3/14〜3/20のSANFRECCE Diary


<04.3.20> 広島フットボールによると、今日の遠征メンバーから田村、松浦は外れたそうです。ただどちらの選手も首脳陣の期待は高いそうで、来週行われるナビスコ杯での出場の可能性はあるかもしれません。またユース所属のGK佐藤昭も外れ、代わりに入るのは五輪予選から戻ってくる林と森崎浩。3試合フル出場の林、2試合フル出場の森崎浩は、いずれもサブからのスタートとなりそうです。また、今週調子を上げてきた茂木もメンバー入り。期待のストライカーにはゲームの流れを変える活躍を求めたい、と思います。
 今日の試合会場は万博記念陸上競技場で、午後3時半キックオフ。今日の大阪地方は曇りのち晴れの予報で、雨の心配は無さそうです。ただ気温は上がらないようなので、防寒具の用意をお忘れなく。テレビ放送はNHKーBSで生放送。またスカパーはJ SPORTS1(ch308)で、3/22の午後10時と3/23の午前10時から録画放送となっています。
<04.3.19> 明日はJリーグ1st stage第2節のG大阪戦が行われます。
 西野監督が3シーズン目の指揮を執るガンバは、昨年は優勝争いに絡むことが期待されたのにも関わらず1st stageは12位、2nd stageは7位に終わりました。チーム改革を目指した西野監督は、チキアルセ、アリソンを放出してシジクレイとフェルナンジーニョを獲得。守備陣と攻撃陣にてこ入れをしました。しかし開幕戦はそのフェルナンジーニョを出場停止で欠いていた事もあって4バックをストッパータイプの選手で揃えて鹿島に挑みました。その結果鹿島のサイド攻撃を抑えることに成功し、カウンターとセットプレーから攻撃を構築。そして終了間際までリードを保ちながら行きましたが、しかし結局は新井場の「意地」にやられて勝ち点2を失っています。次節もこの布陣で来るのか、それとももっと攻撃的に来るのかは分かりませんが、マグロンの高さを生かした戦い方をしてくるのは間違いない、と思います。予想メンバーは、GK:松代、DF:實好、宮本、山口、MF:シジクレイ、遠藤、渡辺、二川、フェルナンジーニョ、FW:マグロン、大黒、と言うところではないでしょうか。
 対するサンフレッチェですが、広島フットボールによると先々週ぐらいから見られて来た「右肩上がり」の状況は今週も続いているとのこと。週の前半はAチームがBチームを圧倒していたそうですが、半ばぐらいからは控え組の頑張りも目立ってきたとのこと。ベンチ入りを狙う争いも激しいものになって来たそうなので、若手選手からの抜擢もあり得るかもしれません。私の予想メンバーは次の通り。
       下田

   小村 リカルド 吉田

     李 サンパイオ
井川            服部
       森崎和

    チアゴ  眞中

SUB:林、外池、佐藤一、松浦、田村
 前節で松浦、井川を併用した右WBを誰にするかがポイントになりそうですが、ここは「古巣」相手に意地を見せたい井川の頑張りに期待したいところ。前節は惜しいシュートを何本か放っていましたが、こんどこそJ1初ゴールを決めて欲しいし、それ以上に右サイドの守備を頑張って欲しいと思います。
<04.3.19> アテネ五輪予選最終戦のUAE戦は日本が3-0で快勝し、3大会連続で五輪代表権を獲得しました。
 ぜひとも勝利のほしい日本のメンバーは、GK:林、DF:茂庭、阿部、那須、MF:徳永、今野、鈴木啓、森崎浩、FW:田中達、平山、大久保。強固なUAEの守備陣を崩すために「1トップ2シャドウ」の布陣を組みました。対するUAEが3バックだったこともあって、田中達、大久保が両サイドのスペースをドリブルで突いて倒され、FK、CKのチャンスを何度も掴みます。前半12分の先制点、後半41分の追加点はいずれも阿部のセットプレーからで、1点目は那須が頭でダイレクトで叩いてゴールを決め、2点目はDFの間を縫って流れてきたボールを大久保が叩き込みました。また3点目もセットプレーから。後半2分に右サイドの低い位置からのFKを蹴った森崎浩のボールがこぼれ、大久保がシュート。この跳ね返りをGKが弾き、詰めていた大久保が押し込んで3点目を奪います。この日の日本はどうしても勝ちたいと言う気持ちがチーム全体から溢れて、可能性がほとんど無くなったUAEを圧倒。後半12分には数的有利になったこともあり、その後も一貫してゲームを支配して勝ちました。また同時刻に行われていたバーレーン×レバノンは引き分けに終わり、日本が勝ち点13で首位での予選突破を決めました。
 1月から始まった山本監督と代表選手達は、苦しい戦いの中から自分たちの力で勝利という結果を得たわけで、素直に「おめでとう」と言いたいと思います。特に中1日で3試合ずつ行われる6試合を、体調不良などに悩まされながらも勝ち抜いたことは、選手としての、チームとしての成長を示していると言えるでしょう。ずっと「谷間の世代」と言われていた選手たちの力が決して他の世代に劣ることは無いことを、自分たちで示したと言って良いと思います。そしてこのようにチームをまとめ、特にユース時代にはザルだった守備を鉄壁と言って良いほどまでに構築した指導陣の手腕には敬意を表します。ただ、そうは言っても2年間もあったチーム作りの期間を本当に有効に使ったと言えるのか、と言うと疑問は残ります。例えば、この日のリベロは闘莉王ではなく阿部。かつて数試合だけ試してそこそこ機能していたにも関わらず、なぜかその後使われなかった布陣でした。また、1トップ2シャドウもトゥーロン国際などで使っていて、そこでは高い評価だったにも関わらずその後あまり使われませんでした。闘莉王の怪我というアクシデントによる半分偶然の産物だったこの布陣が、最後にチームを五輪に導いたことは、こう言う本気の戦いで最も重要な?指揮官の運の強さを感じます。今後は五輪本番に向けてオーバーエイジを含めてまたチーム構成の再検討を行うのだろうと思いますが、ぜひこの流れを切らないよう、腰を落ち着けたチーム作りをして欲しいと思います。
<04.3.18> 今年のサテライトはサンフレッチェはD組に属して、3/21にG大阪と初戦を行うことになりました。サンフの日程は、次の通り。
3/21(日)14:00 G大阪(ガンバ大阪練習場)
4/18(日)14:00 福岡 (吉田サッカー公園)
5/23(日)15:00 大分 (吉田サッカー公園)
6/ 6(日)15:00 G大阪(吉田サッカー公園)
6/20(日)14:00 C大阪(吉田サッカー公園)
7/18(日)15:00 C大阪(南津守さくら公園スポーツ広場)
7/25(日)16:00 大分 (佐伯市総合運動公園陸上競技場)
8/15(日)15:00 神戸 (神戸ユニバ記念競技場)
8/22(日)16:00 福岡 (雁の巣レクリエーションセンター球技場)
9/ 5(日)15:00 神戸 (吉田サッカー公園)

<04.3.17> アテネ五輪最終予選日本ラウンド第2戦を戦った日本は、2-1でレバノンを下してグループ首位を守りました。闘莉王を怪我で、那須を出場停止で欠く日本は、バーレーン戦と大きくメンバーを入れ替えて、GK:林、DF:近藤、阿部、茂庭、MF:石川、今野、森崎浩、前田、松井、FW:大久保、平山。日本は立ち上がりから飛ばしに飛ばし、前半14分に阿部がFKを直接決めてのどから手が出るほど欲しかった先制点を奪いました。しかしその後はやや停滞。後半も立ち上がりから積極的に攻めたものの追加点が奪えず膠着します。そして後半23分に何でも無いロングボールに阿部が、更に近藤がかぶってしまうという信じられないようなミスでアトウィにミドルシュートを決められてしまいました。しかしその直後、右サイドの深い位置からの前田のクロスに大久保が頭で合わせてレバノンを突き放します。そしてその後やや危ない場面があったものの、何とか押しきって勝ち点を10に伸ばしました。UAEラウンドには連れて行かなかった阿部、大久保が意地を見せ、選手が頑張って奪った勝利だ、と言って良いのではないでしょうか。これでUAEを破ったバーレーンと勝ち点で並び、得失点差は4。日本が勝ち抜く条件は、まずはUAEに勝つこと、そしてバーレーンがレバノンに大勝しないこととなりました。
<04.3.16> 先週末に届いた「紫熊倶楽部」4月号(Vol. 74)のテーマは「J1開幕」です。トップに登場するのは、今年リーダーとしての働きが期待される森崎兄弟。キャンプ中の市原戦の前日に行われたインタビューで、今年にかける意気込みからプライベートの話まで、色々な話で盛り上がっています。選手を取り上げる「戦え!紫熊の戦士たち」は、チアゴ、松浦、田村、吉田の各選手。J1各チームの紹介記事は、チームごとに半ページずつスペースを使ってじっくりと分析しています。広島ホームテレビのディレクター望月英男氏によるコラム「月曜日のファンタジスタ」は、キャンプ等の取材を通してみた今季のサンフレッチェが目指すものについて。「紫熊短信」と「Topics」「Reader's Area」を経て、後ろのカラーページはサンフレッチェの開幕までのストーリー。そして最終ページは、いつものtss石井百恵アナウンサーによる「大好き!サンフレッチェ」となっています。紫熊倶楽部のご購読のお問い合わせは、紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<04.3.15> アテネ五輪のアジア最終予選の日本ラウンドが昨日から始まり、日本はバーレーンに0-1で敗れました。
 森崎浩が出場停止で、その上複数の選手が体調不良だったと言う日本は、UAEラウンドから何人かの選手を入れ替えて、GK:林、DF:茂庭、闘莉王(→阿部30分)、那須、MF:徳永、今野、鈴木啓(→松井79分)、根本(→石川72分)、前田、FW:高松、田中達。立ち上がりからボール支配は日本でしたが、引いて守ってカウンター狙い、と言うバーレーンの守備ブロックを崩す事ができません。田中達のドリブルもスペースを潰されて効果がなく、ロングボールもアバウトなものが多く決定的なシーンは作れず。前半30分には闘莉王が怪我(肉離れ?)でピッチを後にして阿部が入り、この阿部のFKからチャンスを作ろうとしますがこれもだめ。逆に後半26分にゴール前でのセットプレーからのこぼれ球をアデル・アッバスに押し込まれ、痛恨の先制点を許してしまいました。この後日本は石川、松井を投入して攻撃の圧力を強めますが、完全に引いてしまったバーレーンのブロックを崩すことはできません。ロングボールはことごとくはね返され、ドリブルは引っ掛かり、時折シュートまで行くものの決定的シーンは数えるほど。結局最後までチャンスらしいチャンスも作れず、そのまま敗れました。
 技術的に上のチームが引いた相手を崩せず、ワンチャンスをものにされて負けてしまう、と言うのはサッカーでは良くあることです。この試合に勝てなければ予選突破の可能性はほぼなくなるバーレーンは、勝つための唯一の方法を実行してきたわけで、それが填まってしまったとしか言いようがないように思います。失点シーンは一瞬ボールウォッチャーになってしまったものの、ミスだと責めることはできないでしょう。体調不良や闘莉王の怪我など誤算が続いた中で、選手が頑張っていたのは間違いないとは思います。ただ、やはり引いた相手を崩すための「レシピ」が不足していたのではないか。例えばゴール前ではワンタッチプレーを多くして相手を動かす、あるいは爆発的なフリーランニングにより相手DFを動かしてスペースを作る、3人目、4人目の動きからフリーになる選手を作る。そう言う攻撃面での工夫の少なさが、バーレーンの守備に余裕を与え守り切られてしまう原因になったのではないか、と思います。昨日はUAEがレバノンに引き分けたため、日本、UAE、バーレーンが勝ち点7で並びました。日本が得失点差で上回っているためまだ首位に残っていますが、UAE×バーレーンの結果次第(バーレーンが勝った場合)では2試合とも勝たなければ予選突破できない、と言う状況になりました。こうなったら、なにがなんでも勝つしかない。明日以降の選手達の吹っ切れた戦いに、期待したいと思います。
<04.3.14> 開幕戦としては史上最多となる19,072人の観客をビッグアーチに集めて行われた昨日の清水戦は1-1で引き分け、2年ぶりのJ1は勝ち点1からのスタートとなりました。
 「大胆にいけ、というメッセージを投げ掛け」るために小野監督は右サイドに松浦を起用(広島フットボールより)して、次の布陣を組みました。
       下田

   小村 リカルド 吉田

     李 サンパイオ
松浦(→井川45分)     服部
       森崎和

    チアゴ  眞中(→中山72分)

SUB:佐藤昭、外池、佐藤一
 対する清水は、GK:西部、DF:池田、森岡、鶴見、MF:太田、伊東(→杉山78分)、ファビーニョ、鈴木、澤登、FW:アラウージョ(杉山78分)、ジャメーリ。開幕勝利に燃えるサンフは、立ち上がりから積極的に出て清水を圧倒します。まず前半3分に森崎和の柔らかなスルーパスを受けたチアゴが強引に身体を入れて突破してマイナスのクロスを入れますが、GKが何とかキャッチ。7分には左サイドからの李のFKにチアゴが頭で合わせ、続くCKは小村がシュートしましたが外れます。10分にはDFラインの裏に抜け出したチアゴがコースをねらったシュートを打ちましたがGKに抑えられ、15分にも服部のロングクロスにチアゴが合わせますが、わずかに届きません。18分には清水のCKをはね返したカウンターから松浦が独走してシュートを放ちましたがGK正面。31分には左サイドからの服部のFKにサンパイオがわずかに届かず。36分にも李がFKで清水ゴールを狙いましたが、わずかに外れてしまいます。何度も決定的チャンスを作り出したサンフに対して、清水の攻撃は単発的。澤登のキープからのゲームメイクとロングボールぐらいしか攻め手が無く、サンフの3バックは落ち着いて対処します。前半のピンチと言えば、38分に攻め込まれたシーンぐらい。前半はサンフが内容的に圧倒してハーフタイムを迎えました。
 前半の好内容にそのまま行くかと思いましたが、小野監督の選択は違いました。右サイドでまずまず機能していた松浦に代えて、井川を投入します。サイドの守備を強化しようと言うことかと思われましたが、この井川が積極的に前に出てチャンスに絡みます。左サイドでサンパイオ、森崎和、服部のパス交換で相手の守備を引きつけると、服部のクロスに井川が飛び込む、と言うパターンで何度もビッグチャンスを作ります。12分には中盤でのパス交換から服部が上がってチアゴの頭を越すクロス。ファーに走り込んだ井川が抑えたシュートを放ちますが、惜しくもポストを舐めるように外れます。17分にはチアゴのパスを、ゴール前に詰めていた井川がシュートを放つなど、まるでウィングのような高い位置に張って何度もチャンスに絡みます。後半は清水も修正してパスを繋いで来るようになり、主に右サイドからアラウージョ、ジャメーリに合わせようとしますが、DFのタイトなマークと下田の好セーブで凌ぎます。そして先制点を奪ったのは、井川のシュートの後に得た後半17分のCK。服部が蹴ったボールは清水の選手の頭に当たり、ファーサイドに流れます。そしてここに詰めていたのが小村。右足で蹴り込んで今季初ゴールを決め、ゴール裏の看板を越えてサポーター席の前まで走って喜びを表現しました。
 これで安心せずに攻め続けるサンフ。22分には吉田のロングボールをチアゴが上手に身体を入れて突破して強引にシュートします。しかしこのボールはGK西部がスーパーセーブ。(と言うか、たまたま手に当たったようにも見えた。)26分には右サイドからのクロスに井川が合わせますが枠外に外れます。そしてその直後の時間帯に、左サイドから攻められてCKを与えます。ボールはニアサイドでジャメーリに流され、ファーサイドで2人をフリーにしてその1人の平松に決められてしまいました。
 同点に追いつかれてしまったサンフでしたが、それで下を向くことなく攻め続けます。34分にはチアゴとのワンツーから服部が抜けて、そのクロスに井川が頭で合わせて決定的なシュートを放ちますが、惜しくも枠を外れます。その後もサンフがボールを支配してチアゴのポストプレーと中盤のサポートで何度か清水ゴールに迫ります。逆に清水はカウンターから何度かチャンスを作りますが、DFのタイトな守備に加えてシュートミスにも助けられて得点を許しません。結局そのままお互いに点を奪えないままにタイムアップ。両チームで勝ち点1を分け合うことになりました。
 この試合、内容的にどちらが上だったか、と言うと明らかにサンフの方だったと思います。高い位置からのプレッシャー、少ないタッチでのパス交換、チアゴのポストプレーとサイドからの突破。そして逆サイドからしっかり詰めてシュートにまで至ったこと。サンフはやりたいサッカーを十分に表現していた、と言うのは間違いないと思います。清水は新監督の戦術が十分に浸透しておらず、また三都主、安、市川らの穴も埋めきれていなかったと思います。試合前に予想した通りにチームとしての質はサンフの方が上で、勝つべきゲームだった、と言って良いでしょう。これを逆に言えばサンフは勝てるゲームを落としたとも言えるわけで、その点では悔しい結果でした。しかし、サンフレッチェは成長途上のチームです。昨年1年をJ2で過ごし、今年からJ1に昇格してきたチームです。選手を入れ替え、上位リーグで戦う最初のゲームはだれでも不安に思うもの。そこで好内容のゲームが出来た、と言うことは今後に向けての自信になるのではないでしょうか。特に新戦力のチアゴがポテンシャルの高さを十分に見せたこと、DFラインが安定していたこと、小村がゴールという結果を残したことは収穫です。ここに昨日出ていなかった森崎浩、大木、駒野が戻ってくれば、J1のどのクラブとも対等以上に戦えるのではないか、と期待も高まります。ただ問題があるとすれば、終盤に力攻めで得点を奪いに行く事ができなかったこと、そして相手に対応されたときにどうするか、だと思います。特に昨年の第2クール以降のように、相手に研究されたときにどのようにそれをどのように乗り越えていくか、は重要です。そのためには、何と言っても若手が成長することです。昨日頑張ったベテラン選手達を実力で乗り越える選手が、何人も出てくることです。小村や吉田に代わって八田や大久保、吉弘が、サンパイオに代わって高萩や青山が、眞中に代わって茂木や田村や田中らが先発で出れるほどの力を付ける事です。それによってチーム全体の力がアップするのではないかと思います。そして同時に終盤のオプションも増えて色々な形で得点を奪いに行く事が出来るのだ、と思います。今年の戦いは始まったばかり。小野監督の3年計画の第2章は、まずは順調な立ち上がりを見せた、と言えそうです。
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