4/4〜4/10のSANFRECCE Diary


<04.4.10> 今日の大分戦ですが、広島フットボールと中国新聞によると中山元気の今季初先発が有力。これまで2試合に出てシュートも打てていない中山ですが、大分の高松との「同級生対決」で負けないようなパフォーマンスを見せて欲しいと思います。また2年目の大久保が初めてベンチ入りしそうだとのこと。3バックが安定しているためすぐに出番があるかどうかは分かりませんが、小村がイエロー2枚もらっていて「リーチ」なので、状況によっては雰囲気に慣れさせるような采配はあるかも知れません。
 今日の試合会場は大分ビッグアイで、午後4時キックオフ。天気予報は晴れですが、夕方は冷え込む可能性があるので見に行く方は薄手の上着などをお忘れなく。テレビ放送ですが、J SPORTS1(スカパーch306)で生中継。またNHK大分でも中継されるそうです。
<04.4.9> 明日の1st stage第4節は、アウェイの大分トリニータ戦です。
 昨年J1に昇格した大分は、少ない戦力をやりくりして最終節に残留を決めました。その原動力となったのは、リーグ有数の堅い守備。特に2nd stageは15試合で16失点に抑え、7点しか取れなかった攻撃力を補っていました。ただ、攻撃力が無かったから守らざるを得なかったと言う側面は否定できないわけで、そこを改善するためにオランダ人のハン・ベルガー監督を招聘。中盤をコンパクトにしてパスをつなぐ攻撃的なスタイルを作り上げようとしています。現状でそれが出来ているか、と言うといささか微妙ではありますが、これまでFC東京や浦和に競り勝つなど結果は残して来ています。
1A ●1-2 柏  【分】マグノ・アウベス、【柏】明神、玉田
2H ○2-1 FC東京【分】根本、マグノ・アウベス、【F】三浦
N1A ○3-2 浦和 【分】マグノ・アウベス、吉田、高松、【浦】エメルソン、長谷部
3A △0-0 神戸
 昨年の大分との違いは、何と言ってもマグノ・アウベスの存在。Kリーグ得点ランク2位の実力をいかんなく発揮して、ここまで4試合で3ゴールを挙げています。またツートップの相方である吉田も好調で、U-23代表の高松の出番がなかなか巡ってこないほどです。神戸戦を見た限りでは中盤での構成力に難があり、中途半端に高いラインを保とうとして裏を突かれるシーンが多かったようですが、逆に「引いて守る」と言う戦い方を徹底してくればそう簡単に得点を許してくれそうにはありません。メンバーですが、ボランチのビチュヘと瀬戸が出場停止ですので、ここに誰を使ってくるかがポイントでしょう。予想メンバーは、GK:高嵜、DF:山崎、サンドロ、三上、有村、MF:梅田、小森田、根本、吉田、FW:マグノ・アウベス、高松。後ろからのロングボールや遠目からのシュートなど思い切ったプレーを仕掛けてくるので、集中を切らさないように戦うことが重要です。
 対するサンフですが、ひざの怪我のため前節欠場したサンパイオが戻ってきます。また外池も肉離れではなかったらしく、昨日の練習から復帰しているそうです。広島フットボールによると小野監督も外池について「『90分はともかく、時間限定なら使えそう』とホッとした表情」だったそうで、メンバー構成に苦労する、と言うことはなさそうです。今週は中山、森崎和のツートップの練習をしていたそうですが、おそらくオプションの一つとして考えているのではないでしょうか。市原戦は内容は悪くなかっただけに、基本は変えてこないものと思われます。
       下田

   小村 リカルド 吉田

     李 サンパイオ
井川             服部

    森崎和  森崎浩

       中山

SUB:林、外池、佐藤一、茂木、眞中
 先発はほぼこの形だと思いますが、問題はサブのメンバーです。これまでのゲームも見ていると、前半から後半の最初ぐらいまではゲームを支配していても、途中で息切れすることが多くなっています。特に途中から出場してきた選手が流れを変えられないことが多く、それが勝ちきれない原因の一つともなっています。ここに松浦や高木などの若手が入ってくる事ができるかどうか。そして出場して結果を残せるかどうか。明日はその点にも注目したいと思います。
<04.4.8> 広島フットボールによると、昨日の紅白戦では高木と大久保がトップチームに抜擢されたそうです。このところずっとボランチとして起用されていると言う高木は「このポジションが楽しい」と語っているそうで、デビュー時に見せたドリブラーとしての姿とは別のものを見せつつあるのかも知れません。ただサンパイオが復活しつつあり、外池の怪我が思ったほど悪くなかったことから、ボランチのポジション争いは激しいものとなりそうです。また中国新聞によると昨日は中山と森崎和のツートップの布陣を試していたそうです。守備的なイメージの強い森崎和のFWと言うのは意外な感じですが、前線にキープ力のある彼がいる布陣はなかなか機能していたとのこと。一度、森崎和が走る中山をダミーに使ってサイドチェンジし、服部から森崎浩、サンパイオ、森崎和と展開して服部がダイレクトでゴールを決めたと言うシーンがあったそうです。ワイドな展開、スペースメイキング、ダイレクトプレー等、練習でやっているサッカーが試合でもできれば、チアゴ、大木の不在もカバーできるのではないでしょうか。
<04.4.7> 怪我人続出で苦しい戦いが続くサンフレッチェですが、左ひざの打撲で前節欠場したサンパイオは順調に回復しているそうで、中国新聞によると大分戦の出場は問題なさそうです。ただ、次節からは8日間で3試合のハードスケジュール。大分戦はサンパイオが出るとして、その次の名古屋戦では高萩(U-19代表合宿は9日まで)の先発もありそうです。
 その他の選手ですが、広島フットボールによると右足の肉離れを起こしている大木とチアゴは全治3週間。早くて4/29のナビスコ杯からとなりますが、おそらくそこで無理はさせず5/2の浦和戦あたりで復帰することになりそうです。また外池は左足の筋挫傷だとのことでそれほど重くはないものの、やはりしばらくは出場できそうにありません。更に八田はずっと肉離れの治療中で、今も別メニューだとのことです。昨年は予防できていた怪我が今年はこれだけ多いのはどうしてなのだろう、と疑問に思うのですが、ある情報によると今季を勝ち抜くためにかなりきつい練習を課しているのは確かだそうです。ただ、問題は怪我をする前に練習の強度を落とす、あるいは練習を休むと言うことができていないこと。筋肉の痛みや疲れの状態などは外科的な診断ではわからない事も多いので、スタッフにはしっかりと選手とコミュニケーションを取って、これ以上怪我人を増やさないようにして欲しいものです。
<04.4.6> 昨日ようやく市原戦の放送を見る事ができたのですが、想像していたほど良くもなかったし悪くもなかった、と言うのが感想です。まず市原を圧倒していた、と言う前半ですが、素早いアプローチでボールを奪ってワンタッチプレーでつないで速く相手ゴールに迫る、と言うサッカーができていたのは良かったと思います。特に「2シャドウ」の森崎兄弟とボランチの外池、李の働きが良く、DFも安定していて市原にほとんどチャンスを作らせませんでした。また茂木も経験のほとんど無いワントップを務めながら良くボールに絡んでいました。チアゴ、サンパイオと言う大ゴマ抜きで戦った事を考えれば、チームが着々と成長していることを示したゲームだったと言えるでしょう。ただ、やはりチアゴの不在を感じたのはゴール前での力強さ。チアゴには相手DFを背負ってボールを受け、1人で突破してシュートまで持って行く力がありますが、現状の選手でそれが期待できるのは森崎浩ぐらいでしょう。そうなると点を取るためには両サイドやボランチが上がって人数をかけて波状攻撃をかけるしか無いわけですが、実際にそういうシーンはそれほど多くなかったように思います。その結果、90分を通して本当に決定的場面と言うと、ゴールシーンの他には後半立ち上がりの森崎浩のシュートと後半終了間際の服部のシュート、それにCKからの小村のシュートぐらい。前半は圧倒的に攻めた割には最終ラインを崩すところまでは行っていません。前線の選手にどれだけ後ろから上がって絡む事ができるか、言葉を変えればリスクをかけて攻めるべきところにどれだけそれができるか、と言うのが課題として残ったのではないかと思います。
 それに対して市原に3点取られて逆転を許した後半ですが、こちらは思ったほど悪くは無かったと思います。確かに失点をした時間帯(後半10分過ぎと終了5分前ぐらい)にはかなりボールを回されて攻め込まれていたのですが、それ以外の時にも流れが悪かったか、と言うとそうでもありませんでした。少なくとも一昨年の2nd stageの市原戦(後半途中から一方的に攻められながら何とか逃げきったゲーム)等に比べれば、かなりましな内容だったと言って良いように思います。主力が多く欠けている、と言う点を考慮すれば、予想を上回る出来だったと言っても言いすぎではないでしょう。
 ただ、その一方で市原に比べて足りない点も明らかになったのではないでしょうか。オシム監督は会見で「広島が1-0の時、追加点をとろうとしてきたのか、それとも守ろうとしてきたのか、よくわからなかった」と語っていましたが、それは敵将から見てのこと。逆に小野監督は「追加点をとりにいきました。相手がバランスを崩してきたところを狙っていたのですが、そこでもう一つ前への勢いがでなかったのと、フィニッシュの精度が今一つだった、と思います」と明確に答えているわけで、選手もそのつもりはあったのだろうと思います。ただ、攻める意図を持っていても守備に追われる事もあるのがサッカー。リスクをかけるべきところとかけてはいけないところを見極めて、守るべきところは守り、攻めるべきところは攻める、と言うメリハリが重要です。市原の勝因はまさにそこにあって、出来の悪かった前半を1失点で凌いで、後半の「ここぞ」というところでどんどん前に出てきて一気に逆転したところにあるわけです。つまり、ゲームの流れを読む力が勝っていた市原が勝って、そこがまだ不十分だったサンフが負けた。それがこの試合の全てだったと言えるのではないでしょうか。相手が攻めに来たときに守りを固めて我慢する、と言う受動的なサッカーをするのはそう難しくないわけで、この試合も市原が攻めてきたときに「亀の子」になって逃げきろうと思えば出来ないことはなかったと思います。しかし、それではチームの成長は無い。少なくとも今目指しているサッカーの、完成からは遠ざかってしまう。そう言う考えがこの敗戦に繋がったのだとしたら、この試合から学ぶものは多いはずです。3試合戦って勝ち点が1しか取れず、主力が次々とリタイアして苦しい戦いが続きますが、今はこれが必ず今後の躍進に繋がると信じるしかありません。
<04.4.6> 中国新聞によると、怪我のため前節を欠場したチアゴは太腿の肉離れだそうで、重い症状ではないものの復帰に月末までかかりそうだとのことです。また大木も肉離れで、キャンプ中に痛めた箇所とは違うもののやはり3週間ほどかかるとのこと。更に市原戦で途中交代した外池も肉離れで、こちらはどれだけかかるか不明です。怪我人続出の事態に小野監督は「選手層を厚くして対応していくしかない」と語っているそうですが、しばらくは若手を起用しつつ我慢するしかない、と言うところでしょうか。
 なお、怪我のためリタイアしていた西村ですが、結局「左足舟状骨疲労骨折」と言うことで昨日手術を受けました。こちらは直るまで3ヶ月かかるとのことです。
<04.4.5> 先週末に吉田サッカー公園に東海大五、大分U-18、京都サンガユース、奈良育英を迎え、皆実、観音、広島県工、作陽を加えて練習試合を行いました。サンフレッチェユースは主力をトップチームに取られて初日、2日目は1年生、2年生主体で戦いましたが、なかなか良いゲームが出来ていたそうです。また佐藤昭、森脇、桑田、前田俊が戻ってきた3日目は大分U-18と観音を圧倒していたとのことです。サンフレッチェユースの試合結果は次の通り。
【1日目】
サンフレッチェユース 0-2 作陽
サンフレッチェユース 1-0 東海大五

【2日目】
サンフレッチェユース 3-0 奈良育英
サンフレッチェユース 3-0 京都サンガユース
サンフレッチェユースB 0-0 広島観音B

【3日目】
サンフレッチェユース 3-0 大分U-18
サンフレッチェユース 4-2 広島観音
 なお1日目と3日目は35分ハーフ、2日目は30分ハーフで行われ、最後の広島観音戦のみ30分3本の変則マッチとなっていたとのことです。
<04.4.4> 昨日の1st stage第3節市原戦は、前半16分のリードを守り切れず1-3で敗れました。
 チアゴとサンパイオが怪我で抜けたサンフは、外池と茂木をリーグ戦で初めて先発に起用して次のようなメンバーで臨みました。
       下田

   小村 リカルド 吉田

     李   外池(→中山65分)
井川(→佐藤一63分)    服部

    森崎和  森崎浩

       茂木(→眞中68分)

SUB:林、高萩
 対する市原もマルキーニョスと村井が怪我のため欠場で、GK:櫛野、DF:斉藤、ミリノビッチ、茶野、MF:坂本、阿部、佐藤、楽山(→山岸76分)、羽生(→中島89分)、FW:巻(→林81分)、サンドロ。どちらも主力を欠く布陣ながら、こちらはJ2上がりで相手はJ1の上位チーム。その上こちらは駒野、大木らも不在とあっては不利は否めないかと思いましたが、案に相違して前半はずっとサンフレッチェのペースだったそうです。ワンタッチ、ツータッチでボールが回り、茂木と森崎兄弟が前線での起点になって何度もチャンスを作ります。そして前半16分には李の縦パスを受けた森崎浩が左足でミドルシュートを叩き込んで先制しました。その後もサンフがボールを支配し、市原にはほとんどかたちを作らせることなく前半を折り返しました。
 しかし、そのままで終わる市原ではありませんでした。「何もしていない。全然走っていない」と激怒したオシム監督の檄を受けて、きっちりと修正します。パスを回され、ラインを下げさせられ、中盤に出来たスペースを使われて何度もチャンスを作られてしまいます。そして後半12分、阿部のボールがDFラインの裏に出てこれを巻に押し込まれて同点に追いつかれます。そしてその3分後には阿部にFKを決められて勝ち越しを許し、その後も反撃を押さえ込まれただけでなく修了間際に山岸に決められて、結局1-3での敗戦となりました。
 この試合は観戦どころかダイジェスト映像も見ていないので何とも言えないのですが、いろいろな情報を総合すると内容的に悪くは無かったようです。特に茂木と外池の奮闘があってチアゴ、サンパイオの不在を感じさせなかったそうで、先制したことを含めて可能性を示したのは確かだ、と思います。特に前半はやりたいサッカーが表現できていて、オシム監督を激怒させるほどの出来だったのは収穫でしょう。しかし問題は後半。これまでのゲームと同じように、終盤に失速してしまったことが問題だと言えるでしょう。小野監督は試合後の記者会見で「追加点を取りに」行ったが「そこでもう一つ前への勢いが出なかった」と語り、一方オシム監督は「広島が1-0の時、追加点をとろうとしてきたのか、それとも守ろうとしてきたのか、よくわからなかった」と言っていたそうですが、そこらへんが問題だったのではないか、と想像します。つまり1点リードして相手が攻勢に出てきたときに、しっかり守りを固めるのか追加点を取りに行くのか、と言うところがはっきりしていなかったのではないか、と言うことです。
 昨年J2で戦ったサンフにとって、今年の戦いは手探りから始まっています。自分たちのサッカーが通用するのか、これで本当に勝てるのかがわからない中で、色々な相手と戦いながら様子を見ているところなのだと思います。そのため試合開始から全開状態で戦いを進めてしまい、余裕のない後半を迎えてしまう。そのため敢えてペースダウンしたり、相手の攻撃を受け止めて自分たちの時間帯を待つ、と言う戦い方が出来ていないのではないでしょうか。逆に市原は自分たちのサッカーに自信を持っていて、仮にリードを許してもいずれは逆転できる。そして勝ち越せばあとは逃げきる事ができると言う「勝つための方程式」を持っているのではないか、と思います。サンフレッチェが負けたのは、確かに力負けだと思います。前半リードしても勝ちきれなかったのは、まだそれだけの実力が無かったからだと言わざるを得ないと思います。しかし、それは別に選手や監督の力が決定的に劣っているからではなく、経験の少なさによるところが大きいのではないでしょうか。J1で勝つと言う自信がチーム全体にみなぎっていないからなのだ、と言って良いのではないでしょうか。これをクリアするためには、勝つしかない。それも今できつつある形を崩さないように勝つしかない。勝てるようになるためには勝つ経験を積むしかない、というのはある意味矛盾なのですが、しかしこの壁を乗り越えなければならないのだ、と思います。まだまだ苦しい戦いが続きますが今は自分たちのサッカーを信じて、次こそは何としてでも勝ちを奪い取って欲しいと思います。
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