゼントします。今日も駐車場が混雑することが予想されますので、なるべく公共交通機関をご利用ください。
 今日の広島地方の天気ですが、一日中好天に恵まれそうで雨具の用意は不要だと思います。ただ夕方にかけて気温が下がりそうなので、防寒の用意をお忘れなく。またテレビ放送はNHK広島放送局で深夜0時半より録画放送がありますが、スカパーは11/27(土)の午後8時からの録画放送(ch306 J SPORTS 1)までありません。現地に行けない方は、tssの携帯サイトかオフィシャルホームページかJ's goalの速報でご覧ください。
<04.11.22> 明日はホーム最終戦を大分トリニータと戦います。
 1st stageは5勝2分け8敗で10位とまずまずの成績だった大分ですが、2nd stageは勝ち点11でこれまで15位。J1残留は決めたもののなかなか勝てずに苦しんでいます。
1H △1-1 磐田  【分】マグノ・アウベス、【磐】グラウ
2A ●1-2 横浜FM 【分】マグノ・アウベス、【横】上野、松田
3A ○2-1 C大阪 【分】マグノ・アウベス、高松、【C】西澤
4H ●1-4 浦和  【分】マグノ・アウベス、【浦】エメルソン2、山瀬、田中
5H ○1-0 清水  【分】西山
6A ●0-2 市原  【市】マルキーニョス、サンドロ
8A ●0-3 新潟  【新】オゼアス、ファビーニョ、エジミウソン
9H ●2-3 東京V 【分】高松、マグノ・アウベス、【V】桜井、山田、小林慶
10A ●1-3 G大阪 【分】マグノ・アウベス、【G】フェルナンジーニョ2、二川
11H ○2-0 神戸  【分】吉田、マグノ・アウベス
12A △1-1 FC東京 【分】高松、【F】ルーカス
7H ●0-4 名古屋 【名】ウェズレイ2、マルケス、OG
13H ●0-3 鹿島  【鹿】岩政、深井、鈴木
 昨年は堅守で勝ち点を拾って最終節にJ1残留を勝ち取った大分でしたが、今年はハン・ベルガー監督の元で攻撃的なプレッシングサッカーを指向しました。その結果、1st stageの総得点は上から7番目の21点を取っています。しかし2nd stageはぐっと得点力が落ち込んで、1試合平均1点に満たない12得点はリーグ最下位。失点27もC大阪(32)、新潟(30)、神戸(28)に次ぐ悪さで、守備も攻撃も良くない、と言うのが大分の現状だと言えるでしょう。ただ監督は強気の姿勢を崩さず一方的に敗れた名古屋戦(雷雨で順延になっていた試合)では「我々の目指すべきサッカースタイルは確立されている」と言い放ち、天皇杯でも相手に得点されても攻撃的姿勢を崩さず何とか勝っています。続く鹿島戦でも前半は豊富な運動量で圧倒。セットプレーから簡単に失点し、その後運にも見放されて3点差での完敗と言う結果となりましたが、しかし内容は決して悪くなかったようで、次こそは勝とう、とモティベーションは高いはずです。予想メンバーは、GK:高嵜、DF:有村、パトリック、三木、吉村、MF:小森田、原田、梅田、西山、FW:吉田、マグノ・アウベス。12試合で7点取っているマグノ・アウベスとスーパーサブとして出てくる高松、松橋には十分な注意が必要です。
 対するサンフは前節2か月ぶりの勝利を挙げ、同時にJ1残留を決めました。特にチアゴ・前田がゴールを決めたことは好材料で、あと2試合でシーズンが終わってしまうのがもったいない、と言う感じです。メンバーですが、リカルドが通算3枚目のイエローカードをもらって出場停止となるので、その代役が誰になるかがポイントでしょう。
       下田

   西河  小村  吉田

駒野  森崎和  ベット  服部

   森崎浩    大木

       チアゴ

SUB:林、吉弘、李、前田、盛田
 J1残留が決まり、天皇杯もなく残りは「消化試合」になりかねないわけで、目標がなくなってモティベーションが下がるのが心配です。しかし明日はホーム最終戦。自分たちのためにもサポーターのためにも、良いサッカーで勝利という結果を見せるのが、プロとしての義務だと思います。明日もまた多くのファン・サポーターが集まる事が予想されるので、みんなが「来て良かった」と思えるようなゲームを見せて欲しい、と思います。
<04.11.22> 昨日吉田サッカー公園で行われたJユースカップのグループリーグ最終戦の京都サンガユース戦は、1-2で逆転を喫し今シーズン2度目の敗戦となりました。既に決勝トーナメント進出を決めている広島ユースは、前田はもちろん高柳、森脇はベンチにも入れず、桑田と大屋も控えで、GK:佐藤昭、DF:松田、藤井、槇野、佐藤将、MF:田中祐(退場6分)、柏木、保手濱(→大屋65分)、FW:木原、藤澤(→古本82分)、冨成(→桑田51分)、と言うメンバー。ナショナルトレセンU-16に選ばれた選手も不在ということで、「1.5軍」と言った感じでした。対する京都は今日が今季最後の公式戦ということで、ベンチ入り以外の選手も帯同して遠征して来ていました。広島の先制点は前半3分。柏木のスルーパスで抜け出した冨成がペナルティエリア内でDFに囲まれながら余裕で切り返してシュートを決めました。これで今日も楽勝か、と言う雰囲気が出たのか、その3分後にしっぺ返しを受けます。FKのボールをゆっくり回そうとしてミスパスをし、一気にペナルティエリア内に入って来た相手FWを田中祐が後ろから引きずり倒して一発退場。PKもあっさりと決められて、同点に追いつかれたばかりでなく残り84分を数的不利で戦わざるをえないことになりました。
 中盤を1人失ったサンフでしたが、森山監督はそのままの布陣で戦わせます。そしてこれに応えたのが柏木。豊富な運動量と卓越した技術で中盤を1人で制圧して、とても数的不利を感じさせないような戦いを展開します。CKからのヘディングシュートがバーを叩いたり、木原のドリブル突破からのシュートがGK正面を突いたりとなかなか勝ち越し点を挙げる事ができません。森山監督は後半の早い時間帯から桑田と大屋を投入して攻勢を強めますが、京都の集中した守備はなかなか決壊しません。後半30分過ぎからは足も止まって、なかなかチャンスを作れなくなります。そして後半42分、京都がスローインからの攻撃でゴール中央でシュートを叩き込みついに勝ち越し。その後の広島の猛攻も及ばず、そのまま逃げきられました。
 広島フットボールによると試合後の森山監督は「気持ちを引き締めないといけない時期だったし、いい薬になったと想う。負けることでわかることもある」と納得の表情だった様子。また保手濱、松田、藤澤らの台頭や柏木がリーダーとして頑張ったことも収穫だった語っています。決勝トーナメントに向けて、あるいは来年に向けて、収穫のある敗戦だったと言えそうです。
<04.11.21> 昨日のJリーグ2nd stage第13節で磐田と対戦したサンフレッチェは、18,172人の観客が見守る中、チアゴ、森崎浩、前田のゴールで3-2で勝ちJ1残留を決めました。
 チアゴが久々にリーグ戦に復帰して、サンフはようやくベストと言える布陣を組む事ができました。
       下田

  リカルド 小村  吉田

駒野  森崎和  ベット  服部

   森崎浩    大木(→前田81分)
   (→李73分)
       チアゴ(→盛田53分)

SUB:林、西河
 対する磐田は鈴木の怪我が治らず菊地も欠場で、GK:岩丸、DF:大井(→成岡58分)、田中、服部、MF:太田、福西、河村、藤田(→川口45分)、名波、FW:前田、グラウ(→西野80分)。立ち上がりは磐田にボールを支配されたものの攻撃が形になっていたのはサンフ。チアゴが起点になり大木や森崎浩が絡んで相手ゴールに迫ります。9分にはリカルドのクロスからチアゴが突破してシュートを放ちましたが惜しくも枠外。13分にもチアゴがドリブルで突っかけましたが田中にクリアされます。そして前半16分。相手のクリアミスを拾った森崎浩が大木へ。ワンタッチで落としたボールをチアゴがループパスを出し、走り込んだ森崎浩が素晴らしいトラップで抜けると折り返しをチアゴが押し込んで先制点を奪いました。更に18分には森崎和の展開のパスから駒野が突っかけ森崎浩が右からクロス。服部の折り返しを森崎和とベットがシュートしましたが枠を捉えません。逆に磐田はいつものようにパスを回して打開を図るもののサンフのDFがスペースを与えず、2度ほどミスから相手にチャンスを与えましたが全員でカバーしあって相手に決定機を与えません。両チームともDFラインを高い位置に保って中盤のスペースを狭めての潰し合いながら、高い集中力を見せて見応えのある前半戦の戦いでした。
 後半立ち上がり、磐田は川口を投入して流れを変えようとしましたが、その効果が出る前にサンフが追加点を奪います。後半2分、こぼれ球を拾った大木がドリブルで進んで服部に渡すと、服部は左から大きくゴール前を横切るクロス。そしてここに走り込んだ森崎浩が右足をダイレクトで叩きつけ、ゴールネットに突き刺しました。その後もサンフはペースを緩めず、森崎和のシュートや盛田のシュートで磐田ゴールを脅かします。しかし20分過ぎ、疲れからか中盤が間延びし始めると磐田にパスを回されペースを握られます。特に川口に右サイドを引っ掻き回されて下がるシーンが増えて行きます。そして23分、磐田の右サイドからの太田のクロスを下田がパンチング。しかしこのボールは大きく上に跳ね上がります。そしてここに走り込んだ福西にボレーシュートを決められて、1点差に追いつかれてしまいました。
 その後も磐田のペースは変わらず、なかなか押し返せない時間が続きます。小野監督は運動量が落ちた森崎浩に代えて李を投入して中盤を締めようとしましたが、しかしその3分後、同点に追いつかれてしまいました。ベットが奪ってカウンターで攻め上がったところで大木がバックパスをミス。前田への絶妙のパスになってしまい逆カウンターを食らいます。攻めが5人、守りが4人と言う数的不利の状況から太田のクロスはファーで待ち構えていた成岡へ。これを頭できっちりと決められて、7分間で2点のリードを失ってしまいました。
 その後もペースは磐田。サンフはなかなか押し返せない時間が続きます。磐田は決定的な仕事ができなかったグラウに代えて西野を投入。小野監督も大木に代えて前田を入れて、両チームとも勝負に出ます。そしてそれが実ったのはサンフの方でした。前田投入から2分後、DFラインからの吉田のロングボールが盛田の頭に合います。盛田はジャンプしながら頭をひねってボールをDF裏のスペースへ。日本代表の田中と競り合いながら左足を振り抜いた前田のシュートは田中にわずかに当たってファーサイドに飛び込み、歓喜のJリーグ初ゴールとなりました。その後は同点を狙って攻め込む磐田とカウンターからリードを広げようとする広島、と言う展開で、40分には盛田の突破から前田が戻して李のシュート。ロスタイムには前田が抜け出して3人をかわしてシュートまで行きます。最後はベットの巧妙な時間稼ぎ?もあってそのまま逃げ切り、サンフは2ヶ月ぶりの勝利を挙げる事ができました。
 前半〜後半の落ち着いた戦い。戻ってきたエース・チアゴの先制点と、服部のクロスをダイレクトで叩き込んだ森崎浩の2点目。DFラインを高く保って中盤のスペースを潰し、相手に攻撃の糸口を掴ませない。後半15分ぐらいまでのサンフレッチェのサッカーは、今年1年かけて作り上げてきたものの一つの到達点を示したものだった、と言って良いと思います。1st stageの磐田戦では力の差を見せつけられて逆転負けを喫しましたが、この日はその力関係が逆になっていることを示すことができた、と思います。かつての「王者」としての面影が無くなった磐田と比較して、サンフの若々しいサッカーは内容的に上回っていた、と思います。しかし、後半になってペースを握られるとなかなか取り返せないのも、また今年を象徴するようないつものパターン。DFラインの押し上げが利かなくなり、中盤を自由に使われ、そして集中を切らせたプレーで失点すると言う展開には、「またか」とさすがに呆れてしまいました。この流れをすぐに変える事ができなかった監督采配にも、また選手の精神力にもがっかりでした。しかしそこからが素晴らしかったのは、単に勝ち越し点を奪えたことだけではありません。前田投入の意図をチーム全体が感じて、やるべきことをきっちりとやりきったと言うことだと思うのです。ボールを盛田の頭に当てて落としたボールを前田が拾って点を取る。そして後は相手にスペースを与えないようにして守り抜く。苦しい状況の中で自分たちのストロングポイントを生かして、「勝つサッカー」を貫いて結果を出したことは、このチームにとっては大きな成長だと思うのです。厳しい状況を自らの力で克服したところには、勝ち点3を取ったことや自力でJ1残留を決めたこと以上に大きな価値があると思います。
 今年のJリーグも残り2試合。2nd stageの優勝チームが決まり、J1に昇格するチームが2チーム確定し、後は入れ替え戦に臨む2チームを巡った4チームの争いを残すだけとなりました。サンフを含めて天皇杯に敗退した多くのチームには、目標のない2試合となってしまうわけです。しかし少なくともサンフレッチェに関しては、そう言う「言い訳」は聞きたくない。なぜなら「3年で優勝争いが出来るチームを作る」と言う目標に向かって、一瞬でも立ち止まることは許されないからです。来年本当に強いチームになるために、今の歩みを止めてはいけないからです。次のゲームは明後日23日。ホームゲーム最終戦です。そして週末には浦和戦を控えています。ここで磐田戦以上の内容を見せてくれることだけが、ファン・サポーターを納得させる唯一の方法なのです。
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