12/26〜12/31のSANFRECCE Diary


<04.12.31> 今朝の日刊スポーツによると、サンフレッチェがブラジル人FWガウバンを獲得する事が明らかになったそうです。ガウバンは188cm、79kgで、足元のテクニックもある22歳の選手。4月から加わったパラナでは開幕戦で18秒でゴールするなど、ブラジルではニューヒーローとして話題をさらった選手だ、とのことです。チアゴ解雇が決定した後いろいろと噂が出ていた新外国人ですが、私の聞いていた話ではブラジルで探しているらしい、とのことだったので、この情報は信憑性が高そうです。
<04.12.30> 広島市紙屋町のオフィシャルショップV-POINTでは、1/4の11時から「あたりまして おめでとう福袋」を販売します。20,000円相当のサンフレッチェグッズが入った袋で、購入された方には今年選手が使用したピステ上下セットや練習着など豪華賞品が当たる抽選券ももらえます。販売価格は税込み5,000円で限定100袋。欲しい方は、お早めにどうぞ。
<04.12.30> プレスリリースによると、1/4に池袋で森崎兄弟のトークショー&サイン会が行われます。場所は池袋西武のイルムス館2Fの特設会場で、1回目は14時〜14時40分、2回目は16時〜16時40分。着席によるトークショーの観覧とサイン会参加のためには、10時から先着100名様に配布する整理券が必要です。またサインは色紙での「寄せ書きサイン」のみで、ユニフォーム等へのサインは出来ませんのでご注意ください。
<04.12.29> 昨日サンフレッチェは、大宮に期限付き移籍していた高橋泰選手の市原への移籍を発表しました。
 高校選手権の実績を引っさげて99年に広島入りした高橋は、早くも1st stage第4節の浦和戦で初出場しました。そして第6節のG大阪戦で初めて先発フル出場すると、その後はヴィドマーを押しのけてレギュラーに座り24試合に出場。6得点を挙げてJリーグから優秀新人賞をもらいました。しかし翌年は不調に陥り12試合出場で得点ゼロ。01年には24試合に出場して5得点を挙げて復活しましたが、02年にはガジエフ監督に嫌われて再び出場機会を失います。木村監督になってから4試合連続で先発出場し、降格がかかっていた第14節柏戦では試合を決定づける2点目を奪うなどそれなりに活躍したもののこの年も不完全燃焼に終ります。そしてJ2で戦った昨年は開幕から先発起用され、第一クールには8得点でチームの10連勝に貢献。今度こそチームのエースになったか、と思われました。しかしマルセロの加入と怪我の影響でポジションを失うとその後はなかなかベンチ入りも出来ず、昨年末に大宮に移籍。大宮では第15節まで出場して2点取ったものの、トゥットと森田の加入以降は出場機会を失って20試合2得点と言う結果に終りました。瞬間的なスピードやポジション取りの巧さ、174cmの身長に似合わないヘディングの強さがあり、ハットトリックを2度記録(広島では他にはハシェックしかいない)するなど、調子に乗ったら手がつけられないところがあります。しかし、不調に陥るとなかなか這い上がってこれない精神面の弱さが課題で、広島に戻ってこれなかったのも大宮に残れなかったのもそれが解決できなかった、と言う事なのだろうと思います。市原は2nd stageで優勝争いを展開しましたが、FWに怪我人が続出して息切れしていて高橋は貴重な存在となるはず。オシム監督の元でよくサッカーを学び精神面を鍛えて、今度こそ本当の意味でのブレイクを果たして欲しい、と思います。
<04.12.28> プレスリリースによると、一昨年監督を務め昨年はアーセナルに留学していた木村孝洋・ユースダイレクターが、来年度からなでしこリーグ1部の東京電力女子サッカー部マリーゼの監督に就任する事が決まりました。マリーゼはJヴィレッジをホームに来年から活動するチームで、YKK AP東北フラッパーズを母体にしています。日本女子代表で活躍した大部由美選手が所属していて今年は8チーム中5位。木村氏は女子サッカーリーグを率いる初めてのJ1監督経験者ということで、期待は大きいのではないでしょうか。サンフレッチェの監督時代にはチームをJ2に降格させてしまったわけですが、それはガジエフが目茶苦茶にしてしまったチームを立て直せなかったということ。経験豊富な監督でさえ難しい(ベルデニックやジョアン・カルロスにもできなかった)仕事がこなせなかったからと言って、彼の指導者としての資質に問題があった、とは言えないはずです。彼の指導者としての新たな門出を、まずは祝いたいと思います。
<04.12.28> プレスリリースによると、広島でゼロ査定を受け合同トライアウトにも参加した松浦の仙台入りが決定しました。阪南大時代に学生選抜の一員として東アジア大会やユニバーシアードでプレーした松浦は、卓越したスピードを見込まれて昨年広島入りしました。そして2年連続で開幕戦で起用されるなど監督の期待も大きかったのですが、しかしリーグ戦の出場は昨年3試合、今年2試合にとどまっています。広島フットボールによると課題はメンタルの面にあってそれが最後まで克服できなかったようですが、福岡に移籍してブレイクした山形恭平のように移籍をきっかけにして花が開く可能性もあるはず。昨年の42節山形戦で見せたような魂のこもったプレーを、今度は仙台の地で見せて欲しいと思います。
 なお、中国新聞などの報道によると大宮にレンタル移籍していた高橋は市原入りが濃厚になったとのことです。
<04.12.27> 昨日のJユースカップ決勝は90分を終えて0-0。前後半10分ずつの延長でも決着がつかずPK戦に持ち込まれました。そして広島は前田が決めた後3人連続で止められたのに対して鹿島の3人に決められ、残念ながら準優勝に終りました。
 サンフレッチェユースの先発は決勝トーナメントに入ってから不動のメンバーで、次のような感じでした。
      佐藤昭

森脇  藤井  槇野  大屋

   高柳    柏木
      桑田

  木原      平繁(→佐藤将)
  (→田中祐)
      前田

SUB:栗崎、中山、遊佐、冨成、横竹
 いつものようにやや抑えめの立ち上がりだったサンフに対して、鹿島は一気に攻勢を仕掛けてきます。しかしそれが続いたのはわずかに5分間程度。その後はリスクを冒さず、低い位置にしっかりとブロックを形成してサンフの攻撃を寸断します。特にエース前田に対しては、広島ボールになった瞬間に身体を密着させて自由を奪い、ボールを持たれたら2人、3人と寄ってたかって潰します。この日の主審は接触プレーに甘かったこともあり、また前田自身のキレもいまひとつ(足の痛みで試合前には入念なマッサージをしていたらしい)でなかなかチャンスを作れません。また木原と平繁にもサイドバックが下がって対応し、更に中盤の3人にも激しいアタックを仕掛けてきます。広島の良さを消す戦術を徹底してきた鹿島に対して、サンフはまず24分、高柳から桑田を経由して平繁へ。GKの頭越しに狙ったシュートは、しかしバーに弾かれてしまいます。また28分には前田のスルーパスで柏木が飛び出し、33分には高柳の強烈なFKが飛びましたがDFに当たって枠外。CKの折り返しのボールを受けた森脇が振り返りざまに狙ったシュートも枠を外れます。更に42分には左サイドからの大屋のFKのボールが相手の頭をかすめてGKの脇を抜けましたが、DFがゴールライン上でクリアします。逆に鹿島は10番山本を中心に何度かチャンスを作りましたが、藤井と槇野を中心とした守備陣がゴール前に鍵をかけます。広島が押し気味ながら鹿島も堅い守備から効果的な攻撃を繰り出すという展開で、前半の45分はあっと言う間に過ぎました。
 後半遅れてピッチに現れたサンフは、気合いを入れ直すと立ち上がりから攻勢を仕掛けます。4分にはセットプレーのこぼれを平繁がシュート。6分には高柳が左サイドから持ち込んでペナルティエリア中央付近まで突破しますがシュートまでは至らず。その後も木原が、前田が、森脇がドリブル突破を試みますがシュートまで行けません。9分には右サイドでボールを追ってジャンプした森脇の足元に14番が飛び込んで倒し森脇は右手首を痛めますが、主審はファウルも取ってくれません。逆に21分にはカウンターから鹿島に波状攻撃を受けましたが、速い帰陣と集中した守備で凌ぎます。また27分にも左サイドを破られ大道にシュートを許しましたが、これは佐藤昭ががっちりと抑えます。後半25分には木原に代えて田中祐を投入し、高柳をトップ下にポジションチェンジ。柏木が、前田がチャンスをつかんでシュートを打ちますが枠を捉える事ができません。また36分には高柳のループパスで柏木が飛び出し、更にこぼれを拾った前田のパスを桑田がシュートにまで持ち込もうとしますが空振り。後半ロスタイムには右サイドのタッチライン際からの大きなパスを受けた高柳がフリーで抜け出しかけましたがDFに詰められてチャンスを逸します。鹿島の堅い守備をどうしても崩せないまま今年初めて90分を0点に抑えられると言う展開で、10分ハーフの延長に突入しました。
 控え選手もスタッフも含め全員で円陣を組んだサンフは、気合いを入れ直して延長へ。1分にはハーフラインでボールを受けた前田がドリブル突破しようとしたところで後ろから足を蹴られましたが(最低でもイエロー。レッドでも不思議じゃないプレー)、20メートルは後ろから見ていた主審には見えなかったらしくファウルを取ってもらえません。また3分には森脇のクロスに前田がジャンピングボレーで合わせましたが惜しくも枠外。8分にも桑田のパスを受けた田中祐がフリーでシュートを打ちましたが、これも枠外に外れます。どうしても勝ちたい。どうしても点を取りたい。広島の選手たちは痛いほど強い思いを持って戦いましたがその思いは最後まで叶うことなく、鹿島に110分間守り切られてPK戦への突入となりました。
 狙い通りPK戦に持ち込んだ鹿島。思わぬ展開でPK戦になってしまった広島。その差が精神面に現れたのか、思いきって蹴った鹿島が3人目まで全員が決めたのに対して、慎重にコースを狙った広島は3人が止められ万事休す。赤いユニフォームが歓喜の輪を作る一方で広島の選手たちはピッチ上に突っ伏し、森脇が、桑田が、大屋が、高柳が悔し涙を流しました。
 それにしても思うのは、優勝することの難しさと、それ以上の「勝ち続けること」の難しさです。戦いながらチーム作りを進めていったクラブユース選手権と、高柳不在のまま勝ち進んだ高円宮杯。そして前田をトップチームに抜かれた状態で戦ったJユースカップの予選リーグ。これらと比較してフルメンバーでずっと戦うことのできる決勝トーナメントは、これまで以上に強いユースを見る事ができるはずでした。しかしその前に立ちはだかったのは、「最強チーム」をどう倒すか、そこに目標を絞って来たチームでした。トリプルボランチでバイタルエリアを固めてきた清水。オールコートプレスで挑んで来た市原。ラインを低く設定してロングボールを放り込んで来た東京V。そしてマンマークで潰しに来た鹿島。どのチームも「広島を倒すにはどうすれば良いか」を良く研究して、広島を倒そう、足元を掬ってやろう、と狙って来ていました。それに対して森山監督と選手たちは、相手に合わせるのでなく自分たちの形を崩さない「横綱相撲」で受けて立ちました。そして清水を一蹴し、市原を倒し、東京Vを下して決勝までたどり着いたわけです。優勝するんだ、史上初の三冠を達成して歴史に名を残すんだ、と言う意思を最後まで貫こうとしたのです。残念ながら最後の最後で優勝を逃したわけですが、しかしそれでそれまでの戦いの輝きが色褪せることはない。全チームの目標とされながらここまで勝ち進んで来たこと、決勝でも負けたわけではない(PK戦は記録上は引き分けになる)ことは、誇りに思って良いことだと思うのです。またこの大会で3年連続で決勝進出したこと(史上初)や、2年間で4回の優勝を飾ったこと(これもたぶん、過去には無かったはず)などは、胸を張って良いことだと思います。
 ただPK戦でそうは言っても負けたこと、優勝カップを掲げることができなかったのは動かせない事実です。残ったのは悔しい現実だけなのです。負けは負けとして、ここをまた新たな出発点にしなければならないのです。森山監督が言うように、「そこから何を知るか。何を感じることができるか。そこが大切」なのだと思います。プロ入りする前田、高柳、佐藤昭、森脇、桑田、そして藤井。大学に進学する(はずの)冨成、田中祐、大屋、栗崎、佐藤将。来季のチームの柱となる槇野、木原、柏木。更にその後輩たち。彼ら選手一人一人には、ぜひこの悔しさを胸にしまって来季以降の戦いにつなげて欲しい。特に昇格する選手には、ぜひトップで優勝を実現させて欲しいもの。そしてユースには、また来季の三冠に向けて前進し続けて欲しい、と思います。
<04.12.26> 史上初の「ユース三冠」に向けての最後の関門、Jユース杯の決勝が今日の午後1時より、長居スタジアムで行われます。相手は浦和ユースを1-1からのPK戦で下して勝ち上がってきた鹿島アントラーズユース。東京V、大宮、山形と同組だったグループリーグを5勝1敗で勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦は両チーム合わせて5人の退場者を出すという激戦となりながら横浜FMに3-2で競り勝ち、2回戦ではロスタイムのセットプレーからの得点で柏を下しました。更に準決勝では相手のエース・エスクデロにマンマークを付けての徹底した守りで1失点に抑え、PK戦では相手の一人目をストップして5-4で勝っています。DF後藤は来季のトップ昇格が決まっている選手で、彼を中心にした堅い守備とセットプレーはなかなか厄介な相手だ、と言えるでしょう。
 一方サンフレッチェユースの森山監督は鹿島を「見たこともやったこともないから」と警戒しているそうです。しかし自分たちの実力を発揮すれば間違いなく勝てるはず。今日はベストメンバーで戦えるわけですし、「最強」を誇ったこの1年間の集大成を見せて欲しいものです。
 今日の大阪地方は雨や雪の確率は低いのですが、冬型の気圧配置の影響でかなり冷え込む予報となっていますので、見に行く方は寒さ対策はお忘れなく。テレビ中継はBS−iで12時半から生中継。またJ's GOALとtssの携帯サイトでは試合の速報を行いますので、現地に行けない方はそちらでチェックしてください。
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