12/19〜12/25のSANFRECCE Diary


<04.12.25> 昨日サンフレッチェは、仙台からFW佐藤寿人を獲得したと発表しました。兄・勇人とともに市原ユースで育った佐藤寿人は、C大阪を経て2003年から仙台に移籍。J1でプレーした昨年は30試合で9ゴール、J2の今年は44試合にフル出場して20ゴールと、「ミスター仙台」と言われるまでに成長しています。身長170cm、体重64kgと小柄ですが、混戦の中でも当たり負けしない強さを持っています。また動き出しの速さとスペースを嗅ぎ分ける能力に長けていて、サイドからのクロスに合わせて、あるいはスルーパスで抜け出してゴールを決めると言うのが得点パターン。1人で突破して決める、と言うタイプではありませんが、サンフには中盤とサイドにタレントが多いことを考えると、コンビネーションが合えば得点を量産するのも夢ではないと思います。森崎兄弟や駒野とは年代別代表で何度もプレーしていますし、また小野監督ともユース時代に指導を受けた間柄なので、すぐにチームに馴染むのではないでしょうか。サンフレッチェが他のチームのエース級を移籍金を払って獲得したのはたぶん初めての事でもありますし、大いに期待したいと思います。
 また、昨日は清水からDF池田昇平の期限付き移籍での獲得も発表しました。池田も佐藤寿人と同様に清水ユース出身で、「アルゼンチン組」(2001年ワールドユース出場)の1人でもあります。180cm、70kgの体格の割にスピードもあり、高い身体能力を持っています。その中で特筆すべきなのは、レギュラーとして定着していた昨年、一昨年を通じて一度も出場停止がないこと。特に昨年は警告ももらうことなく、フェアプレー個人賞で表彰されています。守備の選手が警告をもらわずにプレーするためにはポジション取りとぎりぎりの場面での判断の確かさが無ければいけない(*)わけで、それだけでも質の高い選手であることは間違いない、と言えるでしょう。今年は春先に骨折し、その間に斎藤、森岡、鶴見がDFラインが確立したため8試合の出場に終わりましたが、能力的には問題ないはず。「広島のために死に物狂いで、すべてを出し切るつもりでがんばりたい」と言う言葉に期待したいと思います。
(*)因みにサンフのDF陣は、リカルドが28試合で退場1+警告6、小村が25試合で警告5、吉田が28試合で退場1+警告3、吉弘が11試合で警告3、西河は5試合に出て4つも警告をもらっています。
<04.12.25> サンフレッチェは昨日、来季のキャンプのスケジュールを発表しました。日程と場所、内容は次の通り。
1/17(月)〜1/19(水)10:30〜 合同自主トレ(中国電力坂スポーツ施設)
1/21(金)      13:00〜 トレーニング開始(広域公園陸上競技場)
1/24(月)〜2/4(金)     1次トレーニングキャンプ(グアム)
 2/7(月)〜2/18(金)     2次トレーニングキャンプ(宮崎シーガイヤ)
2/24(木)      11:00〜 必勝祈願(清神社)
2/26(土)           シーズン開幕キャンペーン(シャレオ中央広場)
 2000年のオーストラリアキャンプ以来久々の海外となるグアムキャンプは、トップだけでなくチーム全体で行くとのこと。広島フットボールによると施設が充実していたため、当初予定よりも長く期間を取ってフィジカル強化だけでなく戦術面まで踏み込んだ内容になるようです。そして宮崎キャンプでは多くの練習試合を組んで実戦練習を行う予定です。
<04.12.24> 昨日行われたJユースカップの準決勝でサンフレッチェ広島ユースはヴェルディユースに2-0で勝ち、3年連続で決勝に進出しました。
 広島のメンバーは昨日もベストメンバーで、先発は次の布陣でした。
      佐藤昭

森脇  槇野  藤井  大屋
(→中山89分)
   高柳    柏木
      桑田(→冨成89分)

  平繁      木原(→佐藤将88分)
  (→遊佐86分)
      前田(→田中祐82分)

SUB:栗崎、保手濱
サンフのキックオフで始まった瞬間にヴェルディは前線から激しくプレッシャーをかけてきて、柏木のパスミスを誘ってファーストシュートを放ちます。また2分には藤井が負傷して外に出て治療を受けるなど、やや雰囲気が悪くなりかけます。しかし前半7分、左サイドのスローインのボールを受けた木原が深く切り込んでゴール前にクロス。前田がDFを引きつけフリーになった平繁が頭で叩き込み、あっさりと先制点を奪いました。
 1点を失ったヴェルディでしたが、対等に渡り合おうとして惨敗を喫した高円宮杯の教訓からかなかなか攻めに出てきません。前線にツートップを残して後の8人が守りを堅め、ロングボールからのカウンターを狙うと言う作戦で来ます。しかしサンフは藤井と槇野がポストプレーを許さず、こぼれ球は高柳と柏木が拾い、森脇と大屋がサイドから、あるいは中央に切れ込んで相手を押し込みます。ヴェルディは前田を密着マークして自由を奪い、苛立たせようとしましたが、その分フリーになった平繁や桑田が相手DFラインを切り裂きます。1点はリードしたものの前半はやや膠着したまま、ハーフタイムを迎えました。
 後半、ヴェルディは温存していた背番号10の弦巻を投入し、攻めに出てきます。しかし広島はしっかりとブロックを形成してこれを抑えると、反撃を開始。そして後半6分、左サイドで平繁が倒されて得たFKを蹴るのは大屋。鋭く曲がり落ちるようにDFの上を越えたボールに飛び込んだ森脇が、頭でヴェルディゴールに流し込みました。
 これでいよいよ攻めに出なければならないヴェルディは、エジプト人のオサマ等次々と選手を入れ替えて広島の守備をこじ開けようとします。しかし藤井を中心としたDFラインは読みとフィジカルでヴェルディにチャンスを与えません。後半36分には冨田のクロスに飛び込んだ林がフリーでヘディングシュート。ヴェルディにとってはこの日唯一の決定機でしたが、佐藤昭はスーパーセーブで危機を脱します。逆にサンフは素早いパス交換とドリブル突破で何度もチャンスを作り、平繁や木原や桑田、そして高柳が決定的なシュートを放ちましたが、精度が無くゴールを割れません。しかし終盤は次々と選手を入れ替える余裕を見せて、そのままタイムアップ。サンフは点差以上の実力差を見せつけて、「三冠」に向けてまた一歩前進しました。
 広島フットボールによるとヴェルディの選手たちは大粒の涙をこぼしながらピッチを後にしたのに対して、広島の選手たちは喜んではいたもののまだ緊張感の残った顔だったとのこと。この勝利は一つの通過点であり、次こそが目標に向けての最後の戦いである、との気迫を漲らせていたそうです。「ここまで三冠という言葉は封印していたが、ここまできたら、もう思い切り意識させたい」との森山監督の言葉を引くまでもなく、ここまで来たらもう目標はただ一つ。前人未到のクラブユース三冠まで、あと一勝です。
<04.12.24> 紙屋町のオフィシャルショップ「V-POINT」では、今日から27日(月)まで「年末感謝セール」を開催します。期間中はBreakthrough Tシャツ全品が50% OFF。また今年のレプリカユニフォームの子供用特別サイズを3,900円で提供します。更に明日は11時〜12時に田村選手、14時〜15時に木村選手が「1日店長」に就任。この時間内に500円以上お買い上げの方に、それぞれの選手のサイン入りステッカーをプレゼントします。更に2人の在店時間中には「額入り生写真」を1,000円で50セット限定販売。ご購入の方には選手がその場でサインを入れるそうです。
<04.12.23> 今日はJユースカップの準決勝が、2回戦同様に長居第二陸上競技場で行われます。カードは11時から鹿島ユース×浦和ユース。そして1時半からサンフレッチェユースがヴェルディユースの挑戦を受けます。ヴェルディとは高円宮杯の準々決勝で対戦して6-0で粉砕していますが、ヴェルディとしてはその屈辱を晴らす絶好の機会到来、というところ。ここまで愛媛FCに4-1、大分に1-0とやや苦戦しながら上がって来ていますが、彼らのモティベーションの高さには十分に注意したいところです。今日の大阪地方の天気は曇りで、雨の確率は低いものの肌寒い天気となりそうですので、現地に行かれる方は寒さ対策をお忘れなく。またtssの携帯サイトでは速報を行う予定なので、スタジアムに行けない方はそちらをどうぞ。
<04.12.23> 日本サッカー協会は昨日カタールに遠征するU-20代表のメンバーを発表し、広島からは吉弘と前田が選ばれました。今回選ばれたのは次の19名。
【GK】松井(磐田)、西川(大分U-18)
【DF】吉弘(広島)、水本(市原)、柳楽(福岡)、小林(柏)
【MF】増田(鹿島)、中村(福岡)、苔口(C大阪)、兵藤(早稲田大)、
    水野(市原)、中山(京都)、本田(星稜高)、家長(G大阪)
【FW】豊田(名古屋)、平山(筑波大)、カレン(磐田)、辻尾(中央大)、
    前田(広島ユース)
 アジアユースのメンバーと比較すると、増嶋、渡邊圭、寺田、船谷、高萩、高柳、渡邊千、森本が外れ、増田、水野、本田、家長、豊田、辻尾、前田が入っています。大雑把に言って今月初めに行われた代表候補合宿で結果の良かった選手を選んだ、と言う感じですが、それにしてもこれまでキャプテンを務めてきた増嶋を外すなどかなり大きな変更で果たして大丈夫なのか。大熊監督の手腕が見ものです。
<04.12.23> サンフレッチェは昨日、横浜FCにレンタル移籍していたDF河野淳吾選手の完全移籍を発表しました。清水商から加入した河野は将来のDFリーダーの候補として期待されていましたが、広島ではナビスコ杯の2試合の出場にとどまっていました。しかし昨年シーズン途中で横浜FCに移籍するとすぐにポジションを獲得。「代役GK」としてもプレーするなど22試合出場1得点と活躍しました。今年はなかなか出番の無い時期が続きましたが、リーグ終盤の4試合にフル出場するなど貴重な戦力として活躍しました。レンタルされたまま広島に戻って来れなかったのは残念ですが、それも横浜FCとの「縁」があったからこそ。ぜひそちらに骨を埋めるつもりで、頑張って欲しいと思います。
<04.12.23> 今朝の中国新聞によると、清水のDF池田昇平のレンタル移籍が確実になったとのことです。1981年生まれの池田は森崎兄弟らと同じ「アテネ世代」で、2000年に清水ユースからトップチームに昇格。1、2年目はリーグ戦1試合、カップ戦2試合の出場にとどまったものの3年目からポジションを確保し、昨年はそのクリーンなプレーが評価されて「フェアプレー個人賞」でJリーグから表彰されています。また年代別代表としても西村監督時代のU-19代表、U-20代表に選ばれてワールドユースにも出場。アテネ五輪を目指すU-21代表、U-22代表にも選出されて、アジア大会の準優勝などに貢献しました。そして年初に行われたU-23代表合宿にも招集されていましたが、2/8のU-23イラン代表戦のメンバーから外れるとその後は一度も呼ばれることなく五輪出場を逃します。更に今年は骨折もあってわずか8試合の出場にとどまり、「挫折の1年」に終わりました。仙台からの獲得が内定している佐藤寿人とともに小野監督が獲得を熱望していた、とのことで、来季は守備の要としての活躍が期待できそうです。
<04.12.22> Jリーグは昨日、来季の大会方式等を発表しました。18チームの総当たり2回戦制となる来季は3/5に開幕。5月、6月の中断と8月の中断を挟んで、12/3までの長丁場を戦うことになります。
 3つのクールに分かれた日程を見ると、最初のクールは第1節(3/5)〜第12節(5/15)。3月は下旬にW杯予選があるため2試合しかありませんが、4月は平日開催を2試合含む6試合を戦う日程となっています。また5月上旬も15日間で4試合を戦うと言うハードスケジュール。ここまでの間にいかに選手をやりくりして、上位に離されないように戦えるかがポイントとなりそうです。
 続くクールは、代表のキリンカップ、W杯予選、コンフェデレーションズカップによる2ヶ月弱に及ぶ中断を挟んだ第13節(7/2)〜第18節(7/24)の7月シリーズ。最初からはいきなり水曜開催2連発で、3週間で6試合の強行日程です。中断中にゆっくり身体を休めるとともに戦術を再構築して、ここは一気に行きたいところ。第一クールでうまく行かなかったチームは、この前の中断が監督交代のタイミングとなりそうです。
 そして最後のクールが、東アジア選手権による中断を挟んだ第19節(8/20)〜第34節(12/3)。ここは水曜日開催は第20節(8/24)と第32節(11/23祝)のみでコンスタントに週末に試合が続きますが、ほとんど休みなしに16試合続くと言うのもなかなかシビア。ここは戦術とメンバーを固定して、上位進出を目指して勝ち続けたいところでしょう。
 一方、ナビスコ杯の組み合わせと日程も発表になり、サンフは東京V、川崎F、G大阪とともにBグループとなりました。予選リーグは代表関係でリーグ戦が休みとなる土曜日で、3/19、3/26、5/21、5/28、6/4、6/11。上位2チームが決勝トーナメントに進出して、8/7(日)と8/13(土)に準々決勝、8/31(水)と10/5(水)に準決勝をホーム&アウェイで戦います。そして決勝は例年通り、11月上旬に一発勝負で行います。
 更に例年夏に行っていたオールスターは、来年は10/9(日)に開催。「代表選手も出場できるように」との配慮だそうですが、万一W杯予選でプレーオフに回るとそれも叶わなくなるだけに、何としても最終予選の6試合でドイツ行きを決めて欲しいものです。
 以上のように、来季はリーグ戦が34試合でナビスコ杯が6試合+α。ナビスコ杯の決勝まで戦えば公式戦はJ2よりも多いことになり、代表やACCも考えればトップクラスのチームと選手にとっては非常に厳しい日程です。ただ、逆に言えば広島のようにこれから上を目指すチームにとっては大きなチャンスと言えるかも。久々にフルメンバーでチーム作りが出来るメリットを最大限に活かして、強いチームになって欲しいと思います。
<04.12.21> サンフレッチェモンテディオ山形は昨日、MF高木和正選手の山形への期限付き移籍を発表しました。香川西高出身の高木は、高校時代からU-17代表、U-18代表に選ばれた逸材で、強化指定選手として広島の練習にも参加するなど将来を嘱望されていました。そしてプロ1年目となる昨年は10節の福岡戦で途中出場でデビューを果たし、何度も鋭いドリブル突破を見せるなど能力の一端を見せました。結局昨年は先発2試合を含む11試合に出場し、今年は更なる飛躍の年になるはずでした。しかしリーグ戦は1st stageの第5節、第6節に途中出場しただけで、ナビスコカップでは横浜FM戦でフル出場したものの失点に繋がるミスをするなど不完全燃焼に終わっています。サンフレッチェの中盤はもともと層が厚い上にユースからどんどん良い選手が育って来ているので、ここで出場機会を求めて他のクラブに移籍する、と言うのは本人にとっても良いことなのではないでしょうか。山形で成長して、ぜひ帰って来て欲しい、と言われるような選手になって欲しいと思います。
<04.12.20> 昨日行われたJユースカップ2回戦のサンフレッチェ広島ユースとジェフ市原ユースとの対戦は、3-1で広島が勝ち3年連続で準決勝進出を決めました。
 サンフレッチェユースはベストメンバーが揃って、先発は次のような感じでした。
      佐藤昭

森脇  槇野  藤井  大屋
(→中山)
   高柳    柏木
      桑田

  平繁      木原(→佐藤将)
  (→横竹)
      前田(→田中祐)

SUB:栗崎、遊佐
 茶色く剥げた芝生に戸惑ったのか、あるいは市原の組織だったプレーに押されたのか分かりませんが、序盤はどうもペースがつかめません。動きの連動性に乏しくパスがうまくつながらず、またペナルティエリア付近でのファウルも取ってもらえずシュートにも行けない時間帯が続きます。逆に市原は速いテンポでパスを回し、エースFW川淵の突破力に期待すると言う攻撃でしばしば広島ゴール前に攻め込みます。それでも30分過ぎぐらいからはサンフのペース。柏木のスルーパスからの平繁の飛び出し等何度かチャンスを作り、40分には前田がアウトサイドのダイレクトボレーのシュートがポストを叩きます。しかし市原のタイトな守備を崩す事ができず、前半をスコアレスで折り返すことになりました。
 拮抗した前半の戦いに苦しいかな、と思って見ていたのですが、広島フットボールによると森山監督は清水戦よりも余裕を持っていたとのこと。「木原と前田とのポジションチェンジや桑田のダイナゴナルの走りについていけていない。相手が疲れる後半にはもっと裏がとれる」と思っていたそうです。そして、その言葉が後半早々に実ります。左サイドのタッチライン際で細かくボールを繋いで、高柳のスルーパスで抜け出した木原がドリブル突破からCKを取ります。左からのボールを蹴るのは大屋。ゴール前のスペースに送り込まれたボールに森脇がフリーで頭を叩きつけ、待望の先制点を奪いました。
 その後はほぼ一方的な広島ペース。木原のドリブル突破は何度も相手のDFラインを切り裂き、前田が、平繁が相手ゴールに迫ります。そして後半7分、この日最大のビッグプレーが飛び出します。右サイドの深い位置まで攻め込んだ市原が、いったんボランチの位置までボールを戻して組み立て直そうとします。しかしそのバックパスを狙っていたのが前田。後ろから速いアプローチでボールを奪い取ると、そのまま市原ゴール目がけて突進します。対応したDFは3人。1人はファーのスペースを目がけて走る平繁に付き、2人が前田に対応します。しかし前田はこれを全く問題にせずに直線的なドリブルでゴール前まで持ち込むと、ペナルティエリアに入ったあたりの位置から左足でシュート。そしてそのボールはGKを嘲笑うようにその横を抜けて、ゴールネットに収まりました。おそらく距離は50〜60mはあったのではないかというロングドリブルからのスーパーゴールに選手もスタンドも大熱狂。しかし前田はあくまでもクールに、「靴磨きパフォーマンス」を要求するチームメイトの頭をポンと叩きました。
 この後もそのまま攻め続ける広島。平繁が何度も決定的なシュートを放ちますが、ことごとく枠を外します。そんな中での後半16分、ミスから失点を喫してしまいます。最終ラインの藤井がプレッシャーを受けてバックパス。しかし荒れたピッチで跳ねたボールに勢いがなく、狙っていた川淵の足元に収まってGKと1対1。大きく手を広げ、足を閉じた姿勢で対応した佐藤昭は川淵のシュートを弾きます。しかしこぼれたボールに一番近くにいた市原の蓮沼が押し込んで、痛恨の失点を喫してしまいました。
 これで勢いが出た市原。しかしサンフは市原の攻勢をしっかりと受け止めると、反撃に転じます。そして後半22分、オフサイドで得た間接FKを蹴った佐藤昭のボールを受けた前田がワントラップで相手DFをかわすと電光石火のシュート。あまりの速さに相手GKは反応もできず、決定的な3点目を奪いそのまま逃げきりました。
 この日の勝因は何か、と言うと間違いなく前田の存在でしょう。市原は良いチームでしたし川淵も脅威でしたが、しかしそれは何とか対応できるレベルのものでした。それに対して前田だけは、別の世界を作っていたと言って良いでしょう。トップでのプレーや代表合宿などで疲れが溜まっていて試合前にも入念にマッサージを受けるほどで、実際に運動量はいつも以上に?少なかったような気がしますが、しかし一瞬の速さとプレー精度はやはりピカイチ。膠着しそうなゲームにケリをつける能力は、やはり頭抜けていることを示しました。準決勝は23日、決勝は26日と短期間での連戦で「三冠」のためには厳しい戦いが続きますが、もっともっと素晴らしいプレーを披露して欲しいと思います。
<04.12.20> 昨日の日刊スポーツなどの報道によると、サンフレッチェは清水のDF池田昇平選手のレンタルでの獲得に動いていることが明らかになりました。一方、八田選手の鳥栖へのレンタルが有力になったとのこと。何でも同期の選手を中心に「お別れ会」を行ったらしいので、こちらはほぼ決まり、と言って良さそうです。
<04.12.19> 今日はJユースカップの決勝トーナメント2回戦が行われます。カードは、横浜市の小机競技場は11時から鹿島×柏、13時30分から磐田×浦和、大阪長居第二陸上競技場は11時から広島×市原、13時30分から大分×東京Vです。三冠を目指す広島ユースは今週は戦術練習に時間を費やし、森山監督からは「足元ばかりでつなぐな」「スペースを意識しろ」と言う指示が多く飛んでいた(広島フットボール)そうです。今年のユースは代表やトップへの招集などでメンバーが揃わないことが多くなかなか戦術を熟成させる事ができませんでしたが、ここに来てようやくメンバーを固定してできるようになって来たとのこと。トップチームのように流動性の高いサッカーをしてくる市原ユースを想定して、人数を増やしたBチームを相手にして練習する、と言うこともやっていたそうです。(それでもAチームが圧倒していたそうですが。)予想メンバーは、GK:佐藤昭、DF:森脇、槇野、藤井、大屋、MF:高柳、柏木、桑田、FW:木原、平繁、前田。今日の大阪地方は天気の崩れはほとんどない模様ですが、見に行く方は寒さ対策はお忘れなく。またtssの携帯サイトでは試合の速報を行いますので、現地に行けない方はそちらでチェックしてください。
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