4/25〜5/1のSANFRECCE Diary
<04.5.1>
福岡は昨日、昨年末で広島を戦力外になり福岡に練習生として参加していた山形恭平選手と契約した、と発表しました。2000年に東福岡高からサンフレッチェ入りした山形は、「スーパーセブン」の1人として大きく期待されてプロ入りしました。そして2年目にはナビスコ杯のFC東京戦で初先発。次の神戸戦でリーグ戦デビューも果たしましたが、しかしその年はナビスコ杯に3試合、リーグ戦に2試合出場しただけで終わります。2001年は天皇杯でプロ入り初ゴールを決めたものの、1年間に出たゲームは3試合だけ。更に昨年も第42節の山形戦などで印象的な活躍があったものの、結局はレギュラーを取れずに終わりました。高い能力を持つ山形でしたが、弱点はおそらく浮き沈みの激しい性格だったのではないか、と思います。なかなかチャンスを与えられなかったこと、サイドバックなど本来のポジションでないところで起用された事などで腐る事も多かったとか。福岡では背番号の無いアマチュア選手として3ヶ月プレーしてチャンスをつかんだわけですが、もう一度初心に帰ってひたむきに頑張ったことが実った、と言うことなのだと思います。彼にとって福岡で契約できたことは大きな前進ですが、しかしこれはゴールではなくスタートです。ゼロ査定を受けてからここまでの苦しさを忘れないようにして、大きな選手になって欲しいと思います。
<04.5.1>
明日は1st stage第7節の浦和戦です。
昨年ナビスコ杯を制して初タイトルを取った浦和は、更に上を目指してオフト監督を解任。ドイツからブッフバルトを呼んで監督に据えました。そして三都主、酒井、闘莉王、梅田らを補強して、リーグチャンピオンを狙う態勢ができたか、に見えました。しかしここまでの成績は3勝1分け2敗。勝ち点10は4位の成績ですが、しかし首位磐田には大きく差をつけられています。
1A △1-1 横浜FM 【浦】エメルソン、【横】安貞桓
2H ○4-2 C大阪 【浦】OG、長谷部、エメルソン、【C】大久保2
3A ●1ー3 磐田 【浦】OG、【磐】西2、グラウ
4H ○2-1 神戸 【浦】三都主、長谷部、【神】土屋
5A ●3-4 清水 【浦】田中2、エメルソン、【清】久保山2、杉山、アラウージョ
6H ○4-1 大分 【浦】田中、エメルソン3、【分】高松
攻撃陣にタレントを揃えている浦和ですが、逆に守備の手薄さは否めないところ。五輪予選で闘莉王が怪我をしただけでなく、ニキフォロフも怪我?で出場できず、新外国人を補強すると言う噂もあります。ここまでは内舘、坪井、平井(室井)の3バックを組んでいますが、6試合の総失点12は清水と並んでリーグワーストです。更に次節は守備の中心である内舘が出場停止。闘莉王が怪我から復帰すると言う情報もありますが、いきなりDFリーダーを任せる可能性は少ないのではないでしょうか。一方の攻撃陣は、やはりエメルソンと田中達也の存在は大きくここまでリーグトップの15得点を取っています。しかし、監督が狙うサッカーが出来ているわけではなく、結局は「個の力」に頼るしかない、と言うのがこのチームの現状。前節はポゼッションを捨てて低い位置からのカウンターに徹して勝っています。明日はエメルソンと永井が怪我のため出場できないと言う噂がありますが、それよりも最下位相手でもカウンターサッカーを狙ってくるのか、それとももう一度プレッシングサッカーを試みるのか、が問題です。メンバーですが、GK:都築、DF:室井、坪井、平川、MF:山田、鈴木、酒井、三都主、長谷部、FW:田中、エメルソン、と予想しておきます。
対するサンフですが、ここまでの成績は3分け3敗。良いサッカーをしながら勝ちきれないゲームが続いています。怪我人続出で苦しいメンバー構成を強いられたため仕方のない側面もありますが、しかしそろそろ結果が欲しいところ。ナビスコ杯では主力が広島に残って調整を続けていて、体調万全で臨めるはずなので、なんとしても良いサッカーで勝って欲しいと思います。予想メンバーですが、広島残留組と横浜遠征組をどのようにミックスするかがポイントです。
下田
小村 リカルド 吉田
駒野 李 サンパイオ 服部
森崎和 森崎浩
チアゴ
SUB:林、外池、高萩、松浦、田村
ナビスコ杯で45分間プレーした駒野ですが、ここで先発で使ってくるかどうか。1週間で3試合の過密日程を考えて、先発復帰をもう1試合待つ可能性もありそうです。また、ナビスコ杯で良いところを見せた若手選手を何人か起用する、と言う可能性もあります。ここで誰が出ることになるにしろ、大事なことは気持ちで負けないこと。なんとしてもここで勝って、上昇のきっかけにして欲しいと思います。
<04.4.30>
昨日行われたナビスコカップの第2節横浜Fマリノス戦は、前半31分に青山のプロ入り初ゴールで先制したものの2分後に追いつかれ、後半21分に追加点を奪われて1-2で敗れました。
日曜日からのリーグ戦3試合を見越して、小野監督は新人3人と特別指定選手の西河を起用しました。
林
井川 吉弘 西河(退場55分)
青山 外池 李 服部
(→駒野45分) (→吉田76分)
高木
田村 松浦
(→中山69分)
SUB:佐藤昭、田中
対する横浜も控えや怪我上がりの選手が中心で、GK:榎本哲、DF:栗原、松田、河合、MF:佐藤由、金子(→遠藤45分)、上野、ドゥトラ、大橋(→坂田75分)、FW:清水、阿部(→山崎45分)。技術と経験に勝る横浜は前半からボールを支配しますが、サンフのDFラインは吉弘を中心にしっかりと勇気を持って押し上げて、コンパクトなブロックを作って相手にプレッシャーをかけます。2分には早くも右からのクロスを受けた田村が反転してシュート。その後も服部のドリブル突破や田村、松浦のチャレンジ等でチャンスを作ります。横浜はドゥトラや上野がドリブルからチャンスを作りますが、林が落ち着いて対処。お互いにミスが目立つものの、なかなか緊張感のある戦いとなります。そして前半31分、高い位置でのパスカットから松浦がキープして前線に進出してきた李へ。李はボールをキープして様子をうかがうと前線に鋭いパスを通します。ここに走り込んでいた青山が冷静にGKの位置を確認してシュート。それまでどちらかと言えば消えていた青山でしたが、彼の素晴らしい決断力とシュートが生んだゴールでした。
しかし、そのまま黙っている横浜ではありませんでした。33分、相手右サイドでボールを奪った佐藤が前線に長いボールを出します。ここに走り込んだ大橋に付いて行った高木が、いったんは身体を入れてブロックしたかに見えました。しかし思い切ってオーバーヘッドでクリアしようとして空振り。大橋は悠々と突破して落ち着いてクロスを入れます。このボールを中央で受けた阿部に戻ってきた吉弘が激しく迫りましたが及ばず、同点に追いつかれてしまいました。
その後はほぼイーブンの展開。パスをつないで好機をうかがう横浜に対して、サンフはタッチ数の少ないパス交換から素早く相手ゴールに向かう、と言う攻撃を徹底します。暑さのためか最後はお互いに運動量が落ちて、同点のままで前半を折り返しました。
後半に入り、怪我のため戦列を離れていた駒野が8か月ぶりに公式戦のピッチに立ちます。対する横浜も怪我のため1ヶ月ほどお休みしていた遠藤を投入して、中盤を活性化させます。後半立ち上がりは横浜ペース。1分、2分、6分と立て続けにチャンスを作られます。サンフは高い位置でボールを奪って逆襲を意図して仕掛けますが、ある意味それが逆の目に出たのが後半10分のシーンでした。右サイドで李がボールを奪って攻め上がろうとしましたが、マイナスのボールを受けた井川のパスが、相手に当たって山崎への絶妙のパスになってしまいます。ドリブルで突破する山崎に吉弘が追いすがって、ファウルで止めます。このイエローカードは仕方がない、と誰もが思ったシーンでしたが、しかし穴沢主審がカードを出したのはこぼれ球を大きくクリアした西河に対してでした。「え、俺じゃないよ、吉弘だよ」と異議を唱える西河。主審はメモを見て2枚目であることを確認して西河にレッドを示すと、吉弘に対してもイエローを出します。西河に対するイエローは遅延行為だと言うことなのかもしれませんが、しかしビデオで見る限りでは笛が鳴ったのは西河がボールを蹴る直前のこと。人間は誰でもコンマ何秒かの反応時間が必要ですから、あれでイエローカードはあまりにも厳しすぎます。だいたいこの日の主審はホーム寄りの笛が目立ったのですが、このあまりに酷いミスジャッジでサンフレッチェはゲームプランを変えざるをえなくなりました。
1人少なくなったサンフは、駒野と服部をDFラインに下げて4-3-2に変更します。しっかり守ってカウンターという意図を明確にして、松浦のスピードと田村の頑張りで何とかチャンスを作ります。後半19分には田村のドリブルから服部に戻し、ダイレクトのクロスに李がファーで合わせて決定機を作りますが、しかしポストに当たったボールは無情にもゴールの外側に跳ねます。その後横浜は、足元のパスをつないでサイドチェンジして長いボールを入れてゴール前に迫る、と言う攻撃を徹底してきます。後半21分、佐藤のロングボールを大橋が落し、走り込んだ山崎に合ってしまいます。そして右足から放たれたシュートは、林が伸ばした手の先をかすめてゴールへ。決壊寸前で頑張っていた若いサンフの守備陣が、ついに破られてしまいました。
リードを奪って余裕が出た横浜は、ボールを動かしてサンフの選手を走らせて消耗を待ちます。小野監督は中山を投入して前線を活性化しようとし、また吉田を入れて服部を攻撃に参加させようとします。が、前半から全力で走り回っていた選手たちの疲労は激しく、人数的な不利をはね返すことができません。こちらの攻撃はことごとく松田に止められ、なかなか有効な攻撃はできず。逆に何度も決定的なピンチを迎えて、その度に林の好セーブで凌ぎます。サンフの守備陣は最後まで集中を切らさずに戦ったもののそれ以上の失点を防ぐのが精一杯。最後はふらふらになりながらも何とか1点差で試合終了のホイッスルを聞く事になりました。
この日のサンフレッチェの先発の平均年齢は21.3歳。今季初出場の選手が5人もいると言う「実験的」なメンバーでした。特に守備は18歳の吉弘を中心に21歳の井川と20歳?の西河がラインを作り、その後ろを21歳の林が守ると言う布陣でした。相手の横浜も若いメンバーを多く起用していましたが、それでも半分は26歳以上(平均24.5歳)。従ってメンバー的には最初から一方的にやられる、と言う可能性もあったと思います。実際、この試合は細かいミスが多く、レギュラー陣に比べるとやはり不安定さは否めませんでした。しかし小野監督の「ミスをおそれずにいけ。思いきりやれば、ミスが起こるかもしれないが、それはいい。とにかく大胆に行こう」と言う言葉の通りに、チャレンジをし続けることはできたと思います。それが先制点に繋がったし、1人少ない中で負けたとは言え1点差のゲームが出来た要因だったと思います。成長していることを見せた林と李。勇気を持ってDFラインを上げて戦った吉弘と1対1で負けなかった西河。自信たっぷりのプレーで存在感を見せた田村。さすがの格の違いを見せた服部。自分ができることを全力でやりきった松浦。初出場でゴールを決めるという快挙を成し遂げた青山。久々に出場した駒野は守備的になったためあまり上がることはできませんでしたが、しかし45分間普通にプレーできることを示しました。今年8試合目の公式戦でまたもや勝てなかった、と言う事実は残ったものの、今後のサンフレッチェを語る上では非常に重要な一戦だった、と言って良いのではないでしょうか。
そしてこのゲームの価値を本当に上げるのも下げるのも、日曜日からの3試合次第だと思います。ここで出るであろうレギュラー組が、昨日の若手組ほどの闘志と集中力を持って戦えば、勝ちという結果を得るのはそう難しいことではないでしょう。そしてそれこそが、今のサンフに最も必要とされていることなのではないでしょうか。
<04.4.29>
広島フットボールなどの情報によると、今日のナビスコ杯横浜FM戦は欧州遠征から戻ったばかりの森崎兄弟だけでなく怪我持ち、あるいは怪我から復帰したばかりのサンパイオ、チアゴ、佐藤一、大木、眞中、小村、八田、更に疲労がたまっている下田、リカルドも休ませて、若手中心のメンバーで臨むようです。遠征に参加した選手は、GK:林、DF:井川、吉田、吉弘、西河、MF:服部、李、外池、高木、青山、駒野、FW:中山、松浦、田村、田中で、Jリーグの「ベストメンバー規定」に引っ掛かる寸前?のメンバーで戦うことになりそうです。これは5/2からの1週間に3試合戦わなければならないリーグ戦の日程を見越しての事だと思いますが、ただその一方で若手の成長と言うファクターもあるでしょう。吉弘、西河、青山、田中にとっては出場どころかベンチ入りも初めての事になりますが、圧倒的に攻められながら耐えた韓国遠征の経験を生かして頑張って欲しい、と思います。なお、対する横浜ですが中西、中澤、清水、安永、原が怪我。久保、安貞桓、柳想鐵が代表招集で不在で、田中隼、那須、栗原も欧州帰りで出場を回避する可能性が高そう。従ってサテライト、とは言わないまでも一軍半のようなメンバーになりそうです。
今日の試合会場は横浜国際競技場で、午後2時キックオフ。今日の横浜は好天に恵まれそうですので、汗拭き用とセットプレーで振り回すために?紫のタオル(マフラー)をお忘れなく。またテレビ中継はスカパー739chのフジテレビ739で生放送です。現地に行けない方はテレビで若手選手の奮闘と、そして駒野の復活に注目を。
<04.4.28>
明日はナビスコ杯の第2節の横浜Fマリノス戦が行われます。
昨季チャンピオンの横浜は、シーズン前のハードスケジュールのためなかなかメンバーが揃わず、序盤は苦戦が続いていました。しかし徐々に戦力を整備して結果を残すようになり、順位も3位まで上げてきました。
1H △1-1 浦和 【横】安貞桓、【浦】エメルソン
2A ●0-3 市原 【市】佐藤、マルキーニョス、サンドロ
N1A △0-0 広島
3H ○2-1 C大阪 【横】久保、中澤、【C】森島
4A ○3-1 新潟 【横】久保、奥2、【新】エジミウソン
5A △1-1 大分 【横】坂田、【分】吉田
6H ○2-1 G大阪 【横】坂田、久保、【G】遠藤
今年はリーグ戦以外にACLも戦わなければならないため、岡田監督の中ではナビスコ杯の位置づけはあまり高くない、とのこと。久保がA代表で、栗原、那須、田中隼がU-23代表で欧州に遠征している上に中澤も怪我をしている事もあって、どんなメンバーを組むのか予想がつきません。この後のリーグ戦の日程も立て込んでいることを考えると、若手中心のメンバーで来る可能性が高そうです。
対するサンフですが、こちらも森崎兄弟が欧州から戻ったばかりで出場できるかどうか微妙なところ。特に土曜日のゲームでフル出場した森崎和には、無理はさせないのではないでしょうか。またこちらも今後の厳しい日程を考えると、サンパイオも休ませる可能性が高い、と思います。と言うことで、メンバーは次のように予想しておきます。
下田
井川 リカルド 吉田
駒野 李 外池 服部
高木
田村 チアゴ
SUB:林、大久保、高萩、森崎浩、田中
この中で、一番の注目はやはり駒野。先発かどうかは分かりませんが、少なくとも控えには入れてくるだろうと思います。昨年9月に手術して「全治8ヶ月以上」と言われながら驚異的な回復力を見せた彼がどこまでプレーできるのか。こちらも怪我上がりのチアゴと合わせて、注目したいと思います。
<04.4.28>
サンフレッチェは昨日、広島市内のホテルで株主総会を開きました。それによると昨年はJ2降格で逆に盛り上がり、入場料収入は前年比11%増。グッズ売り上げも68%伸びて、8年ぶりに売り上げが20億円を越えました。支出は選手補強や広告等で当初計画を上回ったものの、久保の移籍金などもあって昨年を400万円上回る4,600万円の経常利益が出た、とのことです。
8年前、と言えばステージ優勝した翌年の95年。この時は1試合平均で11,689人を動員していましたが、翌年には8,469人、更にその翌年は6,533人と激減。このままではチームが無くなってしまうのではないか、との危機感に襲われるほどでした。しかし98年にデオデオ社長の久保允誉氏が社長に就任すると、着々と経営改善の手を打ち、2000年度決算で久々に黒字に転換。2002年度には平均観客動員数が1万人を越えるなど、経営改善が軌道に乗ってきたと言う感じがします。昨年はJ2だったこともあって平均動員数は9,000人でしたが、ホームゲーム数が多かったことで198,004人と96年以来最も多い観客を集めました。今年はホームゲームが少ない上に昨年のような臨時収入(久保の移籍金=2億7000万円)は期待できませんが、「強いチームづくりに加え、観客動員の促進など積極的に事業展開」(久保社長)することにより、基盤のしっかりしたクラブ作りをして欲しいもの。そのためにも、我々ファン・サポーターがもっとスタジアムに足を運ぶ必要がありそうです。
<04.4.27>
土曜日にはプリンスリーグの第4節が行われました。連覇を狙うサンフレッチェユースは松江商との対戦。前半13分にこぼれ球を木原が押し込んで先制したのを皮切りに前半で4点取って勝負を決め、後半も手を緩めずに8-0で快勝しました。得点は、木原、槇野、冨成2、佐藤将、平繁2、保手濱。この日行われた試合結果は次の通り。
【A組】
広島Y 8-0 松江商
多々良 2-1 倉敷南
境 1-1 広島県工
【B組】
広島観音 3-0 小野田工
作陽 2-1 銀河学院
広島皆実 2-2 大社
また各4試合を終えて各組の成績は次のようになっています。
【A組】 勝 分 負 勝点 得失点差
1広島Y 4 0 0 12 +14
2多々良 3 1 0 10 +8
3松江商 1 1 2 4 -9
4境 0 2 2 2 -2
5倉敷南 0 2 2 2 -5
6広島工 0 2 2 2 -6
【B組】 勝 分 負 勝点 得失点差
1作陽 4 0 0 12 +9
2観音 3 1 0 10 +7
3皆実 1 2 1 5 +5
4大社 1 1 2 4 -3
5銀河 1 0 3 3 +6
6小野田 0 0 4 0 -24
この結果A組ではサンフレッチェユースと多々良学園が、またB組では作陽高と広島観音高が上位3チームずつで戦われるセカンドステージへの進出を決めました。一方、3位争いは熾烈。最終節のカードは松江商×境、倉敷南×広島県工、皆実×大社、銀河学院×小野田工で、小野田工以外の全てのチームに可能性が残されています。明後日のゲームは島根県三刀屋町の明石緑が丘公園、山口県防府市の多々良学園高校グラウンド、岡山県邑久町スポーツ公園で行われますが、各地で熱い戦いが繰り広げられるのではないでしょうか。
<04.4.26>
昨日は吉田サッカー公園でユースを交えた30分×3本の変則マッチを行いました。
「今の広島ナンバーワンのチームとやりたい」(小野監督・広島フットボールによる)と言うことで、最初の2本はトップチームとユースの対戦。トップのメンバーは、GK:河原、DF:井川、吉弘、八田、MF:駒野、李、外池、服部、高木、FW:田村(→松浦16分)、中山(→茂木16分)。対するユースは、GK:佐藤昭、DF:野田、槇野、藤井、大屋、MF:田中、桑田、柏木、FW:木原、前田、冨成。得点は11分で、中山のシュートを佐藤昭が後ろにそらしてしまい、ゴールに入ったというものだったそうです。広島フットボールによると1本目はいろいろと課題が出たそうで、特に崩すところまでは行くもののシュートの精度が悪く得点が取れない、と言うシーンが多かった模様です。
2本目も再びトップチーム対ユースで、トップのメンバーは、GK:下田、DF:駒野(→田村15分)、リカルド、吉田、大久保、MF:青山、サンパイオ、佐藤一、高萩、FW:チアゴ、田中(→木村15分)。先制したのは3分で、駒野がドリブルから精度の高いクロスを入れ、これを田中が落ち着いてトラップしてシュートを決めました。また2点目は26分で、高萩のクロスを木村が大きなトラップでDFを振り切りループシュートを決めたそうです。2本目はユースのチャンスは1度ぐらいで、あとはほとんどがトップのもの。1本目で出た課題を「公太が中心になって解決した」(小野監督)とのことです。
3本目は紅白戦で、スコアは0-0でした。Aチームのメンバーは、GK:河原、DF:井川、吉弘、大久保、MF:駒野、李、外池、服部、高木、FW:松浦(→茂木16分)、田中(→田村16分)。Bチームは、GK:下田、DF:青山、リカルド、吉田、佐藤一、MF:高萩、サンパイオ、木村、FW:田村(→田中16分)、中山、チアゴ、となっています。
一昨日の練習、そして昨日のこのゲームを通じて、小野監督の狙いは新戦力の発掘。「次の厳しいスケジュールを考えて、選手たちにはここでもう一度、自分の力をアピールしてほしい、と思いました。キャンプ、とまではいきませんが、もう一度最初から選手の力を見てみたい」(広島フットボール)と言うことで、過去の実績に拘らない選手の組み合わせで行っています。その中で可能性を見せたのが、2年目の田中。一昨日の実戦練習で唯一のゴールを決めたのに続いて、昨日も2本目にゴールを決めています。これまではほとんど名前が出ることが無かった田中ですが、後輩の田村の活躍が刺激になったようで、小野監督も「一番上昇気流に乗っている。アグレッシブさが出てきた」(中国新聞)と評価しているそうです。また、怪我から復帰の駒野も決定的なシーンを何度も作るなど上々の出来だったようで、横浜FM戦か浦和戦で起用されるのは間違いなさそう。29日からは11日間で4試合という強行スケジュールになりますが、何とかここでチーム力を上げていって、そして勝ちという結果を残して欲しいものです。
<04.4.25>
ギリシア遠征中のU-23代表は昨日ギリシア選抜と試合を行い、田中隼、田中達のゴールで2-1で勝ちました。
日本のメンバーは、GK:黒河(→川島46分)、DF:徳永、那須(→茂庭46分)、栗原、MF:今野(→松井46分)、森崎和、根本(→森崎浩71分)、山瀬(→鈴木啓82分)、田中隼(→石川64分)、田中達(→大久保46分)、平山(→高松46分)。普段あまり使わない選手を大量に起用し、途中で多くの選手を入れ替えるなど、かなりテスト的な色彩の強いゲームとなりました。
その中で注目は、森崎和をフル出場させたこと。U-23ギリシア代表戦では後半の45分間プレーしましたが、これまでとは違ってかなり積極的なプレーを見せていました。おそらく山本監督はそれを見て、森崎和を中心とした場合のシミュレーションを行おうとしたのではないか、と思われます。前半は今野とのドイスボランチで、「今日はカズさんが攻撃に専念するから、自分は守備に専念する」(今野)と言う戦術だったようです。相手のレベルがやや低かったためか中盤のプレッシャーが緩かったこともあって、森崎和は「司令塔」として君臨。ボールを持ったら前へのパス、と言う感じでどんどんチャレンジしていました。得点は今野からのパスを受けた田中隼のゴールとCKから田中達が決めたゴールで森崎和は直接得点には絡みませんでしたが、前半が日本の日本のペースに貢献していたと思います。
一方後半は今野に代わって松井が入り、森崎和がシングルボランチとしてプレーしました。そして結論からいえば、この布陣は失敗だったと思います。高松、大久保、松井、山瀬がみな裏を狙った動きを繰り返し、そのため高い位置でのタメができずに厚みのある攻撃ができません。また中盤のスペースを森崎和が1人で埋めなければならないため相手にパスを回されて、守りに追われる事が多くなります。石川が入ってからはドリブル突破で打開しようとしますが流れは変わらず。終盤になって森崎浩と鈴木啓を入れてようやく落ち着いた、と言う感じだったと思います。森崎和はロングパスの展開が出来るため低い位置に入れておきたい、と言う気持ちは分かるのですが、最近のサンフでのプレーを見ても分かるように、彼の持ち味が最大限に発揮できるのはやはり高い位置に置いたときでしょう。「テスト」と「競争」が好きな山本監督がこれを見てどう判断するのかは分かりませんが、少なくとも後半のような戦い方では森崎和の良さも、またこのU-23代表の良さも出ないと思います。
なお、このチームでは久々に林以外のGKが起用された事もまたポイントだった、と思います。林はチームでレギュラーでないための経験不足である、と言われることが多いのですが、このゲームを見る限りでは黒河も川島も似たようなもの。むしろ最終予選を経験した林とワールドユースを戦った川島が、黒河を二歩ぐらいリードしている、と言う感じだったのではないか、と思います。オーバーエイジを使うかどうかにもよりますが、林が最終メンバーに残る可能性はかなり高い、と言って良いのではないでしょうか。
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